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もろもろの雑行雑修のこゝろをふりすてゝ、 一心に阿弥0516陀如来今度の我等が一大事の後生御たすけ候へと一念しかと頼み申て候。 たのみ申たる一念の時、 はや我往生は一定と存じ、 阿弥陀如来の御恩ありがたく念仏申候。 箇様の往生の御ことはりまぎれもなく聴聞申わけまいらすること、 是偏に御開山聖人御出世の御恩、 次第御相承只今の真の善知識のあさからざる御勧化の御恩と、 弥々難有存じ候。 御本寺より る↢仰出↡御掟の通、 命をかぎりに以↢御慈 を↡随分たしなみ申候。