善如上人書写本は、 各冊表紙に 「釈成信」 の袖書があり、 第十七冊の後に 「延文五歳 正月二十二日書終之訖 書写中無障碍 終其功奉渡之条 冥慮之所致歟 本望無極者也耳 釈子峻玄」 とあり、 本派第四代宗主善如上人が延文五 (1360) 年に書写して成信に授与したものであることが知られる。 ちなみに成信は覚如上人の門弟であり、 ¬願願鈔¼ の願主成信と同一人であるといわれている。
 体裁は半葉五行、 一行十六字内外である。