天台智顗 (538-597) 智者大師とも呼ぶ。 天台宗の大成者。 慧文・慧思の相承からは第三組。 荊けい州しゅう華か容よう県 (現在の湖こ南なん省華容) に生れる。 俗姓は陳氏。 18歳で出家して涅ね槃はん、 法華を学び、 大だい蘇そ山ざん (現在の河か南なん省) で慧思に師事した。 慧思が南岳に隠退した後は、 金きん陵りょう (現在の江こう蘇そ省南京) の瓦が官かん寺じに住して ¬法華ほけ経きょう¼ ¬大智度論¼ を講じた。 太建7年 (575)、 天台山 (現在の浙江せっこう省) に入り、 天台教学を確立した。 ¬法ほっ華け玄げん義ぎ¼ ¬法ほっ華け文もん句ぐ¼ ¬摩訶まか止し観かん¼ などの後述がある。