善立寺蔵書写本は、 外題及び撰号はなく、 奥書に 「于時長禄第二之天林鐘比染筆訖/蓮如四十四歳」 とある。 この 「長禄第二」 という年紀は 「長禄四年」 と記す教行寺蔵本、 真宗法要所収本などと異なっており、 これは解説にあるように長禄四年本の前にその草稿となる本が存在した可能性を示すものである。 また、 三不三信の引文が漢文体である。
 体裁は半葉五行、 一行十四字内外である。