高麗版 ¬大蔵経¼ 初雕本は、 高麗の顕宗 (1010-1031) が顕宗二 (1011) 年に大蔵経の出版を崔士威に命じたことによって雕造がはじめられた。 その完成がいつであったのか詳細は不明であるが、 宣宗四 (1087) 年に祝賀が催されていることからそれ以前の完成であると考えられる。 高麗版初雕本は、 開宝蔵を底本として覆刻雕造されたものであるが、 上下の界線があるなど、 その体裁が全く同じというわけではない。 日本においては、 南禅寺にまとまって所蔵されている。 影印本として、 ¬高麗初雕大蔵経集成¼ (高麗大蔵経研究所) がある。