真宗寺蔵書写本は、 一行十字内外で、 九行から十三行ほどを一葉に書き連ね、 それを台紙一枚の表裏に四葉貼り付けたものである。 外題・内題・尾題・撰号はそれぞれ欠いている。 いわゆる流布本の系統で、 現存最古の書写本である。 真宗寺蔵本と真宗法要所収本との相違の多くは漢字と仮名との相違であり、 両書は同系統のものと考えられている。