えんぎ 縁起 梵語プラティートゥヤ・サムトゥパーダ (pratītya-samutpāda) の意訳。 因縁と同義。 「縁って起こること」、 あるいは 「縁って起こっている状態」 の意。 存在に関する普遍的な原理のことで、 物事は必ず何らかの原因 (因) があり条件 (縁) があって生じ存在していることをいう。 この考えは仏教の根本真理として位置づけられ、 初期の仏教では人間のあり方を分析的に示した十二因縁、 大乗仏教では ¬楞伽経¼ ¬宝性論¼ 等で説かれる如来蔵縁起、 中国仏教では華厳宗の法界縁起、 真言宗の六大縁起、 法相宗の阿頼耶識縁起など、 様々な縁起説が説かれるようになった。