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▼抑毎年やくそく代物之事、 たしかに請取候。 この趣惣中へ可↠有↢披露↡候。 かへすがへすありがたく覚へ候。 就↠其 一念に、 もろもろの雑行の心をふりすてゝ、 弥陀如来後生たすけたまへとまふさん人は、 かならずかならず往生は一定にてあるべし。 その分よくよく惣中へ披露そろはゞ可↠然 候。 なにごとも後生にすぎたる一大事はあるまじく候。 今生はたゞ一端のことにて候。 よくよくこゝろゑられ候て、 往生せられ候はゞ、 しかるべきことにて候。 あなかしこ、 あなかしこ。
*明応七年霜月廿六日
六日講中へ
実如(花押)