底本は高田派専修寺に蔵せられる。 内容は ¬無量壽経¼ にみえる 「法蔵菩薩」 と 「世自在王仏」 とについて、 無量寿経諸異本、 および ¬悲華経¼ から、 それぞれ異名を抽出して列記したものである。 本書は、 一行目に 「曇摩迦菩薩申也」 と下部に記されて始まっているように見え、 やや特異な書写形態にみえるが、 これは二行目の下部にある 「法蔵」 に対する註記と判断した。 なお、 本断簡は大ぶりな字で書かれ、 振り仮名まで付されていることから、 門弟に対して書き示されたものではないかと推察されている。