専修寺蔵本は、 真仏上人による書写本である。 旧表紙一中央には 「三部経大意」 との外題がある。 左下には伝持者を記した袖書があったと推定されるが、 抹消されている。 なお、 この旧表紙一は、 同じく高田派専修寺に蔵されている真仏上人書写 「法然聖人御消息」 の旧表紙一と筆致などに類似する点が認められる。 次に旧表紙二中央には 「三部経大意」 との外題、 左下に 「釈慶信」 との袖書があり、 本文と同筆で記されている。 また、 巻尾には 「正嘉二歳戊午八月十八日書写之」 との奥書があり、 真仏上人による書写年時を記したものとされる。 この奥書にある 「八月」 の 「八」 の字については判読に諸説あり、 「一」 や 「二」 などと読む説もある。 なお、 内題の下と本文末尾には 「高田専修寺」 の黒印がある。
 体裁は半葉七行、 一行十八字内外である。