綽如　(1350-1393) 本願寺第五代宗しゅう主しゅ｡ 第四代善如ぜんにょ上人の長子｡ 永えい和わ元年 (1375) 善如上人の譲状ゆずりじょうを受けて第五代宗主となられたが､ 至し徳とく元年 (1384) 長男巧ぎょう如にょ上人に譲状を与えて､ 地方教化に赴いた｡ 善如上人が示寂した康応こうおう元年 (1389) にふたたび巧如上人に譲状を書き､ 翌年には越えっ中ちゅう (現在の富山県) 井い波なみに赴いて瑞泉ずいせん寺じを開創し､ ここを拠点に北陸教化に従事された｡ また､ 本願寺に鎰取かぎとり役・堂衆どうしゅをおき､ 寺院としての体制の整備にも尽力された｡