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▼当流たうりうの意こゝろは一念ゐちねむ発ぽち起き住ぢゆ正定しやうぢやう聚じゆとたてゝ、 もろもろの雑ざふ行ぎやうをすてゝ弥陀みだを一心ゐちしむにたのむ機きは正定しやうぢやう聚じゆのくらゐなれば、 このいはれをもて一念ゐちねむ発ぽち起き平生へいぜい業ごふ成じやうとたてぬれば、 これすなはちこの宗しゆの安心あんじむ決定くゑちぢやうの行ぎやう者じやとはなづくべきなり。 あなかしこ、 あなかしこ。
弥陀みだたのむ こゝろばかりの たふとさに 涙なみだもよほす 墨染すみぞめの袖そで
あけくれは 信心しんじむひとつに なぐさみて 仏ほとけの恩をんを ふかく思をもへば