真宗大谷派蔵室町時代初期書写本は、 もとは新潟県浄興寺に所蔵されていたもので、 右仮名のほとんどは後世のものである。 旧表紙の中央に 「浄土文類聚鈔」 と墨書し、 左下には 「釈□□」 との袖書がある。 巻末には解説で触れられている 「建長七歳七月十四日書之/愚禿釈親鸞 八十三歳」 との奥書があり、 本書の撰述年代を特定する史料の一つに挙げられる。
 体裁は、 半葉五行、 一行十三字である。