0029◎▼無量寿▼経▼優婆提舎▼願▼生▼偈
*▼婆藪▼槃頭▼菩薩▼造 *後魏*菩提留支訳
一 総説分
Ⅰ 三念門
ⅰ 論主自督
ⅱ 礼拝門
ⅲ 讃嘆門
【1】 ◎^▼世尊、 ▼われ一心に▼尽十方無礙光如来に帰命したてまつりて、
0433◎*世尊我一心ニ | *帰↢命シタテマツリテ*尽十方 |
無光如来ニ↡ |
一 Ⅰ ⅳ 作願門
^◆安楽国に生ぜんと願ず。
一 Ⅰ ⅴ 成上起下偈
【2】 ^▼われ修多羅の▼*真実功徳相によりて、
^▼*願偈を説きて*総持し、 ▼仏教と相応せん。
一 Ⅱ 観察門
ⅰ 器世間
a 正明
イ 清浄功徳
【3】 ^▼かの世界の相を観ずるに、 ▼三界の道に勝過せり。
*観ズルニ↢*彼ノ世*界ノ相ヲ↡ | 勝↢過セリ三界ノ道ニ↡ |
一 Ⅱ ⅰ a ロ 量功徳
^▼究竟して虚空のごとく、 広大にして辺際なし。
一 Ⅱ ⅰ a ハ 性功徳
^▼*正道の大慈悲、 *出世の善根より生ず。
一 Ⅱ ⅰ a ニ 形相功徳
^▼浄光明の満足せること、 鏡と*日月輪とのごとし。
一 Ⅱ ⅰ a ホ 種々事功徳
^▼もろもろの珍宝の性を備へて、 妙荘厳を具足せり。
一 Ⅱ ⅰ a ヘ 妙色功徳
^▼*無垢の光炎熾りにして、 明浄にして世間を曜かす。
*无垢ノ光炎熾ニシテ | 明浄ニシテ曜カス↢世間ヲ↡ |
一 Ⅱ ⅰ a ト 触功徳
^▼*宝性功徳の草、 柔軟にして左右に旋れり。
^0030触るるもの*勝楽を生ずること、 *迦旃隣陀に過ぎたり。
触ルル者生ズルコト↢勝楽ヲ↡ | 過ギタリ↢迦*栴隣陀ニ↡ |
一 Ⅱ ⅰ a チ 三種功徳
一 水功徳
^▼宝華千万種にして、 池・流・泉に*弥覆せり。
^微風華葉を動かすに、 交錯して光*乱転す。
一 Ⅱ ⅰ a チ 二 地功徳
^▼宮殿・もろもろの楼閣にして、 十方を観ること無礙なり。
^雑樹に異の光色あり、 *宝欄あまねく*囲繞せり。
一 Ⅱ ⅰ a チ 三 虚空功徳
^▼無量の宝交絡して、 *羅網虚空にあまねし。
^種々の鈴響きを発して、 妙法の音を宣べ吐く。
一 Ⅱ ⅰ a リ 雨功徳
^▼華と衣とを雨らして荘厳し、 無量の香あまねく薫ず。
一 Ⅱ ⅰ a ヌ 光明功徳
^▼仏慧明浄なること日のごとく、 世の*痴闇冥を除く。
*仏*恵明浄ナルコト日ノゴトク | 除ク↢世ノ痴闇冥ヲ↡ |
一 Ⅱ ⅰ a ル 妙声功徳
^▼*梵声悟らしむること深遠にして*微妙なり。 十方に聞ゆ。
0434*梵声*悟ラシムルコト深遠ニシテ | 微妙ナリ聞ユ↢十方ニ↡ |
一 Ⅱ ⅰ a ヲ 主功徳
^▼正覚の阿弥陀法王、 よく*住持したまへり。
一 Ⅱ ⅰ a ワ 眷属功徳
^▼如来浄華の衆は、 正覚の華より化生す。
一 Ⅱ ⅰ a カ 受用功徳
^▼仏法の味はひを愛楽し、 *禅三昧を食となす。
一 Ⅱ ⅰ a ヨ 無諸難功徳
^▼永く身心の悩みを離れ、 楽しみを受くることつねにして間なし。
*永ク離レ↢身心ノ悩ヲ↡ *受クルコト↠楽ミヲ常ニシテ無シ↠間 |
一 Ⅱ ⅰ a タ 大義門功徳
^▼大乗善根の界は、 等しくして*譏嫌の名なし。
^0031▼*女人および*根欠、 ▼二乗の種生ぜず。
一 Ⅱ ⅰ a レ 一切所求満足功徳
^▼衆生の*願楽するところ、 一切よく満足す。
一 Ⅱ ⅰ b 結成
^◆ゆゑにわれかの阿弥陀仏国に生ぜんと願ず。▼
一 Ⅱ ⅱ 衆生世間
a 仏
イ 座功徳
【4】 ^▼*無量大宝王の微妙の*浄華台あり。
一 Ⅱ ⅱ a ロ 身業功徳
^▼相好の光*一尋にして、 *色像群生に超えたまへり。
一 Ⅱ ⅱ a ハ 口業功徳
^▼如来の微妙の声、 梵響十方に聞ゆ。
一 Ⅱ ⅱ a ニ 心業功徳
^▼*地・水・火・風・虚空に同じて分別なし。
一 Ⅱ ⅱ a ホ 大衆功徳
^▼*天・人不動の衆、 清浄の智海より生ず。
一 Ⅱ ⅱ a ヘ 上首功徳
^▼ˆ如来はˇ *須弥山王のごとく、 勝妙にして過ぎたるものなし。
一 Ⅱ ⅱ a ト 主功徳
^▼天・人・*丈夫の衆、 *恭敬して繞りて瞻仰したてまつる。
一 Ⅱ ⅱ a チ 不虚作住持功徳
^▼仏の本願力を観ずるに、 遇ひて空しく過ぐるものなし。
*観ズルニ↢仏ノ本願力ヲ↡ | 遇ヒテ无シ↢空シク過グル者↡ |
^▼よくすみやかに▼功徳の大宝海を満足せしむ。
一 Ⅱ ⅱ b 菩薩
イ 不動而至
【5】 ^▼安楽国は清浄にして、 つねに無垢の輪を転ず。
^*化仏・菩薩の日、 須弥の住持するがごとし。
一 Ⅱ ⅱ b ロ 一念遍至
^▼無垢荘厳の光、 ▼一念および一時に、
^0032あまねく諸仏の*会を照らし、 ▼もろもろの群生を利益す。
一 Ⅱ ⅱ b ハ 無相供養
^▼天の楽と華と衣と妙香等とを雨らして供養し、
^▼諸仏の功徳を讃ずるに、 *分別の心あることなし。
讃ズルニ↢*諸仏ノ功徳ヲ↡ | 无シ↠有ルコト↢分別ノ心↡ |
一 Ⅱ ⅱ b ニ 示法如仏
^▼なんらの世界なりとも、 仏法功徳の宝なからんには、
^われ願はくはみな往生して、 仏法を示すこと仏のごとくせん。
我*願クハ皆往生シテ | 示スコト↢仏法ヲ↡如クセム↠仏ノ |
一 Ⅲ 回向門
【6】 ^▼われ論を作り偈を説く。 願はくは弥陀仏を見たてまつり、
*我作リ↠論ヲ説ク↠偈ヲ | 願クハ見タテマツリ↢弥陀仏ヲ↡ |
^▼あまねくもろもろの衆生とともに、 安楽国に往生せん。
【7】 ^▼無量寿修多羅の章句、 われ偈頌をもつて総じて説きをはりぬ。
無0435量寿修多羅ノ章句、我以テ↢偈*誦ヲ↡総ジテ説キ竟リヌ。
二 解義分
【8】 ^▼論じていはく、
*論ジテ曰ク、
二 Ⅰ 願偈大意
^▼この願偈はなんの義をか明かす。 かの安楽世界を観じて阿弥陀仏を見たてまつることを示現す。 かの国に生ぜんと願ずるがゆゑなり。
此ノ*願偈ハ明ス↢何ノ義ヲカ↡。*示↧現ス観ジテ↢*彼ノ安楽世界ヲ↡見タテマツルコトヲ↦阿弥陀仏ヲ↡↥。願ズルガ↠生ゼムト↢彼ノ*国ニ↡故ナリ。
二 Ⅱ 起観生信
ⅰ 五念力
【9】 ^▼いかんが観じ、 いかんが信心を生ずる。 もし善男子・善女人、 ▼五念門を修して行成就しぬれば、 *畢竟じて安楽国土に生じて、 かの阿弥陀仏を見たてまつることを得。
*云何ガ観ジ、云何ガ生ズル↢信心ヲ↡。若シ善男子・善女人修シテ↢五念門ヲ↡*行成*就シヌレバ、畢竟ジテ得↧生ジテ↢安楽国土ニ↡、見タテマツルコトヲ↦彼ノ阿弥陀仏ヲ↥。
二 Ⅱ ⅱ 五念門
^▼なんらか五念門。 一には礼拝門、 二には讃歎門、 三には作願門、 四には観察門、 五には回向門なり。
*何等カ五念門。一ニ者礼拝*門、二ニ者讃歎*門、三ニ者作願*門、四ニ者観察*門、五ニ者廻向*門ナリ。
二 Ⅱ ⅱ a 礼拝門
^▼いかんが礼拝する。 身業をもつて阿弥陀如来・応・正遍知を*礼拝したてまつる。 ▼かの国に生ずる意を*なすがゆゑなり。
*云何ガ礼拝スル。身業ヲモテ礼↢拝シタテマツル阿弥*陀如来・応・正遍知ヲ↡。為スガ↠生ズル↢彼ノ国ニ↡意ヲ故ナリ。
二 Ⅱ ⅱ b 讃嘆門
^▼い0033かんが讃歎する。 口業をもつて*讃歎したてまつる。 ▼かの如来の名を称するに、 ▼かの如来の*光明智相のごとく、 ▼かの*名義のごとく、 ▼如実に修行して相応せんと欲するがゆゑなり。
*云何ガ讃歎スル。口業ヲモテ讃歎シタテマツル。称スルニ↢彼ノ如来ノ名ヲ↡、如ク↢彼ノ如来ノ光明智相ノ↡、如ク↢彼ノ名義ノ↡、欲スルガ↢如実ニ修行シテ相応セムト↡故ナリ。
二 Ⅱ ⅱ c 作願門
^▼いかんが作願する。 *心につねに願を作し、 一心にもつぱら畢竟じて安楽国土に往生せんと念ず。 ▼如実に奢摩他を修行せんと欲するがゆゑなり。
*云何ガ作願スル。心ニ常ニ作シ↠願ヲ、一心ニ専ラ念ズ↣畢竟ジテ往↢生セムト安楽国土ニ↡。欲スルガ↣如実ニ修↢行セムト奢摩他ヲ↡故ナリ。
二 Ⅱ ⅱ d 観察門
^▼いかんが観察する。 智慧をもつて*観察し、 正念にかしこを観ず。 ▼如実に毘婆舎那を修行せんと欲するがゆゑなり。 ▼かの観察に三種あり。 なんらか三種。 一にはかの仏国土の荘厳功徳を観察す。 二には阿弥陀仏の荘厳功徳を観察す。 三にはかの諸菩薩の功徳荘厳を観察す。
*云何ガ観察スル。智*恵ヲモテ観察シ、正念ニ↢観ズ↠彼ヲ。欲スルガ↣如実ニ修↢行セムト毘婆舎那ヲ↡故ナリ。彼ノ観察ニ有リ↢三種↡。何等カ三種。一ニ者観↢察ス彼ノ仏国土ノ*荘厳功徳ヲ↡。二ニ者観↢察ス阿弥陀仏ノ*荘厳功徳ヲ↡。三ニ者観↢察ス彼ノ諸菩薩ノ*功徳荘厳ヲ↡。
二 Ⅱ ⅱ e 回向門
^▼いかんが*回向する。 ▼一切苦悩の衆生を捨てずして、 心につねに願を作し、 ▼回向を首となす。 大悲心を成就することを*得んとするがゆゑなり。
*云何ガ廻向スル。*不シテ↠捨テ↢一切苦悩ノ衆生ヲ↡、心ニ常ニ作シ↠願ヲ、廻向ヲ為ス↠首ト。*得ムトスルガ↣成↢就スルコトヲ大悲心ヲ↡故ナリ。
二 Ⅲ 観察体相
ⅰ 器世間
a 国土体相
【10】^▼いかんがかの仏国土の荘厳功徳を観察する。 かの仏国土の荘厳功徳は不可思議力を成就せるがゆゑなり。 かの摩尼如意宝の性のごときに相似相対の法なるがゆゑなり。
*云何ガ観↢察スル彼ノ仏国土ノ*荘厳功徳ヲ↡。彼ノ仏国土ノ*荘厳功徳者*成↢就セルガ不可思0436議力ヲ↡故ナリ。如キニ↢彼ノ摩尼如意宝ノ性ノ↡相似相対ノ法ナルガ故ナリ。
^▼かの仏国土の荘厳功徳成就を観察すとは十七種あり、 知るべし。 なんらか十七。
*観↢察スト彼ノ仏国土ノ*荘厳功徳*成就ヲ↡者有リ↢十七*種↡、応シ↠知ル。何*等カ十七。
^一には荘厳清浄功徳成就、
一ニ者*荘厳清浄功徳成就、
^二には荘厳*無量功徳成就、
二ニ者荘厳*无量功徳成就、
^三には荘厳性功徳成就、
三ニ者荘厳性功徳成就、
^四には荘厳形相功徳成就、
四ニ者荘厳形相功徳成就、
^五には荘厳種々事功徳成就0034、
五ニ者荘厳種種事功徳成就、
^六には荘厳妙色功徳成就、
六ニ者荘厳妙色功徳成就、
^七には荘厳触功徳成就、
七ニ者荘厳触功徳成就、
^八には荘厳三種功徳成就、
八ニ者荘厳*三種功徳成就、
^九には荘厳雨功徳成就、
九ニ者荘厳雨功徳成就、
^十には荘厳光明功徳成就、
十ニ者荘厳光明功徳成就、
^十一には荘厳妙声功徳成就、
十一ニ者*荘厳妙声功徳成就、
^十二には荘厳主功徳成就、
十二ニ者荘厳*主功徳成就、
^十三には荘厳眷属功徳成就、
十三ニ者荘厳眷属*功徳成就、
^十四には荘厳受用功徳成就、
十四ニ者荘厳受用功徳成就、
^十五には荘厳無諸難功徳成就、
十五ニ者荘厳无諸難功徳成就、
^十六には荘厳*大義門功徳成就、
十六ニ者荘厳大義門功徳成就、
^十七には荘厳一切所求満足功徳成就なり。
十七ニ者荘厳一切所求*満足功徳成就ナリ。
二 Ⅲ ⅰ a イ 清浄功徳
^▼荘厳*清浄功徳成就とは、 偈に 「△観彼世界相 勝過三界道」 といへるがゆゑなり。
*荘厳清浄功徳成就ト者、偈ニ言ヘルガ↢「観彼世界相勝過三界道」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅰ a ロ 無量功徳
^▼荘厳*無量功徳成就とは、 偈に 「△究竟如虚空 広大無辺際」 といへるがゆゑなり。
*荘厳*无量功徳成就ト者、偈ニ言ヘルガ↢「究竟如虚空広大无辺際ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅰ a ハ 性功徳
^▼荘厳*性功徳成就とは、 偈に 「△正道大慈悲 出世善根生」 といへるがゆゑなり。
*荘厳性功徳成就ト者、偈ニ言ヘルガ↢「正道大慈悲出世善根生ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅰ a ニ 形相功徳
^▼荘厳*形相功徳成就とは、 偈に 「△浄光明満足 如鏡日月輪」 といへるがゆゑなり。
*荘厳形相功徳成就ト者、偈ニ言ヘルガ↢「浄光明満足如鏡日月輪ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅰ a ホ 種々事功徳
^▼荘厳*種々事功徳成就とは、 偈に 「△備諸珍宝性 具足妙荘厳」 といへるがゆゑなり。
*荘厳種種事功徳成就ト者、偈ニ言ヘルガ↢「備諸珍宝性具足妙荘厳ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅰ a ヘ 妙色功徳
^▼荘厳*妙色功徳成就とは、 偈に 「△無垢光炎熾 明浄曜世間」 といへるがゆゑなり。
*荘厳妙色功徳0437成就ト者、偈ニ言ヘルガ↢「无垢光炎熾明浄曜世間ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅰ a ト 触功徳
^▼荘厳*触功徳成就とは、 偈に 「△宝性功徳草 柔軟左右旋 触者生勝楽 過迦旃隣陀」 といへるがゆゑなり。
*荘厳触功徳成就ト者、偈ニ言ヘルガ↢「宝性功徳草柔軟左右旋触者生勝楽過迦*栴隣陀ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅰ a チ 三種功徳
^▼荘厳*三種功徳成就とは、 三種の事あり、 知るべし。 なんらか三種。 一には水、 二には地、 三には虚空なり。
*荘厳*三種功徳成就ト者、有リ↢三種ノ*事↡、応シ↠知ル。何等カ三*種。一ニ者水、二ニ者地、三ニ者虚空ナリ。
二 Ⅲ ⅰ a チ (一)水功徳
^▼荘厳*水功徳成就とは、 偈に 「△宝華千万種 弥覆池流泉 微風動0035華葉 交錯光乱転」 といへるがゆゑなり。
荘厳水*功徳成就ト者、偈ニ言ヘルガ↢「宝華千万種弥覆池流泉微風動華葉交錯光乱転ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅰ a チ (二)地功徳
^▼荘厳*地功徳成就とは、 偈に 「△宮殿諸楼閣 観十方無礙 雑樹異光色 宝欄遍囲繞」 といへるがゆゑなり。
荘厳地*功徳成就ト者、偈ニ言ヘルガ↢「「宮殿諸楼閣観十方无雑樹異光色宝*蘭遍囲遶ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅰ a チ (三)虚空功徳
^▼荘厳*虚空功徳成就とは、 偈に 「△無量宝交絡 羅網遍虚空 種種鈴発響 宣吐妙法音」 といへるがゆゑなり。
荘厳虚空*功徳成就ト者、偈ニ言ヘルガ↢「「无量宝交絡羅網遍虚空種種鈴発*嚮宣吐妙法音ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅰ a リ 雨功徳
^▼荘厳*雨功徳成就とは、 偈に 「△雨華衣荘厳 無量香普薫」 といへるがゆゑなり。
*荘厳雨功徳成就ト者、偈ニ言ヘルガ↢「雨華衣荘厳无量*香普薫ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅰ a ヌ 光明功徳
^▼荘厳*光明功徳成就とは、 偈に 「△仏慧明浄日 除世痴闇冥」 といへるがゆゑなり。
*荘厳光明功徳成就ト者、偈ニ言ヘルガ↢「仏*恵明浄日除世痴*闇冥ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅰ a ル 妙声功徳
^▼荘厳*妙声功徳成就とは、 偈に 「△梵声悟深遠 微妙聞十方」 といへるがゆゑなり。
*荘厳妙声功徳成就ト者、偈ニ言ヘルガ↢「梵声*悟深遠微妙聞十方ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅰ a ヲ 主功徳
^▼荘厳*主功徳成就とは、 偈に 「△正覚阿弥陀 法王善住持」 といへるがゆゑなり。
*荘厳主功徳成就ト者、偈ニ言ヘルガ↢「正覚阿弥陀法王善住持ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅰ a ワ 眷属功徳
^▼荘厳*眷属功徳成就とは、 偈に 「△如来浄華衆 正覚華化生」 といへるがゆゑなり。
*荘厳眷属功徳成就ト者、偈ニ言ヘルガ↢「如来浄華衆、正覚華化生ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅰ a カ 受用功徳
^▼荘厳*受用功徳成就とは、 偈に 「△愛楽仏法味 禅三昧為食」 といへるがゆゑなり。
*荘厳受用功徳成就ト者、偈ニ言ヘルガ↢「愛楽仏法味禅三昧為食ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅰ a ヨ 無諸難功徳
^▼荘厳*無諸難功徳成就とは、 偈に 「△永離身心悩 受楽常無間」 といへるがゆゑなり。
*荘厳无諸難功徳成就ト者、偈ニ言ヘルガ↢「永離身心悩受楽常无間ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅰ a タ 大義門功徳
^▼荘厳*大義門功徳成就とは、 偈に 「△大乗善根界 等無譏嫌名 *女人及根欠 二乗種不生」 といへるがゆゑなり。 ^▼浄土の果報は二種の譏嫌の過を離れたり、 知るべし。 一には体、 二には名なり。
*荘厳大義門功徳0438成就ト者、偈ニ言ヘルガ↢「大乗善根界等无譏嫌名女人及根欠二乗種不生ト」↡故ナリ。浄土ノ果報ハ離レタリ↢二種ノ譏嫌ノ過ヲ↡、応シ↠知ル。一ニ者体、二ニ者名ナリ。
二 Ⅲ ⅰ a タ (一)体
^▼体に三種あり。 一には二乗人、 二には女人、 三には*諸根不具人なり。 この三の過なし。 ゆゑに体の譏嫌を離ると名づく。
体ニ有リ↢三種↡。一ニ者二乗人、二ニ者女人、三ニ者諸根不具人ナリ。无シ↢此ノ三ノ過↡。故ニ名ク↠離ルト↢体ノ譏嫌ヲ↡。
二 Ⅲ ⅰ a タ (二)名
^▼名にまた三種あり。 ただ三の体0036なきのみにあらず、 ▼乃至二乗と女人と諸根不具の三種の名を聞かず。 ゆゑに名の譏嫌を離ると名づく。 ▼「等」 とは平等一相のゆゑなり。
名ニ亦*有リ↢三種↡。非ズ↣但无キノミニ↢三ノ体↡、乃至不↠聞カ↢二乗ト女人ト諸根不具ノ三種ノ名ヲ↡。故ニ名ク↠離ルト↢名ノ譏嫌ヲ↡。等ト者平等一相ノ故ナリ。
二 Ⅲ ⅰ a レ 一切所求満足功徳
^▼荘厳*一切所求満足功徳成就とは、 偈に 「△衆生所願楽 一切能満足」 といへるがゆゑなり。
*荘厳一切所求*満足功徳成就ト者、偈ニ言ヘルガ↢「衆生所願楽一切能満足ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅰ b 示現二利
【11】^▼略してかの阿弥陀仏国土の十七種の荘厳成就を説く。 如来の自身利益大功徳力成就と、 利益他功徳成就とを示現せんがゆゑなり。
略シテ*説ク↢彼ノ阿弥陀仏国土ノ*十七種ノ荘厳成就ヲ↡。示↢現セムガ如来ノ自身利益大功徳力成就ト利益他功徳成就トヲ↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅰ c 入第一義諦
【12】^▼かの無量寿仏国土の荘厳は*第一義諦妙境界相なり。 *十六句および一句次第して説けり、 知るべし。
*彼ノ无量寿仏*国土ノ荘厳ハ第一義諦妙境界*相ナリ。十六句及ビ一*句次第シテ説ケリ、応シ↠知ル。
二 Ⅲ ⅱ 衆生世間
a 仏
【13】^▼いかんが仏の荘厳功徳成就を観ずる。 仏の荘厳功徳成就を観ずとは、 八種の相あり、 知るべし。 ▼なんらか八種。
*云何ガ観ズル↢仏ノ*荘厳功徳成就ヲ↡。観ズルト↢仏ノ*荘厳功徳成就↡者、有リ↢八種ノ*相↡、応シ↠知ル。何等カ八種。
^一には荘厳座功徳成就、^二には荘厳身業功徳成就、 ^三には荘厳口業功徳成就、 ^四には荘厳心業功徳成就、 ^五には荘厳大衆功徳成就、 ^六には荘厳上首功徳成就、 ^七には荘厳主功徳成就、 ^八には荘厳不虚作住持功徳成就なり。
一ニ者*荘厳座功徳成就、二ニ者*荘厳身業功徳成就、三ニ者*荘厳口業功徳成就、四ニ者*荘厳心業功徳成就、五ニ者*荘厳大衆功徳成就、六ニ者*荘厳上首功徳成就、七ニ者*荘厳主功徳成就、八ニ者*荘厳不虚作住持功徳成就ナリ。
二 Ⅲ ⅱ a イ 座功徳
^▼なんとなれば荘厳*座功徳成就とは、 偈に 「△無量大宝王 微妙浄華台」 といへるがゆゑなり。
何トナレバ者*荘厳座功徳成就トハ、偈ニ言ヘルガ↢「无量大宝王微妙浄華台ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅱ a ロ 身業功徳
^▼なんとなれば荘厳*身業功徳成就とは、 偈に 「△相好光一尋 色像超群生」 といへるがゆゑなり。
何0439トナレバ者*荘厳身業功徳成就トハ、偈ニ言ヘルガ↢「相好光一尋色像超群生ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅱ a ハ 口業功徳
^▼なんとなれば荘厳*口業功徳成就とは、 偈に 「△如0037来微妙声 梵響聞十方」 といへるがゆゑなり。
何トナレバ者*荘厳口業功徳成就トハ、偈ニ言ヘルガ↢「如来微妙声梵*響聞十方ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅱ a ニ 心業功徳
^▼なんとなれば荘厳*心業功徳成就とは、 偈に 「△同地水火風 虚空無分別」 といへるがゆゑなり。 ^「無分別」 とは分別の心なきがゆゑなり。
何トナレバ者*荘厳心業功徳成就トハ、偈ニ言ヘルガ↢「同地水火風虚空无分別ト」↡故ナリ。无分別ト者无キガ↢分別ノ心↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅱ a ホ 大衆功徳
^▼なんとなれば荘厳*大衆功徳成就とは、 偈に 「△天人不動衆 清浄智海生」 といへるがゆゑなり。
何トナレバ者*荘厳大衆功徳成就トハ、偈ニ言ヘルガ↢「天人不動衆清浄智海生ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅱ a ヘ 上首功徳
^▼なんとなれば荘厳*上首功徳成就とは、 偈に 「△如須弥山王 勝妙無過者」 といへるがゆゑなり。
何トナレバ者*荘厳上首功徳成就トハ、偈ニ言ヘルガ↢「如須弥山王勝妙无過者ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅱ a ト 主功徳
^▼なんとなれば荘厳*主功徳成就とは、 偈に 「△天人丈夫衆 恭敬繞瞻仰」 といへるがゆゑなり。
何トナレバ者*荘厳主功徳成就トハ、偈ニ言ヘルガ↢「天人丈夫衆恭敬遶瞻仰ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅱ a チ 不虚作住持功徳
^▼なんとなれば荘厳*不虚作住持功徳成就とは、 偈に 「△観仏本願力 遇無空過者 能令速満足 功徳大宝海」 といへるがゆゑなり。
何トナレバ者*荘厳不虚作住持功徳成就トハ、偈ニ言ヘルガ↢「観仏本願力遇无空過者能令速満足功徳大宝海ト」↡故ナリ。
^▼すなはちかの仏を見たてまつれば、 *未証浄心の菩薩▼畢竟じて*平等法身を証することを得て、 *浄心の菩薩と*上地のもろもろの菩薩と畢竟じて同じく*寂滅平等を得るがゆゑなり。
即チ見タテマツレバ↢彼ノ仏ヲ↡、*未証浄心ノ菩薩畢竟ジテ得テ↠*証スルコトヲ↢*平等法身ヲ↡、与↢浄心ノ菩*薩↡与↢上地ノ諸ノ菩薩↡畢竟ジテ同ジク得ルガ↢*寂滅平等ヲ↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅱ a リ 次第成就
【14】^▼略して八句を説きて、 如来の自利利他の功徳荘厳、 次第に成就したまへることを示現す、 知るべし。
略シテ説キテ↢八句ヲ↡、示↢現ス如来ノ自利利他ノ功徳荘厳、次第ニ成就シタマヘルコトヲ↡、応シ↠知ル。
二 Ⅲ ⅱ b 菩薩
【15】^▼いかんが*菩薩の荘厳功徳成就を観察する。 菩薩の荘厳功徳成就を観察すとは、 かの菩薩を観ずるに*四種の正修行功徳成就あり、 知るべし。
*云何ガ観↢*察スル菩薩ノ*荘厳功徳成就ヲ↡。観↢*察スト菩薩ノ*荘厳功徳成就ヲ↡者、観ズルニ↢彼ノ菩薩ヲ↡有リ↢四種ノ正修行功徳成就↡、応シ↠知ル。
二 Ⅲ ⅱ b イ 不動而至
^▼何者をか四となす。 ^一には一仏土において身動揺せずして十方に遍して、 種々に応化して0038如実に修行し、 つねに*仏事をなす。 偈に 「△安楽国清浄 常転無垢輪 化仏菩薩日 如須弥住持」 といへるがゆゑなり。 ^もろもろの衆生の*淤泥華を開くがゆゑなり。
何*者ヲカ為ス↠四ト。一ニ者於テ↢一仏土ニ↡身0440不シテ↢動揺セ↡*而遍シテ↢十方ニ↡、種種ニ応化シテ如実ニ修行シ、常ニ作ス↢仏事ヲ↡。偈ニ言ヘルガ↢「安楽国清浄常転无垢輪化仏菩薩日如須弥住持ト」↡故ナリ。開クガ↢諸ノ衆生ノ淤泥花ヲ↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅱ b ロ 一念遍至
^▼二にはかの応化身、 一切の時に前ならず後ならず、 一心一念に大光明を放ちて、 ことごとくよくあまねく十方世界に至りて衆生を教化す。 種々に方便し修行し、 なすところ一切衆生の苦を滅除するがゆゑなり。 偈に 「△無垢荘厳光 一念及一時 普照諸仏会 利益諸群生」 といへるがゆゑなり。
二ニ者彼ノ応化身、一切ノ時ニ不↠前ナラ不↠後ナラ、一心一念ニ放チテ↢大光明ヲ↡、悉ク能ク遍ク至リテ↢十方世界ニ↡教↢化ス衆生ヲ↡。種種ニ方便シ修行シ、所↠作ス滅↢除スルガ一切衆生ノ苦ヲ↡故ナリ。偈ニ言ヘルガ↢「无垢荘厳光一念及一時普照諸仏会利益諸群生ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅱ b ハ 無相供養
^▼三にはかれ一切世界において余すことなく、 諸仏の会の大衆を照らして余すことなく、 広大無量に諸仏如来の功徳を供養し恭敬し讃歎す。 偈に 「△雨天楽華衣 妙香等供養 讃諸仏功徳 無有分別心」 といへるがゆゑなり。
三ニ者彼於テ↢一切世界ニ↡无ク↠余スコト、照シテ↢諸仏ノ会ノ大衆ヲ↡无ク↠余スコト、広大无量ニ供↢養シ恭↣敬シ讃↤歎ス諸仏如来ノ*功徳ヲ↡。偈ニ言ヘルガ↢「雨天楽花衣妙香等供養讃*諸仏功徳无有分別心ト」↡故ナリ。
二 Ⅲ ⅱ b ニ 示法如仏
^▼四にはかれ十方一切世界の三宝なき処において、 *仏法僧宝の功徳の大海を住持し荘厳して、 あまねく示して如実の修行を解らしむ。 偈に 「△何等世界無 仏法功徳宝 我願皆往生 示仏法如仏」 といへるがゆゑなり。
四ニ者彼於テ↧十方一切世界ノ无キ↢三宝↡処ニ↥、住↢持シ荘↣厳シテ仏法僧宝ノ功徳ノ大海ヲ↡、遍ク示シテ令ム↠解ラ↢如実ノ修行ヲ↡。偈ニ言ヘルガ↢「何等世界无仏法功徳宝我*願皆往生示仏法如仏ト」↡故ナリ。
二 Ⅳ 浄入願心
ⅰ 願心荘厳
【16】^▼また向に荘厳仏土功徳成就と荘厳仏功徳成就と荘厳菩薩功徳成就とを観察することを説けり。 この三種の成就は、 *願心をもつて荘厳せり、 知るべし。
*又向ニ説ケリ↣*観↢察スルコトヲ荘厳仏土功徳成就ト*荘厳仏功徳成就ト*荘厳菩薩功*徳成就トヲ↡。此ノ三種ノ成就ハ、願心ヲモテ荘厳セリ、*応シ↠知ル。
二 Ⅳ ⅱ 入一法句
a 展転相入
【17】^▼略して*一法句に入ることを説くがゆゑなり。 ▼一法句といふはいはく、 清浄0039句なり。 清浄句といふはいはく、 真実智慧▼無為法身なるがゆゑなり。
略シテ説クガ↠入ルコトヲ↢一法句ニ↡故ナリ。一法句トイフ者、謂ク清浄句ナリ。清浄句トイフ者、謂ク真実智*慧无為法身ナルガ故ナリ。
二 Ⅳ ⅱ b 二種清浄
^▼この清浄に二種あり、 知るべし。 ^▼なんらか二種。 一には器世間清浄、 二には衆生世間清浄なり。
此ノ清浄ニ有リ↢二種↡、応シ↠知ル。何等カ二*種。一ニ者器世間清浄、二ニ者衆生世間清浄ナリ。
二 Ⅳ ⅱ b イ 器世間清浄
^▼器世間清浄とは、 向に説くがごとき十七種の荘厳仏土功徳成就なり。 これを器世間清浄と名づく。
器世間清浄ト者0441、*如キ↢向ニ説クガ↡十七種ノ*荘厳仏土功徳成就ナリ。是ヲ名ク↢器世間清浄ト↡。
二 Ⅳ ⅱ b ロ 衆生世間清浄
^▼衆生世間清浄とは、 向に説くがごとき八種の荘厳仏功徳成就と四種の荘厳菩薩功徳成就となり。 これを衆生世間清浄と名づく。
衆生世間清浄ト者、如キ↢向ニ説クガ↡八種ノ*荘厳仏功徳成就ト四種ノ*荘厳菩薩功徳成就トナリ。是ヲ名ク↢衆生世間清浄ト↡。
二 Ⅳ ⅱ b ハ 摂二種
^▼かくのごとく一法句に二種の清浄の義を摂す、 知るべし。
如ク↠是クノ一法句ニ摂ス↢二種ノ清浄ノ*義ヲ↡、応シ↠知ル。
二 Ⅴ 善巧摂化
ⅰ 柔軟心成就
【18】^▼かくのごとく*菩薩は、 奢摩他と毘婆舎那を広略に修行して柔軟心を成就し、 ▼如実に広略の諸法を知る。
*如ク↠是クノ菩薩ハ、奢摩他ト毘婆舎那ヲ広略ニ修行シテ成↢就シ*柔*軟心ヲ↡、如実ニ知ル↢広略ノ諸法ヲ↡。
二 Ⅴ ⅱ 回向成就
^▼かくのごとくして*巧方便回向を成就す。 ^▼何者か菩薩の巧方便回向。 菩薩の巧方便回向とは、 いはく、 説ける*礼拝等の五種の修行をもつて集むるところの一切の功徳善根は、 自身住持の楽を求めず、 一切衆生の苦を抜かんと欲するがゆゑに、 ▼一切衆生を*摂取してともに同じくかの安楽仏国に生ぜんと作願するなり。 これを菩薩の巧方便回向成就と名づく。
如クシテ↠是クノ成↢就ス巧方便廻向ヲ↡。何者カ菩薩ノ巧方便廻向。菩薩ノ巧方便廻向ト者、謂ク説ケル礼拝等ノ五種ノ修行ヲモテ所ノ↠集ムル一切ノ功徳善根ハ、不↠求メ↢自身住持之楽ヲ↡、欲スルガ↠抜カムト↢一切衆生ノ苦ヲ↡故ニ、作↧願スルナリ摂↢取シテ一切衆生ヲ↡共ニ同ジク生>ゼムト↦彼ノ安楽仏国ニ↥。是ヲ名ク↢菩薩ノ巧方便廻向成就ト↡。
二 Ⅵ 離菩提障
【19】^▼菩薩かくのごとくよく*回向を知りて成就すれば、 すなはちよく▼三種の菩提門相違の法を遠離す。 なんらか三種。
*菩薩如ク↠是クノ善ク知リテ↢廻向ヲ↡成就スレバ、*即チ能ク遠↢離ス三種ノ菩提門相違ノ法ヲ↡。何等カ三種。
二 Ⅵ ⅰ 智慧門
^◆一には智慧門によりて自楽を求めず。 我心の自身に*貪着することを遠離するがゆゑなり。
一ニ者依リテ↢智*恵門ニ↡不↠求メ↢自楽ヲ↡。遠↣離スルガ我心ヲモテ貪↢著スルコトヲ自身ニ↡故ナリ。
二 Ⅵ ⅱ 慈悲門
^◆二には慈悲門によりて一切衆0040生の苦を抜く。 衆生を安んずることなき心を遠離するがゆゑなり。
二ニ者依リテ↢慈悲門ニ↡抜ク↢一切衆生ノ苦ヲ↡。遠↧離スルガ无キ↠安ズルコト↢衆生ヲ↡心ヲ↥故ナリ。
二 Ⅵ ⅲ 方便門
^▼三には方便門によりて一切衆生を*憐愍する心なり。 自身を供養し恭敬する心を遠離するがゆゑなり。
三ニ者依リテ↢方便門ニ↡憐↢愍スル一切衆生ヲ↡心ナリ。遠↧離スルガ供↢養シ恭↣敬スル自身ヲ↡心ヲ↥故ナリ。
^◆これを三種の菩提門相違の法を遠離すと名づく。
是ヲ名ク↣遠↢離スト三種ノ菩提門相違ノ*法ヲ↡。
二 Ⅶ 順菩提門
【20】^▼菩薩はかくのごとき三種の菩提門相違の法を遠離して、 *三種の菩提門に随順する法の満足を得るがゆゑなり。 なんらか三種。
*菩薩ハ遠↢離シテ如キ↠是クノ三種ノ菩提門相違ノ法ヲ↡、得ルガ↧三種ノ随↢順スル菩提門ニ↡法ノ満足ヲ↥故ナリ。何等カ三種。
二 Ⅶ ⅰ 無染清浄心
^◆一には無染清浄心なり。 自身のために諸楽を求めざるをもつてのゆゑなり。
一ニ者无染清浄心ナリ。*以テノ↠不ルヲ↧為ニ↢自身ノ↡求メ↦諸楽ヲ↥故ナリ。
二 Ⅶ ⅱ 安清浄心
^◆二には安清浄心なり。 ▼一切衆生の苦を抜くをもつてのゆゑなり。
二ニ者安清浄0442心ナリ。以テノ↠抜クヲ↢一切衆生ノ苦ヲ↡故ナリ。
二 Ⅶ ⅲ 楽清浄心
^◆三には楽清浄心なり。 ▼一切衆生をして大菩提を得しむるをもつてのゆゑなり。 衆生を摂取してかの国土に生ぜしむるをもつてのゆゑなり。
三ニ者楽清浄心ナリ。以テノ↠令ムルヲ↣一切衆生ヲシテ得↢大菩提ヲ↡故ナリ。以テノ↧摂↢取シテ衆生ヲ↡生ゼシムルヲ↦彼ノ国土ニ↥故ナリ。
^◆これを三種の菩提門に随順する法の満足と名づく、 知るべし。
是ヲ名ク↧三種ノ随↢順スル菩提門ニ↡法ノ満足ト↥、応シ↠知ル。
二 Ⅷ 名義摂対
ⅰ 智慧心・方便心
【21】^▼向に説く智慧と慈悲と方便との三種の門は般若を摂取し、 般若は方便を摂取す、 知るべし。
*向ニ説ク智*恵ト慈悲ト方便トノ三種ノ門ハ摂↢取シ般若ヲ↡、般若ハ摂↢取ス方便ヲ↡、応シ↠知ル。
二 Ⅷ ⅱ 無障心
^▼向に我心を遠離して自身に貪着せざると、 衆生を安んずることなき心を遠離すると、 自身を供養し恭敬する心を遠離するとを説けり。 この三種の法は菩提を障ふる心を遠離す、 知るべし。
向ニ説ケリ↪遠↢離シテ我心ヲ↡*不ルト↠貪↢著セ自身ニ↡、遠↧離スルト無キ↠安ズルコト↢衆生ヲ↡心ヲ↥、遠↩離スルトヲ供↢養シ恭↣敬スル自身ヲ↡心ヲ↨。此ノ三種ノ法ハ遠↧離ス障フル↢菩提ヲ↡心ヲ↥、応シ↠知ル。
二 Ⅷ ⅲ 妙楽勝真心
^▼向に無染清浄心、 安清浄心、 楽清浄心を説けり。 この三種の心は、 一処に略して*妙楽勝真心を*成就す、 知0041るべし。
向ニ説ケリ↢无染清浄心・安清浄心・楽清浄心ヲ↡。此ノ三種ノ心ハ略シテ↢一処ニ↡成↢就ス妙楽勝真心ヲ↡、応シ↠知ル。
二 Ⅸ 願事成就
ⅰ 願成就
【22】^▼かくのごとく菩薩は智慧心・方便心・無障心・▼勝真心をもつてよく清浄の仏国土に*生ず、 知るべし。
*如ク↠是クノ菩薩ハ智*恵心、方便心、无障心、勝真心ヲモテ能ク生ズ↢清浄ノ仏国土ニ↡、応シ↠知ル。
二 Ⅸ ⅱ 事成就
^▼これを菩薩摩訶薩、 五種の法門に随順し、 所作意に随ひて自在に*成就すと名づく。 向の所説のごとき*身業・口業・意業・智業・方便智業は、 法門に随順するがゆゑなり。
是ヲ名ク↧菩薩摩訶薩随↢順シ五種ノ法門ニ↡、*所作随ヒテ↠意ニ自在ニ成就スト↥。如キ↢向ノ所説ノ↡*身業・*口業・*意業・*智業・*方便智業ハ、随↢順スルガ法門ニ↡故ナリ。
二 Ⅹ 利行満足
ⅰ 五果門
【23】^▼また五種の門ありて漸次に五種の功徳を*成就す、 知るべし。 ▼何者か五門。 ▼一には近門、 ▼二には大会衆門、 ▼三には宅門、 ▼四には屋門、 ▼五には園林遊戯地門なり。
*復有リテ↢五種ノ門↡漸次ニ成↢就ス五種ノ功徳ヲ↡、応シ↠知ル。何者カ五門。一ニ者近門、二ニ者大会衆門、三ニ者宅門、四ニ者屋門、五ニ者園林遊戯地門ナリ。
二 Ⅹ ⅱ 入出功徳
^▼この五種の門は、 初めの四種の門は*入の功徳を*成就し、 ▼第五門は*出の功徳を*成就す。
此ノ五種ノ門ハ、初ノ四種ノ門ハ成↢就シ入ノ功徳ヲ↡、第五門ハ成↢就ス出ノ功徳ヲ↡。
二 Ⅹ ⅱ a 入第一門
^▼入第一門とは、 阿弥陀仏を礼拝し、 かの国に*生ぜんとなすをもつてのゆゑに、 安楽世界に生ずることを*得。 これを入第一門と名づく。
*入第一門ト者、以テノ↧礼↢拝シ阿弥陀仏ヲ↡為スヲ↞生ゼムト↢彼ノ国ニ↡故ニ、得↠生ズルコトヲ↢安楽世界ニ↡。是ヲ名ク↢入第一門ト↡。
二 Ⅹ ⅱ b 入第二門
^▼入第二門とは、 阿弥陀仏を讃歎し、 名義に随順して如来の名を*称し、 如来の光明智相によりて修行するをもつてのゆゑに、 大会衆の数に入ることを*得。 これを入第二門と名づく。
*入第二門ト者、以0443テノ↧讃↢歎シ阿弥陀仏ヲ↡、随↢順シテ名義ニ↡称シ↢如来ノ名ヲ↡、依リテ↢如来ノ光明*智*相ニ↡修行スルヲ↥故ニ、得↠入ルコトヲ↢*大会衆ノ数ニ↡。是ヲ名ク↢入第二門ト↡。
二 Ⅹ ⅱ c 入第三門
^▼入第三門とは、 *一心専念にかしこに生ぜんと作願し、 奢摩他*寂静三昧の行を修するをもつてのゆゑに、 ▼蓮華蔵世界に入ることを*得。 これを入第三門と名づく。
入第三門ト者、以テノ↧一心専念ニ作↢願シ生ゼムト↟彼ニ、修スルヲ↦奢摩他寂静三昧ノ行ヲ↥故ニ、得↠入ルコトヲ↢蓮華蔵世界ニ↡。是ヲ名ク↢入第三門ト↡。
二 Ⅹ ⅱ d 入第四門
^▼入第四門とは、 *専念にかの妙荘厳を観察し、 毘婆舎那を修す0042るをもつてのゆゑに、 ▼*かの所に到りて種々の*法味楽を受用することを得。 これを入第四門と名づく。
入第四門ト者、以テノ↧専念ニ観↢察シ彼ノ妙荘厳ヲ↡修スルヲ↦毘婆舎那ヲ↥故ニ、得↧到リテ↢彼ノ*所ニ↡受↦用スルコトヲ種種ノ法味楽ヲ↥。是ヲ名ク↢入第四門ト↡。
二 Ⅹ ⅱ e 出第五門
^▼出第五門とは、 大慈悲をもつて一切苦悩の衆生を観察して、 ▼応化身を示して、 生死の園、 煩悩の林のなかに*回入して遊戯し、 神通をもつて*教化地に至る。 ▼本願力の回向をもつてのゆゑなり。 これを出第五門と名づく。
出第五門ト*者、以テ↢大慈悲ヲ↡観↢察シテ一切苦悩ノ衆生ヲ↡、*示シテ↢応化身ヲ↡、廻↢入シテ生死ノ園、煩悩ノ林ノ中ニ↡遊↢戯シ、神通ヲモテ至ル↢教化地ニ↡。以テノ↢本願力ノ廻向ヲ↡故ナリ。是ヲ名ク↢出第五門ト↡。
二 Ⅹ ⅲ 行満足
a 自利
^▼菩薩は*入の四種の門をもつて自利の行成就す、 知るべし。
菩薩ハ入ノ四種ノ門ヲモテ自利ノ行成就ス、応シ↠知ル。
二 Ⅹ ⅲ b 利他
^▼菩薩は*出の第五門の回向をもつて利益他の行成就す、 知るべし。
菩薩ハ出ノ第五門ノ*廻向ヲモテ利益他ノ行成就ス、応シ↠知ル。
二 Ⅹ ⅲ c 阿耨多羅三藐三菩提
【24】^▼菩薩はかくのごとく▼*五門の行を修して自利利他す。 ▼速やかに阿耨多羅三藐三菩提を成就することを*得るゆゑなり。
菩薩ハ如ク↠是クノ修シテ↢五門ノ行ヲ↡自利利他ス。速ニ得ル↣成↢就スルコトヲ阿耨多羅三藐三菩提ヲ↡故ナリ。
【25】^▼無量寿経優婆提舎願生偈、 略して義を解しをはりぬ。
*无量寿修多羅優*婆提舎願生偈、略シテ解シ↠義ヲ竟リヌ。
無0043量寿経優婆提舎願生偈
願主比丘敬覚
筆者沙門泰兼
南無阿弥陀仏
この ¬浄土論¼ の*形木末代利益のために*知恩院に安置す。
*永享九 丁巳 年七月十八日
延書の底本は兵庫県毫摂寺蔵永享九年刊本ˆ原漢文の底本と同一ˇ。 訓点あり。
後魏 中国南北朝時代の北朝の一。 北魏ともいう。 439年、 華北 (中国北部) を統一し、 534年東西に分裂した。
願偈を説きて総持し 親鸞聖人は 「
願偈総持を説きて」 (行文類訓) と読まれた。
総持 ここでは広博な経の文章を総摂して短い偈のなかにおさめたもつという意。
出世の善根 迷いの世間を超え出た
煩悩のけがれのない善。
宝性功徳の草 いろいろな宝よりできている浄土の荘厳のやわらかな様子を草に喩える。
無量大宝王 はかりしれない最高にすぐれた宝。 阿弥陀仏を尊んでいう。
一尋 尋は長さの単位。両手を左右に広げた時の長さを一尋とする。 この場合は仏の両手。
化仏菩薩 ここでは浄土の聖者たちのこと。
礼拝したてまつる 親鸞聖人は 「
礼拝したまひき」 (論註加点本訓) と読まれた。
なすが 親鸞聖人は 「
なさせんが」 (論註加点本訓) と読まれた。
讃歎したてまつる 親鸞聖人は 「
讃嘆したまひき」 (論註加点本訓) と読まれた。
得んとする 親鸞聖人は 「
得たまへる」 (論註加点本訓) と読まれた。
無量 異本には 「量」 とある。
大義門 ¬論註¼ では、 「
大乗門」 の意と解釈する。
第一義諦妙境界相 真如法性 (
第一義諦) がそのまま国土の妙境の相 (
荘厳相) とあらわれたものであるということ。
十六句および一句 ¬論註¼ では、 十六句を第二量功徳から第十七一切所求満足功徳まで、 一句を第一清浄功徳と解釈する。
菩薩 ここでは浄土の菩薩のこと。
四種の正修行功徳成就 ¬浄土論¼ では、 国土荘厳十七種と仏荘厳八種については個々の荘厳の名称が付されているが、 菩薩荘厳四種については名称が付されていない。 なお、 後世に付された名称として第一 「不動而至功徳」、 第二 「一念遍至功徳」、 第三 「無相供養功徳」、 第四 「示法如仏功徳」 がある。
菩薩 往生浄土を願う行者のこと。 以下に出る菩薩の語はいずれもこの意。
憐愍する心なり 親鸞聖人は 「
憐愍したまふ心なり」 (証文類訓) と読まれた。 憐愍はいつくしみあわれむこと。
身業…方便智業 身業は礼拝、 口業は讃嘆、 意業は作願、 智業は観察、 方便智業は回向を指す。
得 親鸞聖人は 「
得しむ」 (証文類訓) と読まれた。
称し 親鸞聖人は 「
称せしめ」 (証文類訓) と読まれた。
得 親鸞聖人は 「
得しむ」 (証文類訓) と読まれた。
得 親鸞聖人は 「
得しむ」 (証文類訓) と読まれた。
法味楽 仏法の味わいを楽しむこと。
五門 ¬論註¼ 所引の ¬浄土論¼ では 「五念門」 とある。
得る 親鸞聖人は 「
得たまへる」 (行文類訓) と読まれた。
底本は◎兵庫県毫摂寺蔵永享九年刊本。 Ⓐ高麗版(再雕本)¬大蔵経¼所収本、 Ⓑ宋版(思溪版)¬大蔵経¼所収本、 Ⓒ元版(善寧寺版)¬大蔵経¼所収本、 Ⓓ明版(万歴版)¬大蔵経¼所収本、 Ⓔ¬房山石経(遼金刻経)¼所収本、 Ⓕ京都府常楽寺存覚上人書写本、 Ⓖ本派本願寺蔵版¬七祖聖教¼所収本 と対校。
荘厳 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
荘厳功徳→ⒶⒷⒸⒹⒺ功徳荘厳
世 Ⓕ「總説分」と右傍註記
帰 Ⓕ「一禮拝門」と右傍註記
尽 Ⓕ「二讃嘆門」と右傍註記
願 Ⓕ「三作願門」と右傍註記
観 Ⓕ「四観察門」と右傍註記
彼 Ⓕ「一清浄」と右傍註記
界 Ⓕ「依報十七種内」と右傍註記
究 Ⓕ「二量」と右傍註記
正 Ⓕ「三性」と右傍註記
浄 Ⓕ「四形相」と右傍註記
備 Ⓕ「五種々事」と右傍註記
无 Ⓕ「六妙色」と右傍註記
宝 Ⓕ「七触」と右傍註記
栴→ⒶⒷⒸⒹ旃
宝 Ⓕ「八三種内水」と右傍註記
宮 Ⓕ「八三種内地」と右傍註記
蘭→ⒶⒷⒸⒹⒺⒻⒼ欄
無 Ⓕ「八三種内虛空」と右傍註記
種 Ⓕ「九雨」と右傍註記
香→Ⓕ光(香カと右傍註記)
仏 Ⓕ「十光明」と右傍註記
恵→ⒶⒷⒸⒹⒺⒼ慧
梵 Ⓕ「十一妙聲」と右傍註記
悟→ⒶⒺ語
正 Ⓕ「十二主」と右傍註記
如 Ⓕ「十三眷屬」と右傍註記
愛 Ⓕ「十四受用」と右傍註記
永 Ⓕ「十五無諸難」と右傍註記
受→Ⓓ愛
大 Ⓕ「十六大義門」と右傍註記
衆 Ⓕ「十七一切所求満足」と右傍註記
故 Ⓕ「此二句結成」と上欄註記
生彼→ⒶⒷⒸⒹⒺ往生
无 Ⓕ「一座」と右傍註記
相 Ⓕ「二身業」と右傍註記
如 Ⓕ「三口業」と右傍註記
嚮→ⒶⒷⒸⒹⒺⒻⒼ響
同 Ⓕ「四心業」と右傍註記
天 Ⓕ「五大衆」と右傍註記
如 Ⓕ「六上首」と右傍註記
天 Ⓕ「七主」と右傍註記
観 Ⓕ「八不虚作住持」と右傍註記
安 Ⓕ「一菩薩四種内」と右傍註記
无 Ⓕ「二」と右傍註記
雨 Ⓕ「三」と右傍註記
諸仏→ⒶⒷⒸⒹⒺ仏諸
何 Ⓕ「四」と右傍註記
願皆→皆願
我 Ⓕ「廻向」と右傍註記
誦→ⒷⒸⒹ頌 ⒶⒺになし
論 Ⓕ「解義分」と右傍註記
願 Ⓕ「願偈大意」と右傍註記
示現 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
彼 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
国→ⒶⒷⒸⒹⒺ国[土]
云 Ⓕ「二起観生信」と右傍註記し、 さらに「一示五念力」と左傍註記
行 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
就→ⒶⒷⒸⒹⒺ就[者]
何 Ⓕ「二出五念門」と左傍註記
門 ⒷⒸⒹになし
云 Ⓕ「礼拝」と右傍註記
陀→ⒷⒸⒹ陀[仏]
云 Ⓕ「讃嘆」と右傍註記
云 Ⓕ「作願」と右傍註記
云 Ⓕ「観察」と右傍註記
恵→ⒶⒷⒸⒹⒺⒼ慧
功徳荘厳→Ⓖ荘厳功徳
云 Ⓕ「回向」と右傍註記
不…故23字→ⒷⒸⒹ於彼観察一切世間苦悩衆生同願生彼安楽国土願心所有功徳善根以巧方便作願廻向摂取衆生不捨一切世間故
得 ⒶⒺになし
云 Ⓕ「三觀行體相」と右傍註記
成就 ⒷⒸⒹになし
観 Ⓕ「依報」と右傍註記
成就 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
種→ⒶⒷⒸⒹⒺ種[事]
等→ⒶⒷⒸⒹⒺ者
无 ⒶⒺになし
三種 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
荘厳妙 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
主→Ⓒ王
功→ⒷⒸ次
満足 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
荘 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
Ⓕ「一」と右傍註記
荘 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
Ⓕ「二」と右傍註記
荘 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
Ⓕ「三」と右傍註記
荘 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
Ⓕ「四」と右傍註記
荘 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
Ⓕ「五」と右傍註記
荘 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
Ⓕ「六」と右傍註記
荘 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
Ⓕ「七」と右傍註記
栴→ⒶⒷⒸⒹⒺⒼ旃
荘 Ⓕ「八」と右傍註記
三種 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
事 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
種 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
功徳成就 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
蘭→ⒶⒷⒸⒹⒺⒼ欄
嚮→ⒶⒷⒸⒹⒺⒼ響
荘 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
Ⓕ「九」と右傍註記
香→Ⓕ光
荘 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
Ⓕ「十」と右傍註記
恵→ⒶⒷⒸⒹⒺⒼ慧
闇冥→ⒷⒸ冥闇
荘 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
Ⓕ「十一」と右傍註記
悟→ⒶⒺ語
荘 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
Ⓕ「十二」と右傍註記
荘 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
Ⓕ「十三」と右傍註記
荘 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
Ⓕ「十四」と右傍註記
荘 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
Ⓕ「十五」と右傍註記
荘 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
Ⓕ「十六」と右傍註記
有 ⒶⒺになし
荘 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
Ⓕ「十七」と右傍註記
満足功徳→ⒶⒷⒸⒹⒺ功徳満足
説 Ⓕ「示現自利々他」と右傍註記
十七種荘厳成就→ⒶⒷⒸⒹⒺ荘厳十七種功徳
彼 Ⓕ「入第一義諦」と右傍註記
国 ⒶⒺになし
相 ⒶⒺになし
句 Ⓔになし
云 Ⓕ「正報」と右傍註記
相 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
荘厳座功徳成就→ⒶⒷⒸⒹⒺ座荘厳
荘厳身業功徳成就→ⒶⒷⒸⒹⒺ身荘厳
荘厳口業功徳成就→ⒶⒷⒸⒹⒺ口荘厳
荘厳心業功徳成就→ⒶⒷⒸⒹⒺ心荘厳
荘厳大衆功徳成就→ⒶⒷⒸⒹⒺ衆荘厳
荘厳上首功徳成就→ⒶⒷⒸⒹⒺ上首荘厳
荘厳主功徳成就→ⒶⒷⒸⒹⒺ主荘厳
荘厳不虚作住持功徳成就→ⒶⒷⒸⒹⒺ不虚作住持荘厳
未 Ⓕ「初地已上七地已還」と右傍註記
証 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
平 Ⓕ「八地已上法性生身菩薩也」と右傍註記
薩→ⒶⒷⒸⒹⒺ薩[無異浄心菩薩]
寂 Ⓕ「法身菩薩所證法也」と右傍註記
云 Ⓕ「并」と右傍註記
察 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
者→ⒶⒷⒸⒹⒺ等
而 Ⓕ「イ无云然」と左傍註記
功徳 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
諸仏→ⒶⒷⒸⒺ仏諸→Ⓑ歎諸
願皆→ⒶⒺ皆願
又 Ⓕ「四浄入願心」と右傍註記
観察荘厳仏土功徳→ⒶⒷⒸⒹⒺ仏国土功徳荘厳
荘厳仏功徳→ⒶⒷⒸⒹⒺ仏功徳荘厳
徳→ⒷⒸⒹ徳[荘厳]
応知 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
慧→ⒻⒼ恵
種 ⒷⒸⒹになし
如 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
荘厳仏土功徳→ⒶⒷⒸⒹⒺ仏国土功徳荘厳
荘厳菩薩功徳→ⒶⒷⒸⒹⒺ菩薩功徳荘厳
義 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
如 Ⓕ「五善巧摂化」と右傍註記
柔 Ⓕ「不二心也」と右傍註記
軟 Ⓕ「止観相順」と右傍註記
菩 Ⓕ「離菩提障」と右傍註記
即能 ⒶⒷⒸⒹⒺになし
恵→ⒶⒷⒸⒹⒺ慧
法 ⒶⒷⒸⒹⒺ法[故]
菩 Ⓕ「七順菩提門」と右傍註記
以不→ⒶⒺ不以
向 Ⓕ「八名義攝対」と右傍註記
不 Ⓖになし
如 Ⓕ「九願事成就」と右傍註記
所→Ⓕ[亦]所
身 Ⓕ「禮」と右傍註記
口 Ⓕ「嘆」と右傍註記
意 Ⓕ「作」と右傍註記
智 Ⓕ「観」と右傍註記
方 Ⓕ「廻」と右傍註記
復 Ⓕ「十利行満足」と右傍註記
入 Ⓕ「近門」と右傍註記
入 Ⓕ「大會衆門」と右傍註記
智→ⒷⒸⒹⒻ知
ⒶⒺになし
相→ⒶⒺ想
大 Ⓕ以下欠失
所→ⒶⒷⒸⒹⒺ処
者 ⒶⒺⒻになし
示→ⒶⒺⒻ亦
廻向利益他→ⒶⒷⒸⒹⒺⒻⒼ利益他廻向
无…竟17字 ⒶⒺになし
婆→ⒷⒸⒹ波