底本は本派本願寺に蔵せられ、 「道綽禅師略伝」 等と同時期のものとされる。 昭和六 (1931) 年に、 宗学院同人によって本派本願寺宝庫より発見された。 内容は、 まず ¬阿弥陀経¼ ¬華厳経¼ ¬首楞厳経¼ の三種の文が引用され、 次に釈義があり、 最後に道宣の ¬浄心誡観¼ が引用されている。 釈義の部分では白毫相を取り上げており、 それについて十二光が釈されてある。 これらの内容に ¬高僧和讃¼ 第四十首の典拠となる部分が含まれており注目される。 なお、 信微上人がどういう人物で、 また内題にある 「信微上人御釈」 がどういう書物であるのか、 明らかにはなっていない。