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抑十悪・五逆の罪人も、 五障・三従の女人も、 たゞもろもろの雑行をすてゝ一向一心に弥陀の本願を信じて、 阿弥陀如来後生たすけ給へとふかくたのまん人は、 みなことごとく極楽に往生せん事、 さらにそのうたがひあるべからず。 これすなはち我らが一念の往生さだまりたる心なりとおもふべし。 かやうにこゝろへたるうへには、 ねてもさめても弥陀如来の御たすけあるべき御恩のありがたさたふとさをおもひまいらせて念仏申べし。 このほかには別の子細あるべからざるものなり。 あなかしこ、 あなかしこ。

0456明応七年二月 日

以御筆御うつし候御本にてうつし申候也。 正本若狭小浜隼人殿に御座候也。