蓮如上人自筆本は、 表紙中央に 「正信偈註」 との外題があり、 右下には 「釈蓮如」 との袖書がある。 現在は巻子本であるが、 もとは折本であったことが料紙に残る折り目からわかる。 外題・袖書・本文はいずれも蓮如上人の自筆である。 奥書を欠いており、 巻尾についても剥落して内容の判読は難しい。 なお、 本自筆本が ¬正信偈註釈¼ を整理・補完した書物とみられていることは解説の通りであるが、 奥書がないことから蓮如上人の手沢本とみられる。