真蹟消息 親鸞聖人の真蹟消息は、 本願寺派本願寺蔵三通、 大谷派本願寺蔵一通、 高田派専修寺蔵七通の計十一通である。 このうち、 本願寺派本願寺蔵の三通と大谷派本願寺蔵の一通は早くから公開されていて、 学会でも認められていたものである。 また、 高田派専修寺蔵の七通も、 昭和四十四年にコロタイプ版で刊行され、 いずれも真蹟であると学会で認められている。 本願寺派本願寺蔵の三通は、 三月二十八日付の 「わうごぜん」 宛、 十一月十一日付の 「いまごぜんのはは」 宛、 十一月十二日付の 「常陸の人々の御中」 宛の御消息で、 大谷派本願寺蔵の一通は、 建長七年十月三日付の 「笠間の念仏者の疑ひとはれたる事」 とある法語である。 また高田派専修寺蔵の七通は、 建長八年五月二十八日付の 「覚信御房御返事」、 慶信上書聖人加筆御返事、 閏十月二十九日付の 「高田の入道殿御返事」、 二月二十五日付の浄信房御返事、 十月六日付の 「しのぶの御坊の御返事」、 十月二十一日付の 「浄信房御返事」、 十二月十五日付の 「真仏御坊」 宛である。