0653おうじょう0683礼讃らいさん

沙門しゃもん*善導ぜんどうしゅう

明願生要示用讃意【前序】

【1】 ^一切いっさいしゅじょうすすめて、 西方さいほう極楽ごくらくかい弥陀みだぶつこくしょうぜんとがんろく礼讃らいさん

0911メテ↢一切衆生↡、ゼシムル↠生ゼムト↢西方極楽世界阿弥陀仏↡六時礼讃偈。

略叙造意
    正明造意
      出讃体

 ^つつしみて ¬*だいきょう¼、 および*りゅうじゅ*天親てんじん、 この (中国)沙門しゃもんとう所造しょぞうおうじょう礼讃らいさんによりて、 あつめて一処いっしょき、 わかちてろくつくる。

ミテ[リ]テ↢¬大経¼及[ビ]龍樹・天親、此沙門等所造往生礼讃↡、集メテ↢一処↡、分[チ]テ↢六時↡。

一 Ⅰ ⅰ 示所為

^ただ相続そうぞくしてしんけて*往益おうやくじょじょうせんとほっす。 またねがはくは*もんぎょうして、 とお*だいうるおさんのみ。

↣相続シテ[ケ]テ↠心助↢成セムト往益↡。亦願クハゲウ↢悟シテ未聞↡、遠ウルオサム↢遐代耳。

一 Ⅰ 叙六時

^何者なにものぞ。 第一だいいちにつつしみて ¬だいきょう¼ にしゃおよび十方じっぽう諸仏しょぶつ*弥陀みだじゅうこうみな讃歎さんだんして、 「*しょうらいねんすればさだめてかのくにしょうず」 とすすめたまふによりて、 じゅうはい*日没にちもつときあたりてらいす。

何者。第一ミテ[リ]テ↫¬大経¼釈迦及十方諸仏讃↢歎シテ弥陀十二光↡、勧タマフニ↣称礼念スレバ[メ]テズト↢彼[ノ]↡、十九拝、リテ↢日没↡礼

^だいにつつしみて *¬だいきょう¼ によりて要文ようもんさいしゅうして、 もつて礼讃らいさんとなす。 じゅうはい*しょときあたりてらいす。

第二[ミ]テ[リ]テ↢¬大経¼↡採↢集シテ要文↡、以↢礼讃↡。二十四拝、リテ↢初夜↡礼

^第三だいさんにつつしみてりゅうじゅさつがんおうじょう礼讃らいさん (*十二礼) によりて、 じゅうろっぱい*ちゅうときあたりてらいす。

第三[ミ]テリテ↢龍樹菩薩願往生礼讃↡、十六拝、リテ↢中夜↡礼

^だいにつつしみて天親てんじんさつがんおうじょう礼讃らいさん (*浄土論)0654よりて、 じっぱい*後夜ごやときあたりてらいす。

第四[ミ]テリテ↢天親菩薩願往生礼讃↡、二十拝、リテ↢後夜↡礼

^だいにつつしみて**彦琮げんそうほっがんおうじょう礼讃らいさんによりて、 じゅういっぱい*じんじょうときあたりてらいす。

第五[ミ]テリテ彦琮ゲンシユ法師願往生礼讃↡、二十一拝、リテ↢晨朝↡礼

^第六だいろく沙門しゃもん善導ぜんどうがんおうじょう礼讃らいさん、 つつしみて*じゅうろっかんによりてじっぱいつくる。 *あたりてらいす。

第六[ニ]沙門善導[ノ]願往生礼讃[ノ]偈、[ミ]テ[リ]テ↢十六観↢二十拝↡。リテ↢午↡礼

広明願生要
   

【2】 ^0684ひていはく、 いまひとすすめておうじょうせしめんとほっせば、 いまだらず、 いかんが安心あんじんぎょうごうしてさだめてかのこくおうじょうすることをるや。

0912[ヒテ][ク]、今欲↢勧[メ][テ]↠人往生[セシ]メムト↡者、未↠知何為イカンガ安心・起行・作業シテ[メ]テ↣往↢生[スル]コトヲ[ノ]国土↡也。

一 Ⅱ
      約開明安心行業
        【安心】
          (一)

^こたへていはく、 かならずかのこくしょうぜんとほっせば、 ¬*かんぎょう¼ にきたまふがごときは、 三心さんしんしてかならずおうじょう。 なんらをかさんとなす。

[ヘテ][ク]、必[セバ]↠生[ゼ]ムト↢彼[ノ]国土↡者、如↢¬観経¼説[キタマフ]ガ、具シテ↢三心↡必↢往生↡。何ヲカ↠三

一 Ⅱ ⅱ a イ (二)列三心
            (Ⅰ)至誠心

^いちにはじょうしんいはゆる身業しんごうにかのぶつ礼拝らいはいし、 ごうにかのぶつ讃歎さんだんしょうようし、 ごうにかのぶつ専念せんねん観察かんざつす。 *おほよそ三業さんごうおこさば、 かならずすべからく真実しんじつなるべし。 ゆゑにじょうしんづく。

者至誠心。所謂身業礼↢拝↡、口業[ニ]讃↢歎称↣[ノ]↡、意業専↢念観↣察[ノ][ヲ]↡。凡[サ]↢三業↡必↢真実ナル↡。故↢至誠心↡。

一 Ⅱ ⅱ a イ (二)(Ⅱ)深心

^二には深心じんしん。 すなはちこれ真実しんじつ信心しんじんなり。 しんはこれ煩悩ぼんのうそくするぼん善根ぜんごんはくしょうにして三界さんがいてんしてたくでずとしんし、 いま弥陀みだ*ほんぜいがんは、 みょうごうしょうすることしも*じっしょういっしょうとういたるにおよぶまで、 さだめておうじょうしんして、 すなはち一念いちねんいたるまでしんあることなし。 ゆゑに深心じんしんづく。

[ニ]者深心。即[チ]是真実信心ナリ。信↧知自身具↢足セル煩悩↡凡夫、善根薄少ニシテ流↢転シテ三界↞出[デ]↢火宅↡、今信↪知シテ弥陀本弘誓願、及[ブ]マデ↧称スルコト↢名号下至ルニ十声一声等↥、定[メ]テ↩往生↨、ルマデ↢一念↡無↠有[ルコト]↢疑心↡。故[ニ]↢深心↡。

一 Ⅱ ⅱ a イ (二)(Ⅲ)回向発願心

^さんにはこう発願ほつがんしんしょ一切いっさい善根ぜんごんことごとくみなしておうじょうがんず。 ゆゑにこう発願ほつがんしんづく。

[ニ]者廻向発願心。所作一切善根悉皆廻シテ↢往生↡。故[ニ]↢廻向発願心↡。

一 Ⅱ ⅱ a イ (三)判具欠

^この三心さんしんすれば、 かならずしょうずる0655ことを*もし一心いっしんけぬれば、 すなはちしょうずることをず。 ¬かんぎょう¼ につぶさにくがごとし、 るべし。

スレバ↢此[ノ]三心↡必ズルコトヲ也。若[シ][ケ]ヌレバ↢一心[モ]↡、即[チ]↠生[ズルコト]ヲ。如↢¬観経¼[ク]ガ↡、応[シ]↠知[ル]

一 Ⅱ ⅱ a 【起行】
          (一)

【3】 ^また天親てんじんの ¬じょうろん¼ にいふがごとし。 もしかのくにしょうぜんとがんずることあるものには、 すすめて*念門ねんもんしゅせしむ。 もんもしすれば、 さだめておうじょう何者なにものをかとなす。

又如[シ]↢天親¬浄土論¼フガ↡。若[シ]↠願[ズル]コトゼムト↢彼ニハ、勧メテ[セ]シム↢五念門↡。五門若[シ]スレバ[メ]テ得↢往生↡。何モノ[ヲ]カ[ス]↠五

一 Ⅱ ⅱ a ロ (二)
            (Ⅰ)礼拝門

^いちには身業しんごう礼拝らいはいもん。 いはゆる一心いっしんにもつぱらぎょういたして、 がっしょうこうようして、 かの弥陀みだぶつ礼拝らいはいす。 らいするにはすなはちもつぱらかのぶつらいして、 ひつみょうとなして*らいまじへず。 ゆゑに礼拝らいはいもんづく。

[ニ]者身業礼拝門。所謂一心シテ↢恭敬↡、合掌香華供養シテ、礼↢拝[ノ]阿弥陀仏↡。礼[ス]ルニハ[チ]シテ↢彼[ノ]↡、畢命シテ↠期マジ↡。故↢礼拝門↡。

一 Ⅱ ⅱ a ロ (二)(Ⅱ)讃嘆門

^にはごう讃歎さんだんもん。 いはゆるこころをもつぱらにして、 かのぶつ身相しんそうこうみょう一切いっさいしょうじゅ身相しんそうこうみょう、 およびかのこくちゅう一切いっさいほうしょうごんこうみょうとう讃歎さんだんす。 ゆゑに讃歎さんだんもんづく。

[ニ]者口業讃歎門。所謂[ニ]シテ[ヲ]、讃↢歎[ノ]身相・光明、一切聖衆身相・光明、及[ビ]一切宝荘厳・光明等↡。故↢讃歎門↡。

一 Ⅱ ⅱ a ロ (二)(Ⅲ)観察門

^さんには0685ごう憶念おくねん観察かんざつもん。 いはゆるこころをもつぱらにして、 かのぶつおよび一切いっさいしょうじゅ身相しんそうこうみょうこくしょうごんとう念観ねんかんす。 ¬かんぎょう¼ にきたまふがごとく、 ただすいのぞきて、 このとうをつねにおくしつねにねんじつねにそうしつねにかんず。 ゆゑに観察かんざつもんづく。

[ニ]者意0913業憶念観察門。所謂[ニ]シテ↠意[ヲ]、念↢観[ノ]仏及[ビ]一切聖衆身相・光明[]国土荘厳等↡。如↢¬観経[ニ]¼説[キタマフ]ガ↡、タヾキテスイ↡、↢憶↣念↤想↯観事等↡。故[ニ]↢観察門↡。

一 Ⅱ ⅱ a ロ (二)(Ⅳ)作願門

^にはがんもん。 いはゆるしんをもつぱらにして、 もしはひる、 もしはよる一切いっさい一切いっさいしょに、 三業さんごう威儀いぎしょどくしょちゅうはず、 みなすべからく真実しんじつしんのうちに発願ほつがんして、 かのくに0656しょうぜんとがんずべし。 ゆゑにがんもんづく。

[ニ]者作願門。所謂[ニ]シテ↠心、若シハヒル[シハ]、一切時一切[ニ]、三業四威儀所作功徳、↢初・中・後↡、皆↢真実心発願シテ↟生ゼムト↢彼↡。故[ク]↢作願門↡。

一 Ⅱ ⅱ a ロ (二)(Ⅴ)回向門
              (ⅰ)往相

^にはこうもん。 いはゆるしんをもつぱらにして、 もしは自作じさ善根ぜんごん、 および一切いっさいさんじょうどう一々いちいち*しょうぼんとうしょ善根ぜんごんふかずいしょうじ、 諸仏しょぶつさつしょずいのごとく、 われもまたかくのごとくずいして、 このずい善根ぜんごんおよびおのがしょ善根ぜんごんをもつて、 みなことごとくしゅじょうとこれをともにしてかのくにこうす。 ゆゑにこうもんづく。

[ニ]者廻向門。所謂[ニ]シテ↠心、若[シ]ハ自作善根、及一切三乗・五道、一一聖凡等所作善根↢随喜↡、如↢諸仏・菩薩所作随喜↡、我亦如↠是[クノ]随喜シテ、以↢此随喜善根及[ビ][ガ]所作善根↡、皆悉↢衆生↡ニシテ↠之廻↢向[ノ]↡。故[ニ][ク]↢廻向門↡。

一 Ⅱ ⅱ a ロ (二)(Ⅴ)(ⅱ)還相

^またかのくにいたりをはりてろく神通じんずう*しょうにゅうして、 しゅじょうきょうすること*さいてつしてしん*厭足えんそくなく、 すなはちじょうぶついたるまでまたこうもんづく。

又到↢彼[ノ]↡已[リ]テ↢六神通↡廻↢入シテ生死↡、教↢化スルコト衆生↡徹↢窮シテ後際↡心↢厭足↡、ルマデ↢成仏↡亦名↢廻向門↡。

一 Ⅱ ⅱ a ロ (三)結釈心行合起

^もんすでにしぬれば、 さだめておうじょう一々いちいちもんかみ三心さんしんがっして、 したがひてごうぎょうおこせば、 しょうはず、 みな真実しんじつごうづく、 るべし。

五門既[シ]ヌレバ[メ]テ↢往生↡。一一↢上三心↡合シテ、随[ヒ]テセバ↢業行↡、不↠問[ハ]↢多少↡、皆名↢真実[ノ]↡也、応[シ]↠知[ル]

一 Ⅱ ⅱ a 【作業】
          (一)正明念仏四修
            (Ⅰ)標三法合用

【4】 ^またすすめてしゅほうぎょうぜしめて、 もつて三心さんしんねんぎょうはげましてすみやかにおうじょうしむ。 何者なにものをかとなす。

又勧[メ]テゼシメテ↢四修[ヲ]↡、ハゲマシテ↢三心・五念之行↡、シム↢往生↡。何モノ[ヲ]カ↠四

一 Ⅱ ⅱ a ハ (一)(Ⅱ)正明四修
              (ⅰ)恭敬修

^いちにはぎょうしゅ。 いはゆるかのぶつおよびかの一切いっさいしょうじゅとうぎょう礼拝らいはいす。 ゆゑにぎょうしゅづく。 ひつみょうとなしてちかひて0657ちゅうせざる、 すなはちこれじょうしゅなり。

[ニ]者恭敬修。所謂恭↢敬礼↣拝[ノ]仏及[ビ][ノ]一切[ノ]聖衆等↡。故[ニ]↢恭敬修↡。畢命[ヲ]シテ↠期[ヒ]テ↢中止↡、即[チ]是長時修ナリ

一 Ⅱ ⅱ a ハ (一)(Ⅱ)(ⅱ)無余修

^には無余むよしゅ。 いはゆるもつぱらかのぶつみなしょうして、 かのぶつおよび一切いっさいしょうじゅとう専念せんねんし、 専想せんそうし、 専礼せんらいし、 専讃せんさんして、 *ごうまじへず。 ゆゑに無余むよしゅづく。 ひつみょう0686となしてちかひてちゅうせざる、 すなはちこれじょうしゅなり。

[ニ]無余ムヨ修。所謂シ[テ]↢彼[ノ]↡、専↢念[シ]専↣想[シ]専↤礼[シ]専↯讃シテ仏及一切[ノ]聖衆等マジ↢余業↡。故[ニ]↢無余修↡。畢命シテ↠期0914[ヒ]テ↢中止↡、即[チ]是長時修ナリ

一 Ⅱ ⅱ a ハ (一)(Ⅱ)(ⅲ)無間修

^さんにはけんしゅ。 いはゆる相続そうぞくしてぎょう礼拝らいはいし、 称名しょうみょう讃歎さんだんし、 憶念おくねん観察かんざつし、 こう発願ほつがんし、 心々しんしん相続そうぞくしてごうをもつてきたまじへず。 ゆゑにけんしゅづく。 また*貪瞋とんじん煩悩ぼんのうをもつてきたまじへず。 *随犯ずいぼんずいさんして、 ねんへだときへだへだてしめず、 つねに清浄しょうじょうならしむるをまたけんしゅづく。 ひつみょうとなしてちかひてちゅうせざる、 すなはちこれじょうしゅなり。

[ニ]者無間修。所謂相続シテ恭敬礼拝[シ]称名讃歎[シ]、憶念観察[シ]、廻向発願、心心相続シテ↧以↢余業↡来マジ↥。故↢無間修↡。又↧以↢貪瞋煩悩↡来マジ↥。随犯随懴シテ↢隔↠念[ヲ]↠時[ヲ]↟日、常使ムルヲ↢清浄ナラ↡亦名↢無間修↡。畢命シテ↠期[ヒ]テ↢中止↡、即[チ]長時修ナリ

一 Ⅱ ⅱ a ハ (二)菩薩作業

^またさつすでにしょうまぬかれて、 しょ善法ぜんぽう*してぶっもとむるは、 すなはちこれ自利じりなり。 しゅじょうきょうして*らいさいつくすは、 すなはちこれ利他りたなり。 しかるにいまのときしゅじょうことごとく煩悩ぼんのうのために*ばくせられて、 いまだ悪道あくどうしょうとうまぬかれず。 えんしたがひてぎょうおこして、 一切いっさい善根ぜんごんつぶさにすみやかにして、 弥陀みだぶつこくおうじょうせんとがんぜよ。 かのくにいたりをはりて、 さらにおそるるところなし。 かみのごときしゅ*ねん任運にんうんにして、 自利じり利他りたそくせざるはなし、 るべし。

又菩薩已マヌカレテ↢生死↡、所作善法廻シテムルハ↢仏果↡、即[チ]是自利ナリ。教↢化シテ衆生↡尽スハ↢未来際↡、即[チ]是利他ナリ。然[ノ]衆生悉[ニ]↢煩悩↡繋縛[セラ]レテ、未↢悪道生死等↡。ヒテ↠縁シテ↠行、一切善根シテ、願ゼヨ↣往↢生セムト阿弥陀仏国↡。↢彼[ノ]↡已[リ]、更↠畏ルル。如[キ]↠上四修自然ニンマカセハコブニシテ、自利・利他無ルハ↢具足↡、応[シ]↠知[ル]

一 Ⅱ ⅱ 約合明一行三昧
        正明

【5】 ^また ¬*文殊もんじゅ般若はんにゃ¼ (意) にのたまふがごとし。 「*いちぎょう三昧ざんまいかさば、 ただひと*空閑くうげんしょしてもろもろのらんて、 しん一仏いちぶつけて*そうみょうかんぜず、 もつぱらみょうしょうすることをすすむ。 すなはちねんのうちにおいて、 かの弥陀みだぶつ0658よび一切いっさいぶつとうたてまつることを」 と。

又如↢¬文殊般若¼云[フ]ガ↡。「サバ↢一行三昧[ヲ]↡、タヾシテ↢空ゲンシヅカ↡捨↢諸ラム↡、係ケテ↢心一仏↡不↠観↢相貌↡、専スルコトヲ↦名字↥。即[チ]↢念↡得[ト]↠見[タテマツル]コトヲ↢彼阿弥陀仏及一切仏等↡。」

一 Ⅱ ⅱ b 問答
          (一)決観称難易
            (Ⅰ)

 ^ひていはく、 なんがゆゑぞ、 かんをなさしめずしてただもつぱらみょうしょうせしむるは、 なんのこころかあるや。

[ヒテ][ク]、何シテ↠令↠作↠観ムル↣専↢名字↡者、有[ル][ノ]↡也。

一 Ⅱ ⅱ b ロ (一)(Ⅱ)

^こたへていはく、 すなはちしゅじょうさわりおもくして、 *きょうさいしんなるによりて、 *しきあがじんびて、 かん成就じょうじゅしがたし。 ここをもつて大聖だいしょう (*釈尊) れんして、 ただすすめてもつぱらみょうしょうせしむ。 まさしく称名しょうみょうやすきによるがゆゑに、 相続そうぞくしてすなはちしょうず。

[ヘテ][ク][リ]テ↢衆生[ク]シテ、境サイナルニ↡、シキアガ神飛[ビ]テ、観難↢成就也。コヽ大聖悲憐シテ[メ]テ[セ]シム↢名字↡。正[シ]クルガ↢称名[キ]ニ↡故、相続シテ[チ]

一 Ⅱ ⅱ b ロ (二)決念境応否
            (Ⅰ)

 ^ひていはく、 すでにもつぱら一仏いちぶつしょうせしむるに、 なんがゆゑぞ、 *きょうげんずることすなはちおおき。 これあに*じゃしょうあひまじはり、 *いっ雑現ぞうげんするにあらずや。

[ヒテ][ク]、既ム[ルニ]↣専[ラ]↢一仏↡、ナン境現[ズル]コト[チ]↢邪正マジリ一多雑現[ス]ルニ↡也。

一 Ⅱ ⅱ b ロ (二)(Ⅱ)
              (ⅰ)正釈念仏義

^こたへていはく、 ぶつぶつひとしくしょうして、 かたち0687べつなし。 たとひいちねんじてること、 なんのだいどうにかそむかんや。

[ヘテ][ク]、仏[シ]クシテ0915[シ]↢二[ノ]別↡。縦使 タトヒ ジテ↠一[ヲ][ル]コト↠多ソムカム↢何大道ニ[カ]↡也。

一 Ⅱ ⅱ b ロ (二)(Ⅱ)(ⅱ)因示向西軌

^また ¬かんぎょう¼ にのたまふがごとし。 ぶつ*かん礼念らいねんとう、 みなおもて西方さいほうかふるをもちゐるは最勝さいしょうなりとすすめたまふ。 じゅさきよりかたむけるはたおるるに、 かならずまがれるにしたがふがごとくなるがゆゑなり。 かならずさわりありて西方さいほうかふにおよばずは、 ただ西にしかふおもいをなすもまたたり。

又如[シ]↢¬観経¼云[フ]ガ↡。メタマフ↧坐観・礼念等、皆須[ヰ]ル↣面[フ]ル↢西方最勝ナリト↥。クナルガヨリカタブケルハタウルルフガマガレルニナリ。必[ズ][リ]テ↢事サハリ↡不↠及[バ]フニ↢西↡、タヾスモ↢向↠西マタタリ

一 Ⅱ ⅱ b ロ (三)明専勧因縁
            (Ⅰ)

 ^ひていはく、 一切いっさい諸仏しょぶつ三身さんしんおなじくしょうし、 *まどかにしてまた無二むになる0659べし。 ほうしたがひて一仏いちぶつ礼念らいねんしょうせんに、 またしょうずることをべし。 なんがゆゑぞ、 ひとへに西方さいほうたんじて、 すすめて礼念らいねんとうをもつぱらにせしむるは、 なんのかあるや。

[ヒテ][ク]、一切諸仏三身同[ジ]ク、悲・智[ノ]マドカニ[シテ]亦応無二ナル↡。随[ヒ]テ↠方礼↢念課↣称セムニ一仏↡、亦応↠生[ズル]コトヲ。何ジテ↢西方↡、メテニセシムルハ↢礼念等↡、有[ル]↢何↡也。

一 Ⅱ ⅱ b ロ (三)(Ⅱ)
              (ⅰ)明同即別遮初問

^こたへていはく、 諸仏しょぶつしょしょうびょうどうにしてこれいちなれども、 もしがんぎょうをもつてきたおさむるに因縁いんねんなきにあらず。

[ヘテ][ク]、諸仏所証[ハ]平等ニシテ是一ナレドモ、若[シ]↢願行ムルニ↠無キニイン縁↡。

一 Ⅱ ⅱ b ロ (三)(Ⅱ)(ⅱ)正明専勧深由【光号摂化】

^しかるに弥陀みだそんもとじんじゅう誓願せいがんおこして、 こうみょうみょうごうをもつて十方じっぽう*せっしたまふ。 ただ信心しんじんをもつてねんすれば、 かみ*いちぎょうつくしもじっしょういっしょうとういたるまで、 仏願ぶつがんりきをもつてやすおうじょう このゆゑにしゃおよび諸仏しょぶつすすめて西方さいほうかはしむるを*べつとなすのみ。 またこれぶつしょうねんしてさわりのぞき、 つみめっすることあたはざるにはあらず、 るべし。

ルニ弥陀世尊、モトシテ↢深重誓願↡、↢光明・名号↡摂↢化[シ]タマフ十方↡。但使 タダ 信心ヲモテ求念スレバ、上↢一形↡下至[ル]マデ↢十声一声等↡、以↢仏願力得↢往生↡。是釈迦及以 オヨビ 諸仏勧メテハシムルヲ↢西方↡為↢別異。亦非称↢念シテ余仏↡不[ル]ニハ↞能↢除↠障、滅[スル]コト↟罪也、応↠知[ル]

一 Ⅱ ⅱ 決判専雑得失【専雑得失】
        正拠教理判
          (一)判専修得

【6】 ^もしよくかみのごとく念々ねんねん相続そうぞくして、 ひつみょうとなすものは、 じゅうはすなはちじゅうながらしょうじ、 ひゃくはすなはちひゃくながらしょうず。 なにをもつてのゆゑに。 1*雑縁ぞうえんなくしてしょうねんるがゆゑに、 2ぶつ本願ほんがん相応そうおうすることをるがゆゑに、 3きょうせざるがゆゑに、 4ぶつずいじゅんするがゆゑなり。

[シ]↠上念念相続シテ、畢命↠期、十[ハ][チ][ナガ]ラ、百[ハ][チ][ナガラ]。何[テ]ノ。無ク[シテ]↢外雑縁↡得ルガ↢正念↡故↢仏本願↡得ルガ↢相応[スル]コトヲ↡故、不ル[ガ]↠違↠教、随↢順[スル]ガ仏語↡故ナリ

一 Ⅱ ⅱ c イ (二)決雑修失

・決不定失

^もし*せんてて*雑業ぞうごうしゅせんとほっするものは、 ひゃくときまれいちせんときまれさん

[シ]スルテテ↠専セムト↢雑業、百得↢一二↡、千得↢三五↡。

・挙十三失

^なにをもつてのゆゑに。 すなはち1雑縁ぞうえん乱動らんどうするによりてしょうねんしっするがゆゑに、 2ぶつほんがん0660相応そうおうせざるがゆゑに、 3きょうそうせるがゆゑに、 4ぶつじゅんぜざるがゆゑに、 5*ねん相続そうぞくせざるがゆゑに、 6*憶想おくそう間断けんだんするがゆゑに、 7がんおんじゅう真実しんじつならざるがゆゑに、 8とんしん諸見しょけん煩悩ぼんのうきた0688間断けんだんするがゆゑに、 9ざんさんしんあることなきがゆゑなり。

[テ]ノ。乃リテ↢雑縁乱動スルニ↡失スルガ↢正念↡故↢仏本願↡不[ル]ガ↢相応↡故↠教相違[セ]ルガ、不ル[ガ]↠順↢仏語↡故、係念不ルガ↢相続↡故、憶想間断スルガ、廻願不ルガ↢慇重真実[ナラ]↡故[ニ]、貪・瞋・諸見[ノ]煩悩0916[リ]間断スルガ、無キガ↠有[ル]コト↢慚愧・懴悔心↡故ナリ

^さん三品さんぼんあり。 いちにはようにはりゃくさんにはこうなり。 しもにつぶさにくがごとし。 こころしたがひてもちゐるにみなたり。

懴悔↢三品↡。一[ニ]ハ要、二[ニ]ハ略、三[ニ]ハ[ナリ]。如↢下[ク]ガ↡。随[ヒ]テ↠意モチヰルニタリ

^また10相続そうぞくしてかの仏恩ぶっとん念報ねんぽうせざるがゆゑに、 11しん*きょうまんしょうじてごうぎょうをなすといへども、 つねに*みょう相応そうおうするがゆゑに、 12*にんおのづからおおひてどうぎょうぜんしき親近しんごんせざるがゆゑに、 13ねがひて雑縁ぞうえんちかづきて、 おうじょう正行しょうぎょう*しょうしょうするがゆゑなり。

又不ルガ↣相続シテ念↢報仏恩↡故、心ジテ↢軽慢↡雖↠作スト↢業行↡、常与↢名利↡相応[スル]ガ、人我ヒテル[ガ]↣親↢近同行善知識↡故ヒテ[ヅ]キテ↢雑縁↡、自↢障障↣他[ス]ルガ往生正行↡故ナリ

一 Ⅱ ⅱ c 挙自見聞証

^なにをもつてのゆゑに。 、 このごろみづから諸方しょほう道俗どうぞく見聞けんもんするに、 *ぎょうどうにして専雑せんぞうことなることあり。 ただこころをもつぱらにしてなせば、 じゅうはすなはちじゅうながらしょうず。 ぞうしゅしてしんならざれば、 せんがなかにいちもなし。 このぎょう得失とくしつさきにすでにべんぜるがごとし。

[テ]ノコノゴロ見↢聞[ス]ルニ諸方道俗[ヲ]↡、解行不同ニシテ専雑有↠異[ナルコト]但使 タダ ニシテ↠意セバ者、十[チ][ナガ]ラ。修シテ↠雑至心ナラ↡者、千↠一。此二行得失、如[シ][ゼ]ルガ↡。

一 Ⅱ ⅱ 挙勝利結勧

^あおねがはくは一切いっさいおうじょうにんとう*よくみづからりょうせよ。 すでによく今身こんじんにかのくにしょうぜんとがんずるものは、 *行住ぎょうじゅう坐臥ざがにかならずすべからくしんはげまし、 おのれをこくしてちゅうはいすることなく、 ひつみょうとなすべし。 かみいちぎょうにありてはしょう似如たれども、 *前念ぜんねん命終みょうじゅうしてねんにすなはちか0661くにしょうじょう永劫ようごうにつねに*無為むい法楽ほうらくく。 すなはちじょうぶついたるまでしょうず。 あにこころよきにあらずや、 るべし。

アヲ[ク]ハ一切往生人等[ラ]セヨ今身ズルゼムト↢彼↡者、行住坐臥[ニ]ハゲマ↠心、剋シテ昼夜↠廃[ス]ルコト、畢命[ヲ]↟期上在リテ[ハ]↢一形似↢如タレドモ少苦↡、前念命終シテ後念[チ]↢彼[ノ]↡、長時永劫↢無為法楽↡。ルマデ↢成仏↢生死↡。豈コヽロヨキニ、応[シ]↠知[ル]

正出礼讃
  【日没讃】
    正文
      総標【十二光名】

【7】 ^第一だいいちにつつしみて ¬だいきょう¼ (上)しゃぶつ弥陀みだぶつじゅうこうみな礼讃らいさんしておうじょうがんせよとすすめたまふによりて、 いちじゅうはい日没にちもつときあたりてらいす。 ちゅうさんるもまたたり。

第一[ニ][ミ]テリテ↫¬大経¼釈迦仏勧メタマフニ↪礼↢讃シテ阿弥陀仏十二光↡求↩願セヨト往生↨、一十九拝、リテ↢日没↡礼ルモ↢中・下懴悔マタタリ

二 Ⅰ ⅰ 正出
        総礼
          (一)礼釈迦法中三宝

【8】 ^しゃ牟尼むにぶつとう一切いっさい三宝さんぼう南無なもしたてまつる。 われいま*稽首けいしゅしてらいし、 してりょう寿じゅこくおうじょうせんとがんず。

南↢無タテマツル釈迦牟尼仏等一切三宝↡。稽首シテシテ↣往↢生セムト無量寿国↡。

 ^この一仏いちぶつ (釈尊) はげんにこれこん道俗どうぞくとうなり。 「三宝さんぼう」 といふはすなはちこれ*福田ふくでんりょうなり。 もしよくこれをらいすること一拝いっぱいすれば、 すなはちこれおん念報ねんぽうして、 もつておのがぎょうじょうず。 このいちぎょうをもつてしておうじょうがんず。

此之一仏今時道俗等ナリ↢三宝福田無量ナリ[スル]コト↠之一拝スレバ、即念↢報シテ↡、以↢己↡。以一行シテ↢往生↡。

二 Ⅰ ⅰ b イ (二)礼十方無辺三宝

 ^0689十方じっぽうさん*じんくうへん法界ほうかい*じんせつちゅう一切いっさい三宝さんぼう南無なもしたてまつる。 われいま稽首けいしゅしてらいし、 してりょう寿じゅこくおうじょうせんとがんず。

0917↢無シタテマツル十方三世尽虚空遍法界微塵刹土中一切三宝。我今稽首シテ、廻シテ↣往↢生セムト無量寿国↡。

 ^しかるに十方じっぽうくうへんにして、 三宝さんぼうじんなり。 もしらいすること一拝いっぱいすれば、 すなはちこれ福田ふくでんりょうなり、 どくぐうなり。 よくしんいたしてこれをらいすること一拝いっぱいすれば、 一々いちいちぶつうえ一々いちいちほううえ一々いちいちさつしょうそううえ一々いちいち*しゃうえに、 みなしん口意くいごう*だつぶん善根ぜんごんきたりてぎょうじゃやくし、 もつ0662ておのがごうじょうず。 このいちぎょうをもつてしておうじょうがんず。

ルニ十方虚空無辺ニシテ、三宝無尽ナリ。若[シ]スルコト一拝スレバ、即福田無量ナリ、功徳無窮ナリ。能シテ↠心スルコト↠之一拝スレバ、一一[ノ]上、一一[ノ]上、一一[ノ]薩・聖僧[ノ]上、一一舎利[ノ]、皆得身口意業[ニ]解脱分善根↡、キタ[リ]テヤク行者↡、以↢己↡。一行シテ↢往生↡。

二 Ⅰ ⅰ b 別礼
          (一)本名

【9】 ^西方さいほう極楽ごくらくかい弥陀みだぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無シタテマツル西方極楽世界阿弥陀仏↡。

^ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれ*ちょうらいしてかのくにしょうぜん。

クハ↢衆生↡咸帰命セム 故我頂礼シテゼム↢彼

 ^ひていはく、 なんがゆゑぞ弥陀みだなづけたてまつる。

[ヒ]テ、何ヅケタテマツル↢阿弥陀↡。

^こたへていはく、 ¬*弥陀みだきょう¼ および ¬かんぎょう¼ にのたまはく、 「かのぶつこうみょうりょうにして十方じっぽうこくらすに*しょうするところなし。 ただ念仏ねんぶつしゅじょうそなはして、 *摂取せっしゅしててたまはざるがゆゑに弥陀みだづけたてまつる。 かのぶつ寿じゅみょうおよびその人民にんみんりょうへんそうこうなり。 ゆゑに弥陀みだづ」 と。

[ヘ]テ、¬弥陀経¼オヨ¬観経¼云、彼光明[ハ]無量ニシテ[ス]ニ↢十方↡無↢障礙スル↡。タヾソナハシテ↢念仏衆生↡、摂取シテルガ↠捨[テ]タマハ[ヅ]ケタテマツル↢阿弥陀↡。彼寿命及人民[モ]無量無辺阿僧祇劫ナリ。故[ヅ]ケタテマツル↢阿弥↡。

^またしゃぶつおよび十方じっぽうぶつ弥陀みだこうみょう*じゅうしゅあることを讃歎さんだんし、 あまねくしゅじょうすすめたまへり。 称名しょうみょう礼拝らいはい相続そうぞくしてえざれば、 げんりょうどく命終みょうじゅうのちさだめておうじょう

又釈迦仏及十方仏、讃↣歎弥陀光明ルコトヲ↢十二種名↡、普メタマヘリ↢衆生↡。称名[シ]礼拝相続[シテ]レバ↠断者、現世↢無量功徳↡、命終之後メテ得↢往生↡。

^¬*りょう寿じゅきょう¼ (上・意) にきてのたまふがごとし。 「それしゅじょうありてこのひかりふものは、 さんしょうめつしてしんにゅうなんなり。 かんやくして善心ぜんしんしょうず。 もしさんごんところにありて、 このこうみょうたてまつれば、 またのうなし。 寿いのちおわりてのちみなだつこうむる。 りょう寿じゅぶつこうみょう顕赫けんかくにして十方じっぽうしょう耀ようして、 諸仏しょぶつこくきこえざるはなし。 ただわれのみいまそのこうみょうしょうするにあらず、 一切いっさい諸仏しょぶつしょうもん縁覚えんがく、 もろもろのさつしゅことごとくともにたんしたまふこと、 またかくのごとし。

↢¬無量寿経¼説[キ]テ[フ]ガ↡。「其[リ]テ↢衆生↡↢斯↡者、三垢消滅シテ身意柔軟ナリ。歓喜踊躍シテ善心焉。[リ]テ↢三塗勤苦之処↡、見[タテマツレ]バ↢此光明↡、無苦悩↡。寿終リテ之後↢解脱↡。無量寿仏光明顕赫ニシテ照↢耀シテ十方↡、諸仏国土ルハ↠聞焉。アラタヾノミ今称スルニ↢其光明↡、一切諸仏、声聞、縁覚、諸菩薩衆コトゴトトモ歎誉タマフコト、亦復如[シ]↠是[クノ]

^もししゅじょうありて、 そのこうみょうじんどくきて、 にちしょう0663せつして、 しんいたしてえざれば、 その所願しょがんしたがひてそのくにしょうずることを。 つねにもろもろのさつしょうもんしゅうのためにともにたんしてそのどくしょうせらる。 ぶつ (釈尊) のたまはく、 ªわれ、 りょう寿じゅぶつこうみょうじん巍々ぎぎしゅみょうなるをかんに、 ちゅう一劫いっこうすとも、 なほつくすことあたはずº」 と。

リテ↢衆生↡、聞[キ]テ光明[ノ]威神功徳↡、日夜称説シテ、至シテ↠心者、随[ヒ]テ↢其所願↡得↠生[ズルコト]ヲ↢其↡。常タメ↢諸菩薩・声聞之衆↣共歎誉シテ↢其功徳↡。仏、我カムニ↢無量寿仏光明[ノ]威神巍巍殊妙ナルヲ↡、昼夜一劫ストモ、尚[ト]↠能ツクスコト。」

^もろもろのぎょうじゃにまうす。 まさにるべし、 弥陀みだ身相しんそうこうみょうは、 しゃ如来にょらい一劫いっこうきたまふとも、 つく0690すことあたはざるものなり。

モロモロ行者↡。当↠知、弥陀身相光明、釈迦如来一劫[ニ]0918[キ]タマフトモ、不[ル]↠能↠尽[ス]コト[ナリ]

^¬かんぎょう¼ にのたまふがごとし。 「一々いちいちこうみょうあまねく十方じっぽうかいらし、 念仏ねんぶつしゅじょう摂取せっしゅしててたまはず」 と。

↢¬観経[ニ]¼云[フ]ガ↡。「一一[ノ]光明アマネ↢十方世界念仏衆生、摂取シテ[ト]↠捨[テ]タマハ。」

^いますでに ¬かんぎょう¼ にかくのごとき*思議しぎぞうじょうしょうえんありて、 ぎょうじゃ*しょうしたまふ。 なんぞ相続そうぞくして*しょうかんらいねんしておうじょうがんぜざらんや、 るべし。

今既¬観経¼有リ[テ]↢如[キ]↠此[クノ]不思議増上[ノ]勝縁↡、摂↢護[シタマフ]行者↡。何ラム↣相続シテ称観礼念シテ[ゼ]↢往生、応[シ]↠知[ル]

二 Ⅰ ⅰ b ロ (二)異名

【10】^西方さいほう極楽ごくらくかい*りょうこうぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無[シ]タテマツル西方極楽世界[ノ]無量光仏↡。

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

[ク]ハ↢衆生↡咸帰命セム 故我頂礼シテ[ゼ]ム↢彼[ノ]

 ^西方さいほう極楽ごくらくかい*へんこうぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無シタテマツル西方極楽世界無辺光仏↡。

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

クハ↢衆生↡咸帰命セム 故我頂礼シテゼム↢彼

 ^西方さいほう極楽ごくらくかい*無礙むげこうぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無シタテマツル西方極楽世界無礙光仏↡。

0664ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

クハ↢衆生↡咸帰命セム 故我頂礼シテゼム↢彼

 ^西方さいほう極楽ごくらくかい*たいこうぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無シタテマツル西方極楽世界無対光仏↡。

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

クハ↢衆生↡咸帰命セム 故我頂礼シテゼム↢彼

 ^西方さいほう極楽ごくらくかい*炎王えんのうこうぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無シタテマツル西方極楽世界炎王光仏↡。

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

クハ↢衆生↡咸帰命セム 故我頂礼シテゼム↢彼

 ^西方さいほう極楽ごくらくかい*清浄しょうじょうこうぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無シタテマツル西方極楽世界清浄光仏↡。

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

クハ↢衆生↡咸帰命セム 故我頂礼シテゼム↢彼

 ^0691西方さいほう極楽ごくらくかい*かんこうぶつ南無なもしたてまつる。

0919↢無シタテマツル西方極楽世界歓喜光仏↡。

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

クハ↢衆生↡咸帰命セム 故我頂礼シテゼム↢彼

 ^西方さいほう極楽ごくらくかい*智慧ちえこうぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無シタテマツル西方極楽世界智慧光仏↡。

0665ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

クハ↢衆生↡咸帰命セム 故我頂礼シテゼム↢彼

 ^西方さいほう極楽ごくらくかい*だんこうぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無シタテマツル西方極楽世界不断光仏↡。

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

クハ↢衆生↡咸帰命セム 故我頂礼シテゼム↢彼

 ^西方さいほう極楽ごくらくかい*なんこうぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無シタテマツル西方極楽世界難思光仏↡。

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

クハ↢衆生↡咸帰命セム 故我頂礼シテゼム↢彼

 ^西方さいほう極楽ごくらくかい*しょうこうぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無シタテマツル西方極楽世界無称光仏↡。

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

クハ↢衆生↡咸帰命セム 故我頂礼シテゼム↢彼

 ^西方さいほう極楽ごくらくかい*ちょう日月にちがつこうぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無シタテマツル西方極楽世界超日月光仏↡。

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

クハ↢衆生↡咸帰命セム 故我頂礼シテゼム↢彼

二 Ⅰ ⅰ b 重礼

【11】^西方さいほう極楽ごくらくかい弥陀みだぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無シタテマツル西方極楽世界阿弥陀仏↡。

0666われを*哀愍あいみんして*覆護ふごし、 *法種ほうしゅをしてぞうじょうせしめたまへ。

哀↢愍シテ覆↣護メタマヘ↢法シユヲシテ増長

およびしょうに、 ねがはくはぶつつねに*しょうじゅしたまへ。

世及後生[ク]ハ仏常摂受[シタマ]ヘ

0692ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

0920クハ↢衆生↡咸帰命セム 故我頂礼シテゼム↢彼

 ^西方さいほう極楽ごくらくかい*かんおんさつ南無なもしたてまつる。

南↢無シタテマツル西方極楽世界観世音菩薩↡。

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

クハ↢衆生↡咸帰命セム 故我頂礼シテゼム↢彼

 ^西方さいほう極楽ごくらくかい*だいせいさつ南無なもしたてまつる。

南↢無シタテマツル西方極楽世界大勢至菩薩↡。

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

クハ↢衆生↡咸帰命セム 故我頂礼シテゼム↢彼

 ^このさつ一切いっさいしゅじょう命終みょうじゅうときのぞみて、 ともにだいしてぎょうじゃじゅし、 弥陀みだぶつだいこうみょうはなちて、 ぎょうじゃらしたまふ。 またしゅぶつさつしょうもん大衆だいしゅとういち授手じゅしゅして、 *だんのあひだのごとくにすなはちおうじょう仏恩ぶっとんほうぜんがためのゆゑに、 しんいたしてこれをらいすること一拝いっぱいす。

菩薩一切衆生ミテ↢命終↡、トモシテ↢華台↡授↢与行者↡、阿弥陀仏[チ]テ↢大光明↡、照シタマフ↢行者↡。復↢無数化仏・菩薩・声聞大衆等↡一時授手シテゴトク[ニ]↢弾指↡即↢往生↡。為↠報[ゼムガ]↢仏恩↡故、至[シテ]↠心[ヲ]スルコト↠之一拝

 ^西方さいほう極楽ごくらくかいのもろもろのさつ*清浄しょうじょう大海だいかいしゅ南無なもしたてまつる。

南↢無シタテマツル西方極楽世界諸菩薩・清浄大海衆↡。

0667ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

クハ↢衆生↡咸帰命セム 故我頂礼シテゼム↢彼

 ^これらのもろもろのさつ、 またぶつ (阿弥陀仏) にしたがきたりて、 ぎょうじゃ*こうしょうしたまふ。 おんほうぜんがためのゆゑに、 しんいたしてこれをらいすること一拝いっぱいす。

此等菩薩マタ[ヒ]↠仏[ニ]キタ[リ]テ、迎↢接シタマフ行者↡。為↠報[ゼム]ガ↠恩、至シテ↠心スルコト↠之一拝[ス]

二 Ⅰ ⅰ b 懴悔
          (一)標挙

【12】^あまねくそう父母ぶもおよびぜんしき法界ほうかいしゅじょうさんしょう断除だんじょして、 おなじく弥陀みだぶつこくおうじょうすることをんがために、 みょうさんしたてまつる。

↫師僧・父母及善知識、法界衆生、断↢除シテ三障↡、同[ジ]クムガ↪往↩生スルコトヲ阿弥陀仏国↨、帰命[シ]懴悔シタテマツル

二 Ⅰ ⅰ b ニ (二)挙文

 ^しんいたしてさんす。

シテ↠心懴悔

^十方じっぽうぶつ南無なもさんしたてまつる。 ねがはくは一切いっさいのもろもろの罪根ざいこんめっしたまへ。

南↢無懴↣悔[シタテマツル]十方[ク]ハ[シ]タマヘ↢一切罪根

0693いま*ごんしゅするところのぜんをもつて、 して*自他じた安楽あんらくいんとなす。

0921今将↢久近[ニ]↠修スルシテ↢自他安楽[ノ]

^つねにねがはくは一切いっさいりんじゅうとき*しょうえんしょうきょうことごとく現前げんぜんせん

[ク]ハ一切臨終勝縁・勝境悉現前セム

ねがはくは弥陀みだだいしゅ観音かんのんせい十方じっぽうそんたてまつらん。

[クハ]タテマツラム↢弥陀大悲主観音・勢至・十方

あおねがはくは*神光じんこう授手じゅしゅこうむりて、 ぶつ本願ほんがんじょうじてかのくにしょうぜん。

[ク]ハ神光蒙[リ]テ↢授手ジテ↢仏[ノ]本願↡生[ゼ]ム↢彼[ノ]

 ^さんこう*発願ほつがんしをはりて、 しんいたして弥陀みだぶつみょうしたてまつる。

懴悔[シ]廻向[シ]発願[シ][リ]テ、至[シテ]↠心[ヲ]帰命[シ]タテマツル↢阿弥陀仏↡。

二 Ⅰ ⅰ b 作梵
        説偈発願

【13】 ^つぎ*ぼんをなし、 きて発願ほつがんせよ。 ¬*ほうしょうろん¼ にでたり。

 次↠梵、 キテ↠偈発願セヨ[デタ]リ↢¬宝性論¼↡

^0668*礼懴らいさんのもろもろのどくをもつて、 ねがはくは命終みょうじゅうときのぞみて、

「礼懴ヲモテ[ク]ハミテ↢命終

りょう寿じゅぶつへんどくしんたてまつらん。

[タテマツ]ラム↢無量寿仏無辺功徳

^われおよび信者しんじゃ、 すでにかのぶつたてまつりをはりて、

我及信者[ニ][タテマツリ]↢彼[ノ]↡已[リ]テ

ねがはくは*離垢りくまなこ安楽あんらくこくおうじょうして、

[ク]ハ↢離垢往↢生シテ安楽国

じょうだいじょうぜん」 と。

ゼム↢無上菩提↡」

二 Ⅰ ⅰ b 一切恭敬

【14】 ^礼懴らいさんしをはりて一切いっさいぎょうす。

礼懴[シ][リ]テ一切恭敬

ぶつだいたまふにす。 *道心どうしんつねに退たいせざらん。

[ス]↣仏[ノ][タマフニ]↢菩提道心恒ラム↠退

 ^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともにしてりょう寿じゅこくおうじょうせんとがんず。

[ク]ハ↢諸衆生シテ↣往↢生セムト無量寿国↡。

ほう*薩婆さはにゃす。 *だいそうもんん。

↢法薩婆若↢大総持門

 ^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともにしてりょう寿じゅこくおうじょうせんとがんず。

[ク]ハ↢諸衆生シテ↣往↢生セムト無量寿国↡。

0694そう*じょうろんむるにす。 おなじく*ごうかいらん。

0922↣僧[ム]ルニ↢諍論[ジ]クラム↢和合海

 ^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともにしてりょう寿じゅこくおうじょうせんとがんず。

[ク]ハ↢諸衆生シテ↣往↢生セムト無量寿国↡。

 ^ねがはくはもろもろのしゅじょう三業さんごう清浄しょうじょうにして、 ぶっきょう奉持ぶじ*一切いっさいげんじょう*なんせん。

[ク]ハ衆生三業清浄ニシテ、奉↢持仏教↡和↢南セム一切賢聖↡。

 ^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともにしてりょう寿じゅこくおうじょうせんとがんず。

[ク]ハ↢諸衆生[ト]シテ↣往↢生セムト無量寿国↡。

二 Ⅰ ⅰ b 無常偈

066915】 ^もろもろの衆等しゅとうけ。 日没にちもつじょうかん。

 諸衆等聴。説カム日没[ノ]無常↡。

^人間にんげん*怱々そうそうとして*しゅいとなみ、 ねんみょうにちることおぼえず。

人間怱怱[ト]シテイトナ↢衆務↢年命日夜[ルコト]ヲ

ともしびふうちゅうにありてめっすることしがたきがごとし。 *忙々もうもうたる六道ろくどう*じょうしゅなし。

↢灯ニ[アリテ]スルコトキガ↟期忙忙タル六道[ニ]定趣↡

^いまだだつしてかいづることをず。 いかんが*安然あんねんとして*きょうせざらん。

↣解脱シテ[ヅ]ルコトヲ↢苦海云何 イカン 安然トシテラム↢驚

おのおのけ。 *強健ごうごんりきとき*しゃくれいして*常住じょうじゅうもとめよ。

強健有力自策自励シテメヨ↢常住

二 Ⅰ ⅰ b 発願

【16】 ^このきをはりて、 さらにまさにしん発願ほつがんすべし。

 説[キ]↢此[ノ]↡已[リ]テ、更↢心口発願↡。

 ^ねがはくは弟子でしとう命終みょうじゅうときのぞみてしん顛倒てんどうせず、 しん錯乱さくらんせず、 しん*失念しつねんせず、 身心しんしんもろもろのつうなく、 身心しんしんらくなることぜんじょうれるがごとくして、 しょうじゅ現前げんぜんし、 ぶつ本願ほんがんじょうじて弥陀みだぶつこくじょうぼんおうじょうせん。 かのくにいたりをはりて、 ろく神通じんずう十方じっぽうかいりて、 しゅじょう*しょうせん。 *くう法界ほうかいきんや、 わががんもまたかくのごとくならん。 発願ほつがんしをはりて、 しんいたして弥陀みだぶつみょうしたてまつる。

[ク]ハ弟子等、ミテ↢命終↡心↢顛倒↡、心不↢錯乱[セ]↡、心不↢失念[セ]↡、身心↢諸苦痛↡、身心快楽ナルコトク[シテ]↠入レルガ↢禅定[ニ]↡、聖衆現前、乗ジテ↢仏本願上↢品往↣生セム阿弥陀仏国↡。到↢彼↡已[リ]テ[][テ]↢六神[リ]テ↢十方界↡、救↢摂セム衆生↡。虚空法界尽キムヤ、我[ガ][モ]亦如[クナラム]↠是[クノ]。発願[シ][リ]テ、至[シ]テ↠心帰↢シタテマツル阿弥陀仏↡。

二 Ⅰ 因列諸無常偈
      初夜偈

【17】 0695^しょにのたまはく (坐禅三昧経・意)

 0923初夜

^0670煩悩ぼんのうふかくしてそこなく、 しょううみへんなり。

「煩悩深[ク]シテ↠底生死[ノ]無辺ナリ

するふねいまだたず。 いかんが睡眠すいめんこのまん。

ス[ル]↠苦船未云何[ガ]コノマム↢睡眠

^ゆうみょうごんしょうじんして、 しんせっしてつねに*ぜん」 と。

勇猛勤精進シテ[シ]テ↠心ケ[ト]

二 Ⅰ ⅱ 中夜偈

【18】 ^ちゅうにいはく (大智度論)

 中夜

^「なんぢらくさかばねいだきてすることなかれ。 種々しゅじゅじょうをかりにひとづく。

「汝イダキテクサカバネ↡臥[スル]コト種種不浄カリ↠人

重病じゅうびょうたいるがごとし。 もろもろのつうあつまる。 いづくんぞねむるべけん」 と。

↢重病ルガタイ苦痛アツマイヅクンゾケム[ト]↠眠

二 Ⅰ ⅱ 後夜偈

【19】 ^*後夜ごやにいはく、

 後夜

^*こううつりててんし、 たちまちに*こうはじめにいたる。

時光リテ流転 マチ↢五更ア カ ツ キ

じょう念々ねんねんいたり、 つねに*おうす。

無常念念[リ]↢死王↡

^もろもろの*ぎょうどうのものをすすむ。 勤修ごんしゅして*無余むよいたれ。

↢諸行道ゴンシテレ[ト]↢無余

二 Ⅰ ⅱ 晨朝偈

【20】 ^*びょうたんにのたまはく (僧祇律・意)

 平旦

^じゃくめつらくもとめんとほっせば、 まさに沙門しゃもんほうがくすべし。

「欲[セバ]↠求メムト↢寂滅↠学[ス]↢沙門[ノ]

じきしんみょうささふ。 *しょうしゅうしたがひてよ。

衣食サヽ↢身命コマカ アラシ[ヒ]テ↠衆

^0671*もろもろの衆等しゅとう今日こんにちじんじょうにおのおの六念ろくねんじゅせよ」 と。

衆等、今日晨朝[ニ][ノ]セヨ[ト]↢六念↡。」

二 Ⅰ ⅱ 日中偈

【21】 ^*にっちゅうにのたまはく (六方礼経・意)

 日中

^ひとうまれてしょうじんせずは、 たとへばじゅなきがごとし。

人生レテ↢精進ヘバ[シ]↢樹[キ]ガ↟根

はなりてにっちゅうくに、 よくいくばくのときあざやかなることをん。

[リ]テ↠華クニ↢日イクバクアザヤカナルコトヲ

^0696ひといのちもまたかくのごとし。 じょうしゅのあひだなり。

0924亦如↠是[クノ]無常[ハ]須臾ナリ

もろもろのぎょうどうしゅうすすむ。 勤修ごんしゅしてすなはち*しんいたれ」 と。

スヽ↢諸行道勤修シテレ[ト]↠真

【初夜讃】
    総標

【22】^だい沙門しゃもん善導ぜんどう、 つつしみて ¬だいきょう¼ によりて要文ようもんさいしゅうして、 もつて礼讃らいさんとなす。 じゅうはいしょときあたりてらいす。 さんぜんおなじ。

第二沙門善導、謹[ミ]テ[リ]テ↢¬大経¼↡採↢集シテ要文↡、以礼讃[ノ]↡。二十四拝、リテ↢初夜↡礼。懴悔[ハ][ジ]↢前後↡。

二 Ⅱ 正出
      別讃

【23】^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無[シテ]↠心帰命シテ、礼[シタテマツ]ル↢西方阿弥陀仏↡。

^弥陀みだがんかいは、 深広じんこうにして涯底がいたいなし。

弥陀[ノ]智願海深広ニシテ[シ]↢涯底↡

みなきておうじょうせんとほっすれば、 みなことごとくかのくにいたる。

[キ]テ↠名[スレ]バ↢往生セムト皆悉↢彼

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^*このかいのなかにおいて、 ろくじゅうゆう七億しちおく

↢此世界六十有七億

退たいのもろもろのさつあり。 みなまさにかしこにしょうずることをべし。

不退菩薩アリ皆当↠得↠生ズルコトヲ↠彼

^0672ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^小行しょうぎょうのもろもろのさつ、 および*しょうふくしゅするもの、

小行菩薩スル↢少福

そのかずはかるべからず。 みなまさにかしこにしょうずることをべし。

不↠可[カ]ラハカ皆当↠生[ズル]コトヲ↠彼

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^十方じっぽう*仏刹ぶっせつのなかのさつ比丘びくしゅは、

十方仏刹菩薩・比丘衆[ハ]

こうきわむるもはかるべからず。 みなまさにかしこにしょうずることをべし。

ムルモ↠劫↠可[カ]ラ↠計皆当[ズルコトヲ]↠彼

^0697ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

0925クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^一切いっさいのもろもろのさつ、 おのおのてんみょう

一切菩薩[チ]テ妙華・

宝香ほうこう無価むげちて弥陀みだぶつようしたてまつる。

宝香・無価供↢養[シタテマツ]ル弥陀仏

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^咸然げんねんとしててんがくそうし、 和雅わげこえちょうほつして、

咸然[ト]シテ↢天楽暢↢発シテ和雅[ノ]

0673さいしょうそんたんして、 弥陀みだぶつようしたてまつる。

歌↢歎シ[テ]最勝[ノ]供↢養[シタテマツ]ル弥陀仏

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^にちけんらして、 しょうくもしょうじょす。

慧日照シテ↢世間消↢除生死

ぎょうしてめぐること三帀さんぞうして、 弥陀みだそん稽首けいしゅしたてまつる。

恭敬シテルコト三帀シテ稽↢首シタテマツル弥陀尊

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^かのごんじょうみょうにして思議しぎしがたきをて、

↣彼厳浄微妙ニシテキヲ↢思議

よりてじょうしんおこす。 ねがはくはわがくにもまたしからんと。

[リ]テ↢無上クハ亦然ラムト

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^0698ときおうじてりょうそん (阿弥陀仏)みかおうごかしごんしょうおこし、

0926ジテ↠時無量尊オゴカミカホ[ヲ]ゴンセウヨロコビエミ下

くちよりしゅひかりいだして、 あまねく十方じっぽうくにらしたまふ。

ヨリシテ↢無数[ノ]シタマフ↢十方

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^0674ひかりめぐらしにょうすること、 三帀さんぞうしていただきよりる。

↠光囲↢遶[スルコト]三帀シテ↠頂入

一切いっさいてんにんしゅやくしてみなかんす。

一切天人衆踊躍シテ皆歓喜

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^ぼんしょう雷震らいしんのごとく、 八音はっとんみょうこうぶ。

梵声[ハ]雷震八音妙響

十方じっぽうよりきたれるしょう、 われことごとくかのがんれり。

十方ヨリ[レ]ル正士レリ↢彼

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^かのごんじょうこくいたれば、 すなはちすみやかに神通じんずうて、

レバ↢彼厳浄便[テ]↢神通

かならずりょうそん (阿弥陀仏) において、 けて等覚とうがくじょうず。

↢無量尊[ケ]テ↠記[ヲ]↢等覚

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^おく如来にょらい奉事ぶじし、 飛化ひけして*諸刹しょせつへんし、

奉↢事如来飛化シテ↢諸刹

ぎょうかんしてり、 かえりてあんにょうこくいたる。

恭敬歓喜シテ[リ]リテ↢安養国

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^0675南無なも0699してしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

0927シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^もしひと善本ぜんぽんなければ、 ぶつみなくことをず。

[シ]人無[ケ]レバ↢善本↡↠得↠聞[ク]コトヲ↢仏[ノ]

きょうまんへいだいとは、 もつてこのほうしんずることかたし。

憍慢懈怠トハ↣以ズルコト↢此

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^宿しゅく諸仏しょぶつたてまつりしものは、 すなはちよくこのしんず。

宿世タテマツリシモノハ↢諸仏↢此[ノ]

けんきょうきてぎょうし、 やくしておおきにかんす。

謙敬[キ]テ奉行踊躍シテ歓喜

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

【24】^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^それかの弥陀みだぶつみょうごうくことをることありて、

[リテ]↠得[ルコト]↠聞[ク]コト[ヲ]↢彼弥陀仏名号

かんして一念いちねんいたるまで、 みなまさにかしこにしょうずることをべし。

歓喜シテル[マデ]↢一皆当↠生[ズルコト]ヲ↠彼

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^たとひ*大千だいせんてらんをも、 ただちにぎてぶつみなけ。

[テ]ラム↢大千↡火[ヲ]モ[ギ]テ↢仏

みなきてかんしてさんずれば、 みなまさにかしこにしょうずることをべし。

[キ]テ↠名歓喜シテズレバ皆当↠得↠生[ズルコトヲ]↠彼

^0676ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^*万年まんねんにして三宝さんぼうめっせんに、 *この ¬きょう¼ (大経) じゅうすることひゃくねんせん。

万年ニ[シテ]三宝滅セムニ¬経¼住[スル]コト百年セム

そのとききて一念いちねんせんに、 みなまさにかしこにしょうずることをべし。

キテ一念セムニ皆当↠生[ズルコト]ヲ↠彼

^0700ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

0928クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^ぶっにははなはだひがたく、 ひとしんあることかたし。

仏世ニ[ハ]↠値人有[ル]コト↢信慧↡難

たまたま希有けうほうく、 これまたもつともかたしとなす。

↢希有此復↠難[シ]ト

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^*みづからしんひとおしへてしんぜしむること、 かたきがなかに*うたたさらにかたし。

[ジ]ヘテ↠人ゼシムルコト[キ]ガウタ

だいをもつてつたへてあまねくするは、 まことに仏恩ぶっとんほうずるになる。

大悲[ヲモテ]ツタヘテ[ス]ル[ハ]↠報ズルニ↢仏恩

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

二 Ⅱ ⅱ 重礼

【25】^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^われを哀愍あいみんして覆護ふごし、 法種ほうしゅをしてぞうじょうせしめたまへ。

哀↢愍シテ覆↣護メタマヘ↢法種ヲシテ増長

0677およびしょうに、 ねがはくはぶつつねにしょうじゅしたまへ。

世及後生[ク]ハ仏常摂受[シ]タマヘ

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう極楽ごくらくかいかんおんさつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方極楽世界観世音菩薩↡。

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう極楽ごくらくかいだいせいさつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方極楽世界大勢至菩薩↡。

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^0701南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう極楽ごくらくかいしょさつ清浄しょうじょう大海だいかいしゅらいしたてまつる。

0929↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方極楽世界諸菩薩・清浄大海衆↡。

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

二 Ⅱ ⅱ 懴悔

【26】^あまねくそう父母ぶもおよびぜんしき法界ほうかいしゅじょうさんしょう断除だんじょして、 おなじく弥陀みだぶつこくおうじょうすることをんがために、 みょうさんしたてまつる。

↫師僧・父母及善知識、法界衆生、断↢除シテ三障↡、同ジクムガ↪往↩生スルコトヲ阿弥陀仏国↨、帰命懴悔シタテマツル

【中夜讃】
    総標

【27】^第三だいさんにつつしみてりゅうじゅさつがんおうじょう礼讃らいさん (十二礼) によりて、 いちじゅう六拝ろっぱいちゅうときあたりてらいす。 さんぜんおなじ。

第三[ニ][ミテ][リテ]龍樹菩薩¬願往生礼讃¼↡、一十六拝、当[リテ]↢中夜[ノ]↡礼。懴悔[ハ][ジ]↢前後[ニ]↡。

二 Ⅲ 正出
      別讃【十二礼】

【28】^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏

^てんにんぎょうせられたまふ、 弥陀みだせんりょうぞくそん稽首けいしゅしたてまつる。

稽↧首シタテマツル天・人レタマフ↢恭敬阿弥陀仙両足尊

0678かのみょう安楽あんらくこくにましまして、 りょうぶっしゅにょうせられたまへり。

[シ]テ↢彼微妙[ノ]安楽無量仏子衆セラレタマヘリ

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^金色こんじきしんきよくして山王せんのうのごとし。 しゃ摩他またぎょうぞうあゆむがごとし。

金色[ノ]身浄[ク]シテ↢山王奢摩他ムガ

りょうもくきよきことしょうれんのごとし。 ゆゑにわれ弥陀みだそんちょうらいしたてまつる。

両目[ノ][キ]コト↢青蓮華[ニ]我頂↢礼シタテマツル弥陀尊

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^0702南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

0930↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^おもてよくえんじょうなること満月まんがつのごとし。 こうはなほせん日月にちがつのごとし。

円浄[ナル]コト↢満月威光日月

みこえてん倶翅羅くしらのごとし。 ゆゑにわれ弥陀みだそんちょうらいしたてまつる。

↢天倶翅羅クシラ我頂↢礼シタテマツル弥陀ソン[ヲ]

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^観音かんのんちょうだいかんちゅうじゅうしたまふ。 種々しゅじゅみょうそうたからをもつてしょうごんせり。

観音頂戴冠中シタマフ種種妙相宝[ヲ]モテ荘厳セリ

よくどうとのきょうまんぶくす。 ゆゑにわれ弥陀みだそんちょうらいしたてまつる。

↢外道トノ憍慢我頂↢礼シタテマツル弥陀尊

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^0679無比むひ無垢むくにしてひろ清浄しょうじょうなり。 衆徳しゅとくきょうけつなることくうのごとし。

無比・無垢ニシテ清浄ナリ衆徳皎潔ナルコト↢虚空

しょやくざいたまへり。 ゆゑにわれ弥陀みだそんちょうらいしたてまつる。

所作利益タマヘリ↢自在我頂↢礼シタテマツル弥陀尊

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^十方じっぽうきこゆるさつしゅりょうしょつねに讃歎さんだんす。

十方ユル菩薩衆無量諸魔常讃歎

0703もろもろのしゅじょうのために願力がんりきをもつてじゅうしたまふ。 ゆゑにわれ弥陀みだそんちょうらいしたてまつる。

0931↢諸衆生[ノ]↡願力ヲモテ[シ]タマフ我頂↢礼シタテマツル弥陀尊

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^こがねそことしたからまじはりたるいけしょうぜるはな善根ぜんごんじょうぜるところのみょうだいなり。

ソコトシマジハリタルゼル善根[ノ]↠成ゼル妙台座ナリ

かのうえにおいて山王せんのうのごとし。 ゆゑにわれ弥陀みだそんちょうらいしたてまつる。

↢彼↡如↢山王我頂↢礼シタテマツル弥陀尊

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国↡。

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^十方じっぽうよりきたれるところのもろもろのぶっ神通じんずう顕現けんげんして安楽あんらくいたり、

十方ヨリ↠来レル仏子顕↢現シテ神通↡至↢安楽

尊顔そんげん瞻仰せんごうしてつねにぎょうす。 ゆゑにわれ弥陀みだそんちょうらいしたてまつる。

瞻↢ガウシテ尊顔↡常恭敬我頂↢礼シタテマツル弥陀尊

^0680ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^しょじょう無我むがとうなり。 また水月すいがつでんようのごとし。

所有無常・無我等ナリ亦如↢水月・電・影・露

しゅうのために*ほうみょうなきことをきたまふ。 ゆゑにわれ弥陀みだそんちょうらいしたてまつる。

↠衆[ノ]キタマフ↣法キコトヲ↢名字↡我頂↢礼シタテマツル弥陀尊

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^0704南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

0932↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^かのそん仏刹ぶっせつにはあくなし。 また女人にょにん悪道あくどうとのおそれなし。

仏刹ニハ↢悪名↡亦無↢女人悪道トノ

衆人しゅにんしんいたしてかのそんうやまひたてまつる。 ゆゑにわれ弥陀みだそんちょうらいしたてまつる。

衆人至[シ]テ↠心ヒタテマツル↢彼[ヲ]我頂↢礼シタテマツル弥陀尊

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国↡。

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^かのそんりょう方便ほうべんきょうには、 諸趣しょしゅあくしきとあることなし。

[ノ]無量方便ニハ↠有[ル]コト↢諸シユ悪知識

おうじょうすれば退たいせずしてだいいたる。 ゆゑにわれ弥陀みだそんちょうらいしたてまつる。

往生スレバシテ↠退[セ]↢菩提我頂↢礼シタテマツル弥陀尊

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^0681南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^われかのそんどくけり。 衆善しゅぜんへんにして海水かいすいのごとし。

我説ケリ↢彼功徳衆善無辺ニシテ↢海水

るところの善根ぜんごん清浄しょうじょうなるもの、 しゅじょう回施えせしてかのくにしょうぜん。

善根清浄ナル廻↢施シテ衆生↡生↢彼[ノ]

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

二 Ⅲ ⅱ 重礼

【29】^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^われを哀愍あいみんして覆護ふごし、 法種ほうしゅをしてぞうじょうせしめたまへ。

哀↢愍シテ覆↣護メタマヘ↢法種ヲシテ増長

およびしょうに、 ねがはくはぶつつねにしょうじゅしたまへ。

此世及後生クハ仏常摂受シタマヘ

^0705ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

0933クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう極楽ごくらくかいかんおんさつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方極楽世界観世音菩薩↡。

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう極楽ごくらくかいだいせいさつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方極楽世界大勢至菩薩↡。

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう極楽ごくらくかいしょさつ清浄しょうじょう大海だいかいしゅらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方極楽世界諸菩薩・清浄大海衆↡。

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

二 Ⅲ ⅱ 懴悔
        標挙

068230】^あまねくそう父母ぶもおよびぜんしき法界ほうかいしゅじょうさんしょう断除だんじょして、 おなじく弥陀みだぶつこくおうじょうすることをんがために、 みょうさんしたてまつる。

↫師僧・父母及善知識、法界衆生、断↢除シテ三障↡、同ジクムガ↪往↩生スルコトヲ阿弥陀仏国↨、帰命懴悔シタテマツル

二 Ⅲ ⅱ c 出文
          (一)懴悔

 ^しんいたしてさんす。

シテ↠心懴悔。

^無始むしけてよりこのかた、 つねにじゅうあくをもつてしゅじょうくわふ。

自↢従 ヨリ 無始ケテ↟身コノカ↢十悪クワ↢衆生

父母ぶもきょうせず三宝さんぼうそしり、 ぎゃく善業ぜんごうぞうす。

↠孝↢父母↢三宝造↢作五逆・不善業

^この衆罪しゅざい因縁いんねんをもつてのゆゑに、 *妄想もうぞう顛倒てんどうして*纏縛てんばくしょうじ、

[テ]ノ↢是衆罪因縁↡故妄想顛倒シテテンマトイバクシバル

りょうしょうくべし。 ちょうらいさんしたてまつる。 ねがはくは滅除めつじょせしめたまへ。

↠受↢無量[ノ]生死頂礼懴悔シタテマツル[ク]ハ滅除[セ]シメタマヘ

 ^0706さんしをはりて、 しんいたして弥陀みだぶつみょうしたてまつる。

0934リテ、至シテ↠心帰↢シタテマツル阿弥陀仏↡。

二 Ⅲ ⅱ c ロ (二)勧請

 ^しんいたして*かんじょうす。

シテ↠心勧請

^諸仏しょぶつだいじょうそん、 つねに*くうをもつて三界さんがいらしたまふ。

諸仏大慈無上尊↢空慧↡照[シ]タマフ↢三界

しゅじょう*もうみょうにしてかくせず。 ながしょうだいかいもっす。

衆生盲冥ニシテ↢覚↢生死大苦海

^*ぐんじょうきてしょはなれしめんがために、 かんじょうしたてまつる。 つねにじゅうして*法輪ほうりんてんじたまへ。

↧抜キテ↢群生↡離[レ]シメムガ↦諸苦勧請シタテマツル[ニ]シテジタマヘ↢法輪

 ^かんじょうしをはりて、 しんいたして弥陀みだぶつみょうしたてまつる。

勧請リテ、至シテ↠心帰↢シタテマツル阿弥陀仏↡。

二 Ⅲ ⅱ c ロ (三)随喜

 ^0683しんいたしてずいす。

シテ↠心随喜

^*りゃくこうよりこのかたいだけるしっ*まん*放逸ほういつ*によりてしょうず。

歴劫ヨリ已来ケル嫉妬我慢・放逸[リ]テ↠痴

つねにしん毒害どくがいをもつて、 智慧ちえ善根ぜんごん*ぼんじょうす。

[テ]↢瞋恚毒害焚↢焼智慧・慈・善根

^今日こんにちゆいしはじめて*しょうして、 だいしょうじんずいしんおこす。

今日思惟惺悟シテ↢大精進随喜

 ^ずいしをはりて、 しんいたして弥陀みだぶつみょうしたてまつる。

随喜リテ、至シテ↠心帰↢シタテマツル阿弥陀仏↡。

二 Ⅲ ⅱ c ロ (四)回向

 ^しんいたしてこうす。

シテ↠心廻向

^三界さんがいのうちに*ろうして、 *あいをもつて*胎獄たいごくる。

流↢浪シテ三界痴愛ヲモテ↢胎獄

しょうじをはりてろうし、 かい沈没ちんもつす。

[リ]↢老死沈↢没於苦海

^われいまこのふくしゅして、 して安楽あんらくしょうぜん。

我今修[シテ]↢此シテゼム↢安楽土

 ^0707こうしをはりて、 しんいたして弥陀みだぶつみょうしたてまつる。

0935リテ、至シテ↠心帰↢シタテマツル阿弥陀仏↡。

二 Ⅲ ⅱ c ロ (五)発願

 ^しんいたして発願ほつがんす。

シテ↠心発願

^ねがはくは*胎蔵たいぞうかたちてて、 安楽あんらくこくおうじょうし、

[ク]ハテテ↢胎蔵往↢生安楽国

すみやかに弥陀みだぶつへんどくしんたてまつり、

タテマツリ↢弥陀仏無辺功徳

^つつしみてもろもろの如来にょらいたてまつらん。 *げんじょうもまたしかなり。

ツツシミテタテマツラム↢諸如来賢聖亦復然ナリ

ろく神通じんずうりきて、 しゅじょうしょうせん。

↢六神通力セウセム衆生

^0684くう法界ほうかいきんや。 わががんもまたかくのごとくならん。

虚空法界尽キムヤ亦如クナラム↠是[クノ]

 ^発願ほつがんしをはりて、 しんいたして弥陀みだぶつみょうしたてまつる。

発願リテ、至シテ↠心帰↢シタテマツル阿弥陀仏↡。

二 Ⅲ ⅱ c 例余

^はことごとくかみほうおなじ。

↢上↡。

【後夜讃】
    総標

【31】^だいにつつしみて天親てんじんさつがんおうじょう礼讃らいさん (浄土論) によりて、 じっぱい後夜ごやときあたりてらいす。 さんぜんおなじ。

第四[ミテ][リ]テ↢天親菩薩[ノ]願往生礼讃↡、二十拝、リテ↢後夜↡礼。懴悔[ハ]↢前後↡。

二 Ⅳ 正出
      別讃【願生偈】

【32】^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^そん*われ一心いっしんじん十方じっぽう無礙むげこう如来にょらいみょうしたてまつりて、

世尊一心帰↢命シ[タテマツリ]テ尽十方

ぶっきょう相応そうおうせん。

無礙光如来↢仏教↡相応セム

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^かのかいそうかんずるに、 三界さんがいどうしょうせり。

[ズ]ルニ↢彼世界[ノ]勝↢過セリ三界

きょうしてくうのごとく、 広大こうだいにして辺際へんざいなし。

究竟シテ↢虚空広大ニシテ辺際ヘンザイ

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^0708南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

0936↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^しょうどうだい慈悲じひしゅっ善根ぜんごんよりしょうず。

正道大慈悲出世善根ヨリ

0685じょうこうみょう満足まんぞくせること、 かがみ日月にちがつりんとのごとし。

浄光明[ノ]満足セルコト↢鏡日月輪[ト]ノ

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^もろもろの珍宝ちんぽうしょうそなへて、 みょうしょうごんそくせり。

ヘ[テ]↢諸珍宝具↢足セリ妙荘厳

無垢むく光焔こうえんさかりにして、 明浄みょうじょうにしてけんかがやかす。

エンサカリニシテ明浄ニシテカス↢世間

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^ほう千万せんまんじゅにして、 せん弥覆みふせり。

宝華千万種ニシテフウセリ池・流・セン

ふうよううごかすに、 きょうさくしてひかり乱転らんでんす。

微風動スニ↢華葉ケウマジワルシテ光乱転

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^殿でん・もろもろの楼閣ろうかくにして、 十方じっぽうること無礙むげなり。

宮殿諸楼閣ニシテルコト↢十方↡無礙ナリ

雑樹ぞうじゅ光色こうしきあり、 宝欄ほうらんあまねくにょうせり。

雑樹光色アリ宝欄 マネ囲遶セリ

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^0686りょうたからきょうらくして、 もうくうにあまねし。

無量交絡ケウラクマジワルシテ羅網↢虚空

種々しゅじゅすずひびきをおこして、 みょうほうおとく。

種種スヾリヤウホチシ[テ]ヒヾキカウ ↢吐妙法

^0709ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

0937クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^*梵音ぼんのんさとらしむること深遠じんのんにしてみょうなり。 十方じっぽうきこゆ。

梵音ラシムルコト深遠ニシテ微妙ナリ↢十方

しょうがく弥陀みだ法王ほうおう、 よくじゅうしたまへり。

正覚阿弥陀法王善住持シタマヘリ

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^如来にょらいじょうしゅうは、 しょうがくはなよりしょうす。

如来浄華[ハ]正覚ヨリ化生

仏法ぶっぽうあじはひをあいぎょうし、 ぜん三昧ざんまいを食となす。

愛↢楽仏法禅三昧↠食

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^なが身心しんしんなやみをはなれ、 たのしみをくることつねにしてひまなし。

身心[ク]ルコト↠楽[ミヲ]ニ[シテ][シ]ヒマ

だいじょう善根ぜんごんさかいは、 ひとしくしてげんなし。

大乗善根[シク]シテ↢譏嫌名↡

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^0687南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^女人にょにんおよび根欠こんけつじょうしゅしょうぜず。

女人及根欠二乗[ノ]↠生

しゅじょうがんぎょうするところ、 一切いっさいよく満足まんぞくす。

衆生↢願楽スル一切能満足

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^0710りょうだい宝王ほうおうみょうじょうだいあり。

0938無量大宝王[ノ]微妙浄華台アリ

相好そうごうひかり一尋いちじんにして、 色像しきぞうぐんじょうえたまへり。

相好一尋ニシテ色像超[エ]タマヘリ↢群生

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^てんにんどうしゅう清浄しょうじょうかいよりしょうず。

天人不動清浄智海ヨリ

ˆ如来にょらいはˇ しゅ山王せんのうのごとく、 勝妙しょうみょうにしてぎたるものなし。

↢須弥山王勝妙ニシテ↢過ギタル

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^てんにんじょうしゅうぎょうしてめぐりて瞻仰せんごうしたてまつる。

天人丈夫恭敬シテリテ瞻仰シ[タテマツル]

てんがくみょうこうとうとをあめふらしてようしたてまつる。

ラシテ↢天妙香等トヲ↡供養シタテマツル

^0688ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^安楽あんらくこく清浄しょうじょうにして、 つねに無垢むくりんてんず。

安楽国清浄ニシテ↢無垢[ノ]

一念いちねんおよびいちに、 もろもろのぐんじょうやくす。

一念及[ビ]一時利↢益群生

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^ぶつのもろもろのどくさんずるに、 分別ふんべつしんあることなし。

[ズ]ルニ↢仏功徳↠有[ル]コト↢分別心↡

よくすみやかにどくだい宝海ほうかい満足まんぞくせしむ。

↣速満↢足功徳[ノ]大宝海

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽

二 Ⅳ ⅱ 重礼

【33】^0711南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

0939↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^われを哀愍あいみんして覆護ふごし、 法種ほうしゅをしてぞうじょうせしめたまへ。

哀↢愍シテ覆↣護メタマヘ↢法種ヲシテ増長

此世しせおよびしょうに、 ねがはくはぶつつねにしょうじゅしたまへ。

此世及後生クハ仏常摂受シタマヘ

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう極楽ごくらくかいかんおんさつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方極楽世界観世音菩薩↡。

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^0689南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう極楽ごくらくかいだいせいさつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方極楽世界大勢至菩薩↡。

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう極楽ごくらくかいしょさつ清浄しょうじょう大海だいかいしゅらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方極楽世界諸菩薩・清浄大海衆↡。

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

二 Ⅳ ⅱ 懴悔

【34】^あまねくそう父母ぶもおよびぜんしき法界ほうかいしゅじょうさんしょう断除だんじょして、 おなじく弥陀みだぶつこくおうじょうすることをんがために、 みょうさんしたてまつる。

↫師僧・父母及善知識、法界衆生、断↢除シテ三障↡、同ジクムガ↪往↩生スルコトヲ阿弥陀仏国↨、帰命懴悔シタテマツル

【晨朝讃】
    総標

【35】^だいにつつしみてげんそうほっがんおうじょう礼讃らいさんによりて、 じゅう一拝いっぱい*たんときあたりてらいしたてまつる。 さんぜんおなじ。

第五[ミ]テリテ↢彦琮法師願往生礼讃↡、二十一拝、リテ↢旦起↡礼シタテマツル。懴悔[ハ]↢前後↡。

二 Ⅴ 正出
      別讃【彦琮礼讃】

【36】^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^0712法蔵ほうぞういんいよいよとおければ、 極楽ごくらくまたふかし。

0940法蔵イヨイ[ケ]レバ極楽

*ちんまじはりてをなし、 衆宝しゅぼうまじはりてはやしをなす。

異珍マジハリテ衆宝マジハリテハヤシ

^はな希有けういろひらき、 なみ実相じっそうおとぐ。

[ハ]↢希有ナミ[ハ]↢実相

いかにしてかまさに授手じゅしゅこうむりて、 ひとたびおうじょうしんぐべき。

[ニシテカ][ニ][リ]テ↢授手[タ]ビ↦往生

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^0690南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^じょくかえるをうれひ、 じょうがんいよいよふかし。

濁世ウレ↢還ルヲ浄土イヨイ

こんじょうなおくしてどうさかひ、 珠網しゅもうゆるくしてはやしる。

ジヨウクシテサカ↠道珠網縵クシテ

^いろればみな真色しんじきおとけばことごとく法音ほうおんなり。

レバ↠色皆真色ケバ↠音法音ナリ

西方さいほうとおしといふことなかれ。 ただじゅうねんしんもちゐよ。

↠謂フコト↢西方[シ]ト唯須ヰヨ↢十念

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^すでに*窮理ぐりしょうとなりて、 まことに*遍空へんくうあり。

[リ]テ↢窮理[ノ]↢遍空威↡

西にしにありてとき*しょうげんずるは、 ただこれしばらくしたがふのみ。

リテ↠西ズ[ルハ]↠小シバラフ[ノミ]↠機

^葉珠ようしゅあひ映飾ようじきし、 砂水しゃすいともにちょうせり。

葉珠映飾エイジキシヤチヨウスミ クヰセリカヾヤキ

しょうんとほっせば、 かのにかならずすべからくよるべし。

セバ↠得ムト↢無生[ク]

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^*せんごうひとほがらかにして、 *宝手ほうしゅいんつねにあきらかなり。

五山毫独 ガラカニシテ宝手印恒アキラカナリ

すいともにかがみとなり、 こうおなじくくもとなる。

地水トモ↠鏡香華同ジク↠雲

^0691ごうふかければきやすきことをじょうず。 いんあさければじつきがたし。

ケレバ↠易キコトヲ↠往因浅ケレバ↠聞

かならずのぞむらくはわくのぞきて、 *ちょうねんとしてひとむらがらざれ。

ノゾムラクハ[キ]テ↢疑惑超然トシテコエテシカラシメテ↠群

^0713ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

0941クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^しん*しんびてち、 ひかり法界ほうかいふくみてまどかなり。

ビテ↢真フク[ミ]テ↢法界マドカナリ

*えんよく*ものせっすれば、 *そうさだめてかたきにあらず。

無縁能ス[レバ]ホトケノヘン相定[メ]テ↠難キニ

^はな本心ほんしんしたがひてへんじ、 うつりておのづからやすし。

華随[ヒテ]↢本心↡変ウツリテ身自

*しゅっきょうくことをねがはば、 すべからくともにぜんりてるべし。

ハバ↠聞クコトヲ↢出世[リ]テ↠禅[ニ]

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^こうやうやくこうをなせば、 西方さいほうみちやうやくつうず。

廻向漸セバ西方ヤウヤ

*宝幢ほうどう*こうけ、 天香てんこう遠風おんぷうる。

宝幢↢厚地天香入↢遠風

^かいかさなりてみずき、 *もうこまかくしてくうわかつ。

開華重ナリテ↠水覆網細[クシテ]↠空

がんしょうなんぞこころせつなる。 まさしくらくぐうなるがためなり。

願生セツナルシクナリ↢楽[ノ]無窮ナルガ

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^0692南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^*とうしょうしょえらばんとほっせば、 西方さいほうもつともすべし。

セババムト↢当生西方モト[モ]↠帰

じゅへだてて*じゅうかくひらき、 みちてて*せんく。

ヘダテテ↠樹↢重閣テテ↠道セム

^香飯こうぼんしんしたがひていたり、 宝殿ほうでんひてぶ。

香飯随[ヒ]テ↠心[ニ]宝殿ヒテ↠身

えんはみなることを。 まさしくみづからひとまれなり。

有縁[ハ]↠入[ルコト]ヲ[シ]ク[ラ]マレナリ

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^0714十劫じっこう*どうさきになりて、 さかいかざりて群萌ぐんもうく。

0942十劫[リ]テカザリテ↠界↢群萌

こんしゃみずとおしてり、 ぎょくようえだててあきらかなり。

金砂トヲシテ↠水玉葉満テテ↠枝カナリ

^とりもと*たまのなかよりで、 ひとはただはなうえしょうず。

ヨリ唯華

あへて西方さいほうしょう、 いつかさだめてあひむかへたまへ。

西方早晩 イツカ メテタマヘ

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^十方じっぽうしょぶつくには、 ことごとくこれ*法王ほうおういえなり。

十方諸仏是法王ナリ

ひとへにえんもとめて、 こいねがはくははやじゃなきをん。

ヒトヘメテ↢有縁[コヒ]ネガハクハハヤ[キ]ジヤ

^0693*はっにょみず七宝しっぽうねんはな

八功如意七宝自然

かしこにしんよくくれば、 まさにかならずくべし。 はるかなるにあらず。

↠彼心能[ケ]レバ↢必↡非ハルカナルニ

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^じょうこく衰変すいへんなし。 ひとたびりゅうしてこんしかなり。

浄国[シ]スイ変↡[タ]ビシテ古今ナリ

光台こうだいには千宝せんぽうがっし、 音楽おんがく*八風はっぷうぶ。

光台ニハ千宝[ヲ]音楽八風

^いけにはおお説法せっぽうとりそらにはてりさんてん

ニハ説法ニハテリ散華

しょうずることをれば退しりぞくことをおそれず。 こころしたがひてすでにはちすひらく。

レバ↠生ズルコトヲ↠畏退クコトヲ[ヒ]テ↠意ハチス

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^するは一像いちぞうにあらず。 しょうじゅまたはかりがたし。

スルハ↠華↢一像聖衆亦↠量

はちすひらけてひとひとしょし、 なみしょうじてほうおのづからぐ。

蓮開[ケ]テ人独ジテ法自

^わざわいなきはところしずかなるによる。 退しりぞかざるはともきためなり。

[キ]↠災↢処ナルニ↠退ナリ

かの*ぜんしょうともがらふ。 「ここにきたりてよりいくばくのこうばかりぞ」 と。

↢彼前生トモガラリテヨリコヽイクバクノコフバカリゾ[ト]

^0715ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

0943クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^0694南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^*ひかりべてしゃすくひ、 *くうちてだいく。

ベテ↢毘舎[チ]テ↢韋提

てんきたりて香蓋こうがいささげ、 ひとりてほうもたらす。

[リ]テ香蓋サヽ人去[リ]テ宝衣モタラ

^*ろくとりがっするをく。 *すんはなみてる。

六時スルヲ四寸ミテ↠華

あひるにただしからざるはなし。 あにまたながまよひあらんや。

ルニ↠不[ル]タヾシカララムヤ

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^あまねくすすむ、 三福さんぷくひろめて、 ことごとく*しょうめっせしむ。

メ[テ]↢三福[ク]↠滅↢五焼

しんおこしてこうすでにいたれば、 ねんくるにつみすなはちゆ。

シテ↠心功已[ニ]レバクルニ↠念罪便[ユ]

^とりはなやかにして珠光しゅこうてんじ、 かぜこのましくしてがくしょう調ととのふ。

ヤカニシテ珠光マシク[シテ]声調

ただ*ぎょうどうやすきことをよろこぶ。 なんぞ*しょうのはるかなるをうれへんや。

↢行道キコトヲヘムヤ↢聖果ナル

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^珠色しゅしきかさなりてみずとなる。 金光こんこうすなはちこれうてななり。

珠色カサナリテ↠水金光即ナリ

ときいたりてはなおのづからさんじ、 がんしたがひてはなまたひらく。

[リ]テ↠時華自[ヒ]テ↠願

^0695いけあそびてかはるがはるしゅつもつし、 そらびてたがひに往来おうらいす。

ビテ↠池カハルガハル出没[ビ]テ↠空往来

*直心じきしんをもつてよくかしこにかふ。 あらゆるぜんあわせてすべからく*すべし。

直心[ヲモテ]↠彼アラユ[ス]

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^0716しんあら*かんみずよろこばしむるみょうくも

0944↠心甘露バシムル↠目妙華

*どうしょうさとりやすく、 ひとしき寿じゅりょうわかちがたし。

同生サトシキ寿量難↠分

^らくおおくともどうはいすることなし。 こえとおくともくをさまたげず。

楽多トモスルコト↠道トモサマタ↠聞クヲ

いかんがじょくむさぼりて、 安然あんねんとしてにみづからけん。

如何 イカン リテ↢五濁安然トシテ[ラ]ケム

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^うてなうら人天にんでんあらわれ、 ひかりのなかにしゃゆ。

人天

くうかかほうかくかいのぞしちじゅう*らん

↠空四宝↠廻七重

^うたがいおおきはへんひさし。 とくすくなきは*上生じょうしょうかたし。

キハ辺地徳少キハ上生難

しばらく*がんろんずることなかれ。 西方さいほうすでにしんやすんず。

シバラ↠論ズルコト↢余西方已[ニ]

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^0696南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^六根ろっこんつねにどうがっし、 さんながつ。

六根常↠道三塗永↠名

*ねんのあひだにほうあまねくして、 かえとき*得忍とくにんじょうず。

遊方遍ク[シテ]忍成

^たいらかにしてきわまりなくひろし。 かぜじょうにしてこのところきよし。

地平[カ]ニシテ↠極[リ]ニシテ

ことば*しんともがらす。 ともにもつぱらなるしろでよ。

コトバ有心ナル

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

二 Ⅴ ⅱ 重礼

【37】^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^われを哀愍あいみんして覆護ふごし、 法種ほうしゅをしてぞうじょうせしめたまへ。

哀↢愍シテ覆↣護メタマヘ↢法種ヲシテ増長

此世しせおよびしょうに、 ねがはくはぶつつねにしょうじゅしたまへ。

此世及後生クハ仏常摂受シタマヘ

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^0717南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう極楽ごくらくかいかんおんさつらいしたてまつる。

0945シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方極楽世界観世音菩薩↡。

^*千輪せんりんあししたにあきらかにして、 *どうひかりのなかにげんず。

千輪明カニ[シテ]↢足[ノ][ニ]五道現↢光

*いんつねにゆることなければ、 人のするもまたいまだきわまらず。

悲引恒[ケ]レバユルコトスルモキワマ

^*くちべてなほじょうにあり。 *しんしずかにしてさらにつうばす。

ベテ↠定ニシテバス↠通

みなきてみなくことをがんぜよ。 にいくばくの*そうをかひらく。

[キ]テ↠名皆願ゼヨクコトヲヒラ↢幾[ノ][ヲカ]

^0697ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう極楽ごくらくかいだいせいさつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方極楽世界大勢至菩薩↡。

^りきじょうひょうし、 身光しんこうえんすくふ。

慧力↢無上身光スク↢有縁

*もろもろの宝国ほうこく動揺どうようして、 いち金蓮こんれん侍座じざす。

ドウ↢揺シ[テ]宝国↢座金蓮

^*ちょうぐんじつとりにあらず。 *てんるいあにしんてんならんや。

鳥群非↢実ルイ[ナ]ラムヤ

すべからくるべし、 みょうらくもとめば、 かならずこれ*戒香かいこうまったくせよ。

↠知メバ↢妙楽戒香クセヨ

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう極楽ごくらくかいしょさつ清浄しょうじょう大海だいかいしゅらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方極楽世界諸菩薩・清浄大海衆↡。

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

二 Ⅴ ⅱ 懴悔

【38】^あまねくそう父母ぶもおよびぜんしき法界ほうかいしゅじょうさんしょう断除だんじょして、 おなじく弥陀みだぶつこくおうじょうすることをんがために、 みょうさんしたてまつる。

↫師僧・父母善知識、法界衆生、断↢除シテ三障↡、同ジクムガ↪往↩生スルコトヲ阿弥陀仏国↨、帰命懴悔シタテマツル

【日中讃】
    総標

【39】^第六だいろく沙門しゃもん善導ぜんどうがんおうじょう礼讃らいさん、 つつしみて ˆかんぎょうのˇ *じゅう六観ろっかんによりてじゅうぱいつくる。 にっちゅうときあたりてらいす。 さんぜんおなじ。

第六沙門善導願往生礼讃偈、ミテリテ↢十六観↡作↢二十拝↡。当リテ↢日中↡礼。懴悔↢前後↡。

二 Ⅵ 正出
      別讃

【40】^0718南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

0946シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^0698かの弥陀みだ極楽ごくらくかいかんずるに、 広大こうだい*かんぴょうにして衆宝しゅぼうをもつてじょうず。

ズルニ↢彼弥陀極楽界広大寛平ニシテ衆宝[ヲ]モテ

じゅうはちがんよりしょうごんおこりて、 もろもろのぶっせつえてもつとも*しょうたり。

四十八願ヨリ荘厳[リ]テエテ仏刹セイ

^*本国ほんごく*ほう大海だいかいしゅこうきわめて*算数さんじゅすともすららず。

本国他方大海衆メテ↠劫算数[ス]トモ不↠知↠名スラ

あまねくすすむ、 西にししてかの*どうぜよ。 恒沙ごうじゃ三昧さんまいねんじょうず。

シテ↠西ゼヨ↢彼恒沙三昧自然

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

【41】^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^地下じげしょうごん七宝しっぽう*どうりょうへんしゅおくなり。

地下荘厳七宝無量無辺無数億ナリ

*八方はっぽう八面はちめんひゃっぽうをもつてじょうず。 かれをればしょうねんさとる。

ポウ八面百宝ヲモテレバ無生自然

^しょう宝国ほうこくながじょうたり。 一々いちいちたからしゅひかりながす。

無生宝国永↠常一一↢無数

ぎょうじゃしんかたむけてつねにたいして、 *じんやくして西方さいほうれ。

行者カタブケテ↠心シ[テ]↠神踊躍シテ↢西方

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^じょうしょうごんうたたきわまりなし。 こんじょうどうさかふ。 *しょうにあらず。

地上荘厳転[タ]↠極金縄サカ↠道工匠

0719弥陀みだがんたくみにしょうごんす。 さつにんてんはなさんじてたてまつる。

0947弥陀[ノ]願智タクミ荘厳菩薩・人・天ジテ↠華タテマツ

^ほう宝色ほうしきありて宝光ほうこうぶ。 一々いちいちひかりしゅだいとなる。

宝地宝色ア[リ]テ宝光一一↢無数

0699だいのなかに宝楼ほうろう千万億せんまんおくあり。 だいほとりひゃくおく*宝幢ほうどうかこめり。

宝楼千万億アリホトリ百億宝幢カコメリメグレリ

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^一々いちいちだいじょうくうのなか、 しょうごん*宝楽ほうがくまた窮まりなし。

一一台上虚空荘厳宝楽

*八種はっしゅしょうふうひかりいででて、 ときしたがひてがくつに、 おうずるおんあり。

八種清風↠光デテ[ヒ]テ↠時ツニ↠楽ズル↠機アリ

^*おんしょうじゅややかたしとなす。 行住ぎょうじゅう坐臥ざがしんせっしてかんじ、

機音正受ヤヽ↠難シト行住坐臥シテ↠心

ただすいのぞきてつねに憶念おくねんせよ。 三昧さんまい無為むいにしてすなはちはんなり。

唯除キテ↢睡時↡常憶念セヨ三昧無為ニシテ涅槃ナリ

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^宝国ほうこく宝林ほうりんにもろもろの宝樹ほうじゅあり。 ほう宝葉ほうようほうこんきょうなり。

宝国宝林[ニ]宝樹アリ宝華・宝葉・宝根茎ナリ

あるいは千宝せんぽうをもつてはやしわかちてことなり、 あるいはひゃっぽうありてともに*ごうじょうず。

[イハ]↢千宝↡分[チテ]↠林ナリ[イハ][リ]テ↢百宝↡

^行々ごうごうあひあたようあひげり。 いろおのおのどうにしてひかりまたしかなり。

行行ゲリ色各[ノ]不同ニシテ亦然ナリ

0720とうりょう斉高ざいこうにしてさんじゅうまんなり。 じょうあひれてしょうく。

0948等量斉高ザイカウニシテ三十万ナリ枝条レテ無生

^0700ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^しちじゅうもうしちじゅう*たがひにひかりめぐらしてあひ*映発ようほつす。

七重羅網七重タガヒシテ↠光映発

*てんどうみなじゅうまんせり。 *瓔珞ようらくこう日月にちがつえたり。

化天童子皆充セリ瓔珞輝光超エタリ↢日月

^行々ごうごう宝葉ほうようしき*千般せんぱんなり。 はなひらけてひとしくして*せん金輪こんりんのごとし。

行行宝葉色千般[ナリ]ヒラケテシク[シテ]旋金輪

このみひかりへんじてしゅぼう*がいじょうず。 塵沙じんじゃ仏刹ぶっせつげんじてへんなり。

菓変ジテ↠光↢衆宝塵沙仏刹現ジテ無辺ナリ

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^ほう宝岸ほうがんほう金沙こんしゃあり、 *ほう宝葉ほうようほうれんありて、

宝池宝岸・宝金沙アリ宝渠宝葉・宝蓮華アリテ

じゅうじゅんにしてみなしょうとうなり。 ほうほうもうほうらんめぐれり。

十二由旬ニシテ皆正等ナリ羅・宝網・宝欄レリ

^*徳水とくすいながれわかちて宝樹ほうじゅたずぬ。 なみがく*恬怕てんぱくしょうす。

徳水分[チ]テタヅ↢宝樹↠波↠楽タンアハシパク

ことば*えんどうぎょうしゃす。 つとめてまよひをひるがえして*ほんかえれ。

有縁同行者努力ツトメ[テ]ヒルガエシテマドイ↢本家

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^0721南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

0949↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^一々いちいちこんじょうどううえさかひて、 宝楽ほうがく宝楼ほうろう千万億せんまんおくあり。

一一金縄[ハ]サカヒテ↢道宝楽・宝楼千万億アリ

0701もろもろのてんどうこうさんじ、 ほうさつくものごとくにあつまる。

天童子散↢香華他方菩薩如[ク]ニ↠雲

^りょうへんにしてよくはかることなし。 弥陀みだ稽首けいしゅしてぎょうしてつ。

無量無辺[ニ]シテ↢能ハカルコト稽↢首シテ弥陀↡恭敬シテ

ふうりょうじゅひびくうにあまねくして、 *三尊さんぞん歎説たんせつすることきわまりあることなし。

風鈴樹ヒヾキクシテ↢虚空歎↢説[ス]ルコト三尊↡無↠有[ル]コト マリ

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^弥陀みだ本願ほんがんおう一切いっさい衆宝しゅぼうもつてじょうずることをなせり。

弥陀本願[ノ]華王一切衆宝セリ↠成ズルコトヲ

だいじょう*どうあり、 *宝縵ほうまんれり。 弥陀みだひとして*しんぎょうあらわす。

四幢アリレリ↢宝弥陀独シテ↢真形

^しんぎょうこうみょう法界ほうかいにあまねし。 光触こうそくこうむるものはしん退たいせず。

真形光明↢法界カブ↢光[ハ]↠退

ちゅうろくにもつぱら想念そうねんすれば、 *じゅうらくにして三昧さんまいのごとし。

昼夜六時想念[ス]レバ終時快楽[ニシテ]↢三昧

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^弥陀みだ身心しんしん法界ほうかいにあまねし。 しゅじょう*心想しんそうのうちに*影現ようげんしたまふ。

弥陀身心↢法界影↢現[シ]タマフ衆生[ノ]心想

0722このゆゑになんぢにすすむ。 つねに観察かんざつして、 しんによりておもいおこして*真容しんようあらわすべし。

0950↠汝[ニ]観察シテ[リ]テ↠心シテス[ベシ]↢真容

^0702真容しんよう宝像ほうぞう*華座けざのぞめり。 しんひらけてかのくにしょうごんる。

真容宝像ノゾ↢華座心開[ケ]テ↢彼荘厳

宝樹ほうじゅ三尊さんぞんはな遍満へんまんし、 ふうりょうがくひびき、 もんおなじ。

宝樹華遍満風鈴楽ヒヾキモン[ジ]

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^弥陀みだ身色しんじき金山こんぜんのごとし。 相好そうごうこうみょう十方じっぽうらす。

弥陀身色↢金山相好光明照↢十方

ただ念仏ねんぶつするもののみありて*こうしょうこうむる。 まさにるべし、 本願ほんがんもつともこわしとなす。

唯有[リ]テ念仏スルモノ[ノミ]↡蒙↢光摂↠知[ル]本願シト

^十方じっぽう如来にょらいしたべてしょうしたまふ。 もつぱらみょうごうしょうして西方さいほういたると。

十方如来ベテ↠舌[シ]タマフシテ↢名号↡至ル[ト]↢西方

かしこにいたはなひらけてみょうほうけば、 *じゅうがんぎょうねんあらわる。

[リ]↠彼[ケ]テケバ↢妙法十地願行自然

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^観音かんのんさつだい慈悲じひ、 すでにだいるもててしょうせず。

観音菩薩大慈悲スデル[モ]↢菩提テテ↠証

*一切いっさいどうしんちゅうる。 ろく観察かんざつして三輪さんりんおうず。

一切五道↢身中六時観察シテ三輪応

^応現おうげん身光しんこう金色こんじきなり。 相好そうごう*威儀いぎうたたきわまりなし。

応現身光紫金色ナリ相好威儀↠極

0723つねにひゃくおく光王こうおうみてべて、 あまねくえんせっして本国ほんごくせしむ。

0951ベテ↢百億光王シテ↢有縁↡帰[セ]シム↢本国

^0703ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^せいさつ思議しぎしがたく、 こうあまねくへんざいらす。

勢至菩薩難思議シギ威光普↢無辺際

えんしゅじょう光触こうそくこうむりて、 智慧ちえぞうじょうして三界さんがいゆ。

有縁衆生蒙リ[テ]↢光触増↢長シテ智慧↡超↢三界

^*法界ほうかいきょうようして転蓬てんぽうのごとし。 ぶつうんじゅうしてくうてり。

法界クヰヤウエウシテ↢転蓬化仏雲集シテテリ↢虚空

あまねくえんすすむ。 つねに憶念おくねんして、 なが*胞胎ほうたいちて、 六通ろくつうしょうせよ。

↢有縁↡常憶念シテ[チ]テハウ↡証セヨ↢六通

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^*しょう跏趺かふして三昧さんまいれば、 想心そうしんねんじょうじて西方さいほういたる。

正坐跏趺カフシテレバ↢三昧想心乗ジテ↠念↢西方

弥陀みだ極楽ごくらくかいけんするに、 じょうくう七宝しっぽうをもつてかざれり。

覩↢見[ス]ルニ弥陀極楽界地上・虚空七宝[ヲ]モテカザレリ

^弥陀みだしんりょうきはめてへんなれば、 かさねてしゅじょうすすめてしょうしんかんぜしむ。

弥陀身量極メテ無辺ナレバメテ↢衆生↡観[ゼ]シム↢小身

*じょうろくはっしゃくしたがひてげんじ、 *円光えんこうぶつさきしんひとし。

丈六八尺随[ヒ]テ↠機円光[ノ]化仏シン

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

【42】^0724南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

0952↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^じょうはい*上行じょうぎょうじょうこんひとなり。 じょうしょうずることをもとめて貪瞋とんじんだんず。

上輩[ハ]上行上根[ナリ]メテズルコトヲ↢浄土↡断↢貪瞋

0704ぎょう差別しゃべつにつきて三品さんぼんわかつ。 *もん相続そうぞくして*三因さんいんたすく。

キテ↢行差別↡分↢三品五門相続シテタス↢三因

^一日いちにち七日しちにちもつぱらしょうじんして、 ひつみょうだいじょうじて*六塵ろくじんづ。

一日七日専精進シテ畢命[ジ]テ↢六塵

よろこばしきかな、 ひがたくしていまふことをたり。 なが*無為むいほっしょうしんしょうせん。

ヨロコバシキカナ[ク]シテ今得[タ]リ↠遇[フ]コトヲセム↢無為法性

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡往↢生セム安楽国↡。

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^ちゅうはい*中行ちゅうぎょうちゅうこんひとなり。 一日いちにち斎戒さいかいをもつて金蓮こんれんしょす。

中輩[ハ]中行中根[ナリ]一日斎戒ヲモテ↢金蓮

父母ぶもきょうようせるをおしへてこうせしめ、 ために西方さいほうらくいんく。

孝↢養セルヲ父母↡教ヘテ廻向セシメ↢西方快楽

^ぶつしょうもんしゅきたりて、 ただちに弥陀みだ華座けざほとりいたる。

↢声聞衆↡来[リ]テ↢弥陀華座

ひゃっぽうはなこもりて七日しちにち三品さんぼんはなひらけて*しょうしんしょうす。

百宝コモ[リ]テ経↢七日三品蓮開[ケ]テ↢小真

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^はい*ぎょうこんひとなり。 じゅうあくぎゃくとう貪瞋とんじんと、

下輩[ハ]下行下根[ナリ]十悪・五逆等貪瞋[ト]

0725じゅう*ちゅうそう*ほうしょうぼうと、 いまだかつてざんしてさきとがいず。

0953四重偸僧謗正法カツ慚愧シテ↢前トガ

^じゅうに、 そうくものごとくにあつまり、 ごくみょう罪人ざいにんまえにあり。

終時クニ↠雲地獄猛火罪人マヘニアリ

0705たちまちに*おうじょうぜんしきの、 きゅうすすめてもつぱらかのぶつみなしょうせしむるにふ。

タチマチ↣往生善知識キウメテ[セシム]ルニ↢彼

^ぶつさつこえたずねていたりたまふ。 一念いちねんしんかたむくれば宝蓮ほうれんる。

化仏・菩薩尋ネテ↠声リタマフ一念カタブクレバ↠心↢宝蓮

*さんさわりおもくしてこうひらく。 ときにはじめてだいいんおこす。

クシテ↢多劫トキ↢菩提

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

【43】^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^弥陀みだ仏国ぶっこくはよくかんずるところなり。 西方さいほう極楽ごくらく思議しぎしがたし。

弥陀仏国ナリ↠感ズル西方極楽[ハ]↢思

般若はんにゃ*かつもんして*漿しょうつ。しょう念食ねんじきしてすなはちゑをだんず。

渇↢聞シテ般若↢思漿念↢食シテ無生↡即[チ]↠飢

^一切いっさいしょうごんみなほうく。 しんりょうのうしてねんる。

一切荘厳皆説↠法無心領納シテ自然

*七覚しちかく華池けちこころしたがひてる。 *はちはいじんらしていっす。

七覚[ノ]華池随[ヒ]テ↠意背凝コラシテ↠神↢一

^へんさつ同学どうがくとなる。 *しょうかい如来にょらいことごとくこれなり。

無辺菩薩↢同学性海如来ナリ

弥陀みだ心水しんすいしんちょうもくす。 観音かんのんせいころもあたへてす。

弥陀心水モク↢身頂観音・勢至アタヘ[テ]

^たちまちにくうあがりて法界ほうかいあそび、 しゅ*さずかり無為むいごうす。

欻爾タチマチリテ↠空↢法界須臾↠記↢無為

かくのごとく*しょうようきわまりなきところなり。 わ0726れいまかずはいづれのときをかたん。

0954↠此[ク]ノ逍遥ナリ吾今不↠去タム↢何ヲカ

^0706ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

二 Ⅵ ⅱ 重礼

【44】^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう弥陀みだぶつらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方阿弥陀仏↡。

^われを哀愍あいみんして覆護ふごし、 法種ほうしゅをしてぞうじょうせしめたまへ。

哀↢愍シテ覆↣護メタマヘ↢法種ヲシテ増長

此世しせおよびしょうに、 ねがはくはぶつつねにしょうじゅしたまへ。

此世及後生クハ仏常摂受シタマヘ

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

 ^南無なもしてしんいたみょうして、 西方さいほう極楽ごくらくかい観音かんのんせいしょさつ清浄しょうじょう大海だいかいしゅらいしたてまつる。

南無シテ↠心帰命シテ、礼シタテマツル↢西方極楽世界観音・勢至・諸菩薩・清浄大海衆↡。

^ねがはくはもろもろのしゅじょうとともに、 安楽あんらくこくおうじょうせん。

クハ↢諸衆生↡ 往↢生セム安楽国

二 Ⅵ ⅱ 懴悔
        総標

【45】^あまねくそう父母ぶもおよびぜんしき法界ほうかいしゅじょうさんしょう断除だんじょして、 おなじく弥陀みだぶつこくおうじょうすることをんがために、 みょうさんしたてまつる。

↫師僧・父母及善知識、法界衆生、断↢除シテ三障↡、同ジクムガ↪往↩生スルコトヲ阿弥陀仏国↨、帰命懴悔シタテマツル

二 Ⅵ ⅱ c 因示懴悔方軌
          (一)明要等三品通用
            (Ⅰ)正示

【46】^かみほんさん発願ほつがんとうさきおなじ。 ようがなかのようもちゐば、 はじめをれ。 りゃくがなかのりゃくもちゐば、 なかれ。 こうがなかのこうもちゐば、 しもれ。

[ノ]二品懴悔発願等同↠前。須[ヰ]バ↢要↡、↠初。須[ヰ]バ↢略↡、↠中。須[ヰ]バ↢広↡、↠下

二 Ⅵ ⅱ c ロ (一)(Ⅱ)別出広懴軌

^その 「こう」 といふは、 じつしんしょうぜんとがんずることあるものにつきてすすむ。 あるいはしゅたいし、 あるいは十方じっぽうぶつたいし、 あるいはしゃ尊像そんぞう大衆だいしゅたいし、 あるいは一人いちにんたいす。 もしは*どくとうなり。 また十方じっぽうじんくう三宝さんぼうおよびじんしゅじょうかい0707とうかひ、 つぶさにかひて*ほつさんすべし。

トイフ者、就↢心ズルコト↟生ゼムトスヽ。或[イ]ハ↢四衆↡、或[イ]ハ↢十方[ノ]↡、或[イ]ハ↢舎利・尊像・大衆↡、或[イハ]↢一人↡。若[シ]ハ独自等ナリ。又[ヒ]↢十方尽虚空三宝及尽衆生界等↡、[ヒ]テ発露懴悔[ス]ベシ

二 Ⅵ ⅱ c ロ (二)明上中下三品懴相
            (Ⅰ)正明

^さん三品さんぼんあり。 じょうちゅうなり。

懴悔↢三品↡上・中・下ナリ

・上品

^じょうぼんさん」 とは、 もうのなかよりながれ、 まなこのなかよりづるものをじょうぼんさんづく。

上品懴悔[ト]、身毛孔ヨリナガ、眼ヨリ血出[ヅ]ル↢上品懴悔↡。

・中品

^ちゅうぼんさん」 とは、 *へん0727しんあつあせもうよりで、 まなこのなかよりながるるものをちゅうぼんさんづく。

中品懴悔[ト]、遍0955アツアセ↢毛孔↡出[デ]、眼ヨリ血流ルル↢中品懴悔[ト]↡。

・下品

^ぼんさん」 とは、 遍身へんしんとおりてあつく、 まなこのなかよりなみだづるものをぼんさんづく。

下品懴悔[ト]、遍身トヲリ[テ]アツ、眼ヨリナミダ[ヅ]ル↢下品[ノ]懴悔[ト]↡。

^これらの三品さんぼん差別しゃべつありといへども、 すなはちこれひさしく*だつぶん善根ぜんごんゑたるひとなり。 こんじょうほううやまひ、 ひとおもくしてしんみょうしまず、 すなはちしょうざいいたるまで、 もしさんすれば、 すなはちよくしんとおずいとおさしむることをいたす。

三品雖↠有[リ]ト↢差別↡、即[チ]是久シクエタル↢解脱分善根↡人[ナリ]。致使ムルコトヲ↧今生↠法、重クシテ↠人オシ↢身命↡、ルマデ↢小罪↡、若スレバ↠心↞髄

^よくかくのごとくさんすれば、 ごんはず、 あらゆる重障じゅうしょうたちまちにみな滅尽めつじんす。 もしかくのごとくせざれば、 たとひ*にちじゅうきゅうもとむとも、 すべてこれやくなし。 なさざるもののごとし。

↠此[ク]ノ[ス]レバ者、↠問↡、所有重障チニ皆滅尽。若レバ↠如[ク]セ↠此[ク]ノ縦使 タトヒ 日夜十二時[ニ]キウモトムトモ↠益。↢不↠作↡。

二 Ⅵ ⅱ c ロ (二)(Ⅱ)結顕真心益

^るべし、 るいけつとうにあたはずといへども、 ただよく真心しんしん徹到てっとうするはすなはちかみおなじ。

↠知[ル]、雖↠能流涙流血等↡、但能真心徹到スル者即[チ]↠上同

二 Ⅵ ⅱ c 出懴罪文

【47】^うやまひて十方じっぽう諸仏しょぶつじゅうきょうしょだいさつ一切いっさいげんじょうおよび一切いっさいてんりゅう法界ほうかいしゅじょう現前げんぜん大衆だいしゅとうにまうす。 われ某甲それがし ほつさんすることをしょうしたまへ。

[ヒ]テ↢十方諸仏、十二部経、諸大菩薩、一切賢聖及一切天竜八部、法界衆生、現前大衆等↡。証↢知[シ]タマヘ 発露懴悔[スルコト]ヲ↡。

^無始むしよりこのかたすなはち今身こんじんいたるまで、 一切いっさい三宝さんぼうそう0708父母ぶも六親ろくしん眷属けんぞくぜんしき法界ほうかいしゅじょう殺害せつがいせることかずるべからず。

↢無始↡已来コノカタルマデ↢今身↡、殺↢害セルコト一切三宝・師僧・父母・六親眷属・善知識・法界衆生↠可[カ]ラ↠知↠数

^一切いっさい三宝さんぼうそう父母ぶも六親ろくしん眷属けんぞくぜんしき法界ほうかいしゅじょうもの*ちゅうとうせることかずるべからず。

偸↢盗セルコト一切三宝・師僧・父母・六親眷属・善知識・法界[ノ]衆生↡不↠可[カラ]↠知[ル]↠数[ヲ]

^一切いっさい三宝さんぼうそう父母ぶも六親ろくしん眷属けんぞくぜんしき法界ほうかいしゅじょううえにおいて邪心じゃしんおこせることかずるべからず。

[テ][]一切三宝・師僧・父母・六親眷属・善知識・法界[ノ]衆生[ニ][]セルコト↢邪心↡不↠可[カラ]↠知[ル]↠数[ヲ]

^*もうをもつて一切いっさい三宝さんぼうそう父母ぶも六親ろくしん眷属けんぞくぜんしき法界ほうかいしゅじょう*おうせることかずるべからず。

妄語ヲモテ欺↢誑セルコト一切[ノ]三宝・師僧・父母・六親眷属・善知識・法界[ノ]衆生↡不↠可[カラ]↠知[ル]↠数[ヲ]

^*綺語きごをもつて一切いっさい三宝さんぼうそう父母ぶも六親ろくしん眷属けんぞくぜんしき法界ほうかいしゅじょう*調じょうろうせることかずるべからず。

[ヲ]モテ調↢ロウセルコト一切三宝・師僧・父母・六親眷属・善知識・法界[ノ]衆生↡不↠可[カラ]↠知[ル]↠数[ヲ]

^*あっをもつて一切いっさい三宝さんぼうそう父母ぶもろく0728しん眷属けんぞくぜんしき法界ほうかいしゅじょう*にくし、 ほうし、 *毀呰きしせることかずるべからず。

悪口[ヲ]モテ罵↢辱[シ]誹↣謗[シ]毀↤セルコト一切三宝・師僧・父母・六0956親眷属・善知識・法界[ノ]衆生↡不↠可[カラ]↠知[ル]↠数[ヲ]

^*りょうぜつをもつて一切いっさい三宝さんぼうそう父母ぶも六親ろくしん眷属けんぞくぜんしき法界ほうかいしゅじょう闘乱とうらん破壊はえせることかずるべからず。

両舌ヲモテトウ↢乱破↣壊[セル]コト一切三宝・師僧・父母・六親眷属・善知識・法界衆生↡不↠可[カラ]↠知[ル]↠数[ヲ]

^あるいはかい八戒はっかい十戒じっかいじゅうぜんかいひゃくじっかいひゃくかいさつ三聚さんじゅかいじゅうじんかいない一切いっさいかいおよび*一切いっさい威儀いぎかいとうし、 みづからつくおしへ、 つくるをずいせることかずるべからず。

[イ]ハ↢五戒・八戒・十戒・十善戒・二百五十戒・五百戒、菩薩[ノ]三聚戒・十無尽戒、乃至一切戒及一切威儀戒等↡、↠他、見↠作[ル]ヲ随喜[セル]コト不↠可[カラ]↠知[ル]↠数[ヲ]

^かくのごとき衆罪しゅざい、 また十方じっぽうだいへんにして*じんしゅなるがごとく、 われらがざいもまたしゅなり。

[キ]↠是[クノ]衆罪、[ク]↢十方大地無辺ニ[シテ]微塵無数ナルガ↡、我等作罪無数ナリ

^くうへんなり、 われらがざいもまたへんなり。

虚空無辺ナリ、我等作罪亦復無辺ナリ

^方便ほうべんへんなり、 われらがざいもまたへんなり。

方便無辺ナリ、我等作罪亦復無辺ナリ

^ほっしょうへんなり、 われらがざいもま0709へんなり。

法性無辺ナリ、我等作罪亦復無辺ナリ

^法界ほうかいへんなり、 われらがざいもまたへんなり。

法界無辺ナリ、我等作罪亦復無辺ナリ

^しゅじょうへんなり、 われらが*劫奪こうだつ殺害せつがいもまたへんなり。

衆生無辺ナリ、我等ダチ・殺害[モ]亦復無辺ナリ

^三宝さんぼうへんなり、 われらが*侵損しんそん劫奪こうだつ殺害せつがいもまたへんなり。

三宝無辺ナリ、我等侵損シンソン・劫奪・殺害[モ]亦復無辺ナリ

^*戒品かいほんへんなり、 われらがぼんもまたへんなり。

戒品無辺ナリ、我等毀犯[モ]亦復無

^かくのごときつみかみもろもろのさついたり、 しもしょうもん縁覚えんがくいたるまでることあたはざるところなり。 ただぶつぶつとのみすなはちよくわがつみしょうりたまへり。

[キ]↠是[クノ]罪、↢諸[ノ]菩薩↡、ルマデ↢声聞・縁覚トコロナリ↠不↠能↠知ルコト。唯仏ノミ↠仏乃リタマヘリ↢我罪之多少↡。

^いま三宝さんぼうみまえ法界ほうかいしゅじょうまえにおいてほつさんし、 あへて*ぞうせず。 ただねがはくは十方じっぽう三宝さんぼう法界ほうかいしゅじょう、 わがさんけ、 わが清浄しょうじょうおくしたまへ。

今於↢三宝、法界[ノ]衆生↡発露懴悔↡。唯願[ク]ハ十方三宝、法界[ノ]衆生、受↢我懴悔↡、憶[シ]タマヘ↢我清浄↡。

^今日こんにちよりはじめて、 ねがはくは法界ほうかいしゅじょうとともに、 じゃしょうし、 だいしんおこして、 しんをもつてあひかひ、 仏眼ぶつげんをもつてあひだいまで眷属けんぞくとして、 しんぜんしきとなりて、 おなじく弥陀みだぶっこくしょうじ、 すなはちじょうぶついたるまで、 かくのごときつみなが相続そうぞくだんじてさらにあへてつくらず。

↠従↢今日↡、願[ク]ハ↢法界衆生↡、捨↠邪↠正、発シ[テ]↢菩提心↡、慈心[ヲ]モテ[ヒ]、仏眼ヲモテ、菩提マデ眷属トシ[テ][リ]テ↢真善知識↡、同[ジ]ク↢阿弥陀仏国↡、ルマデ↢成仏↡、如↠是[ク]ノ罪永ジテ↢相続↡更不↢敢↡。

^さんしをはりて、 しんいたして弥陀みだぶつみょうしたてまつる。

懴悔[シ][リ]シテ↠心帰↢シタテマツル阿弥陀仏↡。

^広懴こうさんしをはりぬ。

広懴[シ][ヌ]

因示発願作法
  明願前方便

【48】^0729もしにゅうかんしおよび睡眠すいめんするときは、 このがんおこすべし。 もしはし、 もしはりゅうして一心いっしんがっしょうし、 おもてただして西にしかへて、 じっしょう弥陀みだぶつ観音かんのんせいしょさつ清浄しょうじょう大海だいかいしゅしょうしをはりて、

0957入観スル[ハ]、応[シ]↠発↢此[ノ]↡。若[シ]ハ[シ][シ]ハシテ、一心合掌、正シテ↠面ヘテ↠西、十声、称↢阿弥陀仏・観音・勢至・諸菩薩・清浄大海衆[リ]テ

正発願
    往生願

^弟子でし 某甲それがし げんにこれしょうぼんざい0710しょうじんじゅうにして六道ろくどうしずみて、 つぶさにいふべからず。 今日こんにちぜんしきひて、 弥陀みだ本願ほんがんみょうごうくをたり。 一心いっしんしょうねんしておうじょうがんせよ。 「ねがはくはぶつ慈悲じひ*ほんぜいがんてたまはずしてしょうじゅしたまへ。

弟子 生死凡夫、罪障深重ニシテシヅミテ↢六道↡、苦不↠可[カラ]↡。今[ヒ]テ↢善知識↡、得タリ↠聞[ク]コト↢弥陀[ノ]本願名号↡。一心称念シテ求↢願セヨ往生↡。願[ク]ハ慈悲[][シテ]↠捨[テ]タマハ↢本誓願摂受シタマヘ

三 Ⅱ 見仏願

^弟子でし弥陀みだぶつ身相しんそうこうみょうらず。 ねがはくはぶつ慈悲じひをもつて弟子でし身相しんそう観音かんのんせいしょさつとうおよびかのかい清浄しょうじょうしょうごんこうみょうとうそうげんしたまへ」 と。

弟子↢弥陀仏身相光明↡。願[ク]ハ慈悲[ヲ]モテ示↢現[シ]タマヘ弟子身相、観音・勢至・諸菩薩等及[ノ]世界清浄荘厳光明等↡。

願後益相

^このをいひをはりて一心いっしんしょうねんにして、 すなはちこころしたがひてにゅうかんし、 およびねむれ。 あるいはまさしく発願ほつがんするときすなはちこれをることをるあり。 あるいは睡眠すいめんするときることをるあり。 しんならざるをのぞく。 このがんこのごろおおきに*現験げんげんあり。

↢此↡已[リ]テ一心正念[ニ]シテ、即[ヒ]テ↠意入観[シ]、及ネブ。或[イハ]↢正[シ]ク発願スル[チ]↟見ルコト[ヲ]↠之。或[イハ][リ]↢睡スル時得↟見[ル]コト[ヲ]↠不ルヲ至心ナラ↡。此[ノ]コノゴロ[リ]↢現験↡。

挙五縁益結勧
 

【49】^ひていはく、 弥陀みだぶつしょうねん礼観らいかんして、 げんになんのどくやくかある。

[ヒテ][ク]、称↢念[シ]礼↣観シテ阿弥陀仏↡、現世ナン功徳利益↡。


    明前三縁
      正明
        滅罪縁

^こたへていはく、 もし弥陀みだぶつしょうすることいっしょうするに、 すなはちよくはちじゅう億劫おくこうしょうじゅうざい除滅じょめつす。 礼念らいねん以下いげもまたかくのごとし。

[ヘテ][ク]、若[シ][ス]ルコト↢阿弥陀仏↡一声[ス]ルニ、即[チ]除↢滅八十億劫生死重罪↡。礼念已下[モ]↠是[ク]ノ

四 Ⅱ ⅰ a 護念縁

^¬*じゅうおうじょうきょう¼ (意) にのたまはく、 「もししゅじょうありて、 弥陀みだぶつねんじておうじょうせんとがんずれば、 かのぶつすなはち*じゅうさつつかはして、 ぎょうじゃようせしめたまふ。 もしはぎょう、 もしは、 もしはじゅう、 もしは、 もしはちゅう、 もしは一切いっさい一切いっさいしょに、 あく0711悪神あくじんをしてその便べんしめず」 と。

¬十往生経¼云、「若[リ]テ↢衆生↡念[ジ]テ↢阿弥陀仏↡願[ズ]レバ↢往生セムト↡者、彼仏即[チ]シテ↢二十五菩薩↡、擁↢護[セシメ]タマフ行者↡。若[シハ]行若[シハ]坐、若[シハ]住若[シハ]臥、若[シハ]昼若[シハ]夜、一切時一切[ト]↠令↣悪鬼・悪神ヲシテ↢其便↡也。」

^また ¬かんぎょう¼ (意) にのたまふがごとし。 「もし弥陀みだぶつしょうらいねんして、 かのくにおうじょうせんとがんずれば、 かのぶつすなはちしゅぶつしゅ観音かんのんせいさつつかはして、 ぎょうじゃ*ねんせしめたまふ」 と。 またさき0730じゅうさつとうひゃくじゅうせんじゅうぎょうじゃにょうして、 行住ぎょうじゅう坐臥ざが一切いっさいしょはず、 もしはひる、 もしはよる、 つねにぎょうじゃはなれたまはず。

又如↢¬観経¼云フガ↡。「若[シ]称↢礼↣念シテ阿弥陀仏↡、願レバ↣往↢生[セムト]↡者、彼[ノ]仏即[チ]シテ↢無数化仏、無数化観音・勢至菩薩↡、護↢念[セシメ]タマフ[ト]行者↡。」復0958↢前二十五菩薩等↡百重千重囲↢遶シテ行者↡、↠問[ハ]行住坐臥、一切時処↡、若[シハ]昼若[シハ]夜、常↠離レ[タマハ]↢行者↡。

四 Ⅱ ⅰ 結勧

^いますでにこの*しょうやくまします、 たのむべし。 ねがはくはもろもろのぎょうじゃ、 おのおの*すべからくしんいたしてくことをもとむべし。

今既↢斯勝益↡、可タノ。願[ク]ハ行者、各[ノ]↢至[シ]テ↠心↟往[ク]コトヲ

四 Ⅱ 明後二縁
      正明
        引大経明摂生縁

^また ¬りょう寿じゅきょう¼ (上・意) にのたまふがごとし。 「もしわれじょうぶつせんに、 十方じっぽうしゅじょうわがみょうごうしょうすることしもじっしょういたるまで、 もししょうぜずは、 しょうがくらじ」 (第十八願) と。 かのぶついまげんにましましてじょうぶつしたまへり。 まさにるべし、 本誓ほんぜいじゅうがんむなしからず、 しゅじょうしょうねんすればかならずおうじょう

又如↢¬無量寿経¼云[フ]ガ↡。「若成仏[セムニ]、十方衆生、称スルコト↢我名号[ル]マデ↢十声↡、若[シ]者不[ト]↠取[ラ]↢正覚↡。」彼シテ↠世[ニ]成仏[シタマ]ヘリ。当↠知[ル]誓重願不↠虚[シ]カラ、衆生称念[ス]レバ↢往生↡。

四 Ⅱ ⅱ a 引小経明証生縁
          (一)挙文
            (Ⅰ)釈尊証

^また ¬弥陀みだきょう¼ にのたまふがごとし。 「もししゅじょうありて弥陀みだぶつくをかば、 すなはちみょうごうしゅうすること、 もしは一日いちにち、 もしはにちない七日しちにちなるべし。 一心いっしんぶつしょうしてみだれざれば、 いのちおわらんとほっするとき弥陀みだぶつ、 もろもろのしょうじゅげんじてそのまえにまします。 このひとおわときしん顛倒てんどうせずしてすなはちかのくにおうじょうすることをぶつ (釈尊)しゃほつ0712げたまはく、 ªわれこのるがゆゑにこのごんく。 もししゅじょうありてこのせつくものは、 まさに発願ほつがんしてかのくにしょうぜんとがんずべしº 」 と。

又如↢¬弥陀経¼云[フ]ガ↡。「若[シ][リテ]↢衆生↡聞↠説[ク]ヲ↢阿弥陀仏↡、即[チ]↧執↢持スルコト名号↡、若シハ一日、若シハ二日、乃至七日ナル↥。一心シテ↠仏レバスル↠終[ラム]ト時、阿弥陀仏↢諸聖衆↡現ジテ↢其↡。此[ノ]人終、心[シテ]↢顛倒↡即[チ]得↣往↢生[スル]コトヲ[ノ]↡。仏告[ゲタマハ]ク↢舎利弗↡、ルガ↢是↡故↢是↡。若[シ][リ]テ↢衆生↡聞↡者シト発願シテ↟生[ゼ]ムト↢彼↡。」

四 Ⅱ ⅱ a ロ (一)(Ⅱ)諸仏証

^つぎしもきてのたまはく (小経・意)、 「東方とうぼうごうしゃのごとき諸仏しょぶつ南西なんざい北方ほっぽうおよびじょう一々いちいちほうごうしゃのごとき諸仏しょぶつ、 おのおの本国ほんごくにおいてその*舌相ぜっそういだして、 あまねく三千さんぜん大千だいせんかいおおひて、 じょうじつごんきたまはく、 ªなんぢらしゅじょう、 みなこの一切いっさい諸仏しょぶつしょねんぎょうしんずべしº と。

[キテ]、「東方↢恒河沙↡等諸仏、南西北方及上下、一一[ノ]↢恒河沙↡等諸仏、各[ノ]↢本国↡出シテ↢其舌相↡、遍[ヒ]テ↢三千大千世界↡、説[キ]タマハク↢誠実↡、汝等衆生皆シ[ト]↠信一切諸仏所護念経↡。

^いかんがねんづくる。 もししゅじょうありて弥陀みだぶつしょうねんすること、 もしは七日しちにちおよび一日いちにちしもじっしょうないいっしょう一念いちねん等にいたるまで、 かならずおうじょうこの*証誠しょうじょうしたまふがゆゑにねんぎょうづく」 と。

云何[ク]ル↢護念↡。若[シ][リ]テ↢衆生↡称↢念スルコト阿弥陀仏↡、若[シ]ハ七日及一日、下至ルマデ十声乃至一声一念等↡、必↢往生↡。証↢[シ]タマフ[ガ]↡故ク[ト]↢護念経↡。」

四 Ⅱ ⅱ a ロ (二)釈義

^次下つぎしももんにのたまはく (小経・意)「もしぶつ0731しょうしておうじょうするものは、 つねに六方ろっぽうごうしゃとう諸仏しょぶつのためにねんせらる。 ゆゑにねんぎょうづく」 と。

次下0959、「若[シ]シテ↠仏[ヲ]往生スル、常↢六方恒河沙等諸仏↡之所↢護念↡。故ク[ト]↢護念経↡。」

四 Ⅱ ⅱ 結勧

^いますでにこのぞうじょう誓願せいがんたのむべきあり。 もろもろの*ぶっとう、 なんぞこころはげましかざらんや。

今既↢此増上誓願↟憑。諸仏子等、ナンラムハゲマコヽロ[カ]

おうじょう礼讃らいさん

 

延書の底本は高田派専修寺蔵鎌倉時代刊本ˆ原漢文の底本と同一ˇ。 ただし返点については本派本願寺蔵版によるか。
未聞を暁悟して 未信の人々を教え導いて。
弥陀の十二光の名 ¬大経¼ (上) に説かれる阿弥陀仏の十二種の異名。 →じゅうこう
称礼念 称名しょうみょう礼拝らいはい憶念おくねんすること。
大経に… ¬大経¼ (下) の 「往覲おうごん」 に主によっている。
彦琮法師の… ほぼ同文の偈文が、 ¬しょう天皇てんのう宸翰しんかんざつしゅう¼ にみられる。
午時 正午頃。 →にっちゅう
おほよそ…名づく 親鸞聖人は 「おほよそ三業を起すに、 かならず真実をもちゐるがゆゑに至誠心と名づく」 (化身土文類訓) と読まれた。
十声一声等 しょう撰 ¬しゅうしょきょう礼懴らいさん¼ 所収の ¬礼讃らいさん¼ では、 「十声等」 (高麗こうらい版)、 「十声聞等」 (そう版) などとなっている。 親鸞聖人は 「信文類」 において 「十声聞等」 とある ¬集諸経礼懴儀¼ 所収本をとくに引用されている。
もし一心も少けぬれば 至誠心・深信・回向発願心のうちの一つでも欠けたならばの意。 親鸞聖人は ¬唯信鈔文意¼ では、 この文の 「一心」 を三心即一の一心 (真実信心) と解釈されている。
余礼 阿弥陀仏以外の仏・菩薩等を礼拝すること。
聖凡 しょうじゃぼん。 上の 「三乗」 (しょうもん縁覚えんがく・菩薩) を聖者とし、 「五道」 (地獄・餓鬼がきちくしょう・人・天) を凡夫とする。
生死に回入して 生死りんの迷いの世界にもどって。
貪瞋煩悩 貪欲とんよくしんなどの煩悩ぼんのう
随犯随懴して 罪を犯せば、 すぐさんして。
自然任運 おのずから。 ひとりでに。
境は細に心は粗なる 観念の対象は微妙で細やかであるのに、 観念する心の方は粗雑である。
識颺り神飛びて 心のはたらきがうわつき、 精神がつねに動揺して。
境現ずること… いちぎょうざんまいによって諸仏が現前することを指している。
邪正あひ交はり 邪境と正境が混ざり合うこと。
一多雑現 一仏と多仏が混在して現れること。
坐観礼念 座って観察かんざつし、 らいはい・念仏すること。
悲智の果円かにして 慈悲と智慧ちえよりなる仏果の徳が欠けるところなくそなわって。
外の雑縁 外からのさまざまな妨げ。
 念仏を専修せんじゅすること。
係念相続せざる 浄土に想いをかけることが相続しない。
憶想間断 仏をおもう心がとだえる。
よく…願ずるものは 親鸞聖人は 「よくみづからおのれが能を思量せよ。 今身にかの国に生ぜんと願はんものは」 (信文類訓) と読まれた。
無為の法楽 無為むいはんのさとりの楽しみ。
微塵刹土 微塵は仏教でいう物質の最小単位。 刹は梵語クシェートラ (kṣetra) の音写で国土の意。 微塵のように無数の国土。
摂取して… →摂取せっしゅしゃ
十二種の名 →じゅうこう
不思議増上の勝縁 はかり知ることのできないすぐれたどく因縁いんねん
称観礼念 称名しょうみょう観察かんざつらいはい憶念おくねん
自他安楽の因となす 自分や他人が安楽浄土に往生する因とする。
 梵唄ぼんばいじゅなどをじゅ、 歌唱すること。
離垢の眼 煩悩ぼんのうのけがれを離れた智慧ちえの眼。
大総持門 はんのさとりに至る智慧の門。 →そう
和合海 僧伽そうぎゃ (仏の教団) が和合 (協同・調和) していることを、 海水が一味になっているのに喩えている。
一切の賢聖 ここでは僧宝そうぼうを指していう。
強健有力の時 健康でいられるとき。
自策自励 みずからつとめはげむこと。
常住 しょうめつ変化を離れたはんのさとり。
後夜の偈にいはく… 異本には下に 「ごんぎょう」 とあるが、 善導ぜんどう大師の自作の偈とみられる。
五更 午前四時頃。
死王 無常のこと。
平旦 じんじょうのこと。 →ろく
もろもろの衆等 この礼讃の法会に参集しているすべての人々。
 さとり。
この世界 しゃ世界。
少福を修するもの わずかなどくを修めた人々。
諸刹 刹は梵語クシェートラ (kṣetra) の音写で、 国土のこと。 多くの国土。
万年に… 末法まっぽうの時代が一万年続いた後は、 仏法僧の三宝さんぼうが滅する法滅ほうめつの時代に入るという。
この経… 法滅ほうめつの時代になっても、 ¬大経¼ に説かれた念仏の教えだけは、 この世にいつまでもとどまりのこる。 「百年」 は満数の意、 いつまでもということ。。
みづから信じ… →しんきょう人信にんしん
法に名字なきこと すべては因縁いんねんによって生起して仮に存在するもので、 名称によって概念的にとらえられるような実体はないということ。
妄想顛倒 もう分別ふんべつによって、 真実とは全く逆の見解にとらわれること。
胎蔵の形 人としての身体。 母体への宿りによって生じることからいう。
われ 天親てんじん菩薩。
梵音 仏のきよらかな声。 ¬浄土論¼ では 「梵声」 とする。
窮理の聖 真如しんにょほっしょうの道理をきわめた聖者。 仏のこと。
遍空の威 くう法界ほうかいにゆきわたる威徳。
 小相。 小なるすがた。
五山の毫 眉間のびゃくごうの大きさが五つのしゅせんを合わせたようであることをいう。
宝手の印 手に印判で押したような画があることをいう。
真慈 仏の真実の慈悲。
有相 そう類。 執着の心にとらわれた存在。
厚地 浄土の厚い大地。
覆網 空中にひろがる飾りあみ。
当生の処 往生すべきところ。
鮮衣 宝石でできているすぐれた衣服。
 摩尼まに
法王 諸仏を指すとする説と阿弥陀仏を指すとする説とがある。
八功如意の水 はっどくすいに同じ。
前生の輩 先に往生した人々。
光舒べて… 阿弥陀仏がこうみょうを放ってしゃこくの人民の五種の重病を除いたという因縁いんねん。 ¬しょう観音かんのんぎょう¼ に出る説で、 ¬安楽集¼ 第八大門に言及紹介されている。
空に立ちて… 阿弥陀仏が空中に住立じゅうりゅうしてだいの前に現れたという ¬観経¼ 華座観の説。
六時に… 昼夜六時に衆鳥がの音を出すことを指していう。
四寸… 仏土に遍満する華の上をふむと、 四寸くぼみくだすことを指していう。
甘露 ここでは宝池のはっどくすいかんに喩える。
同生の機 同じく浄土に往生した機類。
 らんじゅん。 垣。
余願 西方願生以外の願い。
念のあひだに… 一念の間にあまねく十方の仏国を訪れ。
有心の輩 往生浄土に志あるもの。
千輪 千輻輪せんぷくりんの略。
五道光のなかに現ず 観世音菩薩の光明の中に五道 (地獄・餓鬼がきちくしょう・人・天) のしゅじょうのすがたが現れ示されるという意。
口に… 口に教えを説いても、 心はぜんじょうに入っているという意。
心静かに… 心は静かに禅定にありながら、 身は十方世界におもむくという意。
華叢 れんの台座を指していう。
もろもろの… 勢至菩薩が歩むとき、 十方世界はすべて震動するという。
鳥群実の鳥にあらず 極楽世界の鳥は阿弥陀仏のげんであって、 罪報の所生ではないということ。
天類… 極楽世界の諸天は他方世界に順じて天と呼ばれるだけで、 実の天ではないという意。
本国他方 本国は極楽、 他方は極楽以外の世界。
 じょうの大地を支える宝でできた柱。
八方八面… 地を支える無数の柱は八角柱の形であって、 その八つの側面は百宝でできあがっているということ。
工匠にあらず 工匠の細工ではなく、 願力によってねんに成ったものであるということ。
八種の清風 四方四隅から吹き寄せる清涼な風。 また八種の特性をもったきよらかな風。
機音の… 根機 (素質能力) に応ずる声を三昧さんまいじょう中に観じ知ることはたやすいことではない。
行を成ず 列をなしている。 「行」 は並ぶ、 列の意の場合 「ごう」 の音となる。
 宮殿。
旋金輪 金色にかがやく回転する輪。
宝渠 七宝でできた渠。 渠は支流の意味。
有縁の同行者 縁あってともに念仏する法友たち。
本家 浄土を帰るべき家に喩えていう。
三尊 阿弥陀仏・観音菩薩・勢至菩薩。
四幢 四柱の法幢のこと。 だいの四方にある宝でできた柱。
真形 さとりのすがた。
十地の願行自然に彰る しょから第十地に至るまでの菩薩がなすべき願と行の徳が、 はからいなくして実現すること。 →じゅう
一切の五道 地獄・餓鬼がきちくしょう・人・天の五道のすべてのすがた。
法界… 十方世界が震動することはよもぎが風にひるがえるようであるという意。
円光の… 円光は仏の頭頂から放たれる円形のこうみょうのこと。 阿弥陀仏の円光の中にある無数のぶつのすがたは真仏のすがたと同じであるという意。
上行上根の人 高度の行を修めるこんのすぐれた人。
五門 念門ねんもんのこと。
三因 往生の因であるところの三心さんしん
六塵を出づ 迷いの境界を離れ出る。 →六塵ろくじん
無為法性の身 すべての限定をえたさとりの身。
中行中根の人 中度の行を修めるこんの中程度の人。
小真 小乗のさとり。
下行下根の人 悪を行うこんの劣った人。
偸僧 そうもつを盗むこと。
往生の善知識 往生浄土を勧める善知識。
思漿 飲物 (漿) を思う心。
性海 ほっしょう真如しんにょかい。 存在世界に遍在する真理。
記を授かり →じゅ
独自 自分ひとり。
一切威儀戒 三業さんごう四威儀、 すなわちしん口意くいの三業と行住ぎょうじゅう坐臥ざがのすべてのふるまいに関する戒め。
本弘誓願…摂受したまへ 親鸞聖人は 「本弘誓願を捨てたまはざれば、 弟子を摂受したまへり」 (行文類訓) と読まれた。
二十五の菩薩 →じゅうさつ
すべからく…求むべし 親鸞聖人は 「至心をもちゐて往を求めよ」 (行文類訓) と読まれた。
無量寿経に… →補註12
底本は◎高田派専修寺蔵鎌倉時代刊本[ただし訓は○浄聖全三巻の宗祖加点本と全同ではなく大幅に標準化されているため、 相違を†、 加を‡、 減を [ ] で示した]。 Ⓐ大谷大学蔵鎌倉時代刊本、 Ⓑ龍谷大学蔵(写字台旧蔵)室町時代刊本、 Ⓒ本派本願寺蔵版¬七祖聖教¼所収本、 Ⓓ¬集諸経礼讃儀¼所収本(高麗版ª再雕本º¬大蔵経¼所収本) と対校。
→Ⓓ大[乗]
 Ⓓになし
大経 Ⓓになし
→Ⓓ
→Ⓓ
沙門→Ⓓ
→Ⓓ
→Ⓓ
→Ⓓ
一声 Ⓓになし
→Ⓓ得[往]
→Ⓓ
→Ⓓ
 Ⓓになし
→Ⓓ
サバ→○ ラハ
→Ⓓ[欲]明
→Ⓓになし
仏勧→Ⓓ行観
→Ⓓ方[者]
 左Ⓒオホセ
→Ⓓ[願]以
→Ⓓ
三五→Ⓓ五三
→Ⓓ
 Ⓓになし
→Ⓓ
→Ⓓ
謹依大経釈迦 Ⓓになし
→Ⓓ
→Ⓑ
→Ⓓ薩[上]
→Ⓓ
ヅケタテマツル→○スル
→Ⓓ号[為]
ソナハシ→○
→Ⓓ
→Ⓓ陀[仏]
炎王光→Ⓓ光焔王
懴悔→Ⓓ帰懴
→Ⓓ
本願→Ⓓ願力
→Ⓓ徳[布施諸有情]
 Ⓓになし
13字 Ⓓになし
願共諸衆生 Ⓓになし
日没無常→Ⓓ黄昏
 Ⓓになし
→Ⓓ心[安隠]
→Ⓓ通[廻]
→Ⓓ命[礼]
 Ⓒ下に菩薩処胎経とあり
→Ⓓ禅[勤修六度行菩提道自然]
 Ⓒ下に坐禅三昧経とあり
→Ⓓ
→Ⓓ
 Ⓒ下に華厳経とあり
 Ⓒ下に摩訶僧祗律とあり
→Ⓓ
→Ⓒ衆[生]
→Ⓓ
 Ⓒ下に尸迦羅衛経とあり
→Ⓓ
沙門→Ⓓ比丘
→Ⓓ大[乗]
 Ⓓになし
→Ⓓ
生彼→Ⓓ往生
→Ⓓ
→Ⓓ
○(白文)
23字 Ⓓになし
→Ⓓ
 左Ⓒマメヤカニ
極楽世界→Ⓓ阿弥陀仏
 Ⓓになし
→Ⓓ
→Ⓓ遶[故我頂礼弥陀仏]
ムガ→○ザウ
→Ⓑ
千日月→Ⓓ百千日
→Ⓓ
→Ⓓ
→Ⓓ
→Ⓓ
→Ⓓ命[礼]
→○
→Ⓓ
15字→Ⓓ願生安楽国
身心→ⒶⒷⒸ心身
→Ⓓ
 Ⓒになし
→Ⓐ
→Ⓓ
→Ⓒ
→Ⓓ国[至心帰命礼西方観世音菩薩千輪明足下五道光中悲引恒无絶人帰亦未窮口宣猶在定心静更飛通聞名皆願往日発幾花叢願共諸衆生往生安楽国至心帰命礼西方大勢至菩薩慧力標無上身光備有縁動揺処宝国待座一金蓮鳥群非実鳥天類豈真天須知求妙楽会是戒香全願共諸衆生往生安楽国]
→Ⓓ
→Ⓓ
→Ⓐ
正自→Ⓓ只是
→Ⓓ
→Ⓓ
→Ⓓ
→Ⓓ
→Ⓓ
→Ⓓ
→Ⓓ
人天→ⒶⒷⒸⒹ天人
→Ⓓ
→Ⓓ
 Ⓓになし
→Ⓒ
 Ⓓになし
 Ⓓになし
沙門→Ⓓ比丘
数億→Ⓓ億数
→Ⓓ
無生→Ⓓ因縁
→Ⓓ
→Ⓓ
→Ⓓ
→Ⓓ
→Ⓒ
身心→Ⓓ仏身
→Ⓓ
→Ⓓ
→Ⓒ
→Ⓓ
→Ⓓ
→Ⓓ
→Ⓓ
→Ⓓ
 ◎と上欄註記
→Ⓓ
弥陀仏国能所感 ◎ⒶⒹになし
西方極楽→Ⓓ楽何啻楽事
→Ⓓ議[無辺菩薩為同学性海如来尽是師]
→Ⓓ
→Ⓓ
14字 Ⓓになし
勢至→Ⓓ大勢
極楽世界→Ⓓ阿弥陀仏
→Ⓓ
諸大菩薩 Ⓓになし
→Ⓓ無辺
→Ⓓ法界無辺亦如上法性無辺亦如上仏無辺亦如上
→Ⓓ看[作]
 Ⓓになし
→Ⓓ命[礼]
→Ⓓ
 Ⓓになし
某甲 Ⓓになし
ミテ↢六道↡、苦→○シヅムコト↢六道
→Ⓓ輪廻
具云→Ⓓ
 Ⓓになし
除不至心 Ⓓになし
→Ⓓ来[亦]
 Ⓓになし
→Ⓑ
是説→Ⓓ説是
→Ⓓ
→Ⓓ
→Ⓓ
→Ⓓ
→Ⓓ
 Ⓓになし
ゼシムル↠生ゼムト→○ズル↠生[ゼ]シメムト
…、→○…。
…。→○コトハ…、
→○[ナラ]クノミ
何者→○何者イカントナラバ
→○
シテ→○シ下ヘル
タマフニ→○
スレバ→○シテ
ズト→○[ズル]コトヲ
→○
採↢集…↡→○↢集…↡
リテ→○
…。→○[リ]テ…、
…者→○
シテ→○スルヤ
→○
所謂→○
→○
↢真実ナル→○ルヤ↢真実
…、→○…。
ニシテ→○ナリ
下至ルニ→○下至
ルマデ↢一念→○乃至一念
↠生ズルコトヲ→○↢往生[ヲ] (は上欄補記)
→○
→○シヌ
一心シテ↢恭敬↡、合掌→○一心専至恭敬合掌
…、→○…。
↢憶↣念↤想↯観事等→○事等
↢…願↟生ゼムト→○須…願↠生ムト
シテ→○
ニシテ↠之→○
スルコト→○
ルマデ↢成仏→○乃至成仏スルヲ
→○
→○専称
所謂→○所↠謂
称名→○称↠名
マジ→○ヘダ
随犯随→○[ヒ]テ↠犯センニ[ヒ]テ
→○
→○
ヒテ↠縁シテ↠行→○随縁起行
→○ヌレバ
ルハ→○ト云コト
↧…、スルコトヲ名字↥。→○。…。[ス]レバ名字↡、
→○
→○
リテ↢…麁ナルニ↡、…観難成就→○[リ]テ↣…麁ナリ、…観ガタキニ成就
→○
コト→○トモ
メタマフ↧坐観・礼念等、…最勝ナリト→○[メタマフ]↢坐観・礼念等↡、…最勝ナリ
コト
クナルガ…故ナリ→○…。故
→○
→○コト
スモ↢…→○↡、
↢無二ナル→○↠無カル↠二
礼↢念課↣称セムニ一仏→○礼念オホセテ[セムニ]一仏
→○
メテニセシムルハ→○ムル↠専ニセヨト
ムルニ→○来収[ス]レバ
ルニ→○
ヲモテ→○
↢往生→○↢往生
ハシムル→○フル
→○
ナリ→○
スル→○
→○
→○
リテ↢雑縁乱動スルニ↡失スルガ正念→○ルガ↣雑縁乱動シテスルニ正念
→○ミヅ 
ニシテ↠意セバ→○専意
…者→○
↢至心ナラ→○↠至↠心
ズル…者→○
→○
…、→○…。
…。→○…、
ルマデ↢…→○乃至…マデ
リテ↫¬大経¼釈迦仏勧メタマフニ↪…求↩願セヨト往生→○[リ]テ↢¬大経¼釈迦仏[メ]下ニ↡…求↢願往生
ルモ↢…→○↢…、
タテマツル…。→○…、
稽首シテ→○首礼
シテ↣往↢生セムト…↡→○廻願シテ往↢生セム…↡
今時→○
シテ↢…↡→○廻↢願…↡
○(白文)
→○
→○
ニシテ→○ナレバ
シム
ルガ→○
ケタテマツル→○
讃↣歎…光明ルコトヲ↢…↡→○讃↢歎シ下ニ…光明↡有シテ↢…↡
メタマヘリ→○
レバ↠断→○不↠断[エ]
→○コヽ
寿終リテ之後→○寿終之後
→○
照↢耀シテ十方↡、諸仏国土→○照↢耀スルニ十方諸仏国土
ルハ↠聞焉。→○トイフコト↠聞[エ]。焉
タマフコト→○
→○ヽサ
↣…歎誉シテ↢…↡→○↢…歎誉↡称↢…↡
カムニ→○イテ
↢十方世界念仏衆生→○↢十方世界↡、念仏衆生ヲバ
シテ→○哀愍シテ
ミテ↢命終→○臨命終
授手シテ→○[ケテ]↠手
シタマフ→○
↫…衆生、…得ムガ↪往↩生スルコトヲ阿弥陀仏国→○↫…衆生ヲシテ、…得↪往↩生阿弥陀仏
シテ↠心→○至心
↠修スル→○所修
セム→○
→○
→○セヨ
ラム→○シテ
シテ↣往↢生セムト…↡→○廻願シテ往↢生セム…↡
→○
シテ↣往↢生セムト…↡→○廻願シテ往↢生セヨ…↡
ラム→○[リ]テ
セム→○シテ
カム→○クベシ
→○
→○
スルコト→○シテ
定趣→○
自策自励シテ→○[ラ]ハゲ[ラ]ハゲムデ
メヨ→○[ム]ベシ
↢…発願→○…発願
ナルコト→○ニシテ
上↢品往↣生セム…↡→○上品往↢生セヨ…↡
シタテマツル→○
救↢摂セム…↡→○スク↢摂セム…↡
→○
無辺ナリ→○ホトリ
→○
モテ
→○[ク]シテ
→○レリ
ケム→○キヤ
リテ流転→○センシテジテ
→○シヨ
→○セリ
→○ルベシ
→○ベシ
セヨ→○スベシ
→○
→○ナラ
→○
→○
→○ルベシ
採↢集→○↢集
→○
リテ↢…→○レリ↢…。礼
↠心→○至心
ムルモ→○メテ
妙華→○天妙
ルコト→○
→○ルニ
→○[シ]テ
シタマフ→○
↠光→○廻光
雷震→○フルウガ
妙響→○ナルヒヾキ
レリ→○ルト
レバ→○[リ]テ
→○ルベシ
タテマツリシモノハ→○ルモノ
→○シテ
→○クベシ
セムニ→○シテ
セム→○ナラム
→○爾時
キテ一念セムニ→○聞一念セバ
↢…↡→○フコトクニ↢…↡
ゼシムルコト→○ゼンハ
↠報ズルニ→○↠報[ズル]コトヲ
メタマヘ→○
仏子衆囲遶セラレタマヘリ→○仏子衆囲遶
→○シテ
タマヘリ→○
十方ユル→○十方名聞
マジハリタル→○マジエタル
ナリ→○アリ
→○
電・影・露→○カゲツユ
キタマフ↣法キコトヲ↢名字↡→○クニ↠法[シ]↢名字↡
ヒタテマツル→○
→○[シ]ヌ
ケリ→○クニ
ナル→○[ナ]レ
→○シム
自↢従 ヨリ 無始ケテ↟身→○↢無ケテ↠身
→○
歴劫→○↠劫
ケル嫉妬→○ケリ妬↡
惺悟シテ→○始惺悟
ヲモテ→○ニシテ
→○
苦海→○苦海↡
ツツシミテタテマツラム→○ラム
キムヤ→○キバ
クナラム→○
リテ↢…時↡礼→○レリ↢…時[ノ]
セム→○
セルコト→○ニシテ
セリ→○
スニ→○セバ
ヲモテ
→○ヘンセリ
ラシムルコト→○
ナリ→○ニシテ
→○
→○
→○ナリ
アリ→○
タマヘリ→○タリ
ラシテ↢…楽 妙香等トヲ→○[フ]↢…楽華衣↡ 妙香等ヲモテ
リテ↢…時↡礼シタテマツル→○レリ↢…時
→○[リ]テ
→○
 →○
ウレ↢還ルヲ→○ケレバ↢還
クシテ→○
珠網縵クシテ→○タマ網縵マウマン
ナリ
リテ↠西→○↠西
→○
アキラカナリ→○レタリ
↠鏡→○タリカヾミ
ケレバ↠易キコトヲ↠往→○ジテ↠往
↠群→○↠群
→○
身…安→○
ハバ↠聞クコトヲ→○ネガハクハカムト
→○
路…通→○トウ
開華→○[ク]ル
↠空→○レタリ↠空
→○スルコト
→○ケリ
ヒテ↠身→○シタガヒテ↠身
金砂→○ サゴ
→○
玉葉→○
→○
→○
→○↢…・
タマヘ→○
諸仏→○仏国
メテ→○
→○ヨリ
説法→○説法鳥
テリ散華→○テリ散華天
退→○退タイセム
スルハ↠華→○坐華
ジテ→○シテ↠法
→○朋良
リテヨリ→○ルコト
モタラ→○テリ
→○[キ]テ
スルヲ→○鳥合[スル]ヲ
→○ウナダ
→○コト
→○メイ
→○メテ
シテ↠心→○発心
レバ→○[リ]テ
クルニ→○ケレバ
鳥華ヤカニシテ→○鳥華
ヨリ
マシクシテ→○コトンナ
声調→○調シラ
→○ネガ
→○ムシ
カサナリテ→○ナヲ
カハルガハル→○
アラユ→○レバ↠善
→○シカシナガ
↠心甘露→○↢心甘露
バシムル↠目妙華→○ヨロコバシム↢目妙華雲
サト→○
シキ寿量→○等寿
トモ→○シテ
スル→○ワスルヽ
→○トン
→○
→○
→○
→○レル
↠廻→○ノゾミテ↠廻
キハ→○[ケ]レバ
キハ→○[ク]シテ
→○カナ
→○
→○
→○
ナル→○一苦城
スルモ→○人帰
ニシテ→○ ヅカラカシテ
ゼヨ→○
クコトヲ→○カムト
→○
スク↢…→○ソナ↢…
鳥群→○ムラガレルハ
メバ↢…↡→○↠求[ム]ルコトヲ↢…↡
→○スルニ
クセヨ→○マタ
ヨリ荘厳→○荘厳ヨリ
仏刹→○諸仏
→○
スラ→○
ニシテ
レバ→○ルニ
金縄サカ↠道→○金縄界
工匠→○工匠 タクミ
ジテ↠華タテマツ→○↢華[ノ]
台上→○
デテ→○
ツニ↠楽→○
ズル↠機アリ→○↢機音
→○ズベシ
アリ→○
→○ツラ
レテ→○ルヽニ
アリ
→○イロエテ
輝光→○カヾヤケル
→○
↢旋金輪→○メグレル↢金輪
菓変ジテ↠光→○ゼリ
↢衆宝→○↢衆宝蓋
ジテ→○[ズル]コト
宝欄巡レリ→○欄巡アリ
→○
アリ→○ナリ
天童子→○諸天童子
→○
風鈴→○スヾ
クシテ→○
セリ→○
→○
終時→○
→○スレバ
シテ→○[セ]シム
→○
→○[セ]リ
念仏スルモノ→○[ズ]ルモノ↠仏
→○カタ
シテ↢…↡→○専↢称スルモノ…↡
ケバ→○
シテ→○スルコト
雲集→○ノゴトク[リ]
テリ→○
シテ→○セシム
セヨ→○
正坐→○[シ]ク
ナレバ→○ナリ
メテ→○[ム]ルニ
ズルコトヲ→○レムト
シテ→○[ス]レバ
畢命→○ヘテ↠命
ヲモテ→○
→○
セシメ→○
→○
→○
→○
渇↢聞シテ…↡→○シテケバ↢…↡
↢思漿→○オモフヲ漿コンヅ
念↢食シテ無生→○[ズ]レバ↢食無生
無心領納シテ→○[ク]シテ↢心領納↡
→○
→○
→○セ下フ
→○ノボ
→○ケテ
→○
シテ
→○
トイフ→○
↧実↢心ズルコト↟生ゼムト→○↢実有心願生[ノ]
→○
…。→○…、
独自等ナリ→○トウ
使ムルコトヲ↧…敬↠…、重クシテ…徹→○使ムルコトヲ↢…敬↠…、重、…徹ズイ
所有→○所有
→○トン
モト→○
↢不↠作↡。→○[モ]↢不
流涙流血等→○ナミダ↠血トウ
スル→○スレバ
→○
セル→○
セル→○スル
ヲモテ→○シテ
→○自作
[セル]コト
セルコト
[セ]ルコト
ルマデ→○[リ]テ
→○
マデ→○
→○
スル→○セム
タリ…。→○…、
摂受シタマヘ。/弟子→○摂↢受[シ]タマヘ/弟子↡、
発願スル→○↠願
スル→○
↢至心ナラ→○↠至[サ]↠心[ヲ]
ルニ→○レバ
レバ…者→○
セムト→○
↢行住坐臥、一切時処→○↢行住坐臥↡、一切時処
→○
→○ミツ
…者→○イハヾ
[スル]コト
↧執↢持スルコト名号↡、若シハ一日、若シハ二日、乃至七日ナル↥。→○応執↢持シテ名号↡、若一日、若二日、乃至七日、
…者→○
↢…↡→○ニ…↡
発願シテ→○シテ↠願
↢恒河沙→○如恒河沙
ハク→○
一切諸仏所護念経→○一切諸仏↠護念シ下フ↡経
↢…↡之→○↢…
↢此増上誓願→○↢此増上誓願↡、可タノ