琳阿本は、 覚如上人の自筆であり、 ¬善信聖人絵¼ と題される。 上巻七段、 下巻七段の二巻十四段である。 永仁三年の根本奥書のみを有し、 詞書は諸本において最も原初的な文体を伝えるとされ、 上巻首題下に 「向福寺琳阿弥陀仏」 (別筆) との書き入れがあることなどから、 「琳阿本」 と通称されている。