ぼくの短い紹介

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みなさんこんにちは。ぼく、遊雲ゆううんです。今、「かぎりないいのちの国」にいます。この国に来たのはあなたたちの時間で八年前、中学校三年生のとき。ここでは歳はないから、赤ん坊にでもおじいちゃんにでも(おばあちゃんにでも)なれるけれど、来たときと同じ十五歳として話すね。

かぎりないいのちの国ってどういうことかわからないかな。みんなの言い方では、つまり、死んじゃったということ。小児がんという病気にかかって、手術も三回受けたし、いろんな薬を使ったりもしたんだけれど、結局治らなかったんだ。でも、楽しかった。もちろん、今も楽しい。みんな、死んでしまうってどういうことか知らないでしょう? だから、いろんなことを教えてあげよう。

死んだらどうなるのかって話じゃないんだよ。いきなりではむつかしいからゆっくり話すけれど、いつかかならず死ぬからこそわかるようになる「生きている」ってことの話なんだ。みんな、生きているでしょう? 実は、ぼくも生きている。そしてぼくの方が、みんなよりもちゃんと生きてるんだよ。だって「かぎりないいのちの国」にいるんだもの!

それに、かぎりないいのちの国は、遠くにあるんじゃなくて、みんなのすぐそばにあるんだ。みんなの方からは見えないだろうけれど、ぼくにはみんなのことが全部見えてる。きっと、みんなも目をつむってじ~っと耳をすませてくれたら、ぼくがそばにいるのを感じてもらえると思う。

じゃあ、いっしょに、いのちの物語をたどっていこう!