1008◎▲親鸞夢記云
¬親鸞夢記¼ にいはく、
「六角堂の救世大菩薩、 顔容端政の僧形を示現して、 白納の御袈裟を服著せしめて、 広大の白蓮に端座して、 善信に告命してのたまはく、
◎¬親鸞夢記¼云、
「六角堂救世大菩薩、示↢現 顔容端政之僧形↡、令↣服↢著 白納 御袈裟↡、端↢座 広大白蓮↡、告↢命 善信↡言、
▼行者宿報にてたとひ女犯すとも、 われ玉女の身となりて犯せられん。
一生の間よく荘厳して、 臨終に引導して極楽に生ぜしめん。 文
行ギヤウ者ジヤ宿シウ報ホウ 設セチ◗女ニヨ犯ボム
我 ガ 成ジヤウ↢玉ギヨク女ニヨ◗身シン↡被 ピ ↠犯ボム◗
一生シヤウ之 シ 間 ケン 能ノウ荘シヤウ厳ゴム
臨リム終ジユ◗引イン導ダウ 生シヤウ↢ 極楽↡ 文
救世菩薩、 この文を誦してのたまはく、 この文は、 わが誓願なり。 一切群生に説き聞かすべしと告命したまへり。 この告命によりて、 数千万の有情にこれを聞かしむと覚えて夢悟めおはりぬ」 と。
救世菩薩、誦↢ 此文↡言、此文、吾誓願ナリ。一切群生可↢説聞↡告命。 因↢斯告命↡、数千万◗有情◗令↠聞↠之 覚、 夢悟了。」
六角堂夢想偈文
行ギヤウ者ジヤ宿シウ報ホウ設セチ女ニヨ犯ボム
我 ガ 成ジヤウ↢玉ギヨク女ニヨ◗身シン↡被 ピ ↠犯ボム
一生シヤウ之 シ 間 ケン 能ノウ荘シヤウ厳ゴム
臨リム終ジユ◗引イン導ダウ 生シヤウ↢ 極楽↡ 文
底本は高田派専修寺蔵神仏上人書写本。