0715かん0735ぎょうとうみょう般舟はんじゅ三昧ざんまいぎょうどうおうじょうさん 一巻いっかん

比丘びくそう*善導ぜんどうせん

序王【序分】
  綱要
    弘願深法

【1】 ^うやまひて*一切いっさいおうじょうしきとうにまうす。 おおきにすべからくざんすべし。 しゃ如来にょらいじつにこれ慈悲じひ父母ぶもなり。 種々しゅじゅ方便ほうべんをもつてわれらが*じょう信心しんじんほっせしめたまふ。

0965[ヒ]テ↢一切往生[ノ]知識等↡。↢慚愧↡。釈迦如来慈悲父母[ナリ]。種種[ノ]方便ヲモテ発↢起セシメタマフ我等無上信心↡。

一 Ⅰ 兼示要門

^また種々しゅじゅ方便ほうべんきてきょうもんいちにあらざることは、 ただわれら*倒見とうけんぼんのためなり。 もしよくきょうによりてしゅぎょうすれば、 すなはち門々もんもんぶつじょうしょうずることを

又説[キ]テ↢種種方便↡教門非ザルコトハ↠一、但ナリ↢我等倒見凡夫↡。若リテ↠教修行スレバ者、則門門↠仏得↠生ズルコトヲ↢浄土↡。

一 Ⅰ 通勧随喜
      約法
        正明

^もしひとありてぜんぎょうずるを見聞けんもんせば、 すなはちぜんをもつてこれをたすけよ。 もしruby>ひとありてきょうぎょうずるを見聞けんもんせば、 これをめよ。 もしひとありてぎょうくをかば、 すなはちぎょうによりてこれにしたがへ。 もしひとありてさとることあるをかば、 すなはちさとりによりてこれをよろこべ。

見↢聞セバ[リ]テ↠人行ズルヲ↟善者、即↠善ケヨ。若見↢聞セバ[リ]テ↠人行ズルヲ↟教、讃メヨ。若カバ↢人アリテクヲ↟行、即[リ]テ↠行。若カバ↢人アリテルヲ↟悟ルコト、即[リ]テ↠悟

一 Ⅰ ⅲ a 示由
          (一)散説勧誡

^なんのこころぞしかるとならば、 おなじく諸仏しょぶつをもつてとなし、 *ほうをもつてははとなして*しょうようし、 ともにおなじくこころしたしみてうときにあらざればなり。 *えん教行きょうぎょうきょうし、 *えん要法ようぼうさんずることをざれ。 すなはちこれみづから諸仏しょぶつ*法眼ほうげんをあひ0716するなり。 法眼ほうげんすでにめっしなば、 だいしょうどう*そくするによしなし。 じょうもん、 なんぞよくることをん。

ルトナラ者、同ジク↢諸仏↡為、以↠法シテ↠母生養、共ジクココロシタシミテザレバナリウトキニ。不↧軽↢毀有縁之教行↡、讃ズルコトヲ有縁之要法↥。即[ラ]↢破↣壊スルナリ諸仏法眼↡。法眼既シナバ、菩提正道ソクスル。浄土之門、何↠入[ル]コトヲ

一 Ⅰ ⅲ a ロ (二)説偈傷歎

^しょうたんしていはく、

傷歎シテ

^*しょうもうにしてごうまかせてく、 ごうしたがへばじんきょうす。

生盲ニシテマカセテ↠業ヘバ↠業↢深坑

^この貪瞋とんじんをほしいままにすれば、 そんにんそんじ、

キマヽニス[レバ]↢此[ノ]貪瞋自損↢他人

^ながみょううみもっして、 *ふことながえんなし。

シテ↢無明[ノ][フ]コト↠木↠縁

一 Ⅰ ⅲ 約人
        正明

 ^ぎょう0736じゃとうかならずすべからく一切いっさい*ぼんしょうきょううえにおいて、 つねに*さんじゅんしんおこして、 *是非ぜひ慊恨けんごんしょうずることなかるべし。

0966者等必↢一切[ノ]凡聖↡、常シテ↢讃順之心↡、莫[カ]ル↞生ズルコト↢是非慊恨ケンゴム↡也。

一 Ⅰ ⅲ b 示由
          (一)成上

^なんがゆゑぞしかるとならば、 みづから*しん口意くいごうふせがんがためなり。 おそらくはぜんごうおこらば、 またこれてんすることさきことなることなからん。

[ル]トナラ者、ナリ↣自フセガムガ↢身口意業↡。クハ不善ラバ、復流転スルコト[カ]ラムナルコト

一 Ⅰ ⅲ b ロ (二)起下

^もし自他じたきょううえ三業さんごうまもてよく清浄しょうじょうならしむれば、 すなはちこれ仏国ぶっこくしょうずるしょういんなり。

自他↢得三業↡能レバ↢清浄ナラ↡者、即ズル↢仏国↡之正因ナリ

一 Ⅰ 重明要門
     

 ^ひていはく、 すでに三業さんごう清浄しょうじょうなる、 これじょうしょうずるしょういんなりといはば、 いかんがごうして清浄しょうじょうづくることをる。

[ヒ]テ、既↧三業清浄ナルズル↢浄土正因ナリト↥者、云何作業シテナヅクルコトヲ↢清浄↡。

一 Ⅰ ⅳ

^こたへていはく、 一切いっさいぜんほう自他じたしん口意くいにすべてだんじてぎょうぜざる、 これを清浄しょうじょうづく。 また自他じたしん口意くい相応そうおうぜんにはすなはち上々じょうじょう*ずいしんおこす。 もろもろのぶつさつしょずいのごとく、 われもまたかくのごとくずいす。 この善根ぜんごんをもつて*して0717じょうしょうず。 ゆゑにづけてしょういんとなす。

[ヘ]テ、一切[ノ]不善之法、自他身口意ジテ↠行↢清浄↡。又自他身口意相応ニ[ハ]↢上上随喜↡。如↢諸[ノ]仏・菩薩所作随喜↡、↠是[ク]ノ随喜↢此[ノ]善根↡廻シテ↢浄土↡。故[ケ]テ↢正因↡也。

一 Ⅰ 結勧真実

^またじょうしょうぜんとほっせば、 かならずすべからくみづからすすすすめてひろじょうしょうほうしょうごんさんずべし。 またすべからく*じょうえん*しゃづる本末ほんまつるべし。 もろもろの有智うちのもの、 るべし。

セバ↠生ゼムト↢浄土↡、必↣自スヽメテ↢浄土依正二報[ノ]荘厳↡。亦↠知↧入↢浄土↡之縁起、出[ヅ]ル↢娑婆↡之本末↥。諸有智モノ、応↠知

行目
   

【2】 ^またひていはく、 「*般舟はんじゅ三昧ざんまいらく」 とは、 これなんのぞや。

又問[ヒ]テ、般舟三昧楽者、也。

一 Ⅱ
      離釈

^こたへていはく、 *ぼんには 「般舟はんじゅ」 とづく、 ここ (中国) には*ほんじて 「じょうぎょうどう」 とづく。 あるいは七日しちにちじゅうにちぎょうじて*けんなり、 そうじては三業さんごうけんづく。 ゆゑに般舟はんじゅづく。

[ヘ]テ、梵語ニハ↢般舟↡、此ニハジテ↢常行道↡。或[イ]ハ七日、九十日、身行ジテ無間ナリ、総ジテハ↢三業無間↡。故↢般舟↡也。

^また 「三昧さんまい」 といふは、 またこれ*西国さいこく (印度)ことば、 ここにはほんじてづけて 「じょう」 となす。

↢三昧、亦西国語、コヽニ[ハ]ジテケテ↠定

^さき三業さんごうけんによりて、 しんいたりてかんずるところすなはち*ぶっきょう現前げんぜんす。 まさしくきょうげんずるときすなはち*身心しんしん内悦ないえつす。 ゆゑにづけてらくとなす。

[リ]テ↢前三業無間↡、心至[リ]テ↠感ズル仏境現前シク境現ズルトキ身心内悦。故ケテ

一 Ⅱ ⅱ 異名

^また*りゅうじょうけん諸仏しょぶつづく、 るべし。

亦名↢立定見諸仏↡也、応↠知

【正讃】
  顕示法要分【総讃宗要】
    正明教判【教興】
      能説人

【3】  ^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

三界さんがい六道ろくどうにしてとどまりがたし りょうらく

三界六道ニシテガタトヾマリ無量楽

^0737*曠劫こうごうよりこのかたつねに*没々もつもつたり がんおうじょう

0967曠劫[ヨリ]已来[タ]没没タリ願往生

いたるところただしょうこえのみをく りょうらく

タヾ↢生死[ノミ]ヲ無量楽

^0718しゃ如来にょらいしんほうは がんおうじょう

釈迦如来[ノ]報土願往生

清浄しょうじょうしょうごん*しょうこれなり りょうらく

清浄荘厳無勝ナリ無量楽

^しゃせんがために*わかちてり がんおうじょう

↠度セムガ↢娑婆↡分[チ]テ↠化[リ]願往生

*八相はっそうじょうぶつしてしゅじょうしたまふ りょうらく

八相成仏シテシタマフ↢衆生無量楽

二 Ⅰ ⅰ 所説法
        漸教

^あるいはにんてんじょうほうき がんおうじょう

[イ]ハ↢人・天・二乗願往生

あるいはさつはんいんき りょうらく

[イ]ハ↢菩薩涅槃無量楽

^あるいはぜんあるいはとん*くうかして がんおうじょう

[イ]ハ漸或[イ]ハ頓明シテ↢空有願往生

*人法にんぼうしょうならべてのぞかしめたまふ りょうらく

人法二障メタマフナラベテノゾ無量楽

^*こんじょうなるものはみなやくこうむる がんおうじょう

根性利ナルモノカブ↠益願往生

鈍根どんこん無智むちかいしがたし りょうらく

鈍根無智ガタカイ無量楽

^¬*瓔珞ようらくきょう¼ のなかにはぜんぎょう がんおうじょう

¬瓔珞経¼中ニ[ハ]↢漸教願往生

万劫まんごうしゅ退たいしょう りょうらく

万劫[ノ]修功↢不退無量楽

二 Ⅰ ⅰ b 頓教

^¬*かんぎょう¼・¬*弥陀みだきょう¼ とうせつ がんおうじょう

¬観経¼・¬弥陀経¼等願往生

すなはちこれとんぎょう*だいぞうなり りょうらく

頓教菩提蔵ナリ無量楽

^一日いちにち七日しちにちもつぱらぶつしょうすれば がんおうじょう

一日七日専スレバ↠仏願往生

0719いのちえてしゅ安楽あんらくしょうず りょうらく

命断エテ須臾↢安楽無量楽

^ひとたび*弥陀みだはんこくりぬれば がんおうじょう

[タ]ビ[リ]ヌレバ↢弥陀涅槃国願往生

すなはち退たい*しょうしょうす りょうらく

↢不退↡証↢無生無量楽

^万劫まんごうしゅじつつづきがたし がんおうじょう

万劫[ノ]修功願往生

いち煩悩ぼんのうももたびたびまじはる りょうらく

一時煩悩百[タ]ビ[タ]ビマジハ無量楽

^もししゃにして*法忍ほうにんしょうすることをたば がんおうじょう

タバ娑婆ニシテスルコトヲ↢法忍願往生

六道ろくどうにして恒沙ごうじゃこうにもいまだあらず りょうらく

六道ニシテ恒沙ニモ↠期アラ無量楽

^貪瞋とんじんはすなはちこれりんごうなり がんおうじょう

貪瞋輪廻ナリ願往生

煩悩ぼんのうあにこれしょういんならんや りょうらく

煩悩豈無生ナラムヤ無量楽

^この貪瞋とんじんしょうあきらむるに がんおうじょう

アキラムルニ↢此貪瞋火焼願往生

きて弥陀みだこくるにしかず りょうらく

不↠キテルニ↢弥陀国無量楽

【弥陀教】

【4】  ^0738弥陀みだ*いんにして*発心ほっしんとき がんおうじょう

0968弥陀因地[ニシテ]発心願往生

たちまちにおうててだいもとめたまふ りょうらく

[チ]ニテテ↢王位メタマフ↢菩提無量楽

^*にょうおうぶつみもとにして鬚髪しゅほつおとし がんおうじょう

饒王仏ミモトニシテ↢鬚髪願往生

しゅっ修道しゅどうするを*法蔵ほうぞうづく りょうらく

出家修道スルヲナヅ↢法蔵無量楽

^0720じゅうはちがんこれによりておこす がんおうじょう

四十八願因[リ]テ↠茲願往生

一々いちいち誓願せいがんしゅじょうのためなり りょうらく

一一誓願ナリ↢衆生無量楽

^衆宝しゅぼうをもつてしょうごんして極楽ごくらくづく がんおうじょう

衆宝[ヲモテ]荘厳シテ↢極楽願往生

広大こうだい*かんぴょうにしてげんりょうなし りょうらく

広大寛平ニシテ↢限量↡無量楽

^われだい*しんかなひてし がんおうじょう

↢菩提カナヒテ↠心願往生

*さいてつしてしゅじょうせん りょうらく

徹↢窮シテ後際↡度セム↢衆生無量楽

^身相しんそうこうみょう法界ほうかいらす がんおうじょう

身相光明[ハ]↢法界願往生

ひかりおよぶところのところみなやくこうむる りょうらく

↠及↠益無量楽

^一々いちいちこうみょう相続そうぞくしてらし がんおうじょう

一一光明[ハ]相続シテ願往生

念仏ねんぶつおうじょうひとらし*もとむ りょうらく

↢覓念仏往生[ノ]無量楽

^十方じっぽう諸仏しょぶつくにせんとほっするに がんおうじょう

スルニセムト↢十方諸仏[ノ]願往生

極楽ごくらくやすんずるにじつにこれ*しょうなり りょうらく

極楽ズルニ↠身ナリ無量楽

二 Ⅰ 重示所由
      約断滅
        標教主恩【釈迦教】

【5】  ^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

しゃ如来にょらい*悲意ひいふかくまします りょうらく

釈迦如来悲意深クマシマス無量楽

^*ほんしゃ*ぎょうしゅして がんおうじょう

本師釈迦修シテ↢普行願往生

0721*じょうじょうごうしゅじょうしたまふ りょうらく

長時長劫シタマフ↢衆生無量楽

^一切いっさい如来にょらい方便ほうべんもうけたまふこと がんおうじょう

一切如来マウケタマフコト↢方便願往生

また今日こんにちしゃそんおな りょうらく

↢今日釈迦尊無量楽

二 Ⅰ ⅱ a 明断滅異

^したがひてほうくにみなやくこうむ がんおうじょう

[ヒ]テ↠機[ク]ニ↠法↠益願往生

おのおの悟解ごげ*真門しんもん りょうらく

↢悟解↡入↢真門無量楽

^門々もんもんどうにして*八万はちまんなるは がんおうじょう

門門不同ニシテ八万四ルハ願往生

みょう**業因ごういんとをめっせんがためなり りょうらく

ナリ↠滅セムガ↢無明業因トヲ無量楽

^*けんはすなはちこれ弥陀みだみななり がんおうじょう

利剣弥陀ミナナリ願往生

いっしょうしょうねんすればつみみなのぞこる りょうらく

一声称念スレバツミミナノゾコル無量楽

二 Ⅰ ⅱ a 讃仏因果

【6】  ^0739しゃ如来にょらいいんとき がんおうじょう

0969釈迦如来因地願往生

たちまちに*身財しんざいててみょうほうもとめ りょうらく

チニテテ↢身財↡求↢妙法無量楽

^しょうこう大劫だいこうじょうこう がんおうじょう

小劫・大劫・長時劫願往生

ぶつずいじゅんしてちかひてしゅぎょうす りょうらく

随↢順シテ仏語↡誓ヒテ修行無量楽

^念々ねんねんちゅうろくぎょうじ がんおうじょう

念念時中↢六度願往生

*慈悲じひしゃしてしゅじょうしたまふ りょうらく

慈悲喜捨シテシタマフ↢衆生無量楽

^0722三業さんごうにもつぱら*けんごうしゅして がんおうじょう

三業シテ↢無間業願往生

ちかひて*だいじょうそんとなりたまふ りょうらく

チカヒテリタマフ↢菩提無上無量楽

^だいじょうしょうとくして がんおうじょう

証↢得菩提無上願往生

ひゃくおくわかちてしゅじょうしたまふ りょうらく

[チ]テ↢身百億↡度シタマフ↢衆生無量楽

^*一音いっとんをもつて演説えんぜつしたまふにしたがひてさとり がんおうじょう

一音ヲモテ演説シタマフニ[ヒ]テ願往生

おのおのさとりしたがひて*真元しんげんいたる りょうらく

各各[ヒ]テ↠悟↢真元無量楽

二 Ⅰ ⅱ 約時劫
        標随他意

^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

しゃ如来にょらいきょうずいじゅんすべし りょうらく

随↢順スベシ釈迦如来無量楽

【勧誡】

【7】  ^ぶっきょうもんにして八万はちまんなるは がんおうじょう

仏教多門ニシテ八万四ナル願往生

まさしくしゅじょうどうなるがためなり りょうらく

シクナリ↢衆生不同ナルガ無量楽

^やすんずる*常住じょうじゅうところもとめんとほっせば がんおうじょう

セバモトメムトズル↠身常住願往生

*ようぎょうもとめて真門しんもん りょうらく

メテ↢要行↡入↢真門無量楽

二 Ⅰ ⅱ b 修行別時

^門々もんもんどうなるをぜんぎょうづく がんおうじょう

門門不同ナルヲ↢漸教願往生

万劫まんごうぎょうしてしょうしょう りょうらく

万劫苦行シテ↢無生無量楽

^*ひつみょうとなしてもつぱら念仏ねんぶつすれば がんおうじょう

畢命シテ↠期念仏スレバ願往生

0723しゅいのちえてぶつむかたまふ りょうらく

須臾命断エテタマフ無量楽

^*一食いちじきときなほまじはることあり がんおうじょう

一食之時ナヲマジハルコト願往生

いかんが万劫まんごう貪瞋とんじんせざらん りょうらく

如何万劫ラム貪瞋トンジン無量楽

^貪瞋とんじん人天にんでんくるみちへて がんおうじょう

貪瞋ヘテ↧受クル↢人天↡路願往生

三悪さんまくしゅのうちに りょうらく

三悪・四趣↠身無量楽

二 Ⅰ ⅱ b 欣求浄土

^弥陀みだあんにょうこくいたらんとほっせば がんおうじょう

セバ↠到ラムト↢弥陀安養国願往生

念仏ねんぶつかいぎょうかならずすべからくすべし りょうらく

念仏・戒行必↠廻無量楽

^0740かいぎょうせんしょうなれば諸仏しょぶつめたまひ がんおうじょう

0970戒行専精ナレバ諸仏讃メタマヒ願往生

りんじゅう*華座けざおのづから来迎らいこうす りょうらく

臨終華座[ラ]来迎無量楽

^一念いちねんのあひだに*ぶつりて がんおうじょう

一念之リテ↢仏会願往生

三界さんがい六道ろくどうながのぞく りょうらく

三界・六道永↠名無量楽

^*さんみょう六通ろくつうみなざいなり がんおうじょう

三明六通自在ナリ願往生

ひつみょうすれば退たいにして無為むいしょうす りょうらく

スレバ不退ニシテ↢無為無量楽

^*しゅ威儀いぎにつねにぶつたてまつる がんおうじょう

四種威儀タテマツル↠仏願往生

こうりてつねにようしたてまつる りょうらく

[リ]テ↢香華↡常供養シタテマツル無量楽

^0724一念いちねんいちしゅうしたがひてき がんおうじょう

一念一時随[ヒ]テ↠衆願往生

ひゃくせん三昧さんまいねんじょうず りょうらく

百千[ノ]三昧自然無量楽

^一切いっさいちゅうにつねにじょうる がんおうじょう

一切時中↠定願往生

*じょうもんきょうみなとくす りょうらく

定理聞経得悟無量楽

^ひゃっぽうしょうごんねんしたがひてげんじ がんおうじょう

百宝[ノ]荘厳[ヒ]テ↠念願往生

*じょうごうようして*おんほうず りょうらく

長劫供養シテ↢慈恩無量楽

^*じんごうしたがひてめっ がんおうじょう

微塵故業ヒテ↠智願往生

*かくてんじて真如しんにょもんれば りょうらく

不覚転ジテレバ↢真如無量楽

^だいしょうそう恒沙ごうじゃこうも がんおうじょう

大小僧祇恒沙劫[モ]願往生

また*だんしゅのあひだのごとし りょうらく

亦如↢弾指須臾アヒダ無量楽

^かくのごとくらくところ*しょうようす がんおうじょう

↠此[ク]ノ逍↢遥快楽願往生

さらに何事なにごとむさぼりてかしょうずることをもとめざらん りょうらく

サラリテカ何事ナニゴト↡不ラムモト↠生[ズルコト]ヲ無量楽

二 Ⅰ ⅱ b 厭離穢土

^たとひ千年せんねんよくくとも がんおうじょう

縦使 タトヒ 千年受クトモ↢五欲願往生

ごく因縁いんねんぞうじょうせん りょうらく

増↢長セム地獄因縁無量楽

^貪瞋とんじんじゅうあく相続そうぞくしておこる がんおうじょう

貪瞋十悪相続シテオコ願往生

0725あにこれだつはんいんならんや りょうらく

解脱涅槃ナラムヤ無量楽

^さんおそれずして衆罪しゅざいつくり がんおうじょう

シテオソ↢三塗ツク↢衆罪願往生

三宝さんぼうめつしてなが*沈淪ちんりんす りょうらく

破↢滅シテ三宝沈淪チンリン無量楽

^父母ぶもきょうせず眷属けんぞくののしりて がんおうじょう

↠孝↢父母リテ↢眷属願往生

ごくづるなし りょうらく

地獄ヤスクシテヅル無量楽

^0741曠劫こうごうよりこのかたかいしずみて がんおうじょう

0971曠劫ヨリ已来ミテ↢苦海願往生

*西方さいほう要法ようぼういまだかつてかず りょうらく

西方要法未カツ無量楽

^人身にんじんたりといへどもおおさわりあり がんおうじょう

↠得タリト↢人身↡多願往生

*ぶっけずしてかへりてうたがいしょうず りょうらく

シテ↠受↢仏化カエ[リ]テウタガヒ無量楽

^六方ろっぽう如来にょらい慈悲じひきわまり がんおうじょう

六方如来[ノ]慈悲願往生

同心どうしんおなじくすすめて西方さいほうかしめたまふ りょうらく

同心ジクメテ[カ]シメタマフ↢西方無量楽

二 Ⅰ ⅱ b 誡難化機

^長病じょうびょう*おんぎょうにはかぞへず がんおうじょう

長病遠行ニハ不↠カゾ願往生

*念仏ねんぶつにはすなはち功夫くふなしといふ りょうらく

念仏[ニハ]シトコウ無量楽

^かくのごときひと*化度けどしがたし がんおうじょう

[キ]↠此[ク]ノ之人ガタ↢化度願往生

みょうとどめられてかつながねむる りょうらく

無明レテトヾネブ無量楽

讃嘆荘厳分
    略讃
      依経

07268】  ^もつぱら ¬弥陀みだ¼・¬かんぎょう¼ のほうむべし がんおうじょう

ムベシ↢¬弥陀¼・¬観経¼法願往生

文々もんもん句々くく西方さいほうく りょうらく

文文句句↢西方無量楽

二 Ⅱ ⅰ 報徳
        地下荘厳
          (一)所依荘厳

^地下じげ*宝幢ほうどうおくしゅなり がんおうじょう

地下宝幢無億数ナリ願往生

*ほうりょうそくしてことごとくひかりかがやかす りょうらく

ホウリヨ 具足シテコトゴトカヾヤカス無量楽

^万億まんおく宝珠ほうしゅあひ*映飾ようじきして がんおうじょう

万億宝珠映飾シ[テ]願往生

おのおの*希奇けき変現へんげんす りょうらく

各各変↢現希奇無量楽

^かみ衆宝しゅぼうしょうごんらして がんおうじょう

テラシテ↢上衆宝荘厳願往生

雑色ざっしきひゃくせんよりもぎたり りょうらく

雑色過ギタリ於百千ヨリモ無量楽

二 Ⅱ ⅰ b イ (二)能依受楽

^しんこうみょう金色こんじきなり がんおうじょう

自身光明紫金色ナリ願往生

あしほうみて徐々じょじょとしてく りょうらく

ミテ↢宝地↡徐徐トシテ無量楽

^このしょう宝国ほうこくるは がんおうじょう

↢此無生宝国願往生

みなこれ弥陀みだ願力がんりきおんなり りょうらく

弥陀願力ナリ無量楽

^一切いっさいちゅうみょうほうく がんおうじょう

一切時中↢妙法願往生

煩悩ぼんのうざいしょうおこるによしなし りょうらく

煩悩罪障無ヨシ↠起無量楽

^さつ*しき同学どうがくとなり がんおうじょう

菩薩[ハ]知識↢同学願往生

0727たずさへあひ*宝堂ほうどうらしむ りょうらく

相将ラシム↢宝堂無量楽

^念々ねんねんのうちに法楽ほうらくけ がんおうじょう

念念之中↢法楽願往生

しゅひゃくせんもんとくす りょうらく

須臾悟↢得百千[ノ]無量楽

二 Ⅱ ⅰ b イ (三)慇懃勧帰

^0742*大衆だいしゅ同心どうしん*このさかいいとへ がんおうじょう

0972大衆同心↢此願往生

ぶつ願力がんりきじょうずれば弥陀みだたてまつる りょうらく

ズレバ↢仏[ノ]願力タテマツル↢弥陀無量楽

^たちまちにりょうすれば心髄しんずいいたむ がんおうじょう

忽爾タチマチ思量スレバ心髄イタ願往生

*ぐうこうにもいたづらにろうせり りょうらく

無窮之劫ニモイタヅララウ無量楽

^みづから今身こんじんじょうくことをよろこぶ がんおうじょう

[ラ]ヨロコ↣今身クコトヲ↢浄土願往生

しんみょうしまずして西方さいほうかん りょうらく

シテオシ↢身命カム↢西方無量楽

^西方さいほうらく無為むいところなり がんおうじょう

西方快楽無為[ノ]ナリ願往生

*てんじょう人間にんげん*りょうなし りょうらく

天上・人間↢比量↡無量楽

^*六天ろくてんあひすぐるること億万おくまんばいなるも がんおうじょう

六天相勝ルルコト億万倍[ナルモ]願往生

西方さいほうひと一相いっそうにもおよばず りょうらく

オヨ↢西方一相ニ[モ]無量楽

^さんじゅうそうありて*つうざいなり がんおうじょう

三十二相ア[リ]テ通自在ナリ願往生

身光しんこうあまねく十方じっぽうかいらす りょうらく

身光遍↢十方界無量楽

二 Ⅱ ⅰ b 宝樹荘厳
          (一)所用希奇

^0728帝王たいおうより六天ろくてんいたるまで がんおうじょう

↢世帝王↡至ルマデ↢六天願往生

音楽おんがくあひすぐるること億万おくまんじゅうなり りょうらく

音楽相勝ルルコト億万重ナリ無量楽

^仏国ぶっこく宝林ほうりんえだあひるるに がんおうじょう

仏国宝林枝[ルル]ニ願往生

六天ろくてん音楽おんがくいちにもしかず りょうらく

六天音楽[ハ]ニモ無量楽

^ときによりてよう香風こうふうおこり がんおうじょう

リテ↠時供養香風起願往生

じゅはらへばはなびてほうつ りょうらく

ハラヘバハナビテ↢宝池無量楽

^宝樹ほうじゅ飛華ひけ*徳水とくすいうかぶ がんおうじょう

宝樹[ノ]飛華ウカ↢徳水願往生

二 Ⅱ ⅰ b ロ (二)能用自在

^どう*捉取そくしゅしをはりてふねとなす りょうらく

童子捉取[リ]テフネ無量楽

^ふねりてただちに*れんる がんおうじょう

[リ]テフネ蓮華レングヱ願往生

ぶつさつあたへてしめたまふ りょうらく

化仏・菩薩アタヘテシメタマフ無量楽

^おのおのこうりて仏前ぶつぜんりゅうし がんおうじょう

[リ]テ↢香華↡仏前願往生

徐々じょじょとしてはるかにさんずればへんじてくもとなる りょうらく

徐徐トシテ ルカズレバジテ無量楽

^宝雲ほううんしょうごんはすなはちこれ*がいなり がんおうじょう

宝雲荘厳ナリ願往生

すなはち*ほうあたへておしへてじきせしむ りょうらく

ヘテ↢宝果ヘテ↠食無量楽

^*おうじょうぜんしき遇値ひて がんおうじょう

遇↢値ヒテ往生善知識願往生

0729じょう弥陀みだみなくことをたり りょうらく

タリ↠聞[ク]コトヲ↢浄土弥陀無量楽

^0743ぶつ願力がんりきによりてきたりてあひまみゆ がんおうじょう

0973[リ]テ↢仏[ノ]願力↡来[リ]テマミ願往生

つねに*このくにじゅうして*かえるをもちゐず りょうらく

シテ↢此↠還ルヲ無量楽

二 Ⅱ ⅰ b ロ (三)能用平等

^*法侶ほうりょたずさはやしりてれば がんおうじょう

法侶リテ↠林レバ願往生

そくこう日月にちがつえたり りょうらく

足下輝光エタリ↢日月無量楽

^さつしゅじんすることなし がんおうじょう

菩薩[ノ]衆会無ジンスルコト願往生

おのおのの身光しんこうたがひにあひらす りょうらく

各各身光タガヒ相照無量楽

^*新往しんおうしょう金色こんじきなり がんおうじょう

新往化生紫金色ナリ願往生

もろもろの*大衆だいしゅ*しゅなし りょうらく

↢諸大衆↡無↢殊異↡無量楽

二 Ⅱ ⅰ b 宝楼荘厳

^あるいは宝楼ほうろうりてしゅちゅうす がんおうじょう

[イ]ハ[リ]テ↢宝楼↡衆中願往生

大衆だいしゅるものみなかんす りょうらく

大衆モノ歓喜無量楽

^種々しゅじゅしょうごんるべからず がんおうじょう

種種荘厳↠可[カ]ラ願往生

ないあひるに*しょうなし りょうらく

内外↢障礙↡無量楽

^あしとどむればしゅ法楽ほうらくく がんおうじょう

トヾムレバアシ須臾↢法楽願往生

三昧さんまいしょうねんさとる りょうらく

三昧無生自然サト無量楽

二 Ⅱ ⅰ b 地上荘厳

07309】  ^じょうしょうごん衆宝しゅぼうまじはる がんおうじょう

地上荘厳衆宝マジハ願往生

雑色ざっしきあひまじはりてひゃくせんまんなり りょうらく

雑色マジハ[リ]テ百千万ナリ無量楽

^ほう*だい処々しょしょてり がんおうじょう

宝座・華台処処テリ願往生

しんしたがひて受用じゅゆうするにひかりきたりてらす りょうらく

ヒテ↠心受用スルニ[リ]テ無量楽

二 Ⅱ ⅰ b 宝池荘厳

^ひゃくせんどうさつしゅ がんおうじょう

百千童子・菩薩衆願往生

おのおのこうささげていけのぞみてる りょうらく

サヽゲテ↢香華ノゾミテ↠池無量楽

^あるいはしあるいはりゅうして*池渠ちこきしにあり がんおうじょう

[イ]ハ[イ]ハシテ池渠ニアリ願往生

あるいは*はしたずねてほうるものあり りょうらく

[イ]ハタヅネテハシルモノ↢宝池無量楽

^あるいはいさごちあるいはひざいたり がんおうじょう

[イ]ハ↢于沙↡或[イ]ハヒザ願往生

あるいはようもっしあるいはそそぐ りょうらく

[イ]ハ腰頭↡或[イ]ハソヽ無量楽

^あるいは*こんひゃっぽうようりて がんおうじょう

[イ]ハ[リ]テ↢金華・百宝願往生

がんじょうにしていけひとじゅす りょうらく

ジユ岸上ニシテ↠池無量楽

^こう受得じゅとくすること千万せんまんじゅなり がんおうじょう

受↢得スルコト香華↡千万種ナリ願往生

すなはち*弥陀みだだいうえさんず りょうらく

↢弥陀大会無量楽

二 Ⅱ ⅰ b 空裏荘厳

^0744所散しょさんはなへんじてがいとなる がんおうじょう

0974所散之ジテ↠蓋願往生

0731ねん音楽おんがくめぐることせんじゅうなり りょうらく

自然音楽メグルコト千重[ナリ]無量楽

^*ほうちょうこえつらねててんがくそうす がんおうじょう

宝鳥ツラネテ↠声ソウ↢天願往生

一切いっさいるもの*しんおこす りょうらく

一切↢悲心無量楽

^われいまここにいたることはぶつ願力がんりきなり がんおうじょう

ルコトハ↠此願力ナリ願往生

*同縁どうえんどうぎょういづれのときにかきたる りょうらく

同縁同行ニ[カ]無量楽

^あまねくねがはくは*えんしきとう がんおうじょう

クハ閻浮知識等願往生

どうぎょうあひしたしみてねがひて退たいすることなかれ りょうらく

同行ミテ[ヒ]テ↠退スルコト無量楽

二 Ⅱ ⅰ b 結勧

^もつぱら ¬弥陀みだ¼・¬かんぎょう¼ とうじゅし がんおうじょう

↢¬弥陀¼・¬観経¼等願往生

ぶつらい観察かんざつしてことごとくすべからくすべし りょうらく

↠仏観察シテ↠廻無量

^一切いっさいちゅう相続そうぞくしてな がんおうじょう

一切時中相続シテ願往生

いたるをとなしてもつぱらにしてまたもつぱらなれ りょうらく

ルヲ↠死シテニシテナレ無量楽

^ひとたび弥陀みだあんにょうこくいたりぬれば がんおうじょう

[タ]ビリヌレバ↢弥陀安養国願往生

ひっきょうしょうようしてすなはちはんなり りょうらく

畢竟逍遥シテ涅槃ナリ無量楽

^はんしょうごん処々しょしょち がんおうじょう

涅槃荘厳処処願往生

しきこうぐにざいしょうのぞこる りょうらく

↠色グニ↠香罪障除[コ]ル無量楽

^0732くうちゅう*飛踊ひゆして*神変じんぺんをなし がんおうじょう

飛↢踊シテ空中↡作↢神変願往生

じょう*なん思議じぎなることを讃歎さんだんす りょうらく

讃↢歎浄土難思ナルコトヲ無量楽

^あるいはこうさんじてぶつようし がんおうじょう

[イ]ハジテ↢華香↡供↢養願往生

ぶつ (阿弥陀仏)おんほうずるにしんじんなり りょうらく

ズルニ↢仏慈恩↡心無尽ナリ無量楽

^しゃ如来にょらいちからによらずは がんおうじょう

↢釈迦如来願往

弥陀みだじょういかんがかん りょうらく

弥陀浄土若為 イカン カム無量楽

^しゅじょうさわりきぬればきてみなよろこぶ がんおうじょう

衆生[キ]ヌレバ[キ]テミナヨロコ願往生

たちまちに諸悪しょあくだんじてがんじてしょうずることをもとめよ りょうらく

チニジテ↢諸悪ジテメヨ↠生ズルコトヲ無量楽

二 Ⅱ 【広讃】
      【依報】
        通依
          (一)方処
            (Ⅰ)正讃西方
              (ⅰ)約因指方

^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

誓願せいがんしてこんじょうぶっきょうじゅんじ りょうらく

誓願シテ今生↢仏教無量楽

^*行住ぎょうじゅう坐臥ざがにもつぱら念仏ねんぶつし がんおうじょう

行住坐臥念仏願往生

一切いっさい善業ぜんごうあわせてすべからくすべし りょうらく

一切[ノ]善業セテ無量楽

^0745念々ねんねんちゅうにつねにさんすれば がんおうじょう

0975念念時中懴悔スレバ願往生

*じゅうにすなはち金剛こんごうだいのぼる りょうらく

終時ノボ↢金剛台無量楽

^一切いっさいちゅう西にしのぞみてらいし がんおうじょう

一切時中ノゾミテ↠西願往生

0733*ぼんしょうしんあひかふことをひょうせよ りょうらく

表↢知セヨ凡聖相向フコトヲ無量楽

^ぶつしゅじょうしん雑乱ぞうらんろしめして がんおうじょう

[ハ]シロシメシテ↢衆生雑乱願往生

ひとへにしょうねんにして西方さいほうじゅうせよとおしへたまふ りょうらく

ヒトエオシヘタマフ↣正念ニシテヂユセヨト↢西方無量楽

^弥陀みだこく遠近おんごんらざれば がんおうじょう

レバ↢弥陀国遠近願往生

ぶつのたまはく 「じゅう万億まんおくちょうせり」 と りょうらく

ノタマハク超↢過セリト十万億無量楽

^*どうはるかなりといへどもあしをもつていたらざれば がんおうじょう

道里ハルカナリトレバアシヲモテ願往生

だんのあひだにほうる りょうらく

弾指之間↢宝池無量楽

^*ただしゅじょううたがふべからざるをうたがふをうら がんおうじょう

タヾ↢衆生フヲ↟不ルヲ↠疑フベカラ願往生

じょう対面たいめんしてあひ*たがはず りょうらく

浄土対面シテ不↢アヒ無量楽

^*弥陀みだしょうしょうとをろんずることなかれ がんおうじょう

↠論ズルコト↢弥陀不摂トヲ願往生

こころ専心せんしんにして*するとせざるとにあり りょうらく

↢専心ニシテ[ス]ルトルト[ニ]↟廻無量楽

^ただしんけつじょうしてかへば がんおうじょう

但使 タダ 廻心決定シテハバ願往生

りんじゅう*がいおのづから来迎らいこうす りょうらく

臨終華蓋[ラ]来迎無量楽

二 Ⅱ ⅱ a イ (一)(Ⅰ)(ⅱ)約果述益
                (a)愛楽自土

^ぶつしたがはなじょうじて*宝国ほうこくり がんおうじょう

↠仏ジテ↠華↢宝国願往生

もろもろの大衆だいしゅしょうさとる りょうらく

↢諸大衆↡悟↢無生無量楽

^0734一々いちいち宝楼ほうろうこころしたがひてる がんおうじょう

一一宝楼ヒテ↠意願往生

ないしょうごんるべからず りょうらく

内外荘厳↠可カラ無量楽

^とりおんじょうをなせばさつふ がんおうじょう

鳥作セバ↢音声↡菩薩願往生

どうかんして神通じんずうをなす りょうらく

童子歓喜シテ↢神通無量楽

^わがしゃよりとくしょうせるもののために がんおうじょう

↢我娑婆ヨリ得生セルモノ願往生

種々しゅじゅようしてかんせしむ りょうらく

種種供養シテ↢歓喜無量楽

^ぶつしょうぜしひとをしてˆじょうをˇ 観看しめたまふに がんおうじょう

メタマフニゼシヲシテ観看願往生

いたるところただこれ思議しぎなり りょうらく

タヾ不思議ナリ無量楽

【10】 ^じょうくうしょうにんち がんおうじょう

地上・虚空聖人満願往生

*しゅ宝網ほうもうねんおおふ りょうらく

珠羅・宝網自然オホ無量楽

^0746ふううごかしてみょうこういだし がんおうじょう

0976微風吹[キ]シテ↢妙響願往生

しょうちゅうにみな無為むいほうく りょうらく

↢無為無量楽

^じゅなみきて*法忍ほうにんじょうず がんおうじょう

↠樹キ[テ]ナミ↢法忍願往生

どうはなして*にょうしてさんず りょうらく

童子持[シ]テ↠華囲遶シテ無量楽

^弥陀みだ*りゅうして説法せっぽう がんおうじょう

立↢侍シテ弥陀↡聴↢説法願往生

0735法楽ほうらく貪愛とんないして*こうゆ りょうらく

貪↢愛シテ法楽↡超↢時劫無量楽

二 Ⅱ ⅱ a イ (一)(Ⅰ)(ⅱ)(b)快遊他力

^*本国ほんごくしょさつ*随逐ずいちくするに がんおうじょう

随↢逐スルニ本国菩薩願往生

ことごとくこれ無為むいはんがいなり りょうらく

無為涅槃ナリ無量楽

^一仏いちぶつ国界こくかいにしてみなほうき がんおうじょう

一仏国界ニシテミナ↠法願往生

ほう*りゃくしてようしゅす りょうらく

リヤクシテ他方↡修↢供養無量楽

^じゅうせんとほっすれば*一食いちじきをもつて千劫せんごうゆ がんおうじょう

スレバ↠住セムト一食ヲモテ↢千劫願往生

わがしゃ*どうぎょうにんおくす りょうらく

↢我娑婆同行人無量楽

^*だいじんはなほかずあり がんおうじょう

大地微塵カズ願往生

*十方じっぽう仏国ぶっこくじんすることなし りょうらく

十方[ノ]仏国↢窮尽スルコト無量楽

^一々いちいちぶつみなごんじょうなり がんおうじょう

一一仏土厳浄ナリ願往生

また極楽ごくらくのごとくにしてしゅなし りょうらく

亦如ク[ニ]シテ↢極楽↡無↢殊異↡無量楽

^一切いっさい如来にょらいかんしたまひ がんおうじょう

一切如来歓喜シタマヒ願往生

さつしょうじゅかんせしめたまふ りょうらく

菩薩聖衆クワンセシメタマフ無量楽

^あらゆるしょうごん極楽ごくらくのごとし がんおうじょう

所有荘厳ゴト↢極楽願往生

へん神通じんずうしょうすることなし りょうらく

変化神通無↢障礙[スルコト]無量楽

^0736じょうくうこえ*遍満へんまんす がんおうじょう

地上・虚空声遍満願往生

ひびきをおときみなとくす りょうらく

↠響[キ]↠音得悟無量楽

二 Ⅱ ⅱ a イ (一)(Ⅱ)兼明能入因
              (ⅰ)権実二因

^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

相続そうぞくねんぶつしておんほうぜよ りょうらく

相続念仏シテゼヨ無量楽

^銭財せんざいててどくつくるといへども がんおうじょう

テテ銭財センザイツクルト↦功徳願往生

かいたもちて貪瞋とんじんだんずるにはしかず りょうらく

不↠如チテ↠戒ズルニハ↢貪瞋無量楽

^あまねくしゅじょううやまひてつねに念仏ねんぶつして がんおうじょう

ヒ[テ]↢衆生↡常念仏シテ願往生

自他じたどくあわせてすべからくすべし りょうらく

自他功徳セテ無量楽

^0747*安心あんじんじょうにして安楽あんらくしょうずれば がんおうじょう

0977安心定意ニシテズレバ↢安楽願往生

ひと三界さんがいえて*煩篭ぼんろうづ りょうらく

[エ]テ↢三界↡出↢煩篭無量楽

二 Ⅱ ⅱ a イ (一)(Ⅱ)(ⅱ)明其勝果

^りんじゅうぶつだいいたるを がんおうじょう

臨終↢仏華台ルヲ願往生

しゅにすなはちほうる りょうらく

↢宝池会無量楽

^れん大衆だいしゅみなかんす がんおうじょう

蓮華大衆歓喜願往生

すなはちてんあたへてこころしたがひてしむ りょうらく

アタヘテ↢天衣シタガ[ヒ]テ↠意シム無量楽

^さつしょうもんぶつまみえしむ がんおうじょう

菩薩・声聞マミエシム↠仏願往生

0737ぶつらいすること一拝いっぱいしてしょう りょうらく

スルコト↠仏一拝シテ↢無生無量楽

^弥陀みだもろもろのぶっげてのたまはく がんおうじょう

弥陀ゲテノタマハモロモロ仏子願往生

極楽ごくらくはかの三界さんがいにいかん」 と りょうらく

極楽何↢如三界無量楽

^新往しんおうしょうともにこたへんとほっするに がんおうじょう

新往[ノ]化生トモスルニコタヘムト願往生

がっしょういんしていふことあたはず りょうらく

合掌悲エンシテアタフコト無量楽

^*しゃじょうごうまぬかるることをて がんおうじょう

マヌカル[ル]コトヲ↢娑婆長劫願往生

今日こんにちぶつ (阿弥陀仏)たてまつることしゃおんなり りょうらく

今日タテマツルコト↠仏釈迦ナリ無量楽

二 Ⅱ ⅱ a イ (一)(Ⅲ)浄穢対明
              (ⅰ)欣浄厭穢

^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

ぶつじゅんずいすれば弥陀みだたてまつる りょうらく

順↢随スレバ仏語タテマツル↢弥陀無量楽

^あまねく*どうしょうしきとうすすむ がんおうじょう

アマネスヽ↢同生知識等願往生

どうぎょうあひしたしみてあひはなるることなかれ りょうらく

同行ミテアヒルルコト無量楽

^*父母ぶもさいひゃくせんまんなれども がんおうじょう

父母妻児百千万ナレドモ願往生

これだいぞうじょうえんにあらず りょうらく

菩提増上縁無量楽

^念々ねんねんにあひまとひて悪道あくどうる がんおうじょう

念念マトヒテ↢悪道願往生

わかちてほうくればあひらず りょうらく

[チ]テ↠身クレバ↠報無量楽

^0738あるいはちょよう*六畜ろくちくのうちにあり がんおうじょう

[イ]ハチヨイノシヽ ヤウヒツジチクウチムマウシザウイヌネコニハトリ願往生

こうむつのいただくこといづれのときにかまん りょうらく

↠毛クコト↠角イヅレトキニカマム無量楽

^よろこばしきかな人身にんじん*要法ようぼうき がんおうじょう

ヨロコバシキカナ↢人身↡聞[キ]↢要法願往生

たちまちに*きょうてて本国ほんごくかえること りょうらく

タチマチテテ↢他郷カエルコト↢本国無量楽

二 Ⅱ ⅱ a イ (一)(Ⅲ)(ⅱ)明欣浄由

^父子ぶしあひまみゆることつねのよろこびにあらず がんおうじょう

父子マミユルコトツネ願往生

さつしょうもんもまたしかなり りょうらく

菩薩・声聞[モ]亦復シカナリ無量楽

^0748あるいはぎょうしてはやしりてしめ がんおうじょう

0978[イ]ハギヤウシテリテ↠林シメ願往生

あるいはだい*楼観ろうかんのぼる りょうらく

[イ]ハ↢華台ノボ↢楼観無量楽

^弥陀みだ七宝しっぽうこくかんけんするに がんおうじょう

観↢見スルニ弥陀七宝国願往生

じょうくうひかりあひらす りょうらく

地上・虚空無量楽

^すなはち神通じんずうをなして仏国ぶっこくへんし がんおうじょう

シテ↢神通↡遍↢仏国願往生

処々しょしょへん*ようす りょうらく

処処供↢養無辺無量楽

^一々いちいちだいひとしたがひてる がんおうじょう

一一大会随[ヒ]テ↠人願往生

ところただびょうどうほうく りょうらく

↢平等無量楽

^しゅ威儀いぎにつねにじょうにあり がんおうじょう

四種威儀[ニ]↠定[ニ]願往生

0739三昧さんまいでずして神通じんずうをなす りょうらく

シテ↠出↢三昧↡作↢神通無量楽

^一々いちいち神通じんずうぶついたり がんおうじょう

一一神通到↢仏会願往生

会々ええほうきてしょうしょうす りょうらく

会会[キ]テ↠法↢無生無量楽

二 Ⅱ ⅱ a イ (二)宝楼
            (Ⅰ)正明宝楼

^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

極楽ごくらくやすんずるにじつにこれしょうなり りょうらく

極楽ズルニ↠身ナリ無量楽

^金楼こんろう玉柱ぎょくちゅう瑠璃るり殿でん がんおうじょう

楼・玉チウ・瑠璃[ノ]殿願往生

真珠しんじゅ宝閣ほうかくひゃくせん*ごうなり りょうらく

真珠[ノ]宝閣百千行ナリ無量楽

^*重々じゅうじゅうもうあひ映飾ようじきし がんおうじょう

重重羅網映飾願往生

ほうじょう*きょうらくして*りょうはいる りょうらく

ジヨウ交絡ケウラクシテ鈴珮レイハイ無量楽

^ちゅう香風こうふうありて時々じじうごかすに がんおうじょう

昼夜香風ア[リ]テ時時スニ願往生

こえのうちにみな三宝さんぼうみなしょうす りょうらく

↢三宝無量楽

^かのくにしゅじょう心眼しんげん*なり がんおうじょう

衆生心眼利ナリ願往生

いちきてひゃくせんもん悟解ごげす りょうらく

[キ]テ↠一悟↢解百千無量楽

二 Ⅱ ⅱ a イ (二)(Ⅱ)兼示能居
              (ⅰ)安身自在

^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

処々しょしょやすんずるにかしこにしかず りょうらく

処処ズルニ↠身[ヲ]カシコ無量楽

^0740もろもろのどうとともにくうあそびてたわむる がんおうじょう

トモ↢諸童子[ビ]テ↠空タハブ願往生

こうさんじてしんようす りょうらく

ジテ↢香華↡心供養無量楽

^身光しんこう*瓔珞ようらくとたがひにあひらす がんおうじょう

身光瓔珞相照願往生

一切いっさいしょうごんひかりもまたしかなり りょうらく

一切荘厳[モ]亦然ナリ無量楽

^0749あるいはがっそうしてぶつようしたてまつるに がんおうじょう

0979[イ]ハシテ↢楽器↡供↢養シタテマツル[ニ]願往生

ぶつ慈悲じひをもつてはるかにじゅしたまふ りょうらく

化仏慈悲ヲモテ ルカ授記シタマフ無量楽

^どうしょうしきひゃくせんまんなり がんおうじょう

同生[ノ]知識百千万[ナリ]願往生

はなじょうじてただちに*くうる りょうらく

[ジ]テ↠華↢虚空無量楽

^会々ええどうにしておくしゅなり がんおうじょう

会会不同ニシテ無億数ナリ願往生

*彼此ひしあひぐるにしょうなし りょうらく

彼此相過グルニ障礙↡無量楽

^一切いっさいちゅうにつねにほうく がんおうじょう

一切時中↠法願往生

見聞けんもんかんしてつみみなのぞこる りょうらく

見聞歓喜シテツミ[コ]ル無量楽

二 Ⅱ ⅱ a イ (二)(Ⅱ)(ⅱ)身心受楽

^ぶつ (阿弥陀仏)しょうじゅしん金色こんじきなり がんおうじょう

↢聖衆↡身金色ナリ願往生

光々こうこうあひらししんあひる りょうらく

光光相照相知無量楽

^相好そうごうしょうごんしゅなし がんおうじょう

相好荘厳無↢殊異↡願往生

0741みなこれ弥陀みだ願力がんりきをもつてじょうず りょうらく

弥陀願力ヲモテ無量楽

^じょうくうひと遍満へんまんす がんおうじょう

地上・虚空人遍満願往生

神通じんずう転変てんぺんねんる りょうらく

神通転変自然無量楽

^あるいはろう宝雲ほううんがいをなし がんおうじょう

[イ]ハ↢華楼・宝雲蓋願往生

*ちょうこえつらねて法音ほうおんそうす りょうらく

化鳥ツラネテ↠声ソウ↢法音無量楽

^法音ほうおん*旋転せんでんしてくものごとくにがっす がんおうじょう

法音旋転センデンシテク[ニ]クモ願往生

かのくに人天にんでんきてすなはちさとる りょうらく

人天キテサト無量楽

^一劫いっこうこうじょうこうに がんおうじょう

一劫・多劫・長時劫[ニ]願往生

ただ法楽ほうらくのみをけて思議しぎなり りょうらく

タヾ[ケ]テ↢法楽[ノミ]ヲ↡不思議ナリ無量楽

二 Ⅱ ⅱ a イ (三)宝池
            (Ⅰ)明能受用

【11】 ^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

極楽ごくらくしょうごんもんことごとくひらけたり りょうらく

極楽荘厳コトゴトヒラケタリ無量楽

^あまねくねがはくは*えんどうぎょうじゃ がんおうじょう

[ク]クハ有縁同行者願往生

専心せんしん*じきにゅうしてうたがふべからず りょうらく

専心直入ヂキニフシテカラ無量楽

^ひとたび弥陀みだあんにょうこくいたりぬれば がんおうじょう

タビイタリヌレバ↢弥陀[ノ]安養国願往生

もとよりこれわが*法王ほうおういえなり りょうらく

元来モトヨリ法王ナリ無量楽

^0742きょうだい因縁いんねん*かんしゅなり がんおうじょう

クヰヤウアニ テイオトヽ因縁羅漢衆ナリ願往生

さつ法侶ほうりょしきとなる りょうらく

菩薩法侶↢知識無量楽

^0750あるいは*ぎょうじあるいはしてみなほうき がんおうじょう

0980[イ]ハ[ジ][イ]ハ[シテ]↠法願往生

あるいはりあるいはきたるにしょうなし りょうらく

[イ]ハ[リ][イ]ハ[ルニ]↢障礙↡無量楽

二 Ⅱ ⅱ a イ (三)(Ⅱ)正嘆徳水

^あるいはほうりてしんちょうあらひ がんおうじょう

[イ]ハ[リ]テ↢宝池アラ↢身頂願往生

あるいは*かん宝沙ほうしゃのなかにあり りょうらく

[イ]ハカン宝沙無量楽

^みずてば微波みはみょうこういだし がんおうじょう

テバミヅ微波出↢妙響願往生

こえのうちにもつぱら慈悲じひほうく りょうらく

モハ↢慈悲無量楽

^徳水とくすい清澄しょうちょうにして千万せんまんなり がんおうじょう

徳水清ニシテ千万里ナリ願往生

宝沙ほうしゃ*映徹ようてつしてふかからざるがごとし りょうらく

宝沙映徹シテ↠不ルガフカカラ無量楽

二 Ⅱ ⅱ a イ (三)(Ⅲ)兼明荘厳

^*がんしょうごん七宝しっぽうまじはる がんおうじょう

四岸荘厳七宝マジハ願往生

ˆほうのˇ そこける金沙こんしゃひゃくせんいろあり りょうらく

ソコケル金沙[ニ]百千アリ無量楽

^色々しきしきどうにしてひかりかがやかしてらす がんおうじょう

色色不同ニシテカシテ↠光願往生

宝樹ほうじゅ飛華ひけすいちゅうつ りょうらく

宝樹飛華落↢水中無量楽

【12】 ^樹々じゅじゅえだれて*ほうちょうのごとし がんおうじょう

樹樹レテエダゴト↢宝帳願往生

0743*しゅうそうすることじゅんさんじゅうまんなり りょうらく

周帀[スルコト]由旬三十万ナリ無量楽

^こんきょうよう七宝しっぽうまじはる がんおうじょう

根茎枝葉七宝マジハ願往生

一々いちいちたからしゅひかりながす りょうらく

一一宝流↢無数無量楽

^ふうおこときたがひにあひるるに がんおうじょう

微風起タガヒルルニ願往生

六天ろくてん音楽おんがくもよくくらぶるものなし りょうらく

六天音楽ブ[モノ]無量楽

^ぶつさつ恒沙ごうじゃしゅう がんおうじょう

化仏・菩薩・恒沙願往生

一々いちいちじゅにしてしんしょうく りょうらく

一一樹下ニシテ↢真無量楽

二 Ⅱ ⅱ a イ (四)宝地
            (Ⅰ)先明地徳
              (ⅰ)正讃土徳

【13】 ^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

ひとたび ˆじょうにˇ りぬれば退たいにしてだいいたる りょうらく

[タ]ビリヌレバ不退ニシテ↢菩提無量楽

^ほうかんぴょうにして衆宝しゅぼうまじはる がんおうじょう

宝地寛平ニシテ衆宝マジハ願往生

一々いちいちたからひゃくせんひかりいだす りょうらく

一一宝出↢百千[ノ][ヲ]無量楽

^一々いちいちひかりほうだいとなり がんおうじょう

一一↢宝台座願往生

ひかりへんじて*ろうとなることひゃくせんおくなり りょうらく

ジテルコト↠楼百千億ナリ無量楽

二 Ⅱ ⅱ a イ (四)(Ⅰ)(ⅱ)寄能依明

^*てんどうかずきわむることなし がんおうじょう

化天童子無↠窮ムルコト↠数願往生

ことごとくこれ念仏ねんぶつおうじょうひとなり りょうらく

コトゴト念仏往生ナリ無量楽

^0744ある0751いはほうのぼろうちゅうたわむれ がんおうじょう

0981[イ]ハノボ[リ]↢宝座↡楼願往生

ゑずかわかず*湛然たんねんとしてじょうなり りょうらく

不↠飢不↠渇湛然トシテナリ無量楽

^あるいはこうみょうひゃっぽう殿でんり がんおうじょう

[イ]ハ[リ]↢光明百宝[ノ]殿願往生

まさしく*だいひて弥陀みださんじたてまつる りょうらく

シクヒテ↢大会ジタテマツル↢弥陀無量楽

^あるいはいはく 「いまよりぶっいたるまで がんおうじょう

[イ]ハハクルマデ↢仏果願往生

じょうごうぶつさんじておんほうぜん」 と りょうらく

長劫ジテ↠仏ゼム[ト]↢慈恩無量楽

^弥陀みだぜいちからこうむらずは がんおうじょう

↠蒙↢弥陀弘誓願往生

いづれのときいづれのこうにかしゃでん りょうらく

ヅレニカデム↢娑婆無量楽

^ˆじょうにˇ いたりてよりこのかたつねに法楽ほうらくあり がんおうじょう

↠到リテ已来法楽アリ願往生

*ひっきょうじてじゅうあくかず りょうらく

畢竟ジテ↠聞↢十悪[ナ]無量楽

^まなこには如来にょらいたてまつりみみにはほうき がんおうじょう

ニハ[タテマツリ]↢如来↡耳ニハ↠法願往生

はつねにぶつしたがひてよろこびまたかなしむ りょうらく

シタガヒテ↠仏シム無量楽

^なんぞ今日こんにち宝国ほうこくいたるをする がんおうじょう

スル↣今日至[ル]↢宝国願往生

じつにこれしゃほん (釈尊)ちからなり りょうらく

娑婆本師ナリ無量楽

^もしほんしきすすめにあらずは がんおうじょう

ズハ↢本師知識スヽメ願往生

0745弥陀みだじょういかんがらん りょうらく

弥陀浄土云何ラム無量楽

二 Ⅱ ⅱ a イ (四)(Ⅱ)正明正業
              (ⅰ)勧如実行

^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

じょうしょうずることをおんほうぜよ りょうらく

↠生ズルコトヲ↢浄土↡報ゼヨ↢師恩無量楽

^あまねくえん*道俗どうぞくとうすすむ がんおうじょう

↢有縁道俗等願往生

かならずこれ専心せんしんにしてぶっきょうぎょうぜよ りょうらく

カナラ専心ニシテゼヨ↢仏教無量楽

^念仏ねんぶつ専心せんしん*じゅきょうかんじ がんおうじょう

念仏専心誦経願往生

しょうごん*礼讃らいさんして雑乱ぞうらんすることなかれ りょうらく

礼↢讃シテ荘厳↢雑乱スルコト無量楽

^行住ぎょうじゅう坐臥ざがしん相続そうぞくすれば がんおうじょう

行住坐臥心相続スレバ願往生

極楽ごくらくしょうごんねんあらわる りょうらく

極楽荘厳自然アラハ無量楽

^あるいはそうしあるいはかんずるにざいしょうのぞく がんおうじょう

[イ]ハ[シ][イ]ハ[ズルニ]↢罪障願往生

みなこれ弥陀みだ本願ほんがんりきなり りょうらく

弥陀本願力ナリ無量楽

^仏力ぶつりきをもつてのゆゑに三昧さんまいじょうず がんおうじょう

テノ↢仏力↡故↢三昧願往生

三昧さんまいじょうずることを心眼しんげんひらけぬれば りょうらく

三昧得↠成ズルコトヲ心眼開ケヌレバ無量楽

^0752諸仏しょぶつきょうがいにして*ぼんえたり がんおうじょう

0982諸仏境界ニシテエタリ↢凡外願往生

ただりてしゃおん*ざんすべし りょうらく

タヾ[リ]テザンスベシ釈迦無量楽

^0746十方じっぽう如来にょらいしたべてしょうして がんおうじょう

十方如来ベテシヨウシテ願往生

*ぼんげんすることをじょうはんしたまふ りょうらく

定↣判シタマフ九品得↢還帰スルコトヲ無量楽

二 Ⅱ ⅱ a イ (四)(Ⅱ)(ⅱ)述受行益

^*父子ふしあひむかへてだいらしめて がんおうじょう

父子相迎ヘ[テ][ラ]シメテ↢大会願往生

すなはち六道ろくどうしんふ りょうらく

↢六道苦シム無量楽

^「あるいは所得しょとく人天にんでんほうあれども がんおうじょう

[イ]ハレドモ↢所得人天報↡願往生

飢餓きがこんしてたいそうしょうず」 と りょうらく

飢餓キガコンシテサウ無量楽

^そのとき弥陀みだおよび大衆だいしゅ がんおうじょう

弥陀及大衆願往生

くことをきてみなしょうたんしたまふ りょうらく

[キ]テ↢子ク[コト]ヲ↟苦傷歎シタマフ無量楽

^弥陀みだもろもろのぶっげてのたまはく がんおうじょう

弥陀ゲテ↢言仏子願往生

*自作じさじゅなりうらむことなかれ」 と りょうらく

自作自受ナリレ[ト]↠怨コト無量楽

二 Ⅱ ⅱ a イ (四)(Ⅲ)略嘆地体

^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

常住じょうじゅう宝国ほうこくにはながうれひなし りょうらく

常住宝国ニハ無量楽

^はんらく無為むいところには がんおうじょう

涅槃快楽無為ニハ願往生

*貪瞋とんじんたくいまだかつてかず りょうらく

貪瞋火宅未カツ無量楽

^ひゃっぽうだいこころしたがひてす がんおうじょう

百宝華台[ヒ]テ↠意願往生

0747するところにはしょうじゅ*央数おうしゅなり りょうらく

スルニハ聖衆無アフナリ無量楽

^どうようしょうもんさんず がんおうじょう

童子供養声聞讃願往生

ちょうがくくうびて*ひゃくせんぞうなり りょうらく

鳥楽ビテ↠空百千帀ナリ無量楽

^いちいちりゅうしゅのあひだに がんおうじょう

一坐一立須臾アヒダ願往生

*じんごうことごとくしょうじょす りょうらく

微塵故業尽消除無量楽

^あるいはてんさんじてほうおおひ がんおうじょう

[イ]ハジテ↢天衣↡覆↢宝池願往生

ころもうえにさらにほうこうさんず りょうらく

↢宝華香無量楽

^しょうじゅときあしうえむ がんおうじょう

聖衆願往生

たいるるに*三禅さんぜんらくあり りょうらく

衣華触ルルニ↠体三禅アリ無量楽

^ない映徹ようてつして明鏡みょうきょうのごとし がんおうじょう

内外映徹シテ↢明鏡願往生

*塵労じんろうひっきょうじてえんすることなし りょうらく

塵労畢竟ジテ↢縁起スルコト無量楽

^0753念々ねんねんただ三昧さんまいきよきをす がんおうじょう

0983念念↢三昧キヲ願往生

無漏むろ神通じんずうしんにしてまたしんなり りょうらく

無漏神通真ニシテ復真ナリ無量楽

二 Ⅱ ⅱ a イ (四)(Ⅳ)広讃荘厳

^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

煩悩ぼんのうながえてあひおかさず りょうらく

煩悩永エテアヒオカ無量楽

^0748あるいはほう瑠璃るりをもつてまじへたるあり がんおうじょう

[イ]ハ↢宝地瑠璃ヲモテマジヘタル願往生

あるいはほう*こんをもつてなせるあり りょうらく

[イ]ハ↢宝地紫金ヲモテセル無量楽

^あるいはほう黄金おうごんをもつてなせるあり がんおうじょう

[イ]ハ↢宝地黄金ヲモテセル願往生

あるいはほう*頗梨はりをもつてようぜるあり りょうらく

[イ]ハ↢宝地頗梨ハリヲモテゼル無量楽

^あるいは千宝せんぽうをもつてしょうごんせるあり がんおうじょう

[イ]ハ↢千宝ヲモテ荘厳セル願往生

あるいは*算数さんじゅたからをもつてなせるあり りょうらく

[イ]ハ算数サンジユヲモテ為成セル無量楽

^一々いちいち色々しきしきひかりあひらす がんおうじょう

一一色色願往生

十方じっぽうよりきたれるものみなうえく りょうらく

十方ヨリレルモノミナ↠上無量楽

^*行住ぎょうじゅうしんしょうようらく がんおうじょう

行住進止逍遥願往生

*かんうれへずわたくしうれへず りょうらく

ウレクワンウレワタクシ無量楽

^あるいはももたびあるいはたび神変じんぺんをなし がんおうじょう

[イ]ハ[タビ][イ]ハ[タビ]↢神変願往生

*会々ええようしてみな*しゅうへんす りょうらく

会会供養[シテ]周遍無量楽

^あるいは香雲こううん千宝せんぽうがいをなし がんおうじょう

[イ]ハ↢香雲千宝願往生

すなはちこのくものうちよりこうあめふらし りょうらく

クモウチヨリラシ↢香華無量楽

^種々しゅじゅしょうごんねんしたがひてづ がんおうじょう

種種荘厳[ヒ]テ↠念願往生

0749いたるところのところには*希奇けきげんず りょうらく

所↠到之処ニハ↢希奇無量楽

二 Ⅱ ⅱ a イ (五)宝樹

^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

ひつみょうしてただちに無為むいれ りょうらく

畢命シテ↢無為無量楽

^宝樹ほうじゅ宝林ほうりんならびて遍満へんまんし がんおうじょう

宝樹・宝林ナラビテ遍満願往生

一々いちいち林樹りんじゅことごとくしょうごんせり りょうらく

一一林樹尽荘厳セリ無量楽

^根々こんこん相対そうたいきょう相望そうもうし がんおうじょう

根根相対茎相望願往生

枝々ししそうじゅんじょうそうじゅんし りょうらく

枝枝相条相順無量楽

^節々せつせつ相盤そうばんようそうし がんおうじょう

節節相盤葉相次願往生

華々けけ相向そうこう相当そうとうす りょうらく

華華相向果相当無量楽

^0754光々こうこう自他じたくにしょう耀ようし がんおうじょう

0984光光照↢曜自他願往生

らすところ*朎朧れいろうとしてものいろしたがふ りょうらく

朎朧レイロウトシテシタガモノイロ無量楽

^ひかりよく希奇けき変現へんげんす がんおうじょう

変↢現希奇願往生

ことごとくこれ弥陀みだ願力がんりきなせるなり りょうらく

弥陀願力セルナリ無量楽

^*林樹りんじゅ行間ごうけんたから*階道かいどうあり がんおうじょう

林樹行間階道アリ願往生

一々いちいちかいじょうろうあひまじはる りょうらく

一一[ノ]界上マジハ無量楽

^0750重々じゅうじゅうもう*てんがくそうして がんおうじょう

重重[ノ]羅網奏シテ↢天楽願往生

へん楼内ろうないひとようす りょうらく

供↢養無辺楼内無量楽

二 Ⅱ ⅱ a 別依
          (一)華座
            (Ⅰ)先顕所依

【14】 ^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

*ぎょう*みょうだん仏前ぶつぜんせよ りょうらく

命断仏前セヨ無量楽

^たちまちにかのらくりょうするに がんおうじょう

忽爾タチマチ思↢スル[ニ]快楽願往生

*人々にんにんぶんありうたがふべからず りょうらく

人人有↠分カラ↠疑無量楽

^金剛こんごう無漏むろしょうごん がんおうじょう

金剛無漏荘厳[ノ]願往生

明々みょうみょうとしてあひらすこと*千日せんにちえたり りょうらく

明明トシテ相照スコトエタリ↢千日無量楽

^弥陀みだ願力がんりきしょうごん がんおうじょう

弥陀[ノ]願力荘厳[ノ]願往生

二 Ⅱ ⅱ a ロ (一)(Ⅱ)正讃華座
              (ⅰ)本仏
                (a)所坐蓮華

^いち*れんだい宝王ほうおうをなせり りょうらく

セリ↢一[ノ]蓮華大宝王無量楽

^*葉々ようようあひかさなりて*八万はちまんなり がんおうじょう

葉葉相重ナリテ八万四ナリ願往生

一葉いちよう*摩尼まにひゃくせんおくなり りょうらく

一葉摩尼百千億ナリ無量楽

^一々いちいち摩尼まにひかり千色せんじきなり がんおうじょう

一一[ノ]摩尼光千色ナリ願往生

かみくうらしへんじてがいとなる りょうらく

↢虚空↡変ジテ↠蓋無量楽

^八万はちまん金剛こんごうをもつてだいうえけり がんおうじょう

八万金剛ヲモテケリ願往生

0751真珠しんじゅ宝網ほうもうはなおおひてめぐる りょうらく

真珠宝網覆ヒテ↠華メグ無量楽

^*どうまんけてきょうらくる がんおうじょう

四幢ケテ↠縵絞絡ケウラク願往生

二 Ⅱ ⅱ a ロ (一)(Ⅱ)(ⅰ)(b)能坐仏身

^ひと真金しんこんどくしんあらわしたまふ りょうらく

シタマフ↢真金功徳無量楽

^ひとたびだいしていまだかつてうごかず がんおうじょう

[タ]ビシテ↢華台↡未願往生

さいてつしてしゅじょうしたまふ りょうらく

徹↢窮シテ後際↡度シタマフ↢衆生無量楽

^あまねくしゅじょうすすむつねに憶念おくねんして がんおうじょう

↢衆生↡常憶念シテ願往生

行住ぎょうじゅう坐臥ざがしんをしてしめよ りょうらく

行住坐臥メヨ↢心ヲシテ無量楽

^0755仏身ぶっしん円満えんまんにして*背相はいそうなし がんおうじょう

0985仏身円満[ニ]シテ背相ハイサウ願往生

十方じっぽうよりきたれるひとみなおもてむかふ りょうらく

十方ヨリキタレルムカ無量楽

^ともにがんじてしんかたむけて相続そうぞくしてねんぜよ がんおうじょう

トモジテカタブケテシム相続シテゼヨ願往生

すなはちえん心眼しんげんまえげんぜん りょうらく

ゼム↢有縁心眼マエ無量楽

^じょう希奇けきることをるは がんおうじょう

ルハルコトヲ↢浄土希奇願往生

みなこれ仏力ぶつりきはるかに*加備かびしたまへばなり りょうらく

仏力加備シタマヘバナリ無量楽

二 Ⅱ ⅱ a ロ (一)(Ⅱ)(ⅱ)脇士華座

^観音かんのんせいはなをならべてしたまふ がんおうじょう

観音・勢至ベテ↠華シタマフ願往生

一々いちいちしょうごんまたぶつ (阿弥陀仏) のごとし りょうらく

一一荘厳亦如↠仏無量楽

^0752どう宝幔ほうまんみなあひたり がんおうじょう

四幢・宝幔タリ願往生

ほう宝網ほうもうしゅなし りょうらく

宝羅・宝網無↢殊異↡無量楽

二 Ⅱ ⅱ a ロ (一)(Ⅲ)結前生後

^*さんひとりはるかにしゅえたり がんおうじょう

三華カニ[エ]タリ↢衆座願往生

*三身さんしんたいしてもつともそんたり りょうらく

三身対坐シテ↠尊無量楽

^本国ほんごくほうさつしゅ がんおうじょう

本国・他方菩薩衆願往生

一切いっさいちゅうにょうしてさんず りょうらく

一切時中囲遶シテ無量楽

^かくのごとき*大海だいかい塵沙じんじゃ がんおうじょう

[キ]↠此[ク]ノ大海塵沙会願往生

しゅじょうしょうずるものそのなかにる りょうらく

衆生ズル↢其[ノ]無量楽

^これごんをもつてすなはちかしこにしょうずるにあらず がんおうじょう

口言ヲモテズルニ願往生

かならずこれもつぱらぎょうじてしまざればなり りょうらく

ジテレバナリオシ↠身無量楽

二 Ⅱ ⅱ a ロ (二)宝池
            (Ⅰ)池岸荘厳

【15】 ^*宝楼ほうろう重畳じゅうじょうひとつくれるにあらず がんおうじょう

宝楼重畳アラヒトツクレルニ願往生

宝幢ほうどう樹林じゅりんまたみなしかなり りょうらく

宝幢・樹林亦ナリ無量楽

^*池渠ちこがんにみなじゅうへんす がんおうじょう

池渠四岸充遍願往生

ふうしばらくるるにてんがくそうす りょうらく

微風ルルニ↢天無量楽

^*法響ほうこうしんそそぎてもうよりれば がんおうじょう

法響ギテ↠心毛孔ヨリレバ願往生

0753すなはち恒沙ごうじゃ三昧さんまいもんさとる りょうらく

サト↢恒沙三昧門無量楽

二 Ⅱ ⅱ a ロ (二)(Ⅱ)能坐聖衆
              (ⅰ)坐華自在

^一切いっさい*ちゅうはな遍満へんまんす がんおうじょう

渠中華遍満願往生

あるいはかいしあるいはがっしてひとしゅなり りょうらく

[イ]ハ[イ]ハシ[テ]人無数ナリ無量楽

^あるいはしあるいはりゅうしてあひ*しょうかんし がんおうじょう

[イ]ハ[イ]ハシテセウクワン願往生

きおひてこうりてあひようす りょうらく

ヒテ[リ]テ↢香華供養無量楽

^0756あるいはかたりあるいはわらひて身心しんしんたのしむ がんおうじょう

0986[イ]ハ[イ]ハヒテ身心願往生

すなはちえんどうぎょうにんおくす りょうらく

↢閻浮同行人無量楽

^おのおの誓願せいがんおこしてはるかに加備かびし がんおうじょう

シテ↢誓願↡遥加備願往生

*せんじゅうして退しりぞくことなかれことごとくすべからくきたるべしと りょうらく

専住シテ退クコト[ク]シ[ト]↠来無量楽

^ひとたび ˆじょうにˇ いたりぬればすなはち*しょうらくく がんおうじょう

[タ]ビ[リ]ヌレバ↢清虚願往生

しょうはすなはちこれはんいんなり りょうらく

清虚涅槃ナリ無量楽

^わがしん*ひょうしてあひ憶念おくねんし がんおうじょう

表↢知シテ[ガ]憶念願往生

おのおの*はんとどめてきたひとあた りょうらく

メテ↢半座アタ↢来無量楽

二 Ⅱ ⅱ a ロ (二)(Ⅱ)(ⅱ)遊方無碍

^同学どうがくあひしたがひて法界ほうかいあそぶ がんおうじょう

同学[ヒ]テ↢法界願往生

法界ほうかいはすなはちこれ如来にょらいくになり りょうらく

法界如来ナリ無量楽

^0754一々いちいち仏国ぶっこく恒沙ごうじゃあり がんおうじょう

一一仏国恒沙アリ願往生

わかちてほうようしゅす りょうらく

チテ↠身↠法↢供養無量楽

^諸仏しょぶつこうらすことをこうむることを がんおうじょう

得↠蒙ルコトヲ↢諸仏慈光テラスコトヲ願往生

*ちょうじゅせられて*無余むよる りょうらく

摩頂授記セラレテ↢無余無量楽

^こころほうじゅうせんとねがへばすなはちじゅうし がんおうじょう

ヘバ↢他方セム↡即セムト願往生

すべからく*げんせんとほっすればすなはちげんすべし りょうらく

スレバ↢帰還セムト↡即帰還無量楽

^もしはじゅうもしはげんみなやく がんおうじょう

シハ住若シハ得↠益願往生

本国ほんごくほうまた無二むになり りょうらく

本国・他方亦無二ナリ無量楽

^ことごとくこれはんびょうどうほうなり がんおうじょう

涅槃平等ナリ願往生

諸仏しょぶつ智慧ちえもまた同然どうねんなり りょうらく

諸仏智慧[モ]亦同然ナリ無量楽

二 Ⅱ ⅱ 【正報】
        本仏
          (一)仏身
            (Ⅰ)結前生後

^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

いたところことごとくこれ*法王ほうおういえなり りょうらく

処尽法王ナリ無量楽

^*りゃくしをはりてせられて安楽あんらくかえり がんおうじょう

歴事[シ][リ]テセラレテ↢安楽願往生

りょう陀羅尼だらにしょうとくす りょうらく

証↢得無量陀羅尼無量楽

^もろもろのさつ塵沙じんじゃしゅうと がんおうじょう

↢諸菩薩塵沙衆↡願往生

0755くう遍満へんまんしてきたりてようす りょうらく

遍↢満シテ虚空↡来[リ]テ供養無量楽

^あるいはさんずるにへんじてがいとなり がんおうじょう

[イ]ハルニ↢衣華↡変ジテ↠蓋願往生

あるいは音楽おんがくそうするにへんじてくもとなる りょうらく

[イ]ハルニ↢音楽↡変ジテ↠雲無量楽

^0757変現へんげん*幢幡どうばんおくしゅなり がんおうじょう

0987変現幢幡無億数ナリ願往生

*一食いちじきのあひだに安楽あんらくいたる りょうらく

一食之↢安楽無量楽

^安楽あんらくしゅしょうはるかにあひて がんおうじょう

安楽衆聖願往生

これほうどうぎょうにんなりとり りょうらく

他方同行人ナリト無量楽

^おのおのちてはなしてむかへてようし がんおうじょう

[チ]テシテ↠華ムカヘテ供養願往生

すなはちきてただちに*弥陀みだる りょうらく

キテ↢弥陀会無量楽

^ほうさつおなじくぶつらいして がんおうじょう

他方菩薩同ジクシテ↠仏願往生

はなしてにょうすること*ひゃくせんぞうなり りょうらく

シテ↠華囲遶スルコト百千帀ナリ無量楽

^あるいはこうさんじて天楽てんがくそうし がんおうじょう

[イ]ハジ[テ]↢香華↡奏↢天楽願往生

また神変じんぺんげんじてくうつ りょうらく

復現ジテ↢神変↢虚空無量楽

^光々こうこうあひらしてぶつようし がんおうじょう

光光シテ供↢養願往生

異口いく同音どうおん極楽ごくらくさんず りょうらく

異口同音↢極楽無量楽

二 Ⅱ ⅱ b イ (一)(Ⅱ)正明

^0756弥陀みだときおうじて身相しんそううごかしたまふに がんおうじょう

弥陀応ジテ↠時シタマフニ↢身相願往生

身光しんこうあまねく十方じっぽうくにらす りょうらく

身光↢十方[ノ]無量楽

^はなつところの*神光じんこうしきじんなり がんおうじょう

ハナ神光色無尽ナリ願往生

こうかえりて弥陀みだらす りょうらく

廻光[リ]テ↢弥陀会無量楽

^らしをはりてひかりちょうじょうよりれば がんおうじょう

[リ]テ↢頂上↡入レバ願往生

大衆だいしゅおなじくじゅひかりなりとる りょうらく

大衆同ジク↢授記[ナリ]ト無量楽

^ひかりおさむることいまだきざるに弥陀みだみたまひて がんおうじょう

オサムルコトヒカリルニ弥陀[ミタマヒ]テ願往生

あまねく大衆だいしゅげて専心せんしんかしめたまふ りょうらく

[ク]ゲテ↢大衆↡専心[ニ]カシメタマフ無量楽

^「われいまなんぢにだい*さずく がんおうじょう

サヅ菩提願往生

ひさしからずしてまさにことごとくきたりてじょうぶつすべし」 と りょうらく

シテヒサシカラ↢尽リテ成仏無量楽

^*ほんじゅうほうしょうしゅう がんおうじょう

本住・他方化生[ノ]願往生

ひがたき希有けうともがらることをよろこぶ りょうらく

ヨロコルコトヲガタ希有ケウトモガラ無量楽

【16】 ^*しゃじょうごうなんまぬかるることをることは がんおうじょう

ルコトハマヌカルルコトヲ↢娑婆長劫ナン願往生

ことに*しきしゃおんこうむれり りょうらく

コトレリ↢知識釈迦無量楽

^種々しゅじゅりょうたくみに方便ほうべんして がんおうじょう

種種思量タクミ[ニ]方便シ[テ]願往生

0757えらびて弥陀みだぜいもんしめたまへり りょうらく

エラビテメタマヘリ↢弥陀弘誓無量楽

^0758一切いっさい善業ぜんごうしてしょうずるあれども がんおうじょう

0988一切善業シテズルアレドモ願往生

もつぱら弥陀みだみなねんずるにしかず りょうらく

不↠↣専ズルニ↢弥陀ミナ無量楽

^念々ねんねん称名しょうみょうしてつねにさんす がんおうじょう

念念称名シ[テ]懴悔願往生

ひとよくぶつねんずればぶつまたおくしたまふ りょうらく

人能ズレバ↠仏シタマフ無量楽

^ぼんしょうあひきょうあひらす がんおうじょう

凡聖相知相照願往生

すなはちこれしゅじょうぞうじょうえんなり りょうらく

衆生増上縁ナリ無量楽

二 Ⅱ ⅱ b イ (一)(Ⅲ)乗便垂誡
              (ⅰ)略斥僻解
                (a)依正倶非

^にんことば信受しんじゅすることをざれ がんおうじょう

↠得↣シンジユスルコトヲ他人願往生

「ただしんをしてじょうならしむればこれみなじょうなり」 といふことを りょうらく

タヾムレバ↢心[ヲシテ]ナラナリ[トイフコトヲ]無量楽

^もしこれおなじく諸仏しょぶつくになりといはば がんおうじょう

ハバ此同ジク諸仏ナリト願往生

なにによりてか六道ろくどうおなじくしょうせん りょうらく

[リテ]カ六道同ジク生死セム無量楽

【17】 ^*こく*叢林そうりん三界さんがいち がんおうじょう

コク叢林ソウリン↢三界願往生

せんだいおなじく*こうあり りょうらく

山河・大地同ジク高下アリ無量楽

^すいろくくうしゅじょうしょうは がんおうじょう

水・陸・虚空衆生願往生

みょう煩悩ぼんのうひとしく貪瞋とんじんなり りょうらく

無明煩悩シク貪瞋ナリ無量楽

^0758念々ねんねん*財色ざいしきとんしてくるしみ がんおうじょう

念念貪↢求シテ財色↡苦願往生

二 Ⅱ ⅱ b イ (一)(Ⅲ)(ⅰ)(b)成上起下

^*ごうあいなわひとしばりておくる りょうらく

業愛痴ナハシバリテ↠人オク無量楽

^*えん使つかひをつかはしてる がんおうじょう

閻羅ツカシテ使ツカヒ願往生

*獄率ごくそつ牛頭ごずうながしてまたうながす りょうらく

獄率牛頭ウナガシテマタウナガ無量楽

^さかりなるめんどうおこり がんおうじょう

ナル火四面同時願往生

*業風ごうふうくにしたがひてのなかに りょうらく

シタガ[ヒ]テ↢業風クニ無量楽

^さい*ないもんそと がんおうじょう

最火泥犂四門願往生

門々もんもん八万はちまんせんへだてあり りょうらく

門門八万四千アリ無量楽

^一々いちいちへだてのなかに人々にんにんいたる がんおうじょう

一一[ノ]人人到願往生

恒沙ごうじゃ*そのなかにあり りょうらく

恒沙苦具在↢其無量楽

^罪人ざいにんしんじょう煙炎えんえんおこり がんおうじょう

罪人煙炎起願往生

りん刀剣とうけんじゅうおうる りょうらく

飛輪・刀剣縦横無量楽

^一切いっさいごくちゅうおなじくこのあり がんおうじょう

一切獄中ジクアリ願往生

いづれのときいづれのこうにかやすときん りょうらく

ニカ無量楽

二 Ⅱ ⅱ b イ (一)(Ⅲ)(ⅱ)広述所由
                (a)悪報
                  (イ)鉄城苦相

^0759般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

0989般舟三昧楽願往生

0759さんながえてねがはくはすらなからん りょうらく

ナガエテクハカラム[スラ]無量楽

^しちじゅうてつじょうしちじゅうあみあり がんおうじょう

七重鉄城七重アリ願往生

*重々じゅうじゅうじょうないてつ林樹りんじゅあり りょうらく

重重林樹アリ無量楽

^樹々じゅじゅじょう八万はちまんなり がんおうじょう

樹樹枝条八万四ナリ願往生

葉々ようよう華果けか刀輪とうりんのごとし りょうらく

葉葉華果如↢刀輪無量楽

^りんかみおどりてかえりてしもきたる がんおうじょう

飛輪カミオド[リ]テ[リ]テ↠下願往生

こうべりてあしいたしのびがたし りょうらく

[リ]テ↠忍無量楽

^重々じゅうじゅうもんうえ八万はちまんかまあり がんおうじょう

重重八万カマアリ願往生

ようどうてつじゅうくこといずみのごとし りょうらく

鎔銅鉄汁クコトイヅミ無量楽

^きてなみぐることたか*八万はちまん がんおうじょう

キテグルコト↠波タカ八万願往生

ただちにもんせんじゅんる りょうらく

↢門外千由旬無量楽

^もんどうより罪人ざいにんる がんおうじょう

四門四道ヨリ罪人入願往生

もんひらけてごうでて*来迎らいこうす りょうらく

門開ケテ業火出デテ来迎無量楽

^てつじゅう*焱々えんえんとしてながれてひざもっす がんおうじょう

鉄汁テチヂウ焱焱エンエントシテレテヒザ願往生

るるところ煙炎えんえんどうおこる りょうらく

ルル煙炎同時無量楽

^0760牛頭ごず獄率ごくそつみちほとりにして*いかれば がんおうじょう

牛頭獄率道[ノ]ニシテイカレバ願往生

だい震動しんどうすることてんらいのごとし りょうらく

大地震動スルコト↢天無量楽

^罪人ざいにんこれをきて*しんくれば がんおうじょう

罪人聞[キ]テ↠之シムクレバ願往生

てっちゅうてっちょうあらそきたりてじきす りょうらく

鉄虫・鉄鳥アラソ[リ]テ無量楽

^鉄丸てつがん刀剣とうけんくうちゅうよりくだり がんおうじょう

鉄丸・刀剣空ヨリ願往生

ようどうてつじゅううえそそぐ りょうらく

鎔銅鉄汁ソヽ↢身[ノ]無量楽

^てつじょうもんることまんなり がんおうじょう

ルコト↢鉄城↡四万里ナリ願往生

かならずなかりてかしむるにところなし りょうらく

カナラ[リ]テ↠中カシムルニトコロ無量楽

^くことくしてかぜるがごとし がんおうじょう

クコトクシテカゼルガ願往生

しゅにすなはちしちじゅうもんる りょうらく

須臾↢七重無量楽

二 Ⅱ ⅱ b イ (一)(Ⅲ)(ⅱ)(a)(ロ)門内苦相

^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

専心せんしん念仏ねんぶつして貪瞋とんじんだんずべし りょうらく

専心念仏シテズベシ↢貪瞋無量楽

^0760このしちじゅう鉄門てつもんのうちにりなば がんおうじょう

0990[リ]ナバ↢此七重鉄門願往生

いづれのときいづれのこうにか回還かえることをん りょうらく

 ヅレニカ廻還 カヘ ルコトヲ無量楽

^罪人ざいにんりをはりぬればもんみなづ がんおうじょう

罪人入リヌレバ願往生

0761一々いちいちちてあひさまたげず りょうらく

一一身満[チ]テサマタ無量楽

^ひとたびするに八万はちまんじょうこうなり がんおうじょう

タビスルニ八万長時劫ナリ願往生

みな*ほうざい因縁いんねんによる りょうらく

皆由↢破法罪因縁無量楽

^三宝さんぼう*ほうひとぜんやぶれば がんおうじょう

謗↢毀三宝ヤブレバ↢人願往生

また*阿鼻あび大獄だいごくのなかに堕つ りょうらく

亦堕↢阿鼻大獄無量楽

^*しょうざいこうく がんおうじょう

セウ作罪多劫願往生

*ぶつしまずしてにんじょうらんや りょうらく

シテ↢仏意↡取ラムヤ人情無量楽

^つつしみてきょうしんをもつて三業さんごうをほしいままにすることなかれ がんおうじょう

ツヽシミテ軽心ヲモテニスルコト↢三業願往生

*業道ごうどうぶんみょうなりあざむくべからず りょうらく

業道分明ナリ↠可[カ]ラ無量楽

二 Ⅱ ⅱ b イ (一)(Ⅲ)(ⅱ)(a)(ハ)門外苦相

^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

よこさま業道ごうどう西方さいほうれ りょうらく

[リ]↢業道↡入↢西方無量楽

^しちじゅうてつじょう門々もんもんそとに がんおうじょう

七重鉄城門門願往生

*鉄蟒てつもうこうべげてしろうえよりづ りょうらく

鉄蟒テチマウゲテカウベヨリ無量楽

^えん刀輪とうりんくちよりで がんおうじょう

火炎・刀輪↠口出願往生

またみなながれて罪人ざいにんうえそそぐ りょうらく

レテソヽ↢罪人無量楽

^0762すみ*てっもうより がんおうじょう

四角鉄狗毛孔ヨリ願往生

またえん人身にんじんうえあめふらす りょうらく

ラス↢煙火[ヲ]人身無量楽

^せつ*ひしささげて心眼しんげんす がんおうじょう

羅刹サヽゲテヒシ心眼シムゲン願往生

みな心眼しんげんをもつてないするによる りょうらく

↣心眼ヲモテスルニナイ無量楽

^熱鉄ねつてつじょうぐうあり がんおうじょう

熱鉄地上無窮アリ願往生

罪人ざいにんあるいはしあるいははしる りょうらく

罪人或[イ]ハ[イ]ハハシ無量楽

^大劫だいこうくるときげんちゅうゆ がんおうじょう

大劫尽[ク]ル眼中願往生

東門とうもんじょうしょう林泉りんせんありと りょうらく

東門清林センアリ[ト]無量楽

^罪人ざいにんいちひがしかひてはしる がんおうじょう

罪人一時ムカ[ヒ]テハシ願往生

*臨々りんりんとしてもんいたらんとほっすればかえりてづ りょうらく

臨臨トシテスレバイタラムト↠門[リ]テ無量楽

^0761かくのごとくもんにはるかなること半劫はんこうなり がんおうじょう

0991↠是[ク]ノ四門ナルコト半劫ナリ願往生

鉄網てつもう*すること*棘林こくりんのごとし りょうらく

鉄網スルコト↠身↢棘林無量楽

^うえおうちょうありてひとにくついばむ がんおうじょう

[リ]テ↢鷹鳥↡ツイバ↢人[ノ]願往生

どうありてあらそきたりてじきす りょうらく

[リ]テ↢銅狗↡アラソ[リ]テ無量楽

^じょうくうところなし がんおうじょう

地上・虚空処↡願往生

0763うごけばすなはちうたたいよいよおおし りょうらく

ウゴケバ苦具無量楽

二 Ⅱ ⅱ b イ (一)(Ⅲ)(ⅱ)(b)悪業
                  (イ)総明衆悪

【18】 ^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

このくをけばしん*摧砕さいさいす りょうらく

ケバクヲ↡心摧砕無量楽

^父母ぶもきょうせず三宝さんぼうののしれば がんおうじょう

不↠孝父母レバ↢三宝願往生

じゅうごくおのづからあひむかふ りょうらく

終時獄火無量楽

^六親ろくしん*にくじょうかいすれば がんおうじょう

毀↢辱六親↡破レバ↢浄戒願往生

またかくのごときないのなかにす りょうらく

亦堕↢如↠是[ク]ノナイナカ無量楽

^*しゅじょう殺害せつがいにくじきすれば がんおうじょう

殺↢害衆生↡食レバ↢他肉願往生

ただちにないじゅのなかにる りょうらく

↢泥犂火聚無量楽

^*見聞けんもん方便ほうべん処分しょぶんせつ がんおうじょう

見聞・方便・処分[ノ]願往生

*さきのごとくくいまだ何央なかばならず りょうらく

↠前↠苦何央 ナカバ ナラ無量楽

^*三宝さんぼうしゅじょうもの*劫盗こうとうすれば がんおうじょう

劫↢盗スレバ三宝衆生願往生

ひとたびないしてづるなし りょうらく

タビシテナイ↡無↢出[ヅ]ル無量楽

^父母ぶも六親ろくしんもの*ちゅうこうするも がんおうじょう

偸↢劫スル父母六親願往生

またかくのごときないのなかにる りょうらく

亦入↢如[キ]↠是[ク]ノ泥犂無量楽

二 Ⅱ ⅱ b イ (一)(Ⅲ)(ⅱ)(b)(ロ)別述邪婬

^0764般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

身財しんざいしまずしてつねに*恵施えせすべし りょうらく

[シテ]オシ↢身財↡常恵施スベシ無量楽

^そうぜん浄行じょうぎょうすれば がんおうじょう

悪↢染師僧↡壊スレバ↢浄行願往生

ない永劫ようごうにしてづるになし りょうらく

泥犂永劫ニシテヅル↠期無量楽

^しゅじょうおよび眷属けんぞく邪染じゃぜんすれば がんおうじょう

邪↢染スレバ衆生及眷属願往生

さだめてないじょうごうる りょうらく

メテ↢泥犂長劫無量楽

^もし人身にんじんれば*黄門おうもんほうあり がんおうじょう

レバ↢人身↡黄門アリ願往生

六親ろくしんどうじゅうするもおんのごとし りょうらく

六親同住ルモ↢怨家無量楽

二 Ⅱ ⅱ b イ (一)(Ⅲ)(ⅲ)結勧欣浄

^0762般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

0992般舟三昧楽願往生

ねがはくは邪心じゃしんだんじて*ぼんぎょうしゅせよ りょうらく

[ク]ハジテ↢邪心↡修セヨ↢梵行無量楽

^三宝さんぼうしゅじょうたぐい*おうすれば がんおうじょう

欺↢誑スレバ三宝衆生願往生

してないりてづるなし りょうらく

シテリテ↢泥犂↡無↢出[ヅ]ル期↡無量楽

^あっりょうぜつとんしんまんなれば がんおうじょう

アクリヤウゼチトムシムマンナレバ願往生

八万はちまんごくにみなしゅうへんす りょうらく

八万地獄周遍無量楽

^にん三宝さんぼうとのとが論説ろんせつすれば がんおうじょう

論↢説スレバ他人[ト]三宝[ト]ノ願往生

0765して*抜舌ばつぜつないのなかにる りょうらく

シテ抜舌バチゼチナイナカ無量楽

【19】 ^あまねくしゅじょうすす三業さんごうまもり がんおうじょう

↢衆生↡護[リ]↢三業願往生

行住ぎょうじゅう坐臥ざが弥陀みだねんじ りょうらく

行住坐臥↢弥陀無量楽

^一切いっさいちゅうごくおくして がんおうじょう

一切時中シテ↢地獄願往生

*ぞうじょうおうじょうしんほっせよ りょうらく

発↢起セヨ増上[ノ]往生シム無量楽

^誓願せいがんして*さんごうつくらざれ がんおうじょう

誓願シ[テ]ツク↢三願往生

人天にんでん楽報らくほうもまたしんにかくることなかれ りょうらく

人天楽報[モ]ナカニカクルコト無量楽

^たちまちにごくじょうおくして がんおうじょう

シテ↢地獄長時願往生

ててしゅ安楽あんらくわすれざれ りょうらく

テテシユワス↢安楽無量楽

^安楽あんらく仏国ぶっこく無為むいところなり がんおうじょう

安楽仏国無為トコロナリ願往生

ひっきょうじてやすんずるにじつにこれしょうなり りょうらく

畢竟ジテズル[ニ]↠身セイナリ無量楽

二 Ⅱ ⅱ b イ (二)真身
            (Ⅰ)先讃国徳

【20】 ^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

ただぶつ一道いちどうのみひと*しょうげんなり りょうらく

唯仏一道ノミセイケンナリ無量楽

^じょうしょうごんくることあることなし がんおうじょう

浄土荘厳無↠有[ル]コトクルコト願往生

十方じっぽうよりしょうずるものまたきわまりなし りょうらく

十方ヨリズルモノ↠窮無量楽

^0766千劫せんごう万劫まんごう恒沙ごうじゃこうにも がんおうじょう

千劫・万劫・恒沙劫ニ[モ]願往生

一切いっさいくものあひさまたげず りょうらく

一切モノアヒサマタ無量楽

^十方じっぽうしゅじょうもいまだかつてげんぜず がんおうじょう

十方衆生願往生

弥陀みだ仏国ぶっこくもまたぞうすることなし りょうらく

弥陀仏国亦無↠増[スルコト]無量楽

二 Ⅱ ⅱ b イ (二)(Ⅱ)正嘆仏身

^弥陀みだ願力がんりき*しんしたがひてだいなれば がんおうじょう

弥陀願力随[ヒ]テ↠心ナレバ願往生

*しゅしょうごんあまねくみなへんし りょうらく

四種荘厳無量楽

^0763さんみょう六通ろくつうつねにざいにして がんおうじょう

0993三明六通常自在ニシテ願往生

あまねくしゅじょう*心想しんそうのうちにる りょうらく

アマネ↢衆生心想無量楽

^仏身ぶっしん相好そうごうしんによりておこり がんおうじょう

仏身[ノ]相好[リ]テ↠心願往生

ねんしたがひてすなはち真金しんこんぶつげんず りょうらく

[ヒ]テ↠念↢真金無量楽

^真金しんこんはすなはちこれ弥陀みだそうなり がんおうじょう

真金弥陀ナリ願往生

*円光えんこうぶつひとまえげんず りょうらく

円光[ノ]化仏現↢人無量楽

^相好そうごういよいよおおくして八万はちまんなり がんおうじょう

相好イヨイヨクシテ八万四ナリ願往生

一々いちいちこうみょう十方じっぽうらす りょうらく

一一光明照↢十方無量楽

^*えんのためにひかりあまねくらさず がんおうじょう

↢余縁願往生

0767ただ念仏ねんぶつおうじょうひと*もとむ りょうらく

タヾモト↢念仏往生無量楽

二 Ⅱ ⅱ b イ (二)(Ⅲ)見仏因果

^まんぎょうともにしてみなくことをれども がんおうじょう

万行トモシテレドモクコトヲ願往生

念仏ねんぶついちぎょうもつともそんたり りょうらく

念仏一行最↠尊無量楽

^*しょう雑善ぞうぜんおそらくはちからよわし がんおうじょう

廻生雑善クハヨハ願往生

一日いちにち七日しちにちねんぐるものなし りょうらく

グルモノ↢一日七日無量楽

^いのちおわらんとほっするときしょうじゅげんじて がんおうじょう

命欲スル↠終ラムト時聖衆現ジテ願往生

すなはちだいして宝国ほうこくいたる りょうらく

シテ↢華台↡至↢宝国無量楽

^清浄しょうじょう大海だいかいしょうしゅう がんおうじょう

清浄大海無生願往生

はるかにしょうずるものをてみなかんす りょうらく

↢生ズル歓喜無量楽

【21】 ^観音かんのん相好そうごうぶつ (阿弥陀仏)ことなることなし がんおうじょう

観音[ノ]相好仏ナルコト願往生

慈悲じひをもつてすくふにもつともこわしとなす りょうらく

慈悲[ヲモテ]コハシト無量楽

二 Ⅱ ⅱ b 脇士
          (一)観音
            (Ⅰ)総讃大悲
              (ⅰ)随縁赴機

^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

きょうせずして弥陀みだねんぜしむ りょうらく

シ[テ]ケウ↡念ゼシム↢弥陀無量楽

^すくふこと*はるかにかいへだつといへども がんおうじょう

スク[フ]コト↠苦ハルカツト↢世界願往生

しゅじょうきゅうねんずればときおうじてきたりたまふ りょうらく

衆生急ズレバジテ↠時リタマフ無量楽

^0768あるいはしょうもんさつそうげんじて がんおうじょう

[イ]ハジテ↢声聞・菩薩願往生

えんしたがひてぎょうけんしゅじょうしたまふ りょうらく

ヒテ↠縁楽見シタマフ↢衆生無量楽

^しんきて三界さんがいえしめ がんおうじょう

悲心キテ↠苦[エ]シメ↢三界願往生

しんらくあたへてはんせしむ りょうらく

慈心ヘテ↠楽涅槃セシム無量楽

^0764*しゅじょう随逐ずいちくしてことなることあり がんおうじょう

0994随↢逐シテ衆生↡身ナルコト願往生

六道ろくどうわかちて時機じきす りょうらく

ワカ[チ]テ↢身六道↡度↢時機無量楽

^*礼念らいねんしてかんずればざいしょうのぞきたまふ がんおうじょう

礼念シテズレバ↠身キタマフ↢罪障願往生

ただこれ発願ほつがん慈悲じひきわまりなり りょうらく

発願慈悲リナリ無量楽

^一切いっさいちゅう法界ほうかいえんじ がんおうじょう

一切時中↢法界願往生

六道ろくどう*摂取せっしゅしてしんちゅうげんじたまふ りょうらく

摂↢取シテ六道↡現ジタマフ↢身中無量楽

^まなこみみ*しんる がんおうじょう

ミヽ[ヲ]願往生

*こえたずねてすくふことせつのあひだなり りょうらく

ネテフコト↠苦刹那ナリ無量楽

二 Ⅱ ⅱ b ロ (一)(Ⅰ)(ⅱ)挙身妙用

^*天冠てんがんぶつたかせんなり がんおうじょう

天冠化仏高千里ナリ願往生

*おん念報ねんぽうしてつねにちょうだいしたまふ りょうらく

念↢報シテ慈恩↡常頂戴シタマフ無量楽

^けん*毫相ごうそう七宝しっぽういろあり がんおうじょう

眉間毫相七宝アリ願往生

0769色々しきしき八万はちまんせんひかりあり りょうらく

色色八万四千アリ無量楽

^光々こうこうぶつさつしゅ がんおうじょう

光光化仏・菩薩衆願往生

神通じんずう極楽ごくらくかい遍満へんまんす りょうらく

遍↢満神通極楽界無量楽

^こうみょうをなしてこんじきなり がんおうじょう

シテ↢光明↡紫金ナリ願往生

ない映徹ようてつして明鏡みょうきょうのごとし りょうらく

内外映徹シテ↢明鏡無量楽

^一切いっさいこうみょう瓔珞ようらくのごとし がんおうじょう

一切光明↢瓔珞願往生

*遍身へんしんきょうらくして*りょうはいる りょうらく

遍身[ニ]交珞ケウラクシテリヤウハイ無量楽

^りょう*繊円せんえんにしてざっいろなり がんおうじょう

両手繊円センエンニシテ雑華ナリ願往生

つねにこのをもつてしゅじょうせっしたまふ りょうらく

↢此セフシタマフ↢衆生無量楽

^あしぐれば*千輪せんりんほういんす がんおうじょう

グレバ千輪ヰン↢宝地願往生

あしろせばこんかいつ りょうらく

セバ金華↢世界無量楽

二 Ⅱ ⅱ b ロ (一)(Ⅰ)(ⅲ)行坐施益

^*ほんじゅうほうぎょうところ がんおうじょう

本住・他方行坐願往生

るるものすなはちしょうにんさとる りょうらく

ルル↢無生忍無量楽

^*ぜんじょうもと無二むになり がんおうじょう

地前・地上モト無二ナリ願往生

*こんどんしたがひてくらいちょうぞうす りょうらく

[ヒ]テ↢根利鈍↡超↢増無量楽

^0770念々ねんねんちゅうにつねにしょう がんおうじょう

念念時中↠証願往生

いまだこうほどこすことをざるにまさにとくす りょうらく

ルニスコトヲ↠功マサ得悟無量楽

二 Ⅱ ⅱ b ロ (一)(Ⅱ)結勧報恩

^0765般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

0995般舟三昧楽願往生

ひつみょうまで*どうしょうちかひて退しりぞかざれ りょうらく

畢命マデ同生ヒテ↠退無量楽

^かくのごとくらくしょうようす がんおうじょう

↠此[ク]ノ逍↢遥快楽願往生

さらに何事なにごとむさぼりてかしょうずることをもとめざらん りょうらく

リテ[カ]何事ナニゴト↡不ラム↠求↠生[ズルコト]ヲ無量楽

^すくふにわかちてびょうどうす がんおうじょう

スクフニ↠苦チテ↠身平等願往生

てはすなはち弥陀みだこくおくり りょうらく

テハオク↢弥陀無量楽

^衆等しゅとうことごとくだいりきこうむる がんおうじょう

衆等コトゴトカブ↢大悲願往生

くだきて*慚謝ざんしゃしておんほうぜよ りょうらく

クダキテ慚謝ザンシヤシテゼヨ↢慈恩無量楽

二 Ⅱ ⅱ b ロ (二)勢至
            (Ⅰ)総讃身相

^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

観音かんのんいんじょうして弥陀みだしめたまふ りょうらく

観音引ゼウシテシメタマフ↢弥陀無量楽

【22】 ^せいさつこうだいなり がんおうじょう

勢至菩薩ナリ願往生

身色しんじき相好そうごう観音かんのんひとし りょうらく

身色相好等↢観音無量楽

^しんじょうこうみょう法界ほうかいへんす がんおうじょう

身上[ノ]光明遍↢法界願往生

0771らすところみなおなじく金色こんじきなり りょうらく

ジク紫金色ナリ無量楽

^えんしゅじょうこうしょうこうむりて がんおうじょう

有縁衆生[リ]テ↢光照願往生

智慧ちえぞうじょうして安楽あんらくしょうず りょうらく

増↢長シテ智慧↡生↢安楽無量楽

^かんちょうだいして瓔珞ようらくる がんおうじょう

頂↢戴シテ華冠↢瓔珞願往生

ほうびょうよりひかりでて*希琦けきげんず りょうらく

ビヤウヨリデテ無量楽

二 Ⅱ ⅱ b ロ (二)(Ⅱ)別嘆行坐

^せいとき法界ほうかいふるはす がんおうじょう

勢至フルハス↢法界願往生

ふるところれんねんづ りょうらく

フル蓮華自然無量楽

^れんしょうごん極楽ごくらくのごとし がんおうじょう

蓮華荘厳如↢極楽願往生

一切いっさい仏国ぶっこくみなかくのごとし りょうらく

一切仏国↠是[ク]ノ無量楽

^するとき弥陀みだこくうごかし がんおうじょう

スル時先↢弥陀国願往生

のちじょう塵沙じんじゃせつふるふ りょうらく

ノチフル↢上下塵沙無量楽

^一々いちいちせつ分身ぶんしんあつまる がんおうじょう

一一刹土分身願往生

みなこれ*弥陀みださんしんなり りょうらく

弥陀三化身ナリ無量楽

^ぶつ観音かんのんせいあつまりて がんおうじょう

化仏・観音・勢至アツマリテ願往生

くう極楽ごくらくうえ*側塞しきそくす りょうらく

シキソク虚空極楽無量楽

^0772おの0766おのれんひゃっぽうして がんおうじょう

0996シテ↢蓮華百宝願往生

異口いく同音どうおんみょうほうきたまふ りょうらく

異口同音キタマフ↢妙法無量楽

二 Ⅱ ⅱ b ロ (二)(Ⅲ)結示利益

^極楽ごくらくしゅじょう見聞けんもんしてやくあり がんおうじょう

極楽衆生見聞シテエキアリ願往生

*じょうりんしょうえ超証ちょうしょうせり りょうらく

超↢証セリ常倫トモ諸地無量楽

^おおきにやくあつ塵沙じんじゃしゅう がんおうじょう

↢利益↡塵沙願往生

ちょうほうようしてしょこう りょうらく

聴法供養シテ↢諸劫無量楽

^このゆゑにかのくに極楽ごくらくづく がんおうじょう

↢極楽願往生

あまねくどうしょうすすむつねに憶念おくねんすべし りょうらく

↢同生↡常憶念スベシ無量楽

二 Ⅱ 結讃
      普観

【23】 ^一切いっさいちゅうおもて西にしかへ がんおうじょう

一切時中[ヲ]西願往生

しんにかの弥陀みだしんたてまつるとおもへ りょうらく

[タテマツ]ルト↢彼弥陀無量楽

^じょうしょうごんおくしゅなり がんおうじょう

地上荘厳無億数ナリ願往生

宝楼ほうろう林樹りんじゅ瓔珞ようらくる りょうらく

宝楼・林樹↢瓔珞無量楽

^*しょう跏趺かふしておうじょうすとおもへ がんおうじょう

正坐跏趺シテ往生スト願往生

ただちに*華池けちだいのなかにとどまりて りょうらく

トドマリテ↢華池大会無量楽

^ちゅうるとおもはながっすとおもへ がんおうじょう

↠入ルト華中スト願往生

0773すなはちはなひらけて仏身ぶっしんたてまつるとおもへ りょうらく

ヒラケテ[タテマツ]ルト↢仏身無量楽

^弥陀みだたてまつるにひかり雑色ざっしきあり がんおうじょう

↧見タテマツルニ↢弥陀ヒカリ雑色アリ願往生

光々こうこうしんをあひらしきたるとおもへ りょうらく

光光相↢照自身↡来ルト無量楽

^またしんこうらすとおもへ がんおうじょう

又想↢自身[ヲ]慈光照スト願往生

すなはち*篭々ろうろうとして心眼しんげんひらくとおもへ りょうらく

篭篭ロウロウトシテ心眼ヒラクト無量楽

^くうぶつしゅたてまつるとおもへ がんおうじょう

↠見[タテマツ]ルト↢虚空化仏衆願往生

林樹りんじゅてんがくそうし りょうらく

↠聞クト↧林樹ソウ↢天無量楽

^すいちょう流波るはみょうほうぶるをくとおもへ がんおうじょう

水・鳥・流波ブルヲ↦妙法願往生

心々しんしんせんちゅうすればおもいじょうぜしむ りょうらく

心心専注スレバ↠成無量楽

^ちゅうそうじょうずるとき宝国ほうこくげんじ がんおうじょう

注想成ズル時宝国現願往生

すなはちぶつきたりて加備かびしたまふことを りょうらく

↢化仏来[リ]テシタマフコトヲ無量楽

^観音かんのんせいしゅなり がんおうじょう

観音・勢至身無数[ナリ]願往生

つねにこのぎょうにんへんらいしたまふ りょうらく

来↢至シタマフ行人無量楽

二 Ⅱ ⅲ 雑観

【24】 ^0767般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

0997般舟三昧楽願往生

専心せんしんぶつおもへばたてまつることうたがいなし りょうらく

専心ヘバ↠仏タテマツルコト無量楽

^0774ぶつしゅじょう*ろうひさしくして がんおうじょう

リタマヘリ↣衆生流浪久シクシテ願往生

みょうさわりおもかいしがたきことをりたまへり りょうらく

無明障重キコトヲ↢開悟無量楽

^ぶつ*だいかんぜんに*しゅうへんしがたきことをおそれて がんおうじょう

オソレテ↣観[ゼム]ニ↠大キコトヲ↢周遍願往生

さらにおしへて*しょうかんじてちゅうかしむ りょうらく

サラヘテジテ↠小カシム↢池中無量楽

^いちれんひゃっぽう*ように がんおうじょう

蓮華百宝[ノ]願往生

*じょうろくぶつだいしたまふとおもへ りょうらく

丈六化仏シタマフト↢華台無量楽

^だいしょうありといへどもよくさわりのぞく がんおうじょう

↢大小アリト↡能ノゾサワリ願往生

観音かんのんせい等同とうどうなることしかなり りょうらく

観音・勢至等同ナルコトシカナリ無量楽

^しゅ威儀いぎにつねに*しゃくすれば がんおうじょう

四種威儀シヤクスレバ願往生

いのちきてしゅねんす りょうらく

キテシユクヰネン無量楽

^ねんはすなはちこれ弥陀みだこくなり がんおうじょう

ネン弥陀ナリ願往生

*きょうじょうあんにして退しりぞときなし りょうらく

究竟常安ニシテ退時↡無量楽

^たとひひゃくねんつくせども一日いちにちのごとし がんおうじょう

ツクセドモ↢百年↡如↢一日願往生

一日いちにちしゅなりなんぞするにらん りょうらく

一日[ハ]須臾[ナリ]ラムスル無量楽

普摂万機分【九品往生讃】
    上輩
      上品上生
        修学勇猛

【25】 ^じょうぼん上生じょうしょうぼんとう がんおうじょう

上品上生凡夫等願往生

0775かい念仏ねんぶつじゅきょうもつぱらにして りょうらく

持戒・念仏・誦経ニシテ無量楽

^一切いっさいちゅうにつねに*ゆうみょうなれば がんおうじょう

一切時中勇猛ナレバ願往生

りんじゅうしょうじゅみづから来迎らいこうしたまふ りょうらく

臨終聖衆自来迎シタマフ無量楽

二 Ⅲ ⅰ a 果報難思

^観音かんのん大勢だいせいはなささげていたり がんおうじょう

観音・大勢サヽゲテハナ願往生

いちりて金台こんだいのぼらしめたまふ りょうらく

一時[ニ]リテ↠手ノボシメタマフ↢金台無量楽

^しゅぶつさつしゅ がんおうじょう

無数化仏・菩薩衆願往生

こうべでて讃歎さんだんぶつしたがひてく りょうらく

デテカウベ讃歎シタガ[ヒ]テ↠仏無量楽

^一念いちねんのあひだに仏国ぶっこくいたりて がんおうじょう

一念之アヒダイタ[リ]テ↢仏国願往生

すなはち真容しんようさつしゅげんず りょうらく

真容シンヨウ菩薩衆無量楽

^こうみょう宝林ほうりんみなほうく がんおうじょう

光明・宝林↠法願往生

ときあたりてすなはちしょうにんさとる りょうらく

アタ[リ]テ↠時サト↢無生忍無量楽

^0768しゅほうぶつりゃくして がんおうじょう

0998須臾歴↢事シテ他方願往生

一念いちねんげんして*せんしょう りょうらく

一念[ニ]帰還シテ↢千無量楽

二 Ⅲ ⅰ 上品中生
        修業廻向

【26】 ^じょうぼん中生ちゅうしょうぼんとう がんおうじょう

上品中生凡夫等願往生

読誦どくじゅ念仏ねんぶつしもつぱらかいし りょうらく

読誦・念仏[シ]持戒無量楽

0776^一日にち七日しちにちともにこうすれば がんおうじょう

一日七日トモ廻向スレバ願往生

りんじゅうしょうじゅみな来現らいげんし りょうらく

臨終聖衆来現無量楽

二 Ⅲ ⅰ b 勝益漸深

^観音かんのん*大勢だいせいはなささげてちたまふ がんおうじょう

観音・大勢サヽゲテハナチタマフ願往生

ぎょうじゃすなはちこんだいのぼれば りょうらく

行者即ノボレバ↢紫金台無量楽

^せんぶつどうさんじたまふ がんおうじょう

↢千化仏↡同時ジタマフ願往生

ぶつしたがひてしゅほうる りょうらく

シタガ[ヒ]テ↠仏須臾↢宝池無量楽

^*いっ宿しゅくさわりきてはな開発かいほつす がんおうじょう

宿シユク[ニ][キ]テ開発ヒラク 願往生

ぶつたてまつりてすなはち金台こんだいよりりんとほっするに りょうらく

タテマツリテ↠仏ス[ルニ]ムト↢金台ヨリ無量楽

^あしいまだいたらざるにはなあしけ がんおうじょう

ルニ↠至↠地アシ願往生

ぶつ金光こんこうはなちてきたりてらしたまふ りょうらく

ハナ[チ]テ↢金光↡来リテシタマフ↠身無量楽

^ただちに弥陀みだぶつみまえいたりてち がんおうじょう

[リ]テ↢弥陀仏[ノ]願往生

ぶつさんずること七日しちにちにしてしょう りょうらく

ズルコト↠仏七日[ニシテ]↢無生無量楽

^しゅほうぶつりゃくして がんおうじょう

須臾歴↢事シテ他方願往生

ひゃくせん三昧さんまいもんしょうとくす りょうらく

証↢得百千[ノ]三昧門無量楽

^しばらくのときのあひだに三劫さんこうて がんおうじょう

少許シバラク↢三劫願往生

0777すなはち*みょうもんかんる りょうらく

↢明門歓喜地無量楽

二 Ⅲ ⅰ b 重示誡勧

^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

かいぜんして*推閑すいげんすることなかれ りょうらく

持戒・作善シテナカ推閑スイコンスルコト無量楽

^推閑すいげんすればすなはちりんごうつくる がんおうじょう

推閑スレバツク↢輪廻願往生

弥陀みだじょうにたれをしてかかしめん りょうらく

弥陀浄土メムタレ[ヲシテ]カ無量楽

^とうけばきゅうにみづからはらふ がんおうじょう

湯火タウクワケバ↠身キフ[ラ]ハラ願往生

*にん推縁すいえんつことなし りょうらく

ナカツコト↢他人推縁スイエン無量楽

^貪瞋とんじんたくそうしょうあり がんおうじょう

貪瞋トムジン火宅クワタク相焼サウセウアリクルシミ願往生

さわりおもしんかたくなにしていまだつうかくせず りょうらく

サワリオモシムニシテカク無量楽

^0769つうかくすればすなはち愚痴ぐちごうだんじ がんおうじょう

0999スレバ愚痴グチ願往生

*しんざんして安楽あんらくしょうず りょうらく

悔心慚愧シテ↢安楽無量楽

^安楽あんらくはすなはちこれ*金剛こんごうなり がんおうじょう

安楽金剛ナリ願往生

ぼん六道ろくどうながすらなし りょうらく

凡夫六道永[スラ]無量楽

二 Ⅲ ⅰ 上品下生
        正明

^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

極楽ごくらくしょうげんにしてじつにこれしょうなり りょうらく

極楽コンニシテセイナリ無量楽

077827】 ^じょうぼんしょうぼんとう がんおうじょう

上品下生凡夫等願往生

ふかいんしんじてしょうずることなかれ りょうらく

ジテ↢因果↡莫↠生ズルコト↠非無量楽

^三業さんごうぎょうきょうまんおおし がんおうじょう

三業起行↢憍慢↡願往生

ただじょうだいしんおこす りょうらく

タダ↢無上菩提無量楽

^しんして念々ねんねん安楽あんらくしょうぜんとすれば がんおうじょう

シテ↠心念念ゼムトスレバ↢安楽願往生

じゅうにすなはちこんいたるをる りょうらく

終時↢金華ルヲ無量楽

^ひゃくぶつ観音かんのんとう がんおうじょう

五百化仏・観音等願往生

いちりてちゅうらしめたまふ りょうらく

一時リテ↠手ラシメタマフ↢華無量楽

^一念いちねんはなじょうじてほうのうちにあり がんおうじょう

一念ジテ↠華宝池ニアリ願往生

一日いちにちいちほうひらく りょうらく

一日一夜宝華無量楽

^はなひらけてぶつたてまつれども微々みみさわりあり がんおうじょう

ケテタテマツレドモ↠仏微微アリ願往生

*三七さんしち以後いごにはじめてぶんみょうなり りょうらく

三七已後[ニ]ハジメ分明ナリ無量楽

^みみしゅしょうきてしんさとり がんおうじょう

[キ]テ↢衆声↡心願往生

ほうりゃくしてじゅこうむる りょうらく

歴↢事シテ他方↡蒙↢授記無量楽

^十劫じっこうしゅかくせずしてき がんおうじょう

十劫須臾シテ[キ]願往生

0779すすみてみょうもんかんる りょうらく

ミテ↢明門歓喜地無量楽

二 Ⅲ ⅰ c 勧誡

^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

*つくすをとなしてうたがいしょうずることなかれ りょうらく

スヲ↠名シテ↠期↠生ズルコト無量楽

^もしこれしゃしん弟子でしならば がんおうじょう

コレ釈迦弟子ナラバ願往生

ちかひてぶつぎょうじて安楽あんらくしょうぜよ りょうらく

ヒテジテ↢仏語↡生ゼヨ↢安楽無量楽

^悠々ゆうゆうとして他語たごしんずることをざれ がんおうじょう

↣悠悠トシテズルコトヲ↢他語願往生

えんしたがひてやまいすおのおのほうによれ りょうらく

[ヒ]テ↠縁ヤマヒホウ無量楽

^0770たちまちにさいひてみづからきゅうなれば がんおうじょう

1000タチマチ↢災危[ラ]ナレバ願往生

道俗どうぞくせんじゅうするもいまだすくふことあたはず りょうらく

道俗千スルモ↠能スクフコト無量楽

^*くちくうけどもしんあだぎょうず がんおうじょう

ケドモ↢事空↡心アダ願往生

*是非ぜひにん山岳せんがくのごとし りょうらく

是非人我如山岳サンガク無量楽

^かくのごときひとにはちかづくべからず がんおうじょう

[キ]↠此[ク]ノ之人ニハ↠可[カ]ラチカヅク願往生

ちかづけばすなはちじょうごうりんす りょうらく

チカヅケバ輪↢廻長劫無量楽

^みみそばだしんかたむけつねに*採訪さいほうして がんおうじょう

ソバダミヽカタブシム採訪サイハウシテ願往生

今身こんじん*どうしゅしてしょうよ りょうらく

今身シテ↠道↢無生無量楽

^0780もしこのほう希奇けきやくかば がんおうじょう

カバ↢此希奇願往生

しんみょうかえりみずしてかならずることをもとめよ りょうらく

[シテ]↠顧↢身命↡要モトメヨルコトヲ無量楽

^もしよくもつぱらぎょうじていのちしまざれば がんおうじょう

ジテレバオシ願往生

いのちえてしゅ安楽あんらくしょうず りょうらく

エテ須臾↢安楽無量楽

二 Ⅲ 中輩
      中品上生

^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

念仏ねんぶつはすなはちこれ*はんもんなり りょうらく

念仏[ハ]涅槃ナリ無量楽

【28】 ^ちゅうぼん上生じょうしょうぼんとう がんおうじょう

中品上生凡夫等願往生

ひとへにしょうもん縁覚えんがくぎょうがくす りょうらく

ヒトヘ↢声聞・縁覚無量楽

^かいじょう慈悲じひつねにゆうみょうにして がんおうじょう

戒・定・慈悲常勇猛[ニ]シテ願往生

一心いっしんして安楽あんらくしょうぜんとがんずれば りょうらく

一心シテズレバ↠生ゼムト↢安楽無量楽

^じゅうぶつしょうもんいたり がんおうじょう

終時化仏・声聞到願往生

七宝しっぽうれんぎょうじゃまえにあり りょうらく

七宝蓮華行者ニアリ無量楽

^ぶつこうみょうはなちてしんちょうらしたまふ がんおうじょう

ハナチテ↢光明↡照シタマフ↢身頂願往生

ぎょうじゃみづからればだいのぼる りょうらく

行者[ラ]レバノボ↢華台無量楽

^こうべれてぶつらいするときは*このくににあり がんおうじょう

レテカウベライスルトキハブチクニ願往生

0781こうべげをはれば*弥陀みだかいる りょうらく

カウベオハレバ↢弥陀界無量楽

^かしこにいたりてはなひらけてすなはちぶつたてまつる がんおうじょう

[リ]テカシコハナケテスナワタテマツル↠仏願往生

たいくをきて真如しんにょしょうす りょうらく

[キ]テクヲ↢四タイ↡証↢真如無量楽

二 Ⅲ ⅱ 中品中生

^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

じつにこれ弥陀みだ願力がんりきおんなり りょうらく

弥陀願力ナリ無量楽

【29】 ^0771ちゅうぼん中生ちゅうしょうぼんとう がんおうじょう

1001中品中生凡夫等願往生

一日いちにちいち衆戒しゅかいたもつ りょうらく

一日一夜タモ↢衆戒無量楽

^この戒福かいふく善根ぜんごんりきして がんおうじょう

シテ↢此戒福善根願往生

ただちに弥陀みだあんにょうこくいたる りょうらく

↢弥陀[ノ]安養国無量楽

^りんじゅうぶつそうあらわれ がんおうじょう

臨終化仏・師僧願往生

七宝しっぽうはなきたりてぎょうじゃまえにあり りょうらく

七宝華来[リ]テ行者ニアリ無量楽

^ぎょうじゃはなしん*やくし がんおうじょう

行者↠華ヤク願往生

すなはちだいのぼぶつしたがひてく りょうらく

ノボ[リ]↢華台[ヒ]テ↠仏無量楽

^一念いちねんのあひだに宝国ほうこくりて がんおうじょう

一念之アヒダ[リ]テ↢宝国願往生

ただちに*八徳はっとくほうのなかにる りょうらく

↢八徳宝池無量楽

^0782ないれんおくしゅなり がんおうじょう

池内蓮華無億数ナリ願往生

ことごとくこれ*十方じっぽうどうぎょうにんなり りょうらく

十方同行人ナリ無量楽

^七日しちにちしちにしてれんひらく がんおうじょう

七日七夜ニ[シテ]蓮華ヒラ願往生

はなひらけてぶつたてまつり*初真しょしん りょうらく

華開ケテタテマツリ↠仏シヨ無量楽

二 Ⅲ ⅱ 中品下生

^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

勤修ごんしゅじつぎょうにしてひとあざむかざれ りょうらく

勤修実行ニシテアザムヒト無量楽

【30】 ^ちゅうぼんしょうぼんとう がんおうじょう

中品下生凡夫等願往生

父母ぶもきょうようひとしんぎょうず りょうらく

孝↢養父母↡行↢人[ニ]無量楽

^りんじゅうぜんしき遇値ふに がんおうじょう

臨終遇↢値フニ善知識願往生

ために極楽ごくらく弥陀みだがんく りょうらく

タメ↢極楽弥陀無量楽

^くをきてがっしょうして*しんしてかへば がんおうじょう

[キ]テ↠説[ク]ヲ合掌シ[テ]シテ↠心ヘバ願往生

ねんじょうじてすなはちほうのなかにいたる りょうらく

ジテ↠念↢宝池無量楽

^ひゃっぽうれんだいじょうにして がんおうじょう

百宝蓮華台上[ニシテ]願往生

*七七しちしちにちのちほうひらく りょうらく

七七日宝華開無量楽

^はなひらけてぶつ*塵沙じんじゃしゅうとをたてまつり がんおうじょう

ケテタテマツ↢仏塵沙トヲ願往生

0783一劫いっこう以後いごしょうしょうす りょうらく

一劫已後↢無生無量楽

二 Ⅲ ⅱ 重通伏難

^しょうはすなはちこれ阿羅あらかんなり がんおうじょう

無生阿羅漢ナリ願往生

かん*しんしてだいじょうかふ りょうらく

羅漢シテ↠心↢大乗無量楽

^*0772一発いっぽつ以去いこしょうしんめっして がんおうじょう

1002一発已去小心滅シテ願往生

ただちにだいいたるまで退しりぞくことあることなし りょうらく

ルマデ↢菩提↡無ルコト退クコト無量楽

^このゆゑに天親てんじん ¬ろん¼ (浄土論・意)つくりてかく がんおうじょう

天親ツク[リ]テ↠論カク願往生

じょう心種しんしゅながしょうずることなし りょうらく

二乗心種永↠生ズルコト無量楽

^ゆゑにいふだいじょう善根ぜんごんかい がんおうじょう

大乗善根界願往生

ひっきょうじてなが*げんとがつ」 と りょうらく

畢竟ジテツトゲントガ無量楽

^*だいしょうぼんびょうどうせっして がんおうじょう

大小凡夫平等シテ願往生

かつ六道ろくどうさんなんる りょうらく

↢六道三無量楽

^がんじて弥陀みだ仏国ぶっこくのうちにじゅうせよ がんおうじょう

ジテセヨ↢弥陀仏国ウチ願往生

*しょうしょうとまたしんしずかなり りょうらく

↢不証↡亦心ナリ無量楽

二 Ⅲ 下輩
      下品上生
        軽罪困苦

^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

たちまちにしょうえてしゃでよ りょうらく

チニエテ↢生死デヨ↢娑婆無量楽

078431】 ^ぼん上生じょうしょうぼんとう がんおうじょう

下品上生凡夫等願往生

つぶさにじゅうあくつくりてぜんなし りょうらく

ツブサツク[リ]テ↢十悪↡無↢余[ノ]善↡無量楽

^みょうぞうじょうしてただこころこころよくし がんおうじょう

増↢長シテ無明タヾクシコヽロ願往生

修福しゅふく*非毀ひきしょうず りょうらく

↢他修福↡生↢非毀無量楽

^かくのごときにん*かくしがたきは がんおうじょう

↠此[ク]ノ愚人難キハ↢覚悟願往生

まことに*しきあく強縁ごうえんによる りょうらく

↢知識強縁ガウエン無量楽

^ただまえしゅにくむさぼることをりて がんおうじょう

タヾリテマエルコトヲシユニク願往生

ごくにことごとく*しょうすることをさとらず りょうらく

サト↢地獄コトゴトセウスルコトヲ無量楽

^ひとたびないりてじょうくるとき がんおうじょう

[タ]ビ[リ]テ↢泥犂↡受クルトキ↢長苦願往生

はじめてにんちゅうぜんしきおくす りょうらく

↢人中善知識無量楽

^罪人ざいにんりんじゅう重病じゅうびょうて がんおうじょう

罪人臨終↢重病願往生

*神識じんしきこんきょうしん倒乱とうらんせり りょうらく

神識ジンシキ昏狂コムワウシム倒乱タウランセリ無量楽

^ごく*芥々かいかいとしてげんぜんげんずるとき がんおうじょう

地獄芥芥トシテ眼前ズルトキ願往生

しろあせながでてくうにぎる りょうらく

汗流デテニギ↠空無量楽

二 Ⅲ ⅲ a 遇善往生

^かくのごときこんたれかよくすくはん がんおうじょう

[キ][ク]ノ困苦タレスクハム願往生

0785かならずこれしき弥陀みだおんなり りょうらく

カナラ知識弥陀ナリ無量楽

^0773*こうりておしへてさんせしめ がんおうじょう

1003[リ]テ↢香炉↡教ヘテ懴悔セシ願往生

おしへてがっしょうして弥陀みだねんぜしむ りょうらく

ヘテ↣合掌シテ↢弥陀無量楽

^いっしょうしょうぶつしゅのぞき がんおうじょう

一声称仏ノゾ↢衆苦願往生

ひゃくまんごうつみしょうじょす りょうらく

五百万劫消除無量楽

^ぶつさつこえたずねていたり がんおうじょう

化仏・菩薩タヅネテ↠声[リ]願往生

「われゆゑにはなしてなんぢをむかきたる」 と りょうらく

[シ]テ↠華↠汝ルト無量楽

^ぎょうじゃぶつこうみょうよろこぶ がんおうじょう

行者見↢仏光明↡喜願往生

すなはち七宝しっぽうれんうえし りょうらく

↢七宝蓮華[ノ]無量楽

^ぶつしたがひてしゅ宝国ほうこくかえり がんおうじょう

ヒテ↠仏須臾↢宝国願往生

いたりてすなはちただちにほうのなかにる りょうらく

リテ↢宝池無量楽

^*七七しちしちはなひらけてぶつたてまつることを がんおうじょう

七七華開ケテ得↠見タテマツルコトヲ↠仏願往生

観音かんのん大勢だいせいこうをもつてらす りょうらく

観音・大勢慈光ヲモテ無量楽

^眼目げんもく晴明じょうみょうにしてしんとくし がんおうじょう

眼目晴明ニシテ心得悟願往生

がっしょうしてはじめてだいしんおこす りょうらく

合掌シテ↢菩提心無量楽

二 Ⅲ ⅲ 下品中生
        次罪迷沈

^0786般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

さんまぬかるることをるはしきおんなり りょうらく

ルハ↠脱ルルコトヲ↢三塗↡知識ナリ無量楽

^もししきおしへてぶつしょうせしむるにあらずは がんおうじょう

ズハ↢知識ヘテセシムルニ↟仏願往生

いかんが弥陀みだこくることをん りょうらく

如何↠入ルコトヲ↢弥陀無量楽

【32】 ^ぼん中生ちゅうしょうぼんとう がんおうじょう

下品中生凡夫等願往生

かい*ちゅうそうして衆罪しゅざいつくり りょうらく

破戒・偸僧チウソウシテツク↢衆罪無量楽

^*じゃみょう説法せっぽうしてざんなし がんおうじょう

命説法シテ↢慚愧↡願往生

かいいんとをそうつ りょうらく

因果トヲ↢師僧無量楽

^かくのごときにんのぞ がんおうじょう

[キ]↠此[ク]ノ愚人ノゾ願往生

節々せつせつ*酸疼さんどうして*錐刀すいとうをもつてすがごとし りょうらく

節節酸疼サントウシテ錐刀スイタウヲモテスガゴトシ無量楽

^ごくみょうみなきたむ がんおうじょう

地獄猛火願往生

二 Ⅲ ⅲ b 聞名往生

^ときあたりてすなはちぜんしきの りょうらく

[リ]テ↠時↧善知識無量楽

^だい慈悲じひおこしておしへて念仏ねんぶつせしむるにふ がんおうじょう

シテ↢大慈悲↡教ヘテ念仏セシムルニ願往生

ごくみょうかぜへんじてすずし りょうらく

地獄猛火ジテ↠風無量楽

^0774てん*旋転せんでんしてかぜしたがひてつ がんおうじょう

1004天華旋転センデンシテ[ヒ]テ↠風願往生

0787ぶつさつありてじょうらしむ りょうらく

化仏・菩薩ア[リ]テゼシム↢華上無量楽

^ぎょうじゃすなはちてんうえして がんおうじょう

行者即シテ↢天華[ノ]願往生

ぶつしたがひてしゅほうる りょうらく

[ヒ]テ↠仏須臾↢宝池無量楽

^さわりおもくしてはなひらくるに六劫ろっこう がんおうじょう

障重クシテ[ク]ル↢六劫願往生

はなひらけてはじめてだいしんおこす りょうらく

ケテ↢菩提心無量楽

二 Ⅲ ⅲ 下品下生
        重罪堕獄

^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

くだきてしゃおん慚謝ざんしゃすべし りょうらく

クダキテ慚↢謝スベシ釈迦無量楽

【33】 ^ぼんしょうぼんとう がんおうじょう

下品下生凡夫等願往生

じゅうあくぎゃくみなよくつくる りょうらく

十悪・五逆無量楽

^かくのごときにんおおつみつくりて がんおうじょう

[キ]↠此[ク]ノ愚人多[リ]テ↠罪願往生

ごく*経歴きょうりゃくしてこうきわむることなし りょうらく

経↢歴シテ地獄↡無↠窮ムルコト↠劫無量楽

二 Ⅲ ⅲ c 念仏往生

^りんじゅうにたちまちにぜんしきの がんおうじょう

臨終↧善知識願往生

ためにみょうほうきて安穏あんのんならしむるにふ りょうらく

キテ↢妙法ムルニ↦安穏ナラ無量楽

^*刀風とうふうくるときむさぼりてつうしのび がんおうじょう

刀風ク[ル]リテ↠痛願往生

おしへて念仏ねんぶつせしむるにねんずることあたはず りょうらく

ヘテムルニ↢念仏アタ↠念ズルコト無量楽

^0788ぜんげていはく 「もつぱらがっしょうして がんおうじょう

善友ゲテ合掌シテ願往生

しょうねんにしてもつぱら*りょう寿じゅしょうすべし」 と りょうらく

正念ニシテスベシ[ト]↢無量寿無量楽

^*声々しょうしょうれんちゅうしてじゅうねんたし がんおうじょう

声声連注シテ↢十願往生

念々ねんねんぎゃくさわりしょうじょす りょうらく

念念消↢除五逆無量楽

^謗法ほうぼう闡提せんだいじゅうあくぎょうずるものも がんおうじょう

謗法[ト]闡提[ト]ズルモノモ↢十悪願往生

しん念仏ねんぶつすればつみみなのぞこる りょうらく

廻心念仏スレバコル無量楽

^びょうしゃ身心しんしんかくしてしょうすれば がんおうじょう

病者身心覚シテスレバ願往生

眼前げんぜんにすなはちこんげんずるあり りょうらく

眼前↢金華[ノ]ズル無量楽

^こんこうみょうぎょうじゃらす がんおうじょう

金華[ノ]光明照[ス]↢行者願往生

身心しんしんかんしてだいのぼる りょうらく

身心歓喜シテノボ↢華台無量楽

^はなじょうじて一念いちねん仏国ぶっこくいたり がんおうじょう

ジテ↠華一念[リ]↢仏国願往生

ただちにだい仏前ぶつぜんいける りょうらく

↢大会仏前無量楽

^0775*残殃ざんおういまだきず*ちゅうがっす がんおうじょう

1005ザンノコンノアウツミ華中願往生

じゅうこうのちにはじめてはなひらく りょうらく

十二劫ノチ無量楽

^ないせるとき微苦みくなし がんおうじょう

華内セル[ニ]↢微スコシノ苦↡クルシミ願往生

0789色界しきかい三禅さんぜんらくちょうせり りょうらく

超↢過セリ色界三禅無量楽

二 Ⅲ ⅲ c 華開得益

^般舟はんじゅ三昧ざんまいらく がんおうじょう

般舟三昧楽願往生

ごくるをまぬかれて金蓮こんれんせよ りょうらく

マヌカレテ↢地獄セヨ↢金蓮無量楽

^むしろこんがっせられてひゃくせんこうなるも がんおうじょう

ムシセラレテ↢金華↡百千劫ナルモ願往生

ごくしゅのあひだにあたはず りょうらく

不↠アタ↢地獄[ノ]須臾アヒダ無量楽

^観音かんのん大勢だいせいこうをもつてらし がんおうじょう

観音・大勢慈光ヲモテ願往生

徐々じょじょにために安心あんじんほうきたまふ りょうらく

徐徐ヤウヤクキタマフ↢安心無量楽

^ぎょうじゃ*希有けうほうくことをて がんおうじょう

行者↠聞クコトヲ↢希有願往生

*智慧ちえ法眼ほうげん*豁然かつねんとしてひらく りょうらく

智慧法眼クワツネントシテヒラ無量楽

^法眼ほうげんひらくるときぶつて がんおうじょう

法眼開[ク]ル↢仏願往生

すなはちじょうだいしんおこす りょうらく

↢無上菩提無量楽

二 Ⅲ ⅲ 重嘆勝益

^あるいはしあるいはりゅうぎょうしてるに がんおうじょう

[イ]ハ[イ]ハ遊行シテル[ニ]願往生

いたところただ説法せっぽうこえのみをく りょうらく

タヾ↢説法[ノミ]ヲ無量楽

^身心しんしんもうみなとくす がんおうじょう

身心毛孔トク願往生

さつしょうじゅみなじゅうまんせり りょうらく

菩薩聖衆充満セリ無量楽

^0790みづから神通じんずうをなしてかのる がんおうじょう

[ラ]シテ↢神通↡入↢彼願往生

もとおくするに*しゃしきおんなり りょうらく

スルニ↠本娑婆知識ナリ無量楽

^もししゃすすめて念仏ねんぶつせしむるにあらずは がんおうじょう

ズハ↢釈迦[ノ]メテ念仏セシムルニ願往生

弥陀みだじょうなにによりてかん りょうらく

弥陀浄土ナニ[リ]テカ無量楽

^しんこうねんじてあまねくようし がんおうじょう

ジテ↢香華供養願往生

じょうじょうごうおんほうぜよ りょうらく

長時長劫ゼヨ↢慈恩無量楽

^あまねく十方じっぽうしょうかいすすむ がんおうじょう

↢十方生死界願往生

同心どうしんあくだんじてことごとくすべからくきたるべし りょうらく

同心ジテ↠悪↠来無量楽

^ひとたびはん常住じょうじゅうくにりぬれば がんおうじょう

タビ[リ]ヌレバ↢涅槃常住願往生

さいてつしてさらになんのうれひかあらん りょうらく

徹↢トホシキワムシテ後際[カ]アラム無量楽

^0776念々ねんねんちゅうにつねにしょうして がんおうじょう

1006念念[]時中証悟シテ願往生

じゅうぎょうがんねんじょうず りょうらく

十地行願自然無量楽

^*地々じじ*慈悲じひぎょう方便ほうべん がんおうじょう

地地慈悲巧方便願往生

ぶつをもつてとなせば*さくなし りょうらく

↠仏セバ↠師↢錯悟↡無量楽

承上結讃分【結讃】
    結嘆正宗巧説

【34】 ^じょうぜんは ¬きょう¼ (観経) によるにじゅうさんがん がんおうじょう

定善[ハ]ルニ↠経十三観願往生

0791一々いちいちにつぶさにしょうごんく りょうらく

一一↢荘厳無量楽

^行住ぎょうじゅう坐臥ざがにつねに観察かんざつせよ がんおうじょう

行住坐臥観察セヨ願往生

つねにねんずれば心眼しんげん篭々ろうろうとしてる りょうらく

ズレバ心眼篭篭トシテ無量楽

^散善さんぜんぼん ¬きょう¼ (観経) によりてさんず がんおうじょう

散善九品依[リ]テ↠経願往生

一々いちいちこうすればみなくことを りょうらく

一一廻向スレバクコトヲ無量楽

^じょうぜん一門いちもんだいしょうじ がんおうじょう

定善一門韋提請願往生

散善さんぜんいちぎょうしゃひらきたまふ りょうらく

散善一行釈迦開キタマフ無量楽

^じょうさんともにすれば宝国ほうこく がんおうじょう

定散トモスレバ↢宝国願往生

すなはちこれ如来にょらい (釈尊)*方便ほうべんなり りょうらく

如来方便ナリ無量楽

二 Ⅳ 嘆得益不思議

【35】 ^*だいはすなはちこれ女人にょにんそう がんおうじょう

韋提女人サウカタチ願往生

貪瞋とんじんそくぼんくらいなり りょうらく

貪瞋具足凡夫クラヰナリ無量楽

^しゃ*厭捨えんしゃして仏国ぶっこくもとむれば がんおうじょう

厭↢捨[シテ]娑婆モトムレバ↢仏国願往生

すなはち極楽ごくらくしょうごんさかいげんず りょうらく

↢極楽荘厳無量楽

^極楽ごくらくることをしんかんし がんおうじょう

↠見[ル]コトヲ↢極楽↡心歓喜願往生

さらに弥陀みだたてまつりて法忍ほうにんじょうず りょうらく

タテマツリテ↢弥陀↡成↢法忍無量楽

^0792*ひゃく女人にょにんおなじくぶつにまうす がんおうじょう

五百[ノ]女人同ジク↠仏願往生

誓願せいがんおなじく安楽あんらくこくしょうぜん」 と りょうらく

誓願[ジク]ゼムト↢安楽国無量楽

^そのときそんみな*いんしたまふ がんおうじょう

世尊ヰムシタマフ願往生

おなじくおうじょう三昧さんまいしょうせん」 と りょうらく

ジク↢往生↡証セム[ト]↢三昧無量楽

^しゃくぼん護世ごせくうのぞみてき がんおうじょう

釈・梵・護世臨ミテ↠空願往生

またおなじく発願ほつがんして安楽あんらくしょうぜんと りょうらく

ジク発願シテゼムト↢安楽無量楽

二 Ⅳ 嘆唯付念仏

【36】 ^あまねくえんすすむつねに念仏ねんぶつすべし がんおうじょう

↢有縁↡常念仏スベシ願往生

観音かんのん大勢だいせい同学どうがくとなる りょうらく

観音・大勢↢同学無量楽

^0777もしよく念仏ねんぶつするものはにんちゅうじょうなり がんおうじょう

1007念仏スルモノハ人中ナリ願往生

ねがはくはおなじく*諸仏しょぶついえしょうずることをて りょうらく

クハ↣同ジクズルコトヲ↢諸仏イヱ無量楽

^じょうごうじょうぶっぺんにしてしょうす がんおうじょう

長劫長時ニシテ願往生

*どうじょうみょうあにはるかなりとなさんや りょうらく

道場妙果豈サムヤハルカナリト無量楽

結勧【後述】
  頓教勝益

【37】^もろもろのぎょうじゃにまうさく、 *ぼんしょうむさぼるべからざれどもいとはず、 弥陀みだじょうかろんずべからざれどもねがはず。 いとへばすなはちしゃながへだたり、 ねがへばすなはちじょうつねにす。 へだたればすなはち六道ろくどういんもうじ、 りんおの0793づからめっす。 いんすでにもうじぬれば、 すなはち*ぎょうみょうとたちまちにゆ。

サク↢諸行者↡、凡夫生死[ハ]レドモ↠可カラ↠貪而不↠厭、弥陀浄土[ハ]レドモ↠可カラ↠軽ンズ而不↠欣イトヘバ娑婆永ヘヾタ、欣ヘバ浄土ヘダヽレバ六道バウ、淪廻。因果バウジヌレバ、則チニ也。

生死無際

^あおぎておもんみればどうしょうしきとう、 よくみづからりょうせよ。

アオギテオモンミレバ同生知識等、善[ラ]思量セヨ

^しりぞきて*じゅしょうさいなることをすいするに、 *くうしょうどうなり。 どうにして*心識しんしきあり。

キテスルニ↢受生之無際ナルコトヲ↡、↢空性↡同時ナリ。同時シテ↢心識↡。

^もし*空界くうかいどうならずしてありといはば、 一切いっさいしゅじょうすなはちこれいんなくしてはじめてでん。 心識しんしきもし本因ほんいんなくしてありといはば、 すなはち木石ぼくせきおなじからん。 もし木石ぼくせきおなじといはば、 すなはち六道ろくどう因業いんごうなからん。 因業いんごうもしなしといはば、 ぼんしょうらくいんたれかかくし、 たれからん。

シテ↢空界↡同時ナラリトイハバ者、一切[ノ]衆生即シテ↠因而也。心識若クシテ↢本因↡リトイハバ者、即ジカラム↢木石↡。若ジトイハ↢木石↡者、則カラム↢六道之因業↡也。因業若シトイハバ者、凡聖苦楽因果タレカクラム也。

^このどうをもつて*推勘すいかんすれば、 一切いっさいしゅじょうさだめて心識しんしきあり。 もし心識しんしきあらば、 すなはち*空際くうさいどうにありてあらん。 もし空際くうさいどうにありといはば、 すなはちただぶつぶつとのみ本元ほんげんることをたまはん。

道理推勘スレバ者、一切[ノ]衆生定メテ↢心識↡也。若ラバ↢心識↡、即↢空際↡同時リテラム。若↢空際↡同時リトイハバ者、即唯仏ノミ↠仏[タマハ]ム↠知ルコトヲ↢本元也。

^ぎょうじゃとうれ、 身心しんしん空際くうさいどうにありてすなはち今身こんじん今日こんにちいたるまで、 あくだんとんのぞくことあたはず。 一切いっさい煩悩ぼんのうただぞうなることをるべし。

行者等、自身心↢空際↡同時[リ]テルマデ↢今身今日↡、不↠能↠悪クコト↟貪。一切煩悩タヾルベシ↢増多ナルコトヲ↡。

仏恩無窮

^またしゃ諸仏しょぶつおなじくすすめて、 もつぱら弥陀みだねんぜしめ極楽ごくらく想観そうかんせしめて、 この一しんつくしていのちえてすなはち安楽あんらくこくしょうぜしめたまふ。 あにじょう大益だいやくにあらずや。 ぎょうじゃとうゆめゆめつとめてこれをぎょうずべし。 つねにざんいだき、 あおぎてぶっとんしゃせよ、 るべし。

使メタマフ↧釈迦・諸仏同ジクメテゼシメ↢弥陀↡想↢観セシメテ極楽↡、尽シテ↢此一身命断エテ↦安楽国↥也。豈ズヤ↢長時大益↡。行者等努力 ユメ 努力 ユメ ツト而行ズベシ↠之。常イダ↢慚愧↡、仰[ギ]テセヨ↢仏↡、応↠知

 0778

はん0794じゅ三昧ざんまいぎょうどうおうじょうさん 一巻いっかん

 

延書の底本は高田派専修寺蔵鎌倉時代刊本ˆ原漢文の底本と同一ˇ。 ただし返点については本派本願寺蔵版によるか。
一切往生の知識等 往生を願うすべてのどうぎょうたち。 ここでの知識は同行、 法友の意。
他の… 他人に縁のある教えや修行を軽視しそしる。
自の… 自分に縁のある肝要な教えだけをほめたたえてはならない。
木に遇ふ 盲亀浮木の喩えをうけていう。 大海中に住む盲目の亀が、 百年に一度、 海上に顔を出し、 そこに流れてきた板のあなに出遇うことが極めて困難であるように、 仏法に遇うこともきわめて難しい。
是非慊恨 よしあしを論じたり、 嫌い恨んだりする心。
浄土に入る縁起 浄土に往生する縁由、 いわれ。
娑婆を出づる本末 迷いの世界であるしゃを離れ出る次第。
般舟三昧楽 般舟はんじゅ三昧ざんまいの楽しみ。
翻じて 翻訳して。
西国の語 梵語 (サンスクリット) のこと。
仏境現前す 仏の境界が行者の面前に現れる。
身心内悦す 身も心もよろこびにみたされる。
立定見諸仏 定に入って諸仏を見ること。 「立常見諸仏」 とする異本もある。
 釈迦仏の化身のこと。
人法二障 人・法二つの我見のさわり。 人について実態的な自我があると執着するさわりと、 すべての存在 (法) について固定的な実体があると執着するさわり。
弥陀涅槃国 阿弥陀仏の浄土が涅槃のさとりの世界であることを示す。 →はん
饒王仏 法蔵ほうぞうさつの師仏。 →ざいおうぶつ
心に当ひて坐し 浄土の中央に座り。 ここでの心は中心、 中央の意。
覓む 「覓」 はさがしもとめるの意。
悲意 しゅじょうをあわれむ大悲の心。
普行 あらゆる善行。
長時長劫 限りなく長い時間。
 ここではしょうの苦果のこと。
業因 ここでは生死の苦果をまねく原因となる行為のこと。
無間業 絶え間のないぎょうごう
菩提無上の尊 この上ないさとりをひらかれた方。 仏のこと。
一音を… 仏の教えは本来ただ一つであるのに、 しゅじょうはそれぞれの素質能力に応じてさとるという意。 ¬ゆいぎょう¼ 「仏国品」 等に出る。
真元 真如しんにょの根源。
常住の処 しょうめつ変化を離れたはんのさとりの世界。
一食の… 一度の食事をする僅かの間にも煩悩ぼんのうがまじわるという意。
定理聞経みな得悟す ぜんじょうの中にあって教えを聞き、 すべてみなさとりを得る。
微塵の…滅し 無始以来の多くの悪業は智慧ちえによって滅尽しの意。 親鸞聖人は 「微塵の故業と随智と滅す」 (信文類訓) と読まれた。 この場合の随智は自力の智慧の意か。
不覚転じて…入れば 迷いを転じて真如しんにょの門に入ればの意。 親鸞聖人は 「おしへざるに真如の門に転入す」 (行文類訓) と読まれた。
西方の要法 西方浄土に往生するという肝要な教え。
念仏には… 念仏をつとめるいとまがないという。 功夫はつとめる、 実践するの意。
方楞具足して 方は側面、 楞は角の意。 ¬観経¼ に 「八方八楞具足」 とあるのをうける。 法幢が八角柱の形をなしているということ。
希奇の事 すぐれたありさま。
大衆 同じく往生を願う者を指していう。
この界 しゃ世界を指す。
無窮の劫 はかりしれないほどの長い時間。
天上人間 天の世界と人間の世界。
蓮華会 宝池の中にある蓮華の会座。
宝果 宝樹にみのる果実。
往生の善知識 往生浄土を勧めるぜんしき
この国 西方浄土。
還るを須ゐず 迷いの世界に帰る必要はないという意。
新往の化生 新たに浄土に往生した者。
大衆 浄土の聖者を指していう。
 階段。
弥陀大会 阿弥陀仏の説法の会座。
宝鳥 阿弥陀仏のへんであるところの宝の鳥。 ¬観経¼ に 「百宝色の鳥」 とあるのをうけている。
同縁同行 同じく仏道を信じ修めるなかま。
凡聖の… ぼんと阿弥陀仏との心が相向かうことをあらわす。 ここでの聖は阿弥陀仏を指す。
弾指のあひだ 指をはじくほどの短い時間。
ただ衆生の… 衆生が疑ってはならないことを疑うことが、 ただ嘆かわしい。
忤はず 逆方向でない。 「忤」 はさからう、 拒むの意。
弥陀の摂と不摂 阿弥陀仏が救いとってくださるか否か。
回すると回せざると 自力の心を捨てて他力に帰すか否か。
一食 一度の食事をする僅かな時間。
大地微塵はなほ数あり 大地を微塵 (物質の最小単位) にくだけば数多いが、 それでもなおその数には限りがあるの意。
十方の仏国は… 十方にある仏国の数はきわめ尽すことができない。
安心定意にして 心を安定させて三昧さんまいに住して。
娑婆長劫の苦 娑婆世界で長くしょうりんをかさねる苦難。
父母妻児… たとえ父母妻子は百千万あっても、 さとりのためのよい縁ではない。
他郷… しゃを指して他郷といい、 極楽を指して本国という。
 並びたつの意。 「行」 は列、 並ぶの意の場合 「ごう」 の音となる。
重々の羅網 いくえにも重なる飾りあみ。
 するどくすぐれていること。
虚空会 空中における説法の会座。
彼此 あちらこちらの会座。
有縁の同行者 縁あってともに念仏する法友たち。
法王 仏法の王。 阿弥陀仏を指していう。
羅漢衆 阿羅あらかんのあつまり。
行じ 歩くの意。
乾地宝沙 池のほとりの乾いた宝石の砂地。
四岸 宝池の四方の岸。
周帀 周囲 (の長さ) のこと。
凡外に超えたり ぼんの境界を超越している。
慚賀 自らの罪障を知ってざんし、 釈迦の恩をよろこぶという意。
九品… 九品の機類がすべて浄土に往生することができると証明される。 ここで往生することを 「還帰」 (かえること) と述べたのは、 浄土を本国とみたためである。 →ぼん
父子あひ迎へて 阿弥陀仏が往生人を迎えて。
自作自受 みずからが迷いの業因をつくり、 みずからがその果報を受けるということ。
貪瞋の火宅 貪欲とんよく (むさぼり) やしん (いかり) に悩まされることを、 燃えさかる家に喩えていう。
百千帀 百千遍めぐること。
微塵の故業 微塵は無数の意。 これまでになした数多い業。 無始以来の多くの悪業のこと。
算数の宝 かずかずの宝の意。
行住進止逍遥の楽 行くもとどまるも、 なにものにもとらわれない心のままの楽しみ。
官事を… 公私の両面にわたって、 すべて憂いがない。
会々に 説法の会座ごとに。
林樹の行間 樹木の間。 ここでの 「行」 は並ぶ、 列の意。
人々分あり 往生人はすべて平等に浄土の快楽を受けるという意。
蓮華大宝王 大宝王というべき蓮華。 阿弥陀仏の座る台座であることからいう。
葉々 はなびらのこと。
四幢 四柱の法幢のこと。 れんだいの四方にある宝でできた柱。
背相なし 仏はしゅじょうに世を向けることがないという意。
三身 阿弥陀仏・観音菩薩・勢至菩薩を指す。
大海塵沙会 大海や塵沙のごとき説法の会座。 大海は広大であること、 塵沙は無数であることをあらわす。
宝楼重畳 いくえにも重なる宝の楼閣ろうかく
池渠の四岸 池の四方の岸辺。
 渠は支流の意。 宝池より流れ出る支流。
招喚 まねきよぶこと。
清虚の楽 煩悩ぼんのうのけがれを離れた静かな楽しみ。
半座を… 台座の半分を往生人に分け与える。
摩頂授記 仏より頭のいただきをなでられて、 記を授けられること。 →じゅ
帰還 (本国である極楽に) かえること。
法王 仏法の王。 ここでは他方世界の諸仏を指していう。
弥陀会 阿弥陀仏の説法の会座。
百千帀 百重千重。
記を授く →じゅ
本住他方の化生の衆 「本住」 はもとから極楽に住する聖者、 「他方…」 は他方世界より極楽に往生する聖者。
娑婆長劫の難 娑婆世界でながくしょうりんをかさねる苦難。
知識釈迦 ぜんしきであるところの釈迦。
業愛痴 悪業と愛欲と
獄率牛頭 牛の頭をした地獄の鬼。
八万 八万じゅんの略。
来迎 むかえいれること。
 怒って叫ぶ意。
阿鼻大獄 →阿鼻あびごく
戯笑の作罪 笑いたわむれながら犯す罪。
 獲物を突き刺す道具。
 ひっかけること。
衆生を…怨家のごとし →補註6
見聞方便処分の殺 他人がせっしょうするのを見聞して喜びを感ずること、 殺害の謀をめぐらすこと、 および殺害を許可命令すること。
前のごとく… (見聞方便処分の殺は) 前に説いた苦よりも倍の苦しみを受けるのであるという意。
三宝衆生の物 三宝物や他人の所有物。 三宝物は仏物 (仏像・殿堂など)、 法物 (経巻・紙筆など)、 僧物 (僧坊・田園・衣鉢など) の三つをいう。
抜舌泥梨 舌を抜かれる地獄。
増上の往生心 往生を願う強いこころざし。
三塗の業 地獄・餓鬼がきちくしょうの果をまねく悪業。 →さん
 大慈悲心。
四種の荘厳 定善十三観をほうしょうぼうに分け、 そのそれぞれに通と別とを分つので、 四種の荘厳となる。
余縁 念仏以外の行を修する者を指す。
回生の雑善 回向して生ずる雑多な善根ぜんごん。 念仏以外の善を指していう。
はるかに… 観音の住する西方浄土としゃ世界とははるかに隔たっているけれどもという意。
衆生に… 衆生の機類に応じて現れる身が種々に異なっているという意。
b>ねんすること。
心に事を内る 心には常に衆生済度の思いがあるという意。
 救いを求めて正念する声。
天冠の化仏 観音の頭上の冠にいただく弥陀のりゅうぶつ
慈恩を… ここでの慈恩は阿弥陀仏の慈悲のめぐみのこと。 観音は阿弥陀仏の慈悲を報ずるために天冠に弥陀の立化仏をちょうだいする。
遍身に交珞して 全身にまとわりついていて。
本住他方行坐の処 本国の極楽であれ他方世界であれ、 観音菩薩が歩いたり座ったりするところはの意。
地前地上 地前は菩薩の修道階位のうちのしょ以前、 地上は初地以上のじゅうの位をいう。 →さつ
根の利鈍 素質能力のすぐれていることと劣っていること。
弥陀の三化身 弥陀三尊の化身。 化阿弥陀仏・化観音菩薩・化勢至菩薩。
常倫の諸地 常倫は普通一般の意。 諸地はじゅうの位の菩薩を指していう。
華池大会 れんの池の中にある大いなる説法の会座。
 仏の真身が広大であることを指していう。
周遍… まっとうするのが困難であることを恐れて。
 小身の仏。 次々行の 「丈六の化仏」 のこと。
 はなびら。
究竟常安 究極的な常住安楽。
千証 無量のさとり。
大勢 →だいせいさつ
明門歓喜地 明門はひゃっぽうみょうもんのこと。 菩薩が歓喜地 (初地) の位において得る法門の称。 あらゆる法門を明瞭に通達した智慧ちえという意。
他人推縁の事 他人がおしはかって行動すること。
金剛地 金剛こんごうの大地。
三七以後 二十一日以後。
名を尽すを… 命がおわるまで。
口に… 一切のものには実体がないというくうの道理を口に説いても。
是非人我 是非正邪にとらわれる我見。
 往生のぎょうごうである念仏を指す。
この国 しゃ世界を指す。
弥陀界 阿弥陀仏の極楽世界。
八徳宝池 はっどくすいの浴池。
十方の同行人 十方の世界から極楽に往生した人々。
初真 しょうもんの四果 (声聞乗の修道の四階位) のうちの初果。 しゅおんのこと。
心を回して 心をひるがえして。
七七日 四十九日。
塵沙の衆 数限りない浄土の聖者たち。
心を回して 小乗の心をひるがえし捨てて。
一発以去小心滅して ひとたび大乗の心をおこして後は小乗の心が滅尽して。 小心は小乗の心の意。
大小の凡夫 大乗を学ぶ凡夫と小乗を学ぶ凡夫。
証と不証 無生をさとった者といまださとらない者。
知識の悪強縁 悪知識 (誤った道に導く者) の強い縁。
名を抄す 姓名を記録する。
芥々 ここでの 「芥」 は 「介」 (きわだち目立つさま、 明らかなさま) の意。 異本には 「芬々」 とするものもある。
七七 七七日のこと。 四十九日。
無量寿と称す 南無無量寿仏 (南無阿弥陀仏) と称える。
声々連注して 声をつづけて。
華中に合す 蓮華の中に含まれていること。
智慧の法眼 真理を明らかに見る智慧のまなこ。
娑婆知識の恩 娑婆におけるぜんしき。 釈迦仏を指していう。
地々 じゅうの各地。
慈悲巧方便 慈悲のたくみな手段。
韋提は… じょうようおん (523-592) 等の諸師がだいを大菩薩 (聖者) と見ていたのに対し、 善導ぜんどう大師は実のぼんと見定められた。
五百の女人 韋提希に仕えていた五百人の侍女たち。
印記 あかしを与えること。 ここでは往生の保証をすること。
発願 往生浄土を願う心をおこすこと。
長劫長時 限りなく長い時間。
道場の妙果 仏のさとりを指していう。
凡夫の…欣はず 親鸞聖人は 「凡夫の生死貪じて厭はざるべからず。 弥陀の浄土軽めて欣はざるべからず」 (信文類訓) と読まれた。
形と名 六道ろくどうりんする身体と六道輪廻の名。
受生の無際なること われわれが生命を受けたのは、 その始めも知り得ない遠い過去であるということ。
空性 真如しんにょほっしょうと同義とみる説、 くう (空間領域) とみる説などがある。
心識 こころの主体。
空界 空性に同じ。
空際 空性に同じ。
底本は◎高田派専修寺蔵鎌倉時代刊本[ただし訓は○浄聖全三巻の宗祖加点本と全同ではなく大幅に標準化されているため、 相違を†、 加を‡、 減を [ ] で示した]。 Ⓐ大谷大学蔵鎌倉時代刊本、 Ⓑ龍谷大学蔵(写字台旧蔵)室町時代刊本、 Ⓒ本派本願寺蔵版¬七祖聖教¼所収本 と対校。
→◎ⒶⒷ
→Ⓒ
→Ⓒ
→Ⓐ
→Ⓒ
→Ⓑ
→Ⓒ
 Ⓑになし
→Ⓒ
 Ⓑになし
 Ⓑになし
→Ⓒ
→Ⓑ
→Ⓑ
相照→○↢相照
→◎ⒶⒷ
→Ⓑ
→Ⓒ
→Ⓒ
→Ⓒ
→◎
→Ⓒ
→◎ⒶⒸ
→ⒶⒷⒸ
→Ⓒ
→Ⓒ
→Ⓑ
→◎ⒶⒷ
→ⒶⒷ
→Ⓒ
スルモ→○ニシテ
→◎ⒶⒷ
→Ⓑ
→Ⓒ
→Ⓒ
→Ⓒ
芥芥→Ⓒ芬芬
→Ⓒ
→ⒶⒷ
従仏→◎仏従
→◎
→Ⓑ
願往生 Ⓒになし
→Ⓑ
→◎
ザルコトハ→○
リテ↠教→○依教
スレバ→○
門門↠仏→○門門見仏ニシテ
→○
見↢聞セバ…行ズルヲ↟…者→○見聞セムニ…行↠…
見↢聞セバ…行ズルヲ↟…→○見聞セムニ…行ゼバ↠…
カバ↢人アリテクヲ↟…→○カムニヒトカバ↠…
カバ↢人アリテルヲ↟悟ルコト→○[カ]ムニヒトラバ↠悟
→○
→○
…者→○
→○
ザレバナリ→○
→○
→○コト
→○ハシ
ヘバ→○[ヒ]テ
→○シテ
→○
→○
ナリ…。→○…、
→○
ナルコト→○
↢得→○護↢マボリシテ
レバ…者→○モノ
→○
→○総断
→○
→○
→○イフハ
→○
身行ジテ無間ナリ、総ジテハ↢三業無間→○身行無間ナル総名ナリ、三業無間ナリ
…也→○クルナリ
シク→○正境
→○
→○
メタマフ→○
ニシテ
→○クハ
命断→○命断
↣娑婆ニシテスルコトヲ↢法忍→○↢娑婆証法忍
アラ→○
→○
キテ→○ マチ
メタマフ→○
→○
→○カラム
→○ムニ
カナ→○アタ[リ]
↠及→○所及[オヨ]ブ
↢覓→○セウテラシミヤクモトム
極楽ズルニ↠身→○極楽安身
→○
クマシマス→○
シタマフ→○
ケタマフ→○クル
スルコト
→○
ルハ→○
→○
→○
リタマフ→○
→○ツレバ
シタマフ→○スル
コト
ズル↠身→○安身
命断→○命断
タマフ→○迎将
マジハルコト→○ヒマ
→○
セバ→○フテ
→○ヒマ
リテ→○
タテマツル↠仏→○見仏
シタテマツル→○
ヒテ↠智→○随智
不覚→○ルニオシ
レバ→○
逍↢遥快楽→○逍遥セウエウ快楽
→○
→○シン
曠劫ヨリ已来→○曠劫已来
→○メテ
ニハ→○
→○レバ
→○シバシバ
↢於…ヨリモ→○リモ↢…↡
→○ミアシ
→○コト
→○コト
→○
相将→○相将シテ
スレバ→○シテ
イタヅラ→○ゲテ
→○
相勝ルル→○相勝セル
→○ヒトツ
リテ↠時供養香風→○↠時供養香風ヨリ
ヘバ→○ウニ
飛華→○↠華
→○ヂキ
→○コロモ
シメタマフ→○セシム
→○ウン
遇↢値…↡→○…↡
マミ→○
↠還ルヲ→○カラ↠還
→○シヤウ
リテ↠林レバ→○レテハヤシセシム
輝光→○カスコト
→○ハカ
→○レリ
ヒテ↠心→○随心
↢于沙→○イサゴ
→○ヒタ
腰頭→○コシカウベ
→○ラム
→○ズラク
↢…↡→○専↢誦シテ…↡
↠仏観察シテ→○礼仏観察
→○[テ]リ
→○ラマシカバ
→○シテカ
ジテ→○[ク]ハ
→○ゼヨ
セテ→○シカシナガ
相向→○相向スル
ヘタマフ→○
レバ→○ルニ
レバ→○
↢衆生フヲ↟不ルヲ↠疑フベカラ→○ウラムラクハ衆生疑不疑トナリ
→○ミダタガハ
但使 タダ 廻心決定シテハバ→○タヾ使ムレバ↢廻心決定シテムカ
○(白文)
セル→○スル
メタマフニ→○
ゼシ→○[レ]タル
→○テリ
→○
スルニ→○シテ
↠法→○聞法シツレバ
スレ→○
シタマヒ→○
所有→○シヨ
相続念仏シテ→○相続念シテ
チテ↠戒→○持戒ニシテ
セテ→○
ニシテズレバ↢…↡→○ナレバ↢…↡
マミエシム↠仏→○見仏セシム
スルコト↠仏→○礼仏
何↢如→○↢…
タテマツルコト↠仏→○見仏スルコトハ
→○
ニハ
クレバ→○クルコト
→○
マミユル→○[ル]
リテ↠…看シメ→○レテ↠…セシム
シテ
極楽ズルニ↠…→○極楽ズル↠…
→○レタリ
スニ→○ハタラ
身光瓔珞→○身光瓔珞
相知→○相知
→○
シテ→○スルコト
カラ→○[カ]ラ
元来モトヨリ→○モトヨリコノカタ
↢…→○↢…↡
アラ→○ソヽ
テバ↢…→○テウテバ↢…
マジハ→○マジエタリ
宝樹飛華落↢…↡→○宝樹バシテ↠華オト↢…↡
マジハ→○[マジ]エタリ
→○ナラ
ルコト→○リテ
→○
不↠飢不↠渇→○不飢不渇ニシテ
→○ツネ
シク→○タヾシクシテ
→○
↠到リテ→○[リ]テヨリ
アリ→○ナリ
→○
→○[リ]テ
→○イカデ
スル→○セム
云何ラム→○云何 イカン シテカマイラムト
念仏専心→○念仏専心
→○
アラハ→○
弥陀本願力→○弥陀本願
→○ミシタ
定↣判シタマフ九品得↢還帰スルコトヲ→○定↢判スルニ九品カエ[リ]テクヰ
相迎→○相迎
ナリ→○シテ
→○
→○タガヒ
→○ズル
↢三昧キヲ→○シテ↢三昧キヨ
十方ヨリレル→○十方来
↠上→○↠上
ラシ→○
所↠到→○所到
シテ→○
ナラビテ→○ナミ
セリ→○
→○クキ
→○セリ
→○照処
セル→○
マジハ→○マジエタリ
シテ→○
カラ→○
相照→○相照スル
相重ナリ→○相重
メグ→○メタリ
→○レタリ
↢…→○
ゼム→○
シタマヘバ→○スル
ベテ↠華シタマフ→○[ビ]テ華坐セリ
カニ→○ドクギヤウシテ
→○
→○専行
レバナリ→○
セル
ギテ↠心毛孔ヨリレバ→○ハヾカシムモウトニヒト
渠中→○ミゾナカ
→○
→○エ ミ
→○ナリ
退→○退スル
メテ↢半座→○トヾマリテ↢半座
チテ↠身↠法→○分身聴法シテ
→○コトヲ
セムト→○
スレ→○
得↠益→○得益
→○到処
セラレテ↢…↡→○セラレ[リ]テ…↡
ルニ→○レバ
→○[チ]
スルコト→○シテ
シタマフニ→○
コト→○
リテ→○[ル]ニ
ベシ
レリ→○ルナリ
メタマヘリ→○
相知→○相知シヌレバ
相照→○相照[サウセウ]
→○
→○コヽ
セム→○トセムヤ
シク→○
シテ…苦→○スル…苦アリ
ウナガ→○モヨホ
→○カナシミ
苦具→○トモ
→○ムコトヲ
鎔銅→○トロモセルドウ
鉄汁→○テチシル
グル↠波→○ガル↠波
ナリ
→○
↢…→○ガゴトクシテナリ
ヨリ→○アリ
→○クダ
トシテ
クレバ→○
カシムルニ→○ゼシム
タリ
→○イタ
人情→○
軽心ヲモテ→○[ク]シテシム
→○ソム
→○
ラス↢……↡→○[フ]↢……↡
地上→○
眼中→○マナコ
↠門→○
スル→○カヾムル
→○カミ
レバ→○ルモノ
→○
レバ→○ルモノ
→○クノ
セン
→○[ケ]テ
→○モノ
→○スレバ
→○
→○レド
ナレバ→○ノモノ
→○
セヨ→○スベシ
ニカクル→○コヽロザ
→○
[ヤスン]ズル→○アンズル
→○ コト
↠窮→○無窮ナリ
→○オホキ
→○セリ
→○[リ]下フ
命欲スル↠終ラムト→○命欲終時
→○タガ
ヒテ↠縁楽見→○[ヒ]テ↢縁楽見
ヘテ↠楽涅槃セシム→○↠楽涅槃トヲセン
ズレバ↠身→○観身スレバ
キタマフ→○
→○
→○
ジタマフ→○
ネテ↠…→○イデ↠…
フコト→○イテ
→○
両手→○リヤウシユ
ナリ→○アリ
グレバ→○[グ]ルトキ
→○
セバ→○クダストキ
→○
↠施スコトヲ↠功→○↢施功
得悟→○
マデ→○シテ
→○(以下白文)
逍↢遥快楽→○逍遥快楽
→○
チテ↠身→○分身シテ
ハス→○
→○ドウ
→○
↢利益→○大集利益セル
華中→○ハナナカ
↧見タテマツルニ↢…↡…/…来ルト→○↠見ルコト[ヲ]↢…↡…/…来ルト
→○スルヲ
→○ホトリ
ヘバ↠仏タテマツルコト→○↢仏ルコトヲ
リタマヘリ↣…流浪久シクシテ/無明障重キコトヲ↢…↡→○リタマヘリ↢…流浪シキコトヲ↡/無明障重ニシテ↢…↡
→○
→○セシム
トイフ
退→○退時
ニシテ→○センナリ
リテ↠手→○接手シテ
シメタマフ→○
→○
→○
→○
持戒→○専持戒ナリ
チタマフ→○
→○ナム
→○
→○
→○シテ
ズルコト→○ジテ
少許シバラク→○セウ
→○時間
→○
→○グワン
→○イタミ
→○
タダ→○ヒトリ
ゼムトスレバ→○
タテマツレドモ↠仏→○見仏スレドモ
→○
→○ルトイフコトヲ
ナレバ→○ヌレバナリ
ケドモ↢事空→○口説事空
ルコト→○トク
エテ→○タズシテ
シテズレバ↠…↢…↡→○廻↣願…↢…↡
→○
華開ケテタテマツリ↠仏→○華開見仏シテ
→○
遇↢値フニ善知識↡/…説↢…↡→○遇↣値ハム善知識/…クニ↢…↡
シテ↠心→○廻心シテ
ヘバ→○
ルマデ→○[リ]テ
退クコト→○退
…/畢竟ジテ…絶ツト↢…↡→○↣…ニシテ/畢竟…ツト↢…↡
→○マタ
→○タクマシ
キハ→○
→○ヤヽ
→○トムズル
眼前→○
汗流デテ→○白汗ハクカン流出
→○
→○
因果トヲ→○因果
→○ハム
ジテ→○ジテ↠涼シキ
ゼシム→○
障重クシテ→○障重ニシテ
→○[カ]ラム
リテ↠…→○ジテ↠忍バムコトヲ↠…
→○ノタマハ
→○テシム
ズルモノモ→○ズレドモ
華中→○
→○ツボマ
セラレテ↢…→○シテ↢…
ナルモ→○ナリトモ
→○トシテ
ゼヨ→○
→○イヅレ
セバ→○シテ
↢錯悟↡→○アヤマリサト
ルニ→○[リ]テ
ズレバ心眼→○ズレバ↢心眼
→○シテ
→○サク
ラクハ
セム→○セシム
発願シテゼムト↢…↡→○発↣願ゼムト↢…↡
クハ→○ジテ
サムヤ→○
レドモ↠可カラ↠貪而不↠厭→○↠可[カ]ラトムシテルハアルイト
レドモ↠可カラ↠軽ンズ而不↠欣→○↠可[カ]ラカロシテハアルネガ
チニ→○形名頓絶
→○ソム
スル→○
シテ→○シテ
シテ…而→○シテ
イハバ→○イハヾ
タルナラ
→○
推勘スレバ→○カンガウレ
リテラム→○[リ]テ↠有、
唯仏ノミ↠仏→○唯仏与仏ノミ
、…身心→○↢…身心
ルマデ↢今身今日→○乃至今身今日マデ
↠悪クコト↟貪→○断悪除貪
→○
ゼシメ↢…↡→○専↢念セシメ…↡
セシメ→○
命断エテ→○命断
→○