高木昭良¬三帖和讃の意訳と開説¼より
正像末和讃
○
夢告讃
(1)
弥陀の本願信ずべし
○
三時讃
Ⅰ
二教の興廃
ⅰ
道教の衰滅
(2)
釈迦如来かくれましまして
(3)
末法五濁の有情の
(4)
正像末の三時には
ⅱ
五濁の相状
(5)
大集経にときたまふ
(6)
数万歳の有情も
(7)
劫濁のときうつるには
(8)
無明煩悩しげくして
(9)
有情の邪見熾盛にて
(10)
命濁中夭刹那にて
ⅲ
浄土の一門
(11)
末法第五の五百年
(12)
九十五種世をけがす
(13)
五濁の時機いたりては
(14)
菩提をうまじき人はみな
ⅳ
聖道の難成
(15)
正法の時機とおもへども
(16)
自力聖道の菩提心
(17)
三恒河沙の諸仏の
ⅴ
浄土の隆盛
(18)
像末五濁の世となりて
ⅵ
浄土の易成
a
大悲の根本
(19)
超世無上に摂取し
b
回向の信心
(20)
浄土の大菩提心は
(21)
度衆生心といふことは
(22)
如来の回向に帰入して
c
信心の勝益
(23)
弥陀の智願海水に
(24)
如来二種の回向を
(25)
弥陀智願の回向の
(26)
五十六億七千万
(27)
念仏往生の願により
(28)
真実信心をうるゆゑに
d
信心の結勧
(29)
像法のときの智人も
(30)
弥陀の尊号となへつつ
(31)
五濁悪世の有情の
Ⅱ
二尊の本意
ⅰ
久還の化導
(32)
無碍光仏のみことには
(33)
濁世の有情をあはれみて
ⅱ
二尊の一致
a
二尊の慈悲
(34)
釈迦・弥陀の慈悲よりぞ
b
弥陀の悲願
(35)
智慧の念仏うることは
(36)
無明長夜の灯炬なり
(37)
願力無窮にましませば
(38)
如来の作願をたづぬれば
(39)
真実信心の称名は
(40)
弥陀智願の広海に
c
釈迦の慈誡
(41)
造悪このむわが弟子の
(42)
念仏誹謗の有情は
d
二尊の遣喚
(43)
真実報土の正因を
ⅲ
諸仏の証誡
(44)
十方無量の諸仏の
(45)
真実信心うることは
Ⅲ
遇法の恩徳
ⅰ
二種の回向
(46)
往相・還相の廻向に
(47)
仏智不思議を信ずれば
(48)
不思議の仏智を信ずるを
(49)
無始流転の苦をすてて
(50)
報土の信者はおほからず
(51)
南無阿弥陀仏の回向の
(52)
往相回向の大慈より
ⅱ
教化の恩徳
(53)
弥陀・観音・大勢至
(54)
弥陀大悲の誓願を
(55)
聖道門の人はみな
(56)
釈迦の教法ましませど
(57)
三朝浄土の大師等
(58)
他力の信心うる人を
ⅲ
報謝の結勧
(59)
如来大悲の恩徳は
○
誡疑讃
Ⅰ
疑惑の過失
(60)
不了仏智のしるしには
(61)
仏智の不思議をうたがひて 自力
(62)
罪福信ずる行者は
(63)
仏智疑惑の罪により
(64)
転輪皇の王子の
(65)
自力称名のひとはみな
(66)
信心の人におとらじと
(67)
自力諸善の人はみな
(68)
仏智不思議をうたがひて 善本
Ⅱ
疑惑の貶斥
(69)
本願疑惑の行者には
Ⅲ
胎生の辺地
(70)
如来の諸智を疑惑して
(71)
仏智を疑惑するゆゑに
(72)
七宝の宮殿にうまれては
(73)
辺地七宝の宮殿に
(74)
罪福ふかく信じつつ
(75)
弥陀の本願信ぜねば
(76)
ときに慈氏菩薩の
(77)
如来慈氏にのたまはく
(78)
仏智疑惑の罪ゆゑに
(79)
仏智不思議をうたがひて 罪福
(80)
自力の心をむねとして
(81)
仏智の不思議を疑惑して
Ⅳ
釈尊の訓戒
(82)
仏智うたがふつみふかし
○
聖徳奉讃
Ⅰ
本迹の化導
(83)
仏智不思議の誓願を
(84)
救世観音大菩薩
(85)
無始よりこのかたこの世まで
(86)
聖徳皇のあはれみて
(87)
他力の信をえんひとは
Ⅱ
恩徳の奉讃
(88)
大慈救世聖徳皇
(89)
久遠劫よりこの世まで
(90)
和国の教主聖徳皇
(91)
上宮皇子方便し
(92)
多生曠劫この世まで
(93)
聖徳皇のおあはれみに
○
愚禿悲歎述懐
Ⅰ
機根の劣悪
(94)
浄土真宗に帰すれども
(95)
外儀のすがたはひとごとに
(96)
悪性さらにやめがたし
Ⅱ
弘願の勝益
(97)
無慚無愧のこの身にて
(98)
小慈小悲もなき身にて
(99)
蛇蝎奸詐のこころにて
Ⅲ
外道の帰敬
(100)
五濁増のしるしには
(101)
かなしきかなや道俗の
(102)
僧ぞ法師のその御名は
(103)
外道・梵士・尼乾志に
(104)
かなしきかなやこのごろの
Ⅳ
仏法の軽侮
(105)
五濁邪悪のしるしには
(106)
無戒名字の比丘なれど
(107)
罪業もとよりかたちなし
(108)
末法悪世のかなしみは
(109)
仏法あなづるしるしには
○
善光寺讃
(110)
善光寺の如来の
(111)
そのときほとほりけとまうしける
(112)
やすくすすめんためにとて
(113)
この世の仏法のひとはみな
(114)
弓削の守屋の大連
○
自然法爾章
(115)
よしあしの文字をもしらぬひとはみな
(116)
是非しらず邪正もわかぬ