555: 1  浄土和讃

555: 5 (1)
弥陀の名号となへつつ
信心まことにうるひとは
憶念の心つねにして
仏恩報ずるおもひあり

555:10 (2)
誓願不思議をうたがひて
御名を称する往生は
宮殿のうちに五百歳
むなしくすぐとぞときたまふ

556: 1 讃阿弥陀仏偈にいはく 曇鸞御造

556: 2 南無阿弥陀仏 釈して無量寿傍経と名づく、讃めたてまつりてまた安養といふ。

556: 3 成仏よりこのかた十劫を歴たまへり、寿命まさに量りあることなし、法身の光輪法界に遍して、世の盲冥を照らしたまふ、かるがゆゑに頂礼したてまつる。

556: 5 また無量光と真実明と号く、また無辺光と平等覚と号く、また無礙光と難思議と号く、また無対光と畢竟依と号く、また光炎王と大応供と号く、また清浄光と号く、また歓喜光と大安慰と号く、また智慧光と号く、また不断光と号く、また難思光と号く、また無称光と号く、超日月光と号けたてまつる。

556:10 無等等 広大会 大心海 無上尊 平等力 大心力 無称仏 婆伽婆 講堂 清浄大摂受 不可思議尊 道場樹 真無量 清浄楽 本願功徳聚 清浄勲 功徳蔵 無極尊 南無不可思議光 以上略抄なり。

556:14 十住毘婆娑論にいはく
自在人 我礼 清浄人 帰命 無量徳 称讃 以上

557: 1A 讃阿弥陀仏偈和讃
  愚禿親鸞作

557: 3A 南無阿弥陀仏

557: 6A (3)
弥陀成仏のこのかたは
いまに十劫をへたまへり
法身の光輪きはもなく
世の盲冥をてらすなり

557:11A (4)
智慧の光明はかりなし
有量の諸相ことごとく
光暁かぶらぬものはなし
真実明に帰命せよ

557: 1B (5)
解脱の光輪きはもなし
光触かぶるものはみな
有無をはなるとのべたまふ
平等覚に帰命せよ

557: 6B (6)
光雲無礙如虚空
一切の有礙にさはりなし
光沢かぶらぬものぞなき
難思議を帰命せよ

557:11B (7)
清浄光明ならびなし
遇斯光のゆゑなれば
一切の業繋ものぞこりぬ
畢竟依を帰命せよ

558: 1A (8)
仏光照曜最第一
光炎王仏となづけたり
三塗の黒闇ひらくなり
大応供を帰命せよ

558: 6A (9)
道光明朗超絶せり
清浄光仏とまうすなり
ひとたび光照かぶるもの
業垢をのぞき解脱をう

558:11A (10)
慈光はるかにかぶらしめ
ひかりのいたるところには
法喜をうとぞのべたまふ
大安慰を帰命せよ

558: 1B (11)
無明の闇を破するゆゑ
智慧光仏となづけたり
一切諸仏・三乗衆
ともに嘆誉したまへり

558: 6B (12)
光明てらしてたえざれば
不断光仏となづけたり
聞光力のゆゑなれば
心不断にて往生す

558:11B (13)
仏光測量なきゆゑに
難思光仏となづけたり
諸仏は往生嘆じつつ
弥陀の功徳を称せしむ

559: 1A (14)
神光の離相をとかざれば
無称光仏となづけたり
因光成仏のひかりをば
諸仏の嘆ずるところなり

559: 6A (15)
光明月日に勝過して
超日月光となづけたり
釈迦嘆じてなほつきず
無等等を帰命せよ

559:11A (16)
弥陀初会の聖衆は
算数のおよぶことぞなき
浄土をねがはんひとはみな
広大会を帰命せよ

559: 1B (17)
安楽無量の大菩薩
一生補処にいたるなり
普賢の徳に帰してこそ
穢国にかならず化するなれ

559: 6B (18)
十方衆生のためにとて
如来の法蔵あつめてぞ
本願弘誓に帰せしむる
大心海を帰命せよ

559:11B (19)
観音・勢至もろともに
慈光世界を照曜し
有縁を度してしばらくも
休息あることなかりけり

560: 1A (20)
安楽浄土にいたるひと
五濁悪世にかへりては
釈迦牟尼仏のごとくにて
利益衆生はきはもなし

560: 6A (21)
神力自在なることは
測量すべきことぞなき
不思議の徳をあつめたり
無上尊を帰命せよ

560:11A (22)
安楽声聞・菩薩衆
人天智慧ほがらかに
身相荘厳みなおなじ
他方に順じて名をつらぬ

560: 1B (23)
顔容端正たぐひなし
精微妙躯非人天
虚無之身無極体
平等力を帰命せよ

560: 6B (24)
安楽国をねがふひと
正定聚にこそ住すなれ
邪定・不定聚くにになし
諸仏讃嘆したまへり

560:11B (25)
十方諸有の衆生は
阿弥陀至徳の御名をきき
真実信心いたりなば
おほきに所聞を慶喜せん

561: 1A (26)
若不生者のちかひゆゑ
信楽まことにときいたり
一念慶喜するひとは
往生かならずさだまりぬ

561: 6A (27)
安楽仏土の依正は
法蔵願力のなせるなり
天上天下にたぐひなし
大心力を帰命せよ

561:11A (28)
安楽国土の荘厳は
釈迦無礙のみことにて
とくともつきじとのべたまふ
無称仏を帰命せよ

561: 1B (29)
已今当の往生は
この土の衆生のみならず
十方仏土よりきたる
無量無数不可計なり

561: 6B (30)
阿弥陀仏の御名をきき
歓喜讃仰せしむれば
功徳の宝を具足して
一念大利無上なり

561:11B (31)
たとひ大千世界に
みてらん火をもすぎゆきて
仏の御名をきくひとは
ながく不退にかなふなり

562: 1A (32)
神力無極の阿弥陀は
無量の諸仏ほめたまふ
東方恒沙の仏国より
無数の菩薩ゆきたまふ

562: 6A (33)
自余の九方の仏国も
菩薩の往覲みなおなじ
釈迦牟尼如来偈をときて
無量の功徳をほめたまふ

562:11A (34)
十方の無量菩薩衆
徳本うゑんためにとて
恭敬をいたし歌嘆す
みなひと婆伽婆を帰命せよ

562: 1B (35)
七宝講堂道場樹
方便化身の浄土なり
十方来生きはもなし
講堂道場礼すべし

562: 6B (36)
妙土広大超数限
本願荘厳よりおこる
清浄大摂受に
稽首帰命せしむべし

562:11B (37)
自利利他円満して
帰命方便巧荘厳
こころもことばもたえたれば
不可思議尊を帰命せよ

563: 1A (38)
神力本願及満足
明了堅固究竟願
慈悲方便不思議なり
真無量を帰命せよ

563: 6A (39)
宝林・宝樹微妙音
自然清和の伎楽にて
哀婉雅亮すぐれたり
清浄楽を帰命せよ

563:11A (40)
七宝樹林くににみつ
光耀たがひにかがやけり
華・菓・枝・葉またおなじ
本願功徳聚を帰命せよ

563: 1B (41)
清風宝樹をふくときは
いつつの音声いだしつつ
宮商和して自然なり
清浄薫を礼すべし

563: 6B (42)
一々のはなのなかよりは
三十六百千億の
光明てらしてほがらかに
いたらぬところはさらになし

563:11B (43)
一々のはなのなかよりは
三十六百千億の
仏身もひかりもひとしくて
相好金山のごとくなり

564: 1A (44)
相好ごとに百千の
ひかりを十方にはなちてぞ
つねに妙法ときひろめ
衆生を仏道にいらしむる

564: 6A (45)
七宝の宝池いさぎよく
八功徳水みちみてり
無漏の依果不思議なり
功徳蔵を帰命せよ

564:11A (46)
三塗苦難ながくとぢ
但有自然快楽音
このゆゑ安楽となづけたり
無極尊を帰命せよ

564: 1B (47)
十方三世の無量慧
おなじく一如に乗じてぞ
二智円満道平等
摂化随縁不思議なり

564: 6B (48)
弥陀の浄土に帰しぬれば
すなはち諸仏に帰するなり
一心をもちて一仏を
ほむるは無礙人をほむるなり

564:11B (49)
信心歓喜慶所聞
乃曁一念至心者
南無不可思議光仏
頭面に礼したてまつれ

565: 1A (50)
仏慧功徳をほめしめて
十方の有縁にきかしめん
信心すでにえんひとは
つねに仏恩報ずべし

565: 6A  以上四十八首 愚禿親鸞作

565: 7A 阿弥陀如来  観世音菩薩 大勢至菩薩

565: 8A 釈迦牟尼如来 富楼那尊者 大目犍連 阿難尊者

565: 9A 頻婆娑羅王  韋提夫人 耆婆大臣 月光大臣

565:10A 提婆尊者   阿闍世王 雨行大臣 守門者

565: 1B 浄土和讃  愚禿親鸞作

565: 3B 大経意 二十二首

565: 6B (51)
尊者阿難座よりたち
世尊の威光を瞻仰し
生希有心とおどろかし
未曽見とぞあやしみし

565:11B (52)
如来の光瑞希有にして
阿難はなはだこころよく
如是之義ととへりしに
出世の本意あらはせり

566: 1A (53)
大寂定にいりたまひ
如来の光顔たへにして
阿難の慧見をみそなはし
問斯慧義とほめたまふ

566: 6A (54)
如来興世の本意には
本願真実ひらきてぞ
難値難見とときたまひ
猶霊瑞華としめしける

566:11A (55)
弥陀成仏のこのかたは
いまに十劫とときたれど
塵点久遠劫よりも
ひさしき仏とみえたまふ

566: 1B (56)
南無不可思議光仏
饒王仏のみもとにて
十方浄土のなかよりぞ
本願選択摂取する

566: 6B (57)
無礙光仏のひかりには
清浄・歓喜・智慧光
その徳不可思議にして
十方諸有を利益せり

566:11B (58)
至心・信楽・欲生と
十方諸有をすすめてぞ
不思議の誓願あらはして
真実報土の因とする

567: 1A (59)
真実信心うるひとは
すなはち定聚のかずにいる
不退のくらゐにいりぬれば
かならず滅度にいたらしむ

567: 6A (60)
弥陀の大悲ふかければ
仏智の不思議をあらはして
変成男子の願をたて
女人成仏ちかひたり

567:11A (61)
至心・発願・欲生と
十方衆生を方便し
衆善の仮門ひらきてぞ
現其人前と願じける

567: 1B (62)
臨終現前の願により
釈迦は諸善をことごとく
観経一部にあらはして
定散諸機をすすめけり

567: 6B (63)
諸善万行ことごとく
至心発願せるゆゑに
往生浄土の方便の
善とならぬはなかりけり

567:11B (64)
至心・回向・欲生と
十方衆生を方便し
名号の真門ひらきてぞ
不果遂者と願じける

568: 1A (65)
果遂の願によりてこそ
釈迦は善本徳本を
弥陀経にあらはして
一乗の機をすすめける

568: 6A (66)
定散自力の称名は
果遂のちかひに帰してこそ
をしへざれども自然に
真如の門に転入する

568:11A (67)
安楽浄土をねがひつつ
他力の信をえぬひとは
仏智不思議をうたがひて
辺地懈慢にとまるなり

568: 1B (68)
如来の興世にあひがたく
諸仏の経道ききがたし
菩薩の勝法きくことも
無量劫にもまれらなり

568: 6B (69)
善知識にあふことも
をしふることもまたかたし
よくきくこともかたければ
信ずることもなほかたし

568:11B (70)
一代諸教の信よりも
弘願の信楽なほかたし
難中之難とときたまひ
無過此難とのべたまふ

569: 1A (71)
念仏成仏これ真宗
万行諸善これ仮門
権実真仮をわかずして
自然の浄土をえぞしらぬ

569: 6A (72)
聖道権仮の方便に
衆生ひさしくとどまりて
諸有に流転の身とぞなる
悲願の一乗帰命せよ

569:11A  以上大経意

569:13A 観経意 九首

569: 1B (73)
恩徳広大釈迦如来
韋提夫人に勅してぞ
光台現国のそのなかに
安楽世界をえらばしむ

569: 6B (74)
頻婆娑羅王勅せしめ
宿因その期をまたずして
仙人殺害のむくひには
七重のむろにとぢられき

569:11B (75)
阿闍世王は瞋怒して
我母是賊としめしてぞ
無道に母を害せんと
つるぎをぬきてむかひける

570: 1A (76)
耆婆・月光ねんごろに
是旃陀羅とはぢしめて
不宜住此と奏してぞ
闍王の逆心いさめける

570: 6A (77)
耆婆大臣おさへてぞ
却行而退せしめつつ
闍王つるぎをすてしめて
韋提をみやに禁じける

570:11A (78)
弥陀・釈迦方便して
阿難・目連・富楼那・韋提
達多・闍王・頻婆娑羅
耆婆・月光・行雨等

570: 1B (79)
大聖おのおのもろともに
凡愚底下のつみひとを
逆悪もらさぬ誓願に
方便引入せしめけり

570: 6B (80)
釈迦韋提方便して
浄土の機縁熟すれば
雨行大臣証として
闍王逆悪興ぜしむ

570:11B (81)
定散諸機各別の
自力の三心ひるがへし
如来利他の信心に
通入せんとねがふべし

571: 1A  以上観経意

571: 3A 弥陀経意 五首

571: 6A (82)
十方微塵世界の
念仏の衆生をみそなはし
摂取してすてざれば
阿弥陀となづけたてまつる

571:11A (83)
恒沙塵数の如来は
万行の少善きらひつつ
名号不思議の信心を
ひとしくひとへにすすめしむ

571: 1B (84)
十方恒沙の諸仏は
極難信ののりをとき
五濁悪世のためにとて
証誠護念せしめたり

571: 6B (85)
諸仏の護念証誠は
悲願成就のゆゑなれば
金剛心をえんひとは
弥陀の大恩報ずべし

571:11B (86)
五濁悪時悪世界
濁悪邪見の衆生には
弥陀の名号あたへてぞ
恒沙の諸仏すすめたる

572: 1A  以上弥陀経意

572: 3A 諸経のこころによりて弥陀和讃 九首

572: 6A (87)
無明の大夜をあはれみて
法身の光輪きはもなく
無礙光仏としめしてぞ
安養界に影現する

572:11A (88)
久遠実成阿弥陀仏
五濁の凡愚をあはれみて
釈迦牟尼仏としめしてぞ
迦耶城には応現する

572: 1B (89)
百千倶胝の劫をへて
百千倶胝のしたをいだし
したごと無量のこゑをして
弥陀をほめんになほつきじ

572: 6B (90)
大聖易往とときたまふ
浄土をうたがふ衆生をば
無眼人とぞなづけたる
無耳人とぞのべたまふ

572:11B (91)
無上上は真解脱
真解脱は如来なり
真解脱にいたりてぞ
無愛無疑とはあらはるる

573: 1A (92)
平等心をうるときを
一子地となづけたり
一子地は仏性なり
安養にいたりてさとるべし

573: 6A (93)
如来すなはち涅槃なり
涅槃を仏性となづけたり
凡地にしてはさとられず
安養にいたりて証すべし

573:11A (94)
信心よろこぶそのひとを
如来とひとしとときたまふ
大信心は仏性なり
仏性すなはち如来なり

573: 1B (95)
衆生有礙のさとりにて
無礙の仏智をうたがへば
曽婆羅頻陀羅地獄にて
多劫衆苦にしづむなり

573: 6B  以上諸経意

573: 9B 現世利益和讃 十五首

573:11B (96)
阿弥陀如来来化して
息災延命のためにとて
金光明の寿量品
ときおきたまへるみのりなり

574: 1A (97)
山家の伝教大師は
国土人民をあはれみて
七難消滅の誦文には
南無阿弥陀仏をとなふべし

574: 6A (98)
一切の功徳にすぐれたる
南無阿弥陀仏をとなふれば
三世の重障みなながら
かならず転じて軽微なり

574:11A (99)
南無阿弥陀仏をとなふれば
この世の利益きはもなし
流転輪廻のつみきえて
定業中夭のぞこりぬ

574: 1B (100)
南無阿弥陀仏をとなふれば
梵王・帝釈帰敬す
諸天善神ことごとく
よるひるつねにまもるなり

574: 6B (101)
南無阿弥陀仏をとなふれば
四天大王もろともに
よるひるつねにまもりつつ
よろづの悪鬼をちかづけず

574:11B (102)
南無阿弥陀仏をとなふれば
堅牢地祇は尊敬す
かげとかたちとのごとくにて
よるひるつねにまもるなり

575: 1A (103)
南無阿弥陀仏をとなふれば
難陀・跋難大竜等
無量の竜神尊敬し
よるひるつねにまもるなり

575: 6A (104)
南無阿弥陀仏をとなふれば
炎魔法王尊敬す
五道の冥官みなともに
よるひるつねにまもるなり

575:11A (105)
南無阿弥陀仏をとなふれば
他化天の大魔王
釈迦牟尼仏のみまへにて
まもらんとこそちかひしか

575: 1B (106)
天神・地祇はことごとく
善鬼神となづけたり
これらの善神みなともに
念仏のひとをまもるなり

575: 6B (107)
願力不思議の信心は
大菩提心なりければ
天地にみてる悪鬼神
みなことごとくおそるなり

575:11B (108)
南無阿弥陀仏をとなふれば
観音・勢至はもろともに
恒沙塵数の菩薩と
かげのごとくに身にそへり

576: 1A (109)
無礙光仏のひかりには
無数の阿弥陀ましまして
化仏おのおのことごとく
真実信心をまもるなり

576: 6A (110)
南無阿弥陀仏をとなふれば
十方無量の諸仏は
百重千重囲繞して
よろこびまもりたまふなり

576:11A  以上現世利益

576:13A 首楞厳経によりて大勢至菩薩和讃したてまつる 八首

576: 1B (111)
勢至念仏円通して
五十二菩薩もろともに
すなはち座よりたたしめて
仏足頂礼せしめつつ

576: 6B (112)
教主世尊にまうさしむ
往昔恒河沙劫に
仏世にいでたまへりき
無量光とまうしけり

576:11B (113)
十二の如来あひつぎて
十二劫をへたまへり
最後の如来をなづけてぞ
超日月光とまうしける

577: 1A (114)
超日月光この身には
念仏三昧をしへしむ
十方の如来は衆生を
一子のごとく憐念す

577: 6A (115)
子の母をおもふがごとくにて
衆生仏を憶すれば
現前当来とほからず
如来を拝見うたがはず

577:11A (116)
染香人のその身には
香気あるがごとくなり
これをすなはちなづけてぞ
香光荘厳とまうすなる

577: 1B (117)
われもと因地にありしとき
念仏の心をもちてこそ
無生忍にはいりしかば
いまこの娑婆界にして

577: 6B (118)
念仏のひとを摂取して
浄土に帰せしむるなり
大勢至菩薩の
大恩ふかく報ずべし

577:11B  以上大勢至菩薩

577:13B 源空聖人御本地なり。